植民地と愛国心

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マレーシアに行ったら是非調べたい事があります。それはかつてイギリスの植民地だった頃にマレーシア人はイギリスに愛国心を持っていたのかどうか。またイギリス軍として日本軍と戦ったはずですが、日本軍はあくまで侵略軍であり解放軍ではなかったのか。その辺のマレーシア人の本音に是非迫ったみたいと思ってます。

先日、映画をネットで見ました。題名は忘れましたが、第二次世界大戦でフランスの植民地であったアフリカの民がフランス軍としてヨーロッパ戦線で戦う映画です。

彼らはフランスを祖国としフランス軍と共に戦うわけですが、やはり彼らに葛藤が内在している。フランス人は彼らを同胞と言うけれど差別は軍の中にも蔓延し、戦いの場でも前線でいいように使われる。でも彼らはフランスの為に戦う。

映画の中で「自由と開放の為にフランスは戦うし、我らも一緒に戦うが、われ等の本国に自由と解放はあるのか」みたいなシーンがありました。また「自分達の親はフランス軍に殺された」としながらそれをどう思うかは口には出さないものの「自由のための犠牲者」と考えているように取れました。

植民地の民の気持ちとして常にこれはあると思うのですが、マレーシアにおいてはどうだったのか。その辺を知りたいと思っています。

巷では日本軍は侵略軍でアジアに侵略したというのが定説ですが、それはやはり物事を一方しか見ていない考え方で、日本軍が戦ったのはその地に侵略している欧米であったというのが真実であると私は思っています。でもその欧米と運命共同体としての意識を植民地の民が持っていれば、日本軍は侵略軍そのものになる。

この辺は国々によって違うだろうし、その民が植民地に対してどういう感情を持っているかでかなり違いがあると思います。

日本が戦後初めてアジアの国際会議に招待されたときに、政府は二の足を踏んだそうです。でもその時に恐々出席したとき、日本は暖かく受け入れられ、アジアから植民地をなくす切っ掛けを作ってくれた事に感謝されたとのこと。こういう大事な話はどこのどういう会議でどういう話がなされたのか、議事録を含めてちゃんとした証拠を私は持つべきだと思っていて、死ぬまでにそれは自分の資料として作るつもりです。

また日本は侵略者であると決め付けられていますが、そういう決め付けになったのは戦中からではなく、戦後のある時期からそういわれるようになったという話も聞いています。つまり誰でもがあれは欧米に仕掛けた戦争であって、アジア侵略が目的ではない事を知っていた。それはアジアの国々も同じであったという理屈です。それがいつの間にか開放は侵略に置き換えられた。(ただこの辺は難しいところでもあって、中国にしてみるとチベットは侵略ではなくて開放だと言う)

この辺のいつの間にか侵略と言われるようになった経緯、それもいつかはっきり調べてみたいと思います。そこにどういう国のどういう思惑が働いたのかはっきりわかると思います。

欧米が世界に侵略し植民地を作ったのは間違いが無く、多くは愚民化政策が取られ、それが欧米型では常識であったと聞きます。愚民化とは、つまり民を教育したら何をするかわからないので愚民のまま放置し教育はしないという占領政策。ただ時代としてはそれでも良いほうかもしれず、かつては奴隷、あるいは皆殺しだったのかもしれません。たとえばスペインポルトガル流は悲惨で、男は皆殺し、女には自分達の子供を産ませるという方法を取った。これは中南米を調べるとすぐに分かる彼らの手法で、愚民化政策どころじゃありません。まぁ、まだ愚民としてでも生き残るのは良いという時代だったのかもしれません。

これは上に書いた映画にも出ていて、そのアフリカの兵隊達は全て文盲であったとのこと。学校にも行った事がない兵士達でした。ただ一途にフランスを祖国と信じフランス人と共に戦った。

ここが歴史の難しいところだと思うのです。植民地支配をし搾取し、愚民化政策を取ったのにも関わらず、宗主国を祖国と感じるような洗脳だけは徹底的にした。それが出来なければ植民地支配は失敗で、それがうまく行っているときに他国から開放軍が入ってきてもそれは侵略軍でしかないのは当たり前。また宗主国からすれば、なぜその地を植民地にしなければならなかったかの理由もあるはずで、それは詭弁であるとするなら、それは日韓併合も同じ詭弁あるというロジックが働いてしまう。これは本当に難しい点だと思います。

