脱水シートに関係したディープな話題

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脱水シートに関係する話題はいろいろ書いていますが、興味がある方は、このページの右上にあります検索窓でこのブログを検索してみてください。脱水シート関係はカテゴリーとして分けていませんので多くの日記の中に埋もれています。ただこのブログの検索機能はかなり優秀ですので目的のものは探しやすいはず。

さて、ピチットシートの様な浸透圧を利用して食材から強制的に水分を抜く方法があり、それが巷では流行っているわけですが、最近の私としては、「ドリップを抜く」には良いと思いますが、魚の干物を作ったり、肉のドライ系ソーセージやハムを作る場合には必要ないのではないかと考えるようになりました。

つまり、ドライ物は乾燥させることが目的ではなく、「熟成」させるのが目的のはずで、強制的に水分を「早く」抜くことには意味がないように考えるからです。これは元々の生ハム、ドライソーセージの製法を見てもわかりますが、乾燥した場所でガンガン乾燥させるのではなく、それどころか適度な湿度が必要であること。これは肉のドライエージングも同じで、乾かせば良いんじゃないんですね。乾けば良いのはビーフジャーキーぐらいでしょう。

乾燥を急ぐのである場合は、ピチットシートなり、セロファンの様な半透膜シートを使い砂糖の浸透圧を使うなり(セロファンは塩を通すと考えたほうが良い。若干通す)、セロファンで包んでシリカゲルの中に放置すればかなり早く水分が抜けるのは実験でわかりました。ただ、熟成させて美味しくするのが目的なのに、乾燥を急ぐということは、熟成が進まないのに乾燥しているという「商業主義のインチキドライ食品」に近いものを作るだけではないかと思うわけです。早く乾燥すれば出来上がりではなくて、1ヶ月なり、半年なり、あるいは1年なり、目的のものに合った期間、熟成させることが重要だと最近は考えています。そもそも1ヶ月は熟成させるものが10日で同じ乾燥度合いになっても意味が無いんじゃないでしょうか。

となるとピチットシートは不要となりますし、その他の浸透圧を利用する必要もなく、単に半透膜のシートに包んで「冷蔵庫に放置」が一番良いような気がするのです。あるいは普通に風乾できる環境ならそれが良いのでしょう。また羊腸や豚腸に充填した状態でそうするのも良いはずで、これは長年、世界中で普通に行われていたこと。

前に紹介しましたが、欧米では半透膜シートで作った袋に入れて、それを真空パックし冷蔵庫に放置するという方法が広がっている様です。これは単に羊腸や豚腸に詰めて冷蔵庫で熟成させることの延長でしょうが、私はその方向性で行こうと思っています。つまり浸透圧を積極的に使う必要がないと考えているということ。あるいは浸透圧を利用して早く脱水するのは初期段階のみで良いのではないか。

どちらにしても必要なのは半透膜シートであり、ベストは袋状の物で真空パックできるもの。これは欧米、オーストラリアで販売されています。

Umai Dry (アメリカ) ← クリック

Misty Gully (オーストラリア) ← クリック

このような袋があれば、冷蔵庫に放置でも風乾でもOKですし、また早く乾燥させたければ、それに砂糖を好きなだけまぶしてジップロックのような袋に入れておけばピチットシート以上の事ができるわけです。あるいはシリカゲルの中に入れてもOK。これでは乾燥が早過ぎるとすれば、普通にシリカゲルを使い湿度を下げる程度にすれば乾燥の進行度合いはいくらでもコントロールできる。

あるアメリカ人のドライものを作るのをユーチューブで見ましたが、彼は冷蔵庫に放置すると乾燥が早過ぎるので、あえて紙袋に入れて乾燥スピードを遅くする方法を取っており、やっぱり熟成こそが目的であり、乾燥させることばかり考えるのは本末転倒だと思いました。

では、その様な半透膜の袋を簡単に「安く」手に入れられないかと探しまわったのですが、残念ながら探すことは出来ませんでした。いわゆる、上に紹介したUmai DryやMisty Gullyで売っているようなもの(結構高い)はいくらでも探せばあるんじゃないかと思ったのですが、撃沈です。(笑)

