豪ドル

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豪ドルが対米ドルでとうとう追い抜いた。これからはこれが抵抗線になってくるのだろうか。昔のアメリカなら絶対に許せない一線で、かなり攻防戦が繰り広げられたろうと思うけれど、結局あっさり抜けてしまった。

安い米ドルってのが国の方向だろうし、きっとそういうコンセンサスが出来てるのね。かつては通貨は国の力を表したと思うのだけれど、今は全く何がなんだかわけがわからず。それの象徴がまさに円で、高い理由がまるで私にはわからない。

しかし貿易に携わってる人、企業は大変だろうなぁ。為替が実需と関係なく動くようになったのはいつごろからなのだろうか。アジアの通貨危機もそうだし、イギリスやロシア、一国の通貨がヘッジファンドに狙われてボロボロにやられるなんて誰が想像したろうか。仕手筋というのは相場が存在するところには必ずあるし、株式で言う仕手株なんてのもいくらでもあった。でもまさか国の通貨がその対象になるほど仕手が巨大になって、また一般のFXによる参加も為替変動には無視できない大きさだと言うのはやっぱり異常としか思えない。

規制緩和って本当に良いことなのかどうなのか通貨を見てるだけでも疑問に思う。何でもかんでも自由に売買できるのは良いにしろ、何百倍ものレバレッジを使えるようにするシステムも認めてしまうって、それも規制緩和ですでいいのだろうか。じゃぁ麻薬だってOKだし、危険な新薬もどんどん認可しちゃうのか?それこそ人殺しもOKだと言うのとたいして変わりないような気がする。

昔から射幸心を煽るものは規制するというのがあったけれど、それはもう過去の話なんでしょうか。全て自己責任というけど、詐偽まがいのものまで認めて、それに乗って損するのは自己責任なのか。儲ける人もいるから問題がないのか。そうやってなんでもOKにしないと職場もないし、お金も行く場所がないのだろうか。

バブル・・・・

全てがバブルになっているような気がする。リーマンショックでも各国の反省があったけれど、結局あのバブルの爆発崩壊も局所的な一つの出来事でしか無くて、全体的なバブルとしての動きは何も変わってないと思う。

我々としてはどんな時代になっても生き残れるようにするしかないのだけれど、うまくやったヤツは莫大な富を残し、ボケーーッとしていると裸になっちゃうような世界に私はおもしろみがあるとは思えない。くだらない世界だと思いますわ。ホリエモンみたいなめちゃくちゃな錬金術も許されて賛美される世の中ってどうも気に入らない。

どうにかこういう馬鹿げた世界は断固拒絶して違う価値観の中で生きていきたいと思う。

といいつつ自分はそのメチャクチャな世界のおかげで生きている相場の申し子みたいなもんだし、子ども達にもその中に入って勝負してみろとお尻を叩いているのも間違いがない。

馬鹿な世界だとは思うけれどそれを止めることは出来ない。

救世主の降臨を待つのか。

現在を否定して生きていけるのか。

子ども達に一体何を教えるべきなのか。

自分はどう生きるべきなのか。

私には何もわからない。ただ、太陽を燦々と浴びながらビール片手に毎日釣りをしていたグアム時代が懐かしい。時がゆっくり流れていたし、幸せだった・・・・・

豪ドルが上がったとニヤニヤしている自分が情けない。金と消費行為を基本とするこの世界の奴隷になってしまっている自分に気がつく。ここは地獄なのかもしれないなんて気もしてくる。酒池肉林、そして阿鼻叫喚。この世界にニルヴァーナの地は無いのか。

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