ただこの愚民化政策は日本がアジアで行った事とは大違いで、日本はまず教育を行った(これは単に植民地政策の手法の違いといわれればそれまで)。日本の教育の最高峰である当時の帝大。今で言う東大、京大、東北大、そのような教育機関ですが、日本は全部で9校作った。そのうちの二校はソウルと台北にあり、大阪、名古屋に作るよりも前に作られ、それはその地に住む日本人のためでなく、朝鮮人台湾人に開放されていた。

これは軍も同じで、日本軍の中には朝鮮人の将軍もおり、その下で何千人もの日本人が一緒に戦ったわけで、決して日本が欧米型の植民地政策を取っていたのではないのはわかります。道路を作り、橋を作り、ダムも作り、中国大陸では日本国内以上の規模の建設をしたとの事。この辺もはっきりした資料を入手したいと思っています。

ただし現在の一般的な考え方はどんな理由があろうと他国に干渉してはならないという原則論があると思います。内政干渉でさえ駄目なのに他国に軍を送り込む、あるいは韓国を日本の中に取り込む日韓併合のような政策そのものがどんな理由があっても許され無いという考え方。私はそれは当たり前だと思っていて、例えば今後の中国の脅威に対抗するために日本はアメリカと併合しろとアメリカが言ってきたらどうなのかってことと同じですよね。冗談言うな、と思うのはあの当時の韓国も同じ。

でもこちらが平和的でも、それをあざ笑うがごとく武力と経済力で他国を乗っ取る波が押し寄せてきているのが分かってもその理想論を言っていて良いのかどうか。事実、日本は一度朝鮮半島から引き上げた後、ソ連が乗り込んできたという歴史もある。それを考えるといつか将来的に日米併合も起きるかもしれない。絶対に嫌でもそれを受け入れる必要なときが来るかもしれない。弱体化ばかりが進む日本ですが、この先行き着くところは当時の韓国と同じかもしれません。気位ばかり高くて他国の侵略にはなんら対抗措置を持たない。今の日本でもそんな感じはすでにあるわけで、将来が思いやられます。

日韓併合はどんなにその必要性を説いても、そんなことが起きなければいいのに間違いは無い。しかしこの地球上の、そして人類の歴史において欧米の植民地支配があったというのが諸悪の根源で、これに関してはなんら謝罪も無ければ、欧米の責任論も出てこない。これを放置するのは人類の恥だと私は思うのです。やったほうもやられたほうもこれになんら言及しない、責任追及が行われないのは絶対に変。ただ世界に一国だけ、他国に介入した責任を追及されてそれを受け入れた国がある。それが日本。それも第三者にではなく、喧嘩の当事者、勝った方に責任を追及されてしまった。この人間がサルを裁くような横暴さには誰も文句を言わないのも人類の汚点だと私は思います。

ああ、イラクも同じか。あの湾岸戦争はいちおう大義名分があったけれどその後のイラク侵攻は未だに釈然としないものが残ったまま。昔の日本とあのイラクと同列には考えたくないけれど、似たようなものだったかもしれません。イラクに関しては石油の利権を・・という言い方をする人が多いけれど、私は違うと思うのですよ。アメリカの意思に反して自ら行動を起こすフセインという存在が許せない。俺が仕切る世界の秩序を乱すなってことなんだと思います。ましてやその異端児は石油という金のなる木を持っているのですからどうしたって潰さなければ何をしだすかわからない。石油の利権はその次の話でしかないと思ってます。これはイランもリビアも同じでしょう。また尖閣諸島も同じで、埋蔵された資源の問題と捉えると大間違いで、あれは中国の世界戦略の一環としてどうしても手に入れなければならない大事な軍事拠点に尖閣があるということだと思っています。台湾も同じ。その次は石垣島を取りに来るのでしょうか。(笑)

まぁ、戦後の話に戻りいつかその土地から日本が引き上げるときが来るわけですが、日本は全てそれを現地に残した。破壊もしなかった。満州ではこれが基礎になって戦後の発展があるといわれていますし、台湾ではいまだに日本に感謝する、日本時代の方がよかったと言う台湾人さえいるのが事実のようです。これがまた欧米型と違うようで、欧米は自分達が引き上げるときに自分達の資産はしっかり持って帰った。あるいは賠償金どころか資産を置いていくのだからと金を取ったとのこと(インドネシアのケース。その金は日本が賠償金として肩代わりした)。また過去の統治に関して謝る事も無ければ遺憾の意を表すこともなく、戦後延々と謝り続け、お金を出し続ける日本とは違う。

