商品の価格構造を考えてみませんか?

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商品の価格構造を考えてみる。これが私の全ての経済行動の原点になっているようです。投資も同じ。これから書こうとしているタイムシェアもそうですが、まず、頭の切り替えが大事だと思っています。

我々消費者が支払う金額というのは末端価格ですよね。最終金額。一番川下で、つまり、それは一番高い価格だという事。これが大前提です。

我々が利益を上げる、あるいは安く遊ぶというのも、いかにこの価格構造を理解して自分に有利なお金の使い方を考えるかというのがポイントではないでしょうか。

我々は末端の消費者として、一番高い価格を払う事に疑問を感じなくなっていませんか?当たり前だと思っていませんか?まずその辺の考え方を変えてみましょうよ。

買い物をするときに、やっぱり安い方がいいですから、「卸価格で販売」なんていう宣伝を見るとその気になっちゃいますが、ここで我々が知るべき事は、それは「卸価格という名前の末端小売り価格」であることが多いということです。

本当の卸価格というのは、卸価格ですとうたって売っている店が、実際にいくらで仕入れているかというのが卸価格でしょ?

投資も同じです。銀行に入れて、例えば4%の金利をもらったとします。ここで考えないとならないのは、4%を払う彼らはそれを他の投資に回してもっと大きな利益を上げて、その内の4%を我々は受け取っているということですよね。では、彼らはどう運用してどう儲けているのか、それを我々も知る必要があると思うわけです。

ちょっと話はそれますが、私がいた宝石業界の価格構造を暴露しましょう。

私のいた会社は2次卸と言われる宝石屋で、主に百貨店などに卸したり、キャンペーンを共同開催して宝石を販売していました。

百貨店には豪華な宝石売り場がありますが、店の名前が書いていなくても、それを実際に運営しているのはほとんどが卸業者です。大型店では数社共同というケースもあります。並んでいる商品の中には百貨店独自で持っている物も当然ありますが、ほとんどは業者の商品です。その商品が売れてから、初めて仕入れ伝票を起こすのが普通。これは委託販売と同じですが、消化仕入れという言い方をします。

値段の付け方ですが、私のいた会社では、一般的な色石(エメラルドやルビーサファイアなど)は原価の3倍の値段を付け、百貨店から支給された、百貨店の名前が入った正札にその価格を印刷して販売します。(ダイアの場合はちょっと違うのですが、割愛します)

実際に売れた場合は、税金を引いて、そこから45%百貨店が取ったりするわけですが、その%は売り出しの時とか、キャンペーンの場合の経費負担の割合をどうするかで様々で、キャンペーンや大売り出しの特価商品で20-30%。通常商品では40-45%百貨店が取るというのが普通でした。

つまり100万円の正札が付いている商品の、卸売業者の原価は33万だということです。それが売れた場合、業者は(値引きも考えて)45-50万入ってきます。百貨店は30%以上利益がありますが、それは卸業者も同じで30%程度の利益を確保しなければ商売にならないわけです。給料も経費も掛かるわけですから。掛け率三倍が確保できなければ、会社も存続できないということ。

で、この場合、二次問屋であると書きましたが、つまりその卸屋もまたどこからか買っているわけですね。そして一次問屋もその売り値から当然利益を出すわけです。これも現金買い取りというケースもありますが、多くは委託です。一次問屋が二次問屋に商品を委託し、その商品はまたデパートに委託される。そして回り回って我々消費者がその商品に関わる会社、社員の給料を含む経費、儲け、それら全て負担するわけです。

またこの場合、この一次問屋はどのくらいの利益を出すのでしょうか。委託をするわけですから、その間の金利も当然考えないとならないわけですから、正札で100万円の物はきっと20ー25万円そこらが本当のコストと言って良いかもしれません。しかし世の中面白い物で、その卸屋が50万円で売れば会社も消費者も喜ぶだろうとおもうのですが、そう簡単にはいかないんですね。やっぱり多くの数は売れません。もしそれで簡単に売れるなら、だれも卸屋なんかやりません。

世の中は、いかに高い小売価格を維持して、その商品、業界に関わる全ての会社、人間が儲けて生きて行けるのかということで成り立っていると言って良いと思います。

こんなことを聞くと、やっぱり宝石は値段があってないようなものなのね、と仰る方がいますが、それは大きな間違いです。

宝石にもちゃんと相場があります。もし相場がなければ卸業者もデパートもお互いに売買できないことになっちゃいますね。ただ、その相場を知る一般消費者はほとんどいませんので、自分がわからない事に対して、宝石には値段がないという言い方をしているだけです。宝石にはちゃんと値段もあれば相場もあります。ただ、それはデパートの正札とはかけ離れた値段であることは間違いがありません。