日本の包装関係の卸問屋に聞いてみました。その手の半透膜シート(ピチットシートも)はPVA(ポリビニルアルコールフィルム)でできているのははっきりしていますので、それの袋状のものがないか聞きましたが、答えは

「弊社仕入れメーカーに確認致しましたが、
どこもPVAポリビニルアルコールフィルムを加工していませんでした。
PVAポリビニルアルコールフィルム単体で、真空できるのでしょうか?
お役に立てずに申し訳ございません。」

でした。そもそも私自身がPVAとは何かがわかっていないのも問題で、聞き方も駄目なんでしょう。調べてみますとPVAは親水性が高く、まさにオブラートのように溶けるような使い方をするのが主流のようです。薬や溶剤(強力洗剤)をPVAの袋に入れ、それをそのまま飲む、あるいは投入するとかそういう使い方をする様子。

ではピチットシートはどうなんだ?と思いますが、PVAを使った「特殊フィルム」であるということなんでしょう。だからPVAそのものフィルムというと間違えになるんだろうと思います。

ま、そういうことで今の時点では、セロファンをどうにか使う(熱で圧着できない)か、ピチットシートは再利用が可能なのは前にも書きましたが(ここをクリック)、そのまま洗浄、乾燥して再利用すること無く、ピチットシートをバラして中の水飴+海藻由来の保水成分は捨て、二枚のシートとしてそれを圧着し袋状にしたほうが、我々ユーザーに取ってはピチットシートより使い道があると思います。

ピチットシートは水分を抜くのには良いですが、毎日、あるいは2日に一度取り替えるなんてことを多くの人がやるわけですが、袋状のものを作って食材を密封できれば、それに砂糖をまぶせばピチットシートより良いはず。水分が出れば砂糖を廃棄して新たにまぶせば良いだけで、袋そのものを交換する必要はないわけですから。

また、そのように浸透圧を使わないにしろ、シリカゲルの中に埋めるとか、あるいはシリカゲルで普通に湿度を下げるとか、あるいは単に冷蔵庫に放置、あるいは風乾でも自分の好きなように出来るってことですね。ピチットシートの製造発売元のオカモト㈱には、単に袋状のものを「安く」発売して欲しいです。メーカーですからUmaiとかMisty Gullyより競争力がある商品は出せるはず。

ちなみにUmaiやMisty Gullyが販売している半透膜の袋状のものはデンマークのTub-EXという会社(ここをクリック)の製品です。

これも調べてみますと、性能が違う似たようなものがいろいろあるようで、PVAフィルムを使っていれば良いとか、そういう簡単な話じゃないのがわかってきます。機能別のいろいろな製品がある。

これはこの製品を売っているオーストラリアのMisty Gullyのサイトを読むとわかりますが、彼らの方法は「食材をその袋に密封し冷蔵庫に放置する」というのが基本ですが、肉のドライエージングをさせる袋は乾燥が遅いフィルムを使い、ソーセージやハムの場合は乾燥が早いフィルムを使っているのがわかります。

結局、ピチットシートを使わなくても、半透膜フィルムがあれば(セロファンでも、ピチットシートをばらしてもOK)で、それを使い、浸透圧を使うのか、それとも湿度を下げて蒸発させるのか、風乾するのか、また水分を吸収させるにはシリカゲルでも高吸水性高分子ポリマーでも良いし、それこそオシメやペットのおトイレよう吸水マットだろうが、なんでも使えるものは巷にあふれているってことだと思います。

ただひとつ大事なことは、「乾燥させるのが目的ではなく熟成が目的である」ってことで、それを頭に置けば、いろいろな手がいくらでもあるってことだろうと思います。

ピチットシートの開発元は昭和電工プラスチックプロダクツ㈱で2006年に営業権をオカモト㈱に譲渡。その後、2009年、昭和電工プラスチックプロダクツ㈱は解散。オカモト㈱の前身はコンドームで有名だったオカモト理研ゴム㈱。

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