日経を含む各国の株式市場が恐ろしいことになってます。アメリカ時間に大幅に下げた。日経も先日の安値を割ってしまった。
こういう世界の動きを見ていますとやっぱり思い出すのはリーマンショック。
世界は順調に行くかな?と思ったらあれですもんねぇ。だからショックなのでしょうが、今回はどうなるのか。主要国の指数ですがこんな感じ。
これが調整なのか元の木阿弥へ戻る序章なのか。嫌な感じですね。各国の株価は下がっていますがでも金(ゴールド)に逃げているという感じでもなくて、総崩れ。
で、債権はと言うと各国低金利政策ですから高止まりで利回りは史上最低と言っても良いくらい。
不動産?
どうなんでしょうねぇ。
ちなみにマレーシアの株価指標ですが、この半年の世界的な株高には乗れてなかったんですね。知りませんでした。だからこの数週間の下げも関係ない感じ。日本、アメリカ、マレーシアを比べるとこんな感じ。
この6ヶ月の動きですが、「今の時点で6ヶ月前を起点にして」マレーシアは10%程度の上げ。アメリカは16%、日本は43%。まぁ、こういうレシオで見ると日本の上げは異常と言ってもいいのかもしれませんが日本が大きく変わろうとしている今、アベノミクスは夢か幻かと考えるのは悲しいです。
ただアベノミクスってかなりの賭けだろうと私は思ってて、でも賭ける時でもあってそれで良いと思うのですが、日本一人でどうこうできることじゃないし、リーマンショックの様な世界的な不況に重なったら「かなり」恐ろしいことになりそうです。
ニュースを聞いていて変だと思ったのは、またこの下げで円が安心だから円を買うという動きがあるということ。円が安心?今の日本は去年までと違っていて円をどんどんばら撒くのですから円を持っていて本当に安全なんでしょうか。この辺が全く理解不能。
ただ恐慌の前兆みたいなのがオーストラリアを見ているとあるのが気になります。豪ドルの下げたるや酷いもので、円安の円と比べてもかなり安くなって来てしまった。豪ドルって世界の景気に非常に敏感で、様子がおかしくなるとすぐ売られるんですね。豪ドルで運用しているお金が自国に逃げますから。
それプラス、オーストラリア自体がうまく行っていなくて、金利も最低、資源価格も安い、頼みの綱の中国に陰りが出ているということで売られまくり。まぁ、オーストラリアが世界をリードすることはないのだけれど、世界の動向はオーストラリアドルを見ているとわかる、みたいなところがあります。で、非常にうまくない状態。
豪ドルがクラッシュするなんていう評論をちょうど一ヶ月前に日記に書きました。これ(クリック)。あの頃は何を言ってるんだ?なんて思っていましたが、こういうことも頭にいれておかないと駄目なんでしょうかねぇ。
それとやっぱり自分は日本人で日本人としての歴史が頭に染みこんでいると思うのが、やっぱり長期投資でどうにかしたいって思いが強い。戦後すぐのことはわかりませんが、昭和の30年代、40年代とガンガン延びた日本、バブルで右肩上がりで伸びた時代、そんなことが忘れられないんですね。そういう期間が結構長かったじゃないですか。で、それが日本人にとっての「普通」なんですね。特に我々の世代。
ところが成長の時代も終わって下げ続け。こんな時代を経験したことがない我々の世代は、どうせその内戻るだろうなんて思って我慢して、そして知らない間に消えていなくなった仲間がごっそりいます。私の知り合いは変わり身が遅いのが普通で、どうにか生き延びたってのはたった一人しかいません。古い友人達は皆消えてしまった。どこで何をしているのかもわかりません。連絡もつかない。
ところが最近の若者と話をしていると、彼らにとって右肩上がりの経験ってないのがわかる。それどころか右肩下がり。そして波乱。つまり長期投資が良いって概念がほとんどないのね。長期で持って資産が増えることは無いと思ってる。その辺を良くわかってる彼らは変わり身が早い。で、これは大正解だと思うんです。
たとえば株とは「買う」ものであると我々の世代の多くには「信仰」と言っても良いほどのものがあるのね。これも過去の経験からそう思ってしまうのと、また株はみんなが買って上がっている限り皆が幸せになるものだから、そういう宣伝というかそういう方向へ業界は必ず誘導するし、それに乗ってしまう人も多いんだろうと思います。私が株をやっていた頃、「空売りを含む短期売買は売国奴」「株主としての自覚を持て」なんていう人も決して少なくなかったし、その名残が我々の世代にはまだある。
ところが今はヘッジファンドの時代。変われば変わるもんですよね。買いしかしない(できない)機関投資家対ヘッジファンドっていう図式が見えた時代もあると思うのだけれど、今じゃ機関投資家も銀行、生命保険会社もヘッジファンドに投資をする時代。で、彼らは株だろうとなんだろうと値が動けば買いでも売りでも仕掛けてくる。どちらの方向へ動こうが構わない。それどころか値動きそのものを彼らが作り出す時代。
こういう時代なのはわかりきっているのに、長期投資で何かないか探す自分がいるのね。これってなんだかマヌケと言うかお人よしと言うか、時代に乗り遅れていると言うか、まぁ、面白いと思います。
ただ値動きの方向が変化するのが遅い投資対象ってあるとは思います。その代表が不動産。ただ何度も書いているように私は不動産のことは全くわからないし、価格が不透明、好きなときに自由に売り買い出来ないので基本的には嫌い。
我々の世代の救いは、長生きしないこと。これから資産形成を考える必要がないこと。(笑)
でも性格的にそれを受け入れたくないなぁ。あがいてもしょうがないのかもしれないけれど。かと言って超短期スキャルなんて60を超えたジジーがやることには思えないし、私には自分がどうあるべきかの将来が見えてこない。
もし冷徹な、いや冷酷なヘッジファンドになりきれるならまた話は別かもしれない。
日経平均が下がってきて気分としては嫌~~な気分だけれど、チャートをひっくり返して見てみれば突如上がりだしたのと同じ。(笑)
上げも下げも同じ。どちらもチャンスに変わりなしと考えられるかどうか。そして昔なら10年掛かった動きが今は1年の中に起きるというように、自分の頭の中の時間軸を切り替えられるかどうか。
この辺がポイントかもしれない。
でも自分には商人の血がしっかり流れていると思うのは、利益=客の笑顔なんですよね。笑顔の無いところに利益は無い。日経平均が大暴落して、日本が困っているときにショートで大儲けしたなんて喜ぶのは罪悪のように思いますもの。これって詐欺師と同じじゃないかと思ったり。(笑)
上げでも下げでも利益が出せる世の中になったけれど、でもやっぱり大事なところは捨てたくないなぁ。この思いがいつか命取りになるのかもしれないけれど、日本を売りたくない。でもドイツDAX、NYダウなら売れる。(笑)
ということで私はやっぱり日経225には触らないほうが良さそうです。上がろうが下がろうがどうでも良い投資対象を見つけたほうが気が楽。そして超短期スキャルではなくて、でも長期投資でもなくて、私の中では中期投資って感じだけれど、世間的には短期投資、あるいはスイングと呼ばれる部類かな。
この辺を模索して行くしかなさそう。モニターを見続けられないほど目が弱くなっているってのは間違いがないし。
これが6月6日早朝、アメリカ市場も終わった(6月5日)最終の各国の値。おそろしや・・・・・・。