私の書いた説明じゃわからないよ、と友人からメールが来ました。なんだか得のようだけれど、何をどうすればいいのかよくわからないとのこと。
ったく・・・
私の書き方も悪いかもしれないけど、ちゃんと読めばわかると思うんだけどなぁ。
まず、基本中の基本。前提を書きます。
1 旅行は二人。4,6人ということはない。
2 旅行に行く時期はどうにでも都合がつく。
3 一年のうち、少なくとも10週間ぐらいは旅行したい。
4 お金を掛けたくない。
5 決まった場所じゃなくて各地を訪ねてみたい。
これが大前提です。これに当てはまらない方は、私のやりかたでは意味が無い。価値も無いです。
そして利用をするのは、RCIというタイムシェア交換会社を通して泊まる権利を手に入れる方法を採ります。それも、RCIの中でもポイントシステムを中心に使います。
ポイントシステムの良い点は
1 週対週の交換に比べてフレキシブルである。つまり、交換相手が高いところ(料金、時期)は多くのポイントとを出せば良いし、安いところは同じポイントで何週間も泊まれる。一対一の交換ではこうはいかない。
2 RCIから足りないポイントを買う事ができる。1ポイント2セント。自分の持ちポイントの50%まで。
では、一体どういう値段で泊まれるのか。まずこれはポイントシステムですから、1週間滞在するのにどのくらいのポイントがいるのかを見てみます。
RCIの表 ←クリック
これは2008年のRICが発行した、ポイントグリッドと呼ばれる表です。どの地域の、どういうランクの、どの時期に泊まるには何ポイント必要かというのがわかります。
まずハワイ。
全季節を通して、ハイシーズンという考え方。
3ベッドルーム GC 103,500 SC 86,000 STD 74,500
2ベッドルーム GC 80,500 SC 63,000 STD 52,500
1ベッドルーム GC 60,000 SC 44,500 STD 36,000
Hotel/Suite GC 41,000 SC 30,500 STD 23,000
GCはゴールドクラウン、SCはシルバークラウン、STDはスタンダード。これはリゾートのランクですが、これはホテルの星とは違って一番上のゴールドだから5(4)星ってわけでもなく、スタンダードだからランクが低いという事でもなく、これはあくまでRCIの作ってる基準を満たしているかどうかの違いだけ。でも一応は一つの目安と使うべきだろうと思っています。私の感覚だとゴールドクラウンがホテルでいう3つ星ぐらい。ヒルトンなどの4つ星と言ってもいいところもこの中には無い事はない。
次にどこにしましょう。アジア。アジアにはシーズンの違いが加わります。
(レッドシーズン。ハイシーズンのこと)
3ベッドルーム GC 64,000 SC 53,000 STD 46,000
2ベッドルーム GC 49,500 SC 39,000 STD 32,500
1ベッドルーム GC 37,000 SC 27,500 STD 22,000
Hotel/Suite GC 25,000 SC 19,000 STD 14,500
(ホワイトシーズン。ミディアム)
3ベッドルーム GC 42,000 SC 35,000 STD 30,500
2ベッドルーム GC 32,500 SC 25,500 STD 21,500
1ベッドルーム GC 24,500 SC 18,000 STD 14,500
Hotel/Suite GC 16,500 SC 12,500 STD 9,500
(ブルーシーズン。ローシーズン)
3ベッドルーム GC 27,500 SC 23,000 STD 20,000
2ベッドルーム GC 21,500 SC 17,000 STD 14,000
1ベッドルーム GC 16,000 SC 12,000 STD 9,500
Hotel/Suite GC 11,000 SC 8,000 STD 6,000
これを見ただけでどれだけハワイが高いかわかりますね。また、ヨーロッパも高いですが、どこに泊まるとどのくらいのポイントが必要かはこれでわかるわけです。季節による差、部屋のタイプによる差がが大きいのもわかります。
二人で旅行するのに3ベッドルームに泊まる人はいないでしょうし、また雪の無いスキー場や、真冬の海に行ってもつまらない。ですから、いくらサンデー毎日で時間は自由だ、安い方が良いと言っても、実際にはローシーズンは行かないいないとして、でも、ホテルのような狭い部屋は嫌だということで、ホワイトシーズンの1ベッドルームか2ベッドルームを選ぶのが良いかと思います。
では次に、必要ポイントはわかったけれど、実際にいくら掛かるのかということですが、まずここでは最初に支払うイニシャルコストは忘れましょう。いつか売るときに買った値段で売るというあり得ない前提ですが、とりあえずそうします。またイニシャルコストの金利もここでは考えません。
つまり、大事なのは毎年支払うメインテナンスフィーということになります。これは各リゾートそれぞれバラバラで基準なんて無い。高いところもあれば安いところもあるわけで、それを支払う事によって受け取るポイントに単価の違いが出てくることになります。
ただし、安いだけでは駄目だというのも前に書きました。そしてそのメインテナンスフィーは将来どのくらい上がるかわからないし、RCIが決める交換パワー、つまり与えられるポイント数の見直しも当然起こると考えるべき。ただこれはどのタイムシェアも同じ。アメリカの州によってはメインテナンスフィーの値上げの上限を定めている州もあれば、イギリスのように法律で消費者物価の値上がり率以上に上げてはいけない定めがあるところもある。この辺は奥が深く、調べても調べてもキリがなさそうです。
一般的にはRCIから買う事ができる1ポイント2セントというのが基準でもいいかもしれません。単価がそれ以上になるリゾートも当然存在しますし、それ以下のもあります。で、1ポイント2セントだとした場合、結局いくら払う事になるのかの計算です。
ハワイ。上の表のポイントに2セントを掛けます。単位は米ドルです。