百貨店と取引をしていると、同じく百貨店に出入りしている業者と親しくなります。そこで彼らからそれぞれの業界の話を聞く事があるわけですが、内情はどこも同じです。宝石だけが原価が低いわけでは無いのです。どの商品もどれだけの会社と人員が関わっているのか考えればおのずと答えはわかります。

メーカーがあって、一次問屋がいて、または二次問屋がいて、それぞれが給料を払い、金利その他の経費を払い、儲けを出しているという構造が全ての業界に言えるわけです。

私はこの事実を知ってから、高価な物を百貨店で買う事がなくなりました。本来こういう事をしてはいけないのですが、百貨店に並んでいる商品で欲しい物があれば、それの問屋を調べて、その商品を欲しい旨を伝えますと、百貨店正価の何割引で普通に買える事がわかりました。問屋としては百貨店に卸すよりは高く売っているわけですが、それでも買う方からすれば安く、ウインウインの関係です。実際にはこんなことが発覚すれば百貨店から取引停止になりますが、我々問屋の立場から見ると、値段というのはまさに我々の値段が本来の値段であって、百貨店の値段は何も知らない末端消費者用の特別高い価格にしか思えないって事なんですね。

商品の価格の構造を知るのは簡単ではありません。そりゃそうです。それが簡単にわかって、誰しもがその販売ルートを知ったら、流通業界は崩壊してしまうわけですから。

だからといって、末端価格になんの疑問も感じないでその金額を当たり前な事として支払うのも面白くないと思うわけです。いかがでしょうか?

卸価格という名の末端価格に釣られることなく、本来の卸価格やコストを考えてみるのは大事な事だと思うわけです。

投資にしても、我々一般大衆がやるのは一番簡単な方法。なおかつ末端ですから期待利益も小さくて当然。我々に小さな利益を与えて、それを運用していかに連中は儲けているのかに思いを巡らせてください。前にも何度も書いている出資証券しかりです。そもそもこれらは個人投資家相手に販売される物ではありません。機関投資家向けです。でも個人でこれを買えるルートがあるならそれを利用しないのは損だと思うわけです。

ただし、そういう世界に足を踏み入れるという事は、リスク計算もきっちりしないとなりませんし、ババを掴まされる事も考えてヘッジ方法を考えるのも当然。ましてやその商品が一体なんであるか見分ける目が必要です。プロはみんなそうしているわけですが、残念ながら具体的にどうやっているのかだけは、いくら調べても出てきません。きっとそういう業界にいた方ならバカでも知ってるような事さえ我々にはわからないわけで、我々にハンディがあるのは当然としてもそれにチャレンジしない限り、彼らの儲けのネタにしかならないわけですね。是非一歩でもそのカモ状態から抜け出たいというのが私の思いです。

これから話そうと思うタイムシェアも同じ事です。何百万もするリゾート権利が普通ですが、あれの価格構造も考えてみてください。六本木のど真ん中に販売・案内スペースを持ち、多額の経費を掛けて顧客を呼び込んでいます。広告費も半端じゃないでしょう。無料、あるいは安く体験滞在というのもその経費計上されます。

で、その経費、セールスマンの給料、そして会社の利益、それらが含まれた価格なのは当たり前ですよね。ごく一般的には、タイムシェアのセールスマンは会社や物件によって違いますが、18-25%のコミッションが入るそうです。

さぁ、彼らがコストと考える価格って定価の何パーセントなんでしょうか。少なくとも、販売経費で40-50%は消えると言われています。

ですから、これからタイムシェアの話をするにあたって、彼らからは買わないというのが大前提になります。買うなら中古市場から買う。ここが大きなポイントです。

デベロッパーから直接買った権利も中古市場で買った権利も内容は一緒だと考えて良いと思います。権利に中古も新品もないですから。ただし、デベロッパーは直接販売を推進するために、いろいろなインセンティブを付けてきます。そしてそれがあるから直接買ったという方も結構いらっしゃる。

ここで大事な事は、そのインセンティブが中古価格より何百万も多く出すほど凄いのかどうかというコスト計算をするべきだという事。デベロッパーの中には航空券をつけたり、同系列のホテルグループの中のポイントに交換する権利をつけたり、あるいはポイントそのものをオマケでつけたりしていますが、これに騙されてはいけないと私は思うわけです。