これは未だに海外に出ると日本人が良くやる失敗で、日本人は交通事故でもそうだけれどすぐ謝る。でも海外では謝ったら全ての責任は自分にあることを認め賠償責任も負うわけですね。日本人はすぐに謝るけれど、相手も、いやいや、私のほうにも落ち度がありましたとその場を収める文化があるけれど、そんなのは海外には存在しない。謝るという行為は今後の全ての決定権を放棄し、相手に決定権を持たすと言う行為。

日本人の潔さは海外に対しては致命的な欠点となるし、せめて「イエス バット・・・」の発想が欲しいと思うのです。

ま、戦争に負けたら何も出来ない、言えないとするのが日本的な考え方で、戦争慣れしている欧米との違いがここにもあると思います。いわゆる戦争というのはゼロか100か、生か死かではなく、ある時期、ある局地的な戦いと同じで、勝っても負けても自分の主張は通すというのが欧米の近代戦であったと思うのです。ところが日本は負けたら奴隷と同じ、殺されてもしょうがないという考え方に支配されていたような気がしますし、欧米は日本のそういう考え方を知っていてしっかりそれを利用したのでしょう。また欧米の戦争とはそもそも兄弟げんかであって、日本相手の戦争はサル相手であったのかもしれず、それを彼らは当然と考えていたろうし、そうであろうことを日本も知っていたのかもしれません。ま、それまでの欧米の植民地政策を見れば、日本をサルとしか思っていないのは誰にでもわかることかもしれません。(最近のアメリカ国務省のメアが沖縄を馬鹿にした発言をしましたが、あの発想が欧米人の本性かもしれません。それが未だに続いている。彼を更迭して平謝りに謝るアメリカも私には滑稽に見えます)

私が思うのは日本は戦争に負けたのではなくて、政治的に全く歯が立たずに政治で大敗したという印象を持っています。

戦後アメリカ一辺倒で、アメリカの言うことは何でも聞く属国になってしまいましたが、これは戦争に負けたからではなく、政治的に全く歯が立たないという現実。これを日本の政治家もマスコミも知っているからの様な気がします。ノーと言う時には言えと思いますが、それは現実を知らない理想論者がそう思うのであって、政治的にはとっくのとうに決着は付いていて日本が立ち向かえる相手では無いと日本のトップは考えているのかもしれないと思います。

近年の政治家では小泉さんがリーダーシップもあり、行動力があるように見えましたが、あれも何のことは無い、アメリカが長年日本に対して要求してきた事(日米構造協議、年次改革要望書)を旗印に上げて強引に押し通したアメリカの政治家みたいなもので、決して本来あるべき日本の政治家とは私には見えないのです。で、アメリカの代弁をしているのだから必ずそっちの方向でマスコミも応援するし、そのように日本は動くという毎度のパターンでしかないと思うのです。

どうも日本の政治家を見ていると欧米のそれとはレベルが違うような感じはかなりしますし、政治の裏とでもいいますか、たとえばCIAにしてもFBI、あるいは軍にしても政府の為に働く、陰謀と言ってもいいかもしれませんがありとあらゆる部門が、ありとあらゆる手を使って国の目標に向かって動いていく。そういう意味でアメリカはハイブリッド国家とでも言いましょうか、近代国家はそれで無ければならないと思うのですが、日本は全く違う。政治家は「庶民目線で」というのを売りにするし、本当にそれ以上の物は何も持っていないように感じます。

マッカーサーが言った言葉で、馬鹿にしやがってと思う言葉があります。

「(我々(ドイツ人含む)が45歳とすれば)日本人は12才の子供。」

これは腹が立ちますが、多分その通りなのかもしれないと思う今日この頃。そのマッカーサーに日本国民は歓喜し、米国の旗を振って迎え入れたなんて信じられません。またマッカーサーが日本を去るときには、マッカーサーを永久国賓にしよう、マッカーサー記念館を作ろうと言う声まで上がった。ああ、そういえば東京大空襲を指揮した司令官には日本は勲章まで与えてる。

私も若い頃には「ノーと言える日本」なんて本を読んではそうだそうだと思っていましたが、歳を重ねつつアメリカが実際何をするのかつぶさに見ていると、彼らの「巧みさ」ばかりが目に付くようになりました。そしてそれは日本には全く無い政治、あるいは統治の技術だと感じます。