3ベッドルーム GC 2707.00 SC 1720.00 STD 1490.00
2ベッドルーム GC 1610.00 SC 1260.00 STD 1050.00
1ベッドルーム GC 1200.00 SC 890.00 STD 720.00
Hotel/Suite GC 820.00 SC 610.00 STD 460.00
まぁ、これは一週間の料金ですが、そんなに安い感じはしませんね。私としてはこの料金なら、タイムシェアは使わずに多少高い料金を払ってでも好きなときに好きな場所へ行きたいです。ましてやイニシャルコストもないし、毎年永遠にメインテナンスフィーを払う必要もないんですから。
あるいは、ホテルチェーンのFSP顧客囲い込みプログラム。飛行機会社のマイレージみたいなものですが、これをうまく利用すると、安く、そしてスイートルームに泊まれたりする。私はインターコンチネンタルのロイヤルアンバサダーが一番良いと思っています。
結局普通のタイムシェアってこういうコスト計算に近いんですね。だから微妙だなぁ、って悩むわけです。ただ、これが自分の好きな場所で、必ず毎年行きたいということなら、まぁ、買っても良いかなぁとは思いますが、実際にはイニシャルコストの償却、あるいは売却した時の損をこれに足して計算するべきでしょうし、それプラス本来なら稼げるはずの金利分もこれに足さなければならない。
そうすると突然この数字は倍ぐらいに跳ね上がるんですね。だから私は普通のタイムシェア、ましてやデベロッパーから買うのはあまりにも不利であると思うわけです。
ところが、もしポイントを安く手に入れる事が出来たらどういう計算になるのか、というのが私の提案なわけです。私が買ったタイムシェアのコストは1ポイント0.65セントですから、それでこのハワイの料金を計算してみます。
3ベッドルーム GC 672.50 SC 559.00 STD 484.25
2ベッドルーム GC 552.50 SC 409.50 STD 341.25
1ベッドルーム GC 390.00 SC 289.25 STD 234.00
Hotel/Suite GC 266.50 SC 198.25 STD 149.50
よーく、この値段を見てください。異常な安さだと思いませんか?ハワイの上級リゾートに一週間滞在して390ドルなんて数字、有り得ますか?これって一泊の値段じゃないでしょうか。少なくともこの値段で2泊は絶対に無理。
で、アジアも計算してみます。
(ホワイトシーズン。ミディアム)
3ベッドルーム GC 273.00 SC 227.50 STD 198.25
2ベッドルーム GC 211.25 SC 165.75 STD 139.75
1ベッドルーム GC 159.25 SC 117.00 STD 94.25
Hotel/Suite GC 107.25 SC 81.25 STD 61.75
ひっくり返りそうに安い料金だと思いませんか?(このように安い料金だと、RCIでの交換手数料とか会費の方が大きくなってしまう)
ここが重要なのですが、この料金だからこそタイムシェアは面白いと私は思うわけで、普通一般のタイムシェアが良いと言うのではないわけです。普通のタイムシェアを普通に買うのなら、私はやらないほうがいいと思っているのは何度も書いた通り。
では、そのように安いポイントを手に入れるにはどうしたらいいかというのが次の課題になります。
実はここから先が暗黒の海千山千の世界なんですね。我々の虎の子をむしり取ってやろうと狙ってる業者もたくさんいます。安いと思ったらあとで追加の料金を請求されたとか、権利書の移行が結局できなかったなんて事故も多発している世界です。
ですから我々が何を知るべきかというのも大事ですし、ちゃんとした業者を使う事も大事。多少高くてもそういう業者をいかに見付けるか。
で、ここをどうにかクリヤーすると面白い世界が待っている。
このハードルは決して低いとは思いませんが、多くの人がいろいろ経験しながらそれを越えているわけです。世の中には多くのタイムシェアに関する掲示板があり、そこでも真面目に多くの事が議論されていて、皆が奨める業者もいれば、あいつらには絶対に近づくなという情報もかなりある。誰と取引したらどんな問題が起きたなんてことまで詳しくわかる。eBayに関しても、パッと見た目にはわかりませんが、問題ばかり起こしている業者もいれば、彼から買えば安心という業者もある。
そして、タイムシェアを使いこなしている人達も世の中にはたくさんいて、10程度の物件を持っている人もいくらでもいる。20持ってるなんて人もいる。毎年3週間の休みをタイムシェアの交換で楽しむ人もザラですし、前にも書いたように一年のうち半分はこれで遊んでいる人も少なくない。ここが日本のタイムシェア市場との大きな違い。実益を兼ねた趣味として確立していると思いました。
ただ、やっぱりそこまでになるには、生半可じゃ無理なのもわかります。皆さん、金銭的にも精神的にも苦労を乗り越えて使いこなしているようですし、決してそこらで買い物をすれば手に入れられる権利でもありません。そして彼らの多くが、一番最初は多くの事もも調べずに、デベロッパーから高い物件を買った経験を持っているのも面白い。でもそうだからこそ、我々のような初心者には懇切丁寧にいろいろ教えてくれる土壌も出来ているんですね。興味があるかたはあちこちの掲示板をのぞいて見るのは非常に良い事だと思います。
また、実際問題として、買ったら得な物件っていうのもそうそう数は多くないんですね。大体5-10件程度ではないかと思います。世界に何千件タイムシェアがあるかわかりませんが、その中の数件でしかないってことです。私は3カ所しか知りません。
これ以上の事は、あまりにも細かくなりすぎるし、興味がない方には五月蝿い話でしかないし、私としてもこれ以上何を書いたらいいのかも今のところわかりません。ですので、興味がある方がいらっしゃったら秘密コメントでも入れて置いてください。私の知っている事は全て公開します。
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