回転寿司

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ゴールドコーストに出来た平禄寿司という回転寿司。本当にここは美味しい。大トロ、中トロが普通に食べられる寿司屋はこの10年以上ゴールドコーストには無いはず。ホテルの和食レストランが回転寿司に負けている状態。

それと私が嬉しいのは穴子。江戸っ子の私としては寿司に個性の強いウナギが合うとは思えず、やっぱり穴子の方が嬉しい。なーーんちゃって、日本の寿司屋で食べる穴子とは段違いだけれど、平禄寿司にしかないんだから文句は言えない。そしてこの店が回転寿司であること、そして値段を考えれば充分すぎると言ってもいい。

ただ現地の魚をうまく使っているという感じではなくて、回転寿司らしい冷凍物をゴールドコーストに送り込んでいるということだろう。でも大トロ中トロはどういうルートで入れているのだろうか。こちらではアデレードで畜養マグロ(ミナミマグロ)をやっていて安定供給という意味ではここから入れるしかないはず。昔はこれがいくらでも出回っていて、そこそこの店ならこれが食べられた。ところがこの10年ぐらい、畜養マグロはほとんど日本へ直行。地元に出回ることは希になった。

ゴールドコーストにある和食レストランは全滅だと私はいつも書いているけれど、これは店が悪いのではなくて客が悪いと思う。文句は言うけど高い金は払わない、そしてしょっちゅう行くわけでもない。地元のオーストラリア人は刺身に拘るのは希だし、いつ売れるかどうかもわからない鮮魚を仕入れる店はバカということになる。

だから素材は良い物がなくても、腕のある板前はゴールドコーストに少なくない。その中で頑張っていると思うのは昔からある「いとしん」ではなかろうか。お父さん中心の時代から息子の時代に変わる間では不安定な味だと思うことが多かったけれど、今は二代目として地盤を築きつつあると思う。もしかしたらお父さんの頃より良いかも。特に二代目は刺身に拘りをもっているし、鮮魚という意味では私は「いとしん」以上の店は知らない。ホテルの中の有名日本料理屋が何軒かあるか、まったく競争にもならない。

あと確かな腕というのを行くたびに感じるのはラブラドールにある「大樹(だいき)」かな。このオーナーシェフはあるホテルの和食レストランで板長をやっていた人。そのホテルも、この際名前を書いちゃうけれど、松下興産が莫大な金を使って作ったロイヤルパイン。その後、松下興産が手を引いて何代かホテルのオーナーもオペレーションも変わったけれど、その中の和食レストラン「荒川」という店は続いている。その店も当初は「松風」って名前だったような。この19年の間に板長は何度も変わったけれど、その中でも光っていたのが今は大樹のオーナー。彼が荒川にいたころから手抜きのない料理だというのはどの客にも伝わっていたはず。たいした食材は無い中で、そしてホテルのマネージメントからの押さえつけも厳しい中で頑張っているのがわかった。

あ、そうそう「天(てん)」を忘れていた。ゴールドコーストで一番金の掛かってる日本食レストラン。ここは良い物を置いている。なおかつ手を掛けているので普通の食材でも良い物に化ける。でもそういう店はあまりにも高くてやっぱり普段使いの店とはならない。調子に乗って食べて飲んだら簡単に一人ウン万円になってしまう。

ここが高いのは飛び抜けているけれど、結局なかなか手に入らない食材を使って良いものを作るとそういう料金になっちゃうってことなんですね。それは日本だって同じだけれど、築地がゴールドコーストにあるわけでもないから、輸入物なり、地場の限られた食材だけとなってしまう。でもあえて辛口で言うとするならば、手を掛けてるから値段が高いということで、値段ほどの良い食材、珍しい食材を使っているとは思えない。私としてはサービスと技術、