でもそのままで良いわけがなく、アジアのサルである日本人が立ち上がって欧米に並ぼうとした明治維新。これはまだ終わっていないのだろうと思うのです。日本が学んできたのは欧米流の科学技術や政治や文化の入れ物。でもその入れ物の中身、つまりそれが欧米の真髄であるのにそれを学ばず、上辺の形式や目に見えやすい経済力をつけることしか出来なかったと思うのです。一番大事な欧米の心臓部がどうなっているのかわからないまま。これがまさにマッカーサーの言う12歳ってことなんだろうと思うのです。しかしあと何十年、何百年掛かろうと日本は諦めることなく、彼らの論理に蹂躙される事なく、いつの日か対等に並べる国になって欲しいと願っています。

ま、そんな私の一貫した考え方の中で、これから行くマレーシアでの植民地時代の彼らのイギリスに対する忠誠心、愛国心などの考え方。そして本当に日本軍を侵略軍としてしか彼らは考えなかったのか。その辺を知りたいと思っています。

マレーシアでは日本軍による殺戮が行われたという事実があるようです。それはイギリス軍としてのマレーシア人に対するものなのか、それとも民衆に対して行われた事なのか、その辺も知りたいと思います。

でも日本を悪者として決め付けたい勢力は焚書もするだろうし、日本悪者論にまとめようと様々な努力をしたはずで、事実を知るのは難しいような気がします。ただ、日本とは全く関係なく、マレーシア対イギリスという観点で調べていくと何か見えそうな気がしています。

私は右翼や多くの保守派が言うような「侵略では無い」「虐殺も無い」というのは信用していません。ゼロか100か、右か左かのそういう極論ではなく、様々な思い、計画、作戦、そして事実が入り混じっているのが歴史だと思うのです。それと同じで「侵略者である」「虐殺もする非情な国」という決め付けも嘘だと思うのです。

自分の国のついこの間の過去さえ知らないのは悲しい事だと思います。自分の10代20代の記憶が欠落して全く無いのと同じですから。お前は覚えていないだろうけれど、お前は極悪非道の殺人鬼だったといわれているのも同然です。歳をとると自分の人生の総括をしたくなりますが、それと同様に、日本人は一体何をしたのか。その事実を知りたいです。死ぬまでに自分としては自分なりの結論を出したいし、その結論に至った経緯、そしてその裏づけになるはっきりした資料と証拠。それを揃えて、俺は日本人で良かったと思いながら死にたいです。また幼い頃に卑怯者、残虐者と言われ泣いていた子供達(私にはそういう体験が無い)にもそれを残したいです。

多分私が日本のこの歴史にこだわるのは自分自身の問題としてと言うより、子供達に対する懺悔の気持ちが強いのかもしれません。子供の為とも思いオーストラリアへ渡ってきたのに、彼らが幼い頃に経験したのは差別でした。何度もここに書きますが、彼らが泣きながら帰って来て

「パパ、どうしてこんな国に僕達を連れてきたんだよ~~」

と食って掛かってきた事。そして学校で世界史を学び、

「日本人ってそんなに最低な民族なの?」

と泣きながら聞かれたときに返答に困った自分が忘れられません。私はどうしてもこれをこのまま放置するわけには行かないんです。

以下の動画の中でマレーシアにも日本肯定派がいるのを知ってちょっとびっくり。これも詳しい事を調べて裏づけを取ってみたいと思います。

これはNHKの日本の台湾統治に関する番組。「ジャパンデビューJapan デビュー)」。台湾人からも史実と違うという声が上がっており、訴訟問題にまでなっている曰くつきの番組。NHKの背後には中国共産党が着いているのでは無いかという声も。

しかしやっぱり歴史の見方にはいろいろな見方があるわけで、基本的には他国に介入し自国の領土とすることそのものが他国に対する最大の罪悪だとすればどんな言い訳も通用しない。日韓併合にしても国際的に認められ韓国も同意したと言うものの、それも言い訳だと言うならその通りかもしれない。ただそれは現代の解釈であって、当時の国際社会を考えるとその点だけを突いて論じるのは違うような気もします。

このNHKが問題なのは、事実を伝えるというより、やはり一方的な見方を煽っている感じがする。では内容は嘘かと言うとそういうことではなくて、一方の見方としては真実なんだろうと思う。

また日本が取った同化政策もたまたまそうであっただけで、非同化政策や愚民化政策を取らなかったのはそれが台湾韓国に合わないとの判断があっただけかもしれず。また制定されたばかりの日本国憲法においては、領土に住む全ての民は同じ臣民であるという決まりからも同化政策を取る方向に動く下地があったわけで、決して日本人が欧米とは違う人道的な考え方を持っていた証拠にはならない。また現地人としても統治されるのであるならば本国人と同じ待遇が欲しいと思うのは当たり前で、そういう運動もあったようで日本の同化政策を美化するのも自画自賛の感じがする。

