韓国食材店は我が家には無くてはならないスーパーなんですが、冷凍庫の中に「アワビ」を見つけました。
アワビというよりトコブシかなぁ。安かったんですよ。6個入って日本円で2000円ちょっと。最近は世界的にアワビの養殖が広がっていて、いろんなアワビが出回るようになりましたよね。親指の先ぐらいの大きさしか無いものなんてのも普通に市場に出回っているし。
こりゃ食べてみるしか無いと思うわけで、買ってきてから早速煮てみることに。
まずは殻をキレイに洗い、お醤油、日本酒たっぷり、羅臼昆布たっぷりで煮ました。大根も入れました。
沸騰してアクが出てきますが、キッチン中に「磯の香り」が・・・・・。
ところが磯の香りってのもいろいろじゃないですか。深呼吸したくなるようなのもあれば、海藻や魚介類が腐ったような匂いもあって。
さて、どちらでしょうか。答えは皆さんが想像する通り。(笑)
ヨメさんは「私、もう知らないから好きにしてよ」ですと。
匂いに敏感な長男も「嘘だろ~~~」と大騒ぎ。
でも欲の深い私はそのまま煮続けました。4時間ぐらい煮たかな。
殻も外して、匂いを嗅いでみると・・・。あの恐ろしい匂いはほとんどないのですが、美味しそうな匂いとは違う。
う~~~む、食欲が湧く感じは皆無。
だからといって捨てるなんてことはしない、いや出来ないわけで、まずは一つ口に入れてみることに。
恐恐と食べてみましたが、ぎょえ~~~~~~~~~~~~~~~~~!!
ってのは嘘で、煮汁は飲む気にはなれませんが、アワビはアワビらしい歯ごたえで(当たり前か?)、アワビらしい味は遠くの方にあるって感じ。
まさに煮込んで味が抜けちゃったみたいな。
でもオエッってなることはなくて、「まずいアワビ」そのもの。
う~~む、う~~む、と思いつつ、2つめ、3つめを口に・・・。どうせヨメさんも息子も絶対に食べないのはわかっていますから。
大根も食べてみました。美味しくはないし、アワビの風味はずーーっと遠くにあって、でもさすが「羅臼昆布」が良い仕事をしているのはわかる。
3つ食べてから、どうしようか考えるってのも変なんですが・・・・。
ゴミ箱行きに決定。orz
食べ物を捨てるって本当に嫌で、ちょっと美味しくないから残す、捨てるなんてのはとんでもないと思う性格なんですが、冷蔵庫にとっておいてもしょうがない。
残念でした~~~。そして誰に謝るべきかわからないのだけれど、ごめんなさい。m(_ _)m
でも中華料理屋で出てくる(安い)アワビってこれだろうと思いました。酒、醤油、昆布でシンプルに煮たら「美味しさもまずさも」はっきりしますが、これを中華風味でオイスターソースを効かせて煮込んだら、そして盛り付けもそれなりにしたら、「アワビだ~~。\(^o^)/」状態になるのかもしれない。
皆さん、中華料理屋の厨房、冷蔵庫って見たことがあります?
私は高級店のそれを見たことってないのですが、居酒屋レベルの中華料理屋の冷蔵庫を見てひっくり返りそうに驚いたことがあるんですよ。匂いはゴミ箱そのままだし、「新鮮だね~~」なんてものは皆無。シェフは素材の匂いを嗅ぎながら使っているような。
そんな店でも中華風にきっちり調理して、見栄えもよく盛り付けると、あら不思議、美味しい中華になるのね。
私は商人の出だといつも書いていますが、店の調理場や冷蔵庫を見る機会が結構あって、中にはびっくりするような店って結構あるのね。駅前中華や居酒屋は特に凄い。
ま、中華そのものの歴史を見ても「新鮮な魚介類」ってあまりないわけで、かなりきわどい物を使うことって多いんじゃなかろうか。
でももうジジーになって今更そんな素材を使っていかに美味しく料理するかなんてのを知りたいとは思わないし、そういう店も行きたくない。
今回はまずいアワビと出会ったというより、世の中の現実を見たって感じかな。
もう買わない。
なーんていいつつ、結構良い型の冷凍アワビも見つけて、あれは大丈夫かもしれないなんてまだ考えている自分がいるのが面白いです。(笑)
でもアワビが食べたいと思ったら、最高級なのを食べたいとは思わないけれど、そこそこのものが「活きている状態」で手に入れることは不可能じゃないのだからそれにするべきだろうと。あるいは「美味しい缶詰」もあるのね、高いけれど。
ヨメさんにはケチケチしなさんな、なんてよく言われるのだけれど、やっぱり「安くて良いもの」を見つけた時の喜びって「高くて美味しいもの」を見つけた時の何十倍も嬉しいんですよね。
美味しくて高いのは当たり前で、全然おもしろくないし。
てことは、また懲りずにこういうことが起きるのか。
フンッ!良いじゃないか。安物買いの銭失いってのも一つの生き方だ!!!
なーんちゃってね。