飛行機会社がやっている顧客囲い込み作戦、ホテルも同じようなシステムを持っていますが、それをきっちり調べると、どのようにポイント稼ぎ、どのようにそのポイントを使うのか、そしてそのポイントをお金に換算したらどのくらいの価値があるのか、その辺を詳しく調べていくと、やっぱりデベロッパーから買っても得はないという計算が私の中では成り立つのです。彼らは彼らが儲かるような計算をしているのであって、我々の利益を計算しているわけではない。

前の日記に格安で航空券を手に入れたり、ホテル滞在が出来る例をあげたのはここを強調したいからです。これと比べれば、デベロッパーからもらったオマケのインセンティブがたいしたことがないのはわかると思います。本当に良い買い物、待遇をうけたいのであれば、他に方法がいくらでもあるし、逆にオマケでもらった程度の権利では、前の日記に書いたほどの良さはありません。それなのに何百万も払うというのは私には理解できない事なのです。

ただ、世の中には、百貨店の外商サロンで美味しいお茶を飲みながら、外商さんにおだてられながら買い物をするのが好きな人もいます。高いブランド品は高い金を払うからこそ意味があるのだという方もいる。面倒な思いをせずに電話一本で間違い物を持ってきてくれるなら高くても良いと仰る方もいる。

これはこれで良いと思います。というか、そういう人が多くいないと、あるいは自分の支払う金額に疑問を感じない人がいるから、または面倒な事はしたくないと言う人が多いからこそ流通業は成り立つわけで、私のようなケチ臭い消費者ばかりだったら流通業は崩壊します。もちろんケチ臭い細かい事ばかり書く私でも、なんでもかんでも安く買う努力をしているわけでもありません。

ただし、細かい事は嫌いだという大らかな方は、これからわたしのブログを読む必要はありません。いかに良い物を安く買うか、それに努力を惜しまない人じゃなければ私の話には着いていけないと思います。また価値観が全く違うのでこれ以上私の書き込みを読んでも意味がないでしょう。

当然、1000円の物を買うのに、あっちが安い、こっちが高いというのは馬鹿げていると思います。しかし、世の中の構造を知る事によって、末端価格何百万円もするものが何分の一とか10分の一以下で買う方法が見つかるのですから、お金には余裕がなくても、時間だけはいっぱいある退職者でこそのやり方を発見できるはずです。

ああ、お金には余裕がないなんて書き方は退職者に失礼ですね。ただ、お金が入ってくるパイプが狭くなるのは間違いがないことで、いくら莫大なキャッシュを持っていようとそれを気前よく使える立場には無いだろうと思います。ましてや毎日が日曜で時間だけはいくらでもあるのですから、お金なんか使い出したらあっと言う間になくなります。そして一年の内数ヶ月世界を歩こうなんて話は毎年何百万円も余分に使える人でないと出来ない話になります。で、自分にはそんなことをする余裕なんかないと思うからこそ、それを実現させるところに面白さがあると思っています。

何度も書きますが、投資も同じです。もう彼らを儲けさす投資からは足を洗いたいです。

ちなみに私が買ったタイムシェアですが、今でも1万9000ドル程度でデベロッパーから販売されている物件を中古市場で20分の1以下である805ドルで買いました。オーナーの権利は全く同じです。

買い物をするときに、我々は満足感を求めます。満足感にお金を払っていると言っても良いと思います。そしてその満足感は100人100様。一人として同じではないと思います。ですから、安く買えれば良いとか、儲かれば良いとか、そういう単純な物ではないはずです。

私としてはそれをわかった上で、カモになりたくないという気持ちが強いのです。そして限りある自分の枠の中でいかに有効に、そして効率的にお金を使い、最大限の効果を出すかに私は興味があるのです。

ですから、私が書いている事、そしてこれから書く事も決して万人向けではないですし、これがベストだとも思っていません。

それを前提として、私のバカなお話に付き合ってくれる方がいれば嬉しいです。

また、こんな考え方、やり方はどうだ?という方がいらっしゃったら是非教えてください。私もまだまだ発展途上でしかありませんし、あれもこれも私が独自に考えた方法でもありません。他の方々がやっていることを見て、おっ、私もやってみたいと思い、真似しているだけなんですから。

よろしくお願いします。

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