確かに台湾は発展した、韓国も同じ。でも他国への介入と言う事実は間違いないわけで、発展したのだからいいじゃないかという論理も通用しない。もし戦後、アメリカの領土となりかつての沖縄のような状態が全国で続き、でも経済も文化も発展したとしてもそれがいいことにはならないのと一緒。

あえて植民地化と言わずとも、それが単に介入だとしてもそれはあってはならないのが国際正義だろうと思う。でもその正義が世界では行われていなかった。

まぁ、そんな風に考えていくと、村山談話もわからないことはないわけで、結局どの部分に重点を置いて判断するかの違いだけで、何なんでも日本を正当化する理由はない。もちろん欧米がやってきたことも正当化されることはない。でもそんな中で植民地を持つ欧米も考え方がどんどん変化してきたのは確かで、その延長でアジアの開放があったとも言えるし、日本は解放軍だ救世主だというのも一つの見方でしかないような気もする。

私には一体何が事実なのかわからないし、事実が分かったところで日本の行動が正当化されることはないと思っていて、たとえそれがアジアを守るためであったにしても他国、他民族に介入し、軍を使い統治するのは正当化されることは無いと思う。日本がアジアの植民地をなくす切っ掛けになったかもしれないけれど、それも一面でしかなく、それだけのことで日本を美化することもできないと思う。

結局、歴史上、悲しい事が起きた。それしか言いようがなく、誰が悪かったと決定付けるのも難しいと思う。そういう意味で喧嘩両成敗という判断は妥当とも言えるはずで、その点においてはやっぱり東京裁判は勝ち組のリンチであったとしか思えない考え方に変わりはない。

難しい話ですねぇ。きっと誰の言うことも間違っていなくて、でも誰の言うことも当たっていないのかもしれない。ただ私の考えとして変わらないのは、もし日本が何もしなかったら東アジア、日本も含めて欧米の植民地になっていた可能性は高く、アジアに自由が来るのは何十年どころか何百年掛かったかも知れず。日本という国も全く違う国になっていただろうと思う。戦わざるを得なかったことに関してはその通りだと思う。侵略するな、世界に平和をと叫んでも平和が来る事はないのだから。

また台湾にしても韓国にしても、彼らにその土地を治める自治を日本は認めなかったこと。これは日本の失敗であったかもしれないし、同化政策も口だけと言われてもしょうがない。もしそれを認めていたらまた違う世界になっていたかもしれない。戦後日本の世界での躍進はあったものの、どこへ行っても日本企業は現地人に任せる事は無く、経営陣は日本人で固めるという方法を長い間とって来た。やっぱりそこに日本の驕りがあるのは間違いがないし、日本人が持っている元々の差別主義は現在も強いわけで、良いところだけピックアップして日本を日本人を美化するのは、悪いところばかりピックアップして日本人を叩くのと同じ事かもしれない。

ところで、台湾で、韓国でやったことが悪いのであれば、では琉球は一体なんだったのだろうと思う。植民地もその民が宗主国を祖国と信じ、そのまま年月が経ってしまえば悪も善になる。

結局、自分には何も分からないという事が分かっただけのような気がする。

あるいは、自分には分からないというのは私の狡さであって、都合が悪いとそういう風に考えて、望まない方向の結論を出さないようにしているのかもしれない。

このNHKの最後に出てくるフランス人の研究家が言う一言はかなり説得力がある。「どうして海外では日本をそういう風に見るのかを理解しなくてはならない」というところ。これに関しては、海外では自分達の悪事を隠すために日本だけ悪者にしているとか、あいつらの言うことは全部嘘だとか、自国の民の心をまとめるには仮想敵国が必要で日本がそれになっているとか、とにかく日本を被害者のように言う風潮が保守系の中にある。

でもここは100歩、いや1000歩譲って、日本を批判する人たちも決してバカじゃないし、当時の世界の状況、日本が戦争に追い込まれた状況も分かった上で、そして欧米の非も認めた上で日本を批判している部分があると考える必要もあると思う。

でも実際にはそんな反日論者はおらず、悪いのはお前だけだと一方的にそして徹底的に叩かれるのには我慢が出来ない。自分自身、こういう感情的なものを完全に捨てて冷静に日本を見つめる事ができるのかどうか。それも気になる一つの点。ただ良いことばかりはありえず、同時に悪い事ばかりでもなく、功罪がある。そして全ての国がそうであるのだろう。

ただし、ロシアだけは除く。(笑)

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