マレーシアの特殊性

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またいつもの通り書きたいことを書いていますが、まず念を押してはっきり書いておきたいのは

「ロングステイや留学はどんどん好きにやればよい」

ということ。

私がこのブログでしつこく書いているのは、そういう自由でお気楽な立場のロングステイヤーや留学生の話に乗ってしまって、「お国替え」を考えてしまうような若者が少なくない様で、それはヤバイと思うよ、って話なんです。またそういう若者たちに対して、お気楽ロングステイヤーが「良いと思うよ~~~」とこれまた気楽に誘うようなことを言う。

まだ若くてこれから先、何十年も生きて子供も育てなくてはならない人と、もうやることはやり終えて10年後は生きているのかどうかもわからないジジババとは全く状況が違うってことなんですよ。こんな簡単なことはだれでもわかると思うんですけどねぇ。そして子供が小さい人たちは、子供が大きくなると恐ろしいほど金が掛かることを直視していないようにも見えるんです。海外に出て子供が小さいのに経済的にあくせくしているような人は、10年以内にとんでもなく恐ろしい目に合う確率はほぼ100%。ましてやいつも書いている通り、お金が足りなくなってもその地で就労も出来ないとなれば、子供を学校にも行かせられない、だから乞食になるかお気楽日本人相手の詐欺師になるか、国外に出てもっと物価が安いところへ行くか、日本に帰ってまたゼロからやりなおすか。でも日本は帰国子女ならいざしらず、外国帰りの中途半端なオジサンオバサンを雇ってくれるところはまず無いと思ったほうが間違いない。

海外在住者を見て、いいなぁ・・・・なんて思うのは田舎者が都会に憧れるのと同じで、いや、都会しか知らないのが田舎に住んでみたいと簡単に考えるのと同じで(笑)、現実はみんな「かなり」のリスクを背負ってタイトロープを渡っているのが現実だってこと。でもロングステイヤーや留学生は違う。帰るところもあれば、いつでもどうにでも好きな様に動ける。

マレーシアの特殊性とはそういうお気楽な情報が蔓延しているってこと。そしてそれが基本になっている。

海外脱出を考える人はアメリカでもどこでもちゃんと調べたらすぐわかると思うんですよ。みんな永住権を取り、それがない人はスポンサーを探してビザを取ってくれる仕事を探し、その地でどうやって生きていくのか苦労している人の話はいくらでもあるでしょ。オーストラリアも同じ。どこでも同じ。ところがマレーシアに関しては「お気楽情報」ばっかり。

こういうのを見て、「なるほど、マレーシアならどうにかなるのか」と考えるとしたら、頭が悪すぎるとしか言いようがないと思います。

遠い将来のことは考えずに、とりあえず個人として幸せを追求したい若者はそれはそれで良いと思います。良いことも悪いこともいろいろ経験しながら生きていくのはどこの国でも同じ。

ところが結婚もして子供もいて、それと同じように考えていたら、やっぱりどこかおかしいと思うわけです。

就労も出来ず定住も出来ず、子連れで渡り鳥のように世界を放浪するのもありかもしれませんし、子供もそれを喜ぶかもしれませんが、それは私には理解できない考え方で、親の責任放棄、リスク管理能力がない、将来のことはどうにかなると楽観するスーパープラス思考(笑)、としか言い様がない。

ただそれだけのこと。

でもそれでもどうにかなる人もいなくはないんですね。私の友人に恐ろしいのがいまして、結婚して奥さんが妊娠中にオーストラリアに観光に来たんですよ。そうしたら「オーストラリアって良くね?」「うんうん」てなもんで居着いちゃった。でも彼らは当然永住権を取るべく動いて、スポンサーも探して仕事をし、永住権も取った。そして生まれた子もちゃんと育て上げ、ウォータフロントの家も買ってオーストラリアに根を張って生きている。

さすがにここまで凄いのは他に知りませんが、若い時にワーキングホリデーや観光で長期滞在し、ここで住みたい!と強い意志を持った人たちがどれだけ頑張っているのかはちょっとブログを見ればいくらでもいるし、そういう人のほうが大多数なんですね。

でも頑張ったけれど永住権も取れず、泣く泣く帰る人の数は半端じゃない。前に書きましたが、海外で命の次に大事なのはビザなんですね。これなくしては「人にあらず」と同じだってこと。だから永住権が無ければ無いにしろ、スポンサーを見つけてどうにか就労して生きている人も多い。でもこの人達の不安の大きさってわかりますかね。社会保障は一切受けられず、自分が病気、怪我でもして働けなくなったらそこで終わりなんですから。人生双六で言えば、つまずいたら「振り出しに戻る」というハンディを自分だけ背負っているのと同じこと。それに子供も付き合わされているわけです。

俺は自営業でうまくやっているとか、俺はX億持ってるんだぞ、ウシシなんてのもいるかもしれませんが、それも若者の浅はかさでしかなくて、確率的に言えば、20年後もそれが続く可能性ってかなり低いんですね。だから永住権があろうと資産家であろうと、その地の資格を取ろうと頑張ったり、時間があれば働きに出て「万が一」に備えることは普通だれでもやるわけですよ。

でもそういう真剣さが近年マレーシアに渡る、若い家族連れには見えない。自分がいつまでも元気で、仕事はいつでも見つかる、あるいはお金はいつでも稼げる、資産は減らないとでも信じているかのように見えます。

勝手にすれば良いと思いますよ。でもこういう状況になったのは、マレーシアは最高で特殊な地であるがごとく大宣伝している人たちもいるし、それに火を付けるメディアもいるし、そして右も左もわからない人相手に商売をして食おうとする人がいるわけですから、彼らに悪意は無いにしろ、彼らと同じように、私は「ひっかかるなよ」ということは言い続けないとバランスが取れないと思うんですよ。そういう意味でマレーシア情報はバランスが崩れている状態。特殊だと思います。異常だとも思います。

今まで私達がどれだけ「別れ」を経験してきたか。飛行場で悲しそうに手を振る子供たちをどれだけ見てきたか。それも人生ですから仕方がないとは思うのですが、あまりにも簡単に考えていた人が多すぎるのが現実。もうちょっと「頭を使えば」どうにかなっていたはずなのにと、諦めるに諦め切れないんですよ。

でも子供が小さなうちに見切りをつけて早めに引き上げる人も結構いて、それはそれで残念だけれど決断の早さに大したもんだと感心したり。ところが子供が中途半端に大きくなるとそれも難しいんですね。どんどんドツボにはまっていく。親は親で日本に帰っても食えないのがわかるからしがみつく。でも永住権があればどうにかならないこともない。では永住権もなかったら?想像しただけでぞっとする訳です。

親が悔し涙を流すのは自業自得だと思います。でも私は子供の涙を見るのは耐えられないんです。たとえそれが他人の子供でも。

だから脳天気な親には腹が立つ。自信過剰にも腹が立つ。プラス思考で・・・という人はネジがはずれていると思う。

脳天気だろうがネジがはずれていようがどうにかなるのはロングステイヤーのみ!

私もロングステイヤーとして脳天気に生きるつもりですが・・・・。(笑)

ん?違うか・・・・。我が家にはそんな余裕もないか。いつでも帰れる国もない。

 

 
    

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