「美味しい【青シソ】」を作るのは無理かもしれない【備忘録】

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今のところ順調に育っている青じそですが、摘んで食べてみますといまいち「味が薄い」と感じます。ヨメさんはこれで十分だと喜んでいますが、ヨメさんは九州の山女で「刺し身を好んで食べない」んですよ。つまり「どうしてもこの場面で美味しいシソが欲しい」っておもわないんじゃないかと。

ヨメさんはシソで「豚肉のしそ巻き」を作るとかいろいろ言っていますが、「刺し身」の話は出てきません。でもねぇ、私に言わせればシソの出番って刺し身の時ぐらいだと思うわけで、それ以外では別に無くても全く困らない。

刺し身を食べる時に「味の薄いシソ」があっても・・・・、いや、無いよりかは良いか。でもねぇ、スーパーで売っているわけですよ。そこそこ美味しいのは。また先日買った日本食料品卸問屋の料理屋向けのはなんと60枚入りのパック(そんな大量にはいらないけれど)、1パックたったの4リンギ(プラスGST)。(これだけ買おうと思っても多分無理  笑)

どうしても欲しいときには「買ってくれば良い」ってのが大正解のような・・・。

家で簡単に作れれば話は別なんですが、青じそ栽培は簡単ではない。いや「育てるのは簡単」ですが、「美味しくない」んじゃ意味がない。

でもどうにかならないかいろいろ調べているんですが、ネットを見ると「味が薄い。どうしたらよい?」みたいな書き込みが山のようにある。でもそれに明確な答えは誰も出していない状態で、「プロと同じものが作れると思うな」で終わる。

見た目は良いんですけどねぇ、我が家の青じそ。

青じそそのものを育てるのは簡単だと私は思うし、ネットの中を見ると困っている質問者に対して(勝ち誇ったように)「シソなんか簡単で、放置したままだけど毎年育ってますよ」なんて答えが結構ある。

こんなのを見るとがっかりするんですが(笑)、「毎年放っておいても育つ青じそ」ってのがどういうレベルかってのもわかるわけで、もしかしたら「シソに見える違うもの」かもしれない。

というのは調べるとすぐにわかりますが、「プロは毎年「専用の種」から育てる」のが普通で、自然に任せた自家採種で育てた二代目以降はどんどん「野生化」して商品にはならないらしい。だからプロは「自家採種なんてとんでもない」という。

だから「簡単ですよ」という一般の話って信用出来ないんですね。「食べログ」のレストラン情報と同じ。(笑)

ましてや結構細かいことを書いているブログを読んでも「地域差」とか「気候の違い」が全く書かれておらず、「我が家の場合は」ってことなんですね。せめてどこに住んでいるのか書いてくれれば良いのだけれど、北海道なのか沖縄なのかそれもわからない。

いろいろ調べてわかったことは次のことぐらい。

◯ 種子(品種?)によってまるで違う。

プロは毎年専用の種を使うらしいけれど、その種はその地域、農協などで「厳重に管理」されていて絶対に外に流通させないとのこと。ダイソーで買ったシソの種で美味しいのが出来るわけがないと。

◯ 虐めて育てる。

ま、この辺はそうだろうなとは想像できますよね。促成栽培の野菜類が美味しくないのはよく言われることで、「植物が生命の危機を感じた時」に美味しいものが出来ると。私も水耕栽培で野菜類は結構育てましたが、小松菜なんてのは肥料と水を豊富に与えるとどんどん育って嘘みたいに大きくなるのね。でも全然美味しくない。近年のほうれん草は昔のように美味しくない、栄養が少ないと言われるのも同じなんでしょう。

でも実際に育てると、育て方で収穫までの期間がかなり短縮できるんですよね。これは鶏も同じですが、美味しく育てるのに普通60日掛かるのが40日で出荷できる大きさになるとすれば、その効率の良さって半端じゃ無いわけで、そちらを取る。今我々が食べている野菜も肉もそういうものばかりかもしれない。

で、家で育てる青じそも結果的にそうなっいるのがわかる。

つまり、「ちゃんと育つかどうか」が一番気になるわけで、肥料、水、日光に関してはかなり気を使って育ててしまう。美味しいとかまずいとかそれって「育ってからの話」で、ちゃんと育たなかったらお話になりませんから。だから結果的に「促成栽培」と同じになってしまう。

◯ 窒素肥料が多いと苦くなる。

◯ 雨が降ったあとの青じそは美味しくない。

こういうことをプロは言っていて、面倒見過ぎは駄目ってことなんでしょう。

じゃぁ「どう虐めるのか」ってのもよくわからないわけで、水を減らせば簡単にヘナヘナになってしまう我が家の青じそに「水をやらない」ってわけにもいかないじゃないですか。(笑)

「収穫時期に入ったら窒素肥料が【切れる】ようにしろ」なんて言われても、使っている肥料は「混合肥料」ですしねぇ。でも見ているとわかるのは青じそって結構「肥料に敏感」で多めに与えるとグングン気持ちいいぐらい育つ。そして葉っぱもかなり大きくなるのね。で、食べてみると全く駄目だったり。

シソの育て方ですが、素人じゃなくてプロの育て方を見ると(農業試験場とか大学の論文)「抑制栽培」をする時期ってのが出てくるんですよ。これってびっくりで、栄養も水もたっぷりの促成栽培なんてお話にならなくて、「普通」でもなくて、「抑制栽培」をしろと。

でもこれはマレーシアでは難しいんじゃないですかね。温度の問題がある。普通なら簡単な二十日大根だってまともに育たずにヒョロヒョロと「徒長」してしまうわけで、普通に育てても「カイワレ大根」になってしまう。(笑)

そんなことを考えていると、たとえば「メロン」を育てたら美味しそうな立派な実が成ったけれど、食べていたら全く甘くなかった、ってのと同じなわけですが、糖度を一度上げるために農家がどれほど苦労しているかを考え合わせると、「場所の問題」という大きな問題があるのに素人が美味しいものを作れるわけがないって思うようになりました。

お米だって同じで、北海道の網走や沖縄の離島でも「育てること」は可能でも「美味しいコシヒカリが出来る」なら苦労する農家はいないですもんね。

今になって思い出すのは、中国人の食料品卸商の話。「青じそと三つ葉」をKLで育てようと思ったけれど無理だったと。

それを聞いた私は「我が家では育ってる。ウッシッシ」なんて思っていたんですが、彼の言う「無理」とは「商品価値があるものを作るのは【無理】」という意味なのが今になればよくわかる。

「環境が適していないマレーシアで育てられただけでも幸運」

と我々は思うべきなんでしょう。

とまぁ、ここまでは「普通の人の考え方」。でも私はこんな程度じゃ諦めません。(笑)

商品価値があるレベルが作れるとは思いませんが、もう少し「青じそらしい青じそ」作りにチャレンジするつもり。

まずは「美味しいと言われる品種の種子を入手」することから始めます。でもプロが使うレベルのは入手不可能ですが、素人相手ではない種苗屋があるのでそこから入手してみます。

ちょっと真剣に青じそを育てたい方のための情報を少々。

今まで何度も書きましたが、シソは「短日植物」で「日が短くなると花芽を出す」んですね。で、花が咲くとその株はもう終わり。

ですから

◯ 花芽が出たらすぐに摘む

◯ 人工光で「日はまだ長い」と錯覚させる

のが必要。人工光をプロが使うのは常識で、それなくして周年栽培はできないんですね。

このシソ農家の写真を見てください。電球が吊り下げられているのが見えますよね。これは何のため?

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電照で育てるものに「菊」がありますよね。光を当てて「日の長さ」を調節して「開花時期をずらす」わけですが、シソも同じ。「まだ日は長く、花芽を出すのは早い」と錯覚させるわけです。

ただこれは、実際は「日の長さ」ではなくて「夜の長さ」を見ているとのこと。「日が短くなる=夜が長くなる」ということで「夜の長さを短くすれば良い」ってことになりますが、でも夜中に延々と人工光を照らす必要はく【光中断】をすればよいとのこと。

光中断とは「光で中断する」の意味だろうと思うのですが、夜の長さを計っている最中に「光が入る」とそこで計算はリセットされてしまうらしい。

サルビア,イネ,アサガオも「短日植物」ですが、【街灯や広告の夜間照明の近くでは秋になっても開花しない】ことがしられていると。

この辺の詳しい話はここから。

第3節 植物の花芽の形成

またこの人工光によって行う「光中断」の論文を調べてみますと、かなり「弱い明かり」でも出来る感じ。つまりベランダにシソを置いたとするならば、「ベランダの照明」だけでも大丈夫かもしれない。この辺は実証してみないとわかりませんが、私は今までこれを知らず、「延々と明るい光」をあてていました。

それと注意スべき点ですが、どうもこの光中断は「本葉が出たした頃」から始めるようです。かなり小さな苗の状態から始めるってことですね。この辺も「シソ 電照 光中断」とかその辺の検索語句で検索すると出てきます。

ということは、「花芽が出てからではおそすぎる」ってことじゃないですかね。

私はその辺を全く知らず、花芽が出てきたらそれを摘み、それが「人工光を与える時期になったサイン」だと思っていました。でもシソはまだ花芽がでていなくても「花芽を出す準備」は着々と進んでいるってことじゃないですかね。ここは盲点でしたので、しっかり覚えておこうと思います。

最初から人工光で育てる場合には問題ありませんが、今回の私のように、最初は人工光、途中からは日光みたいな育て方をするともう光中断をしてもおそすぎるのかも。

 
 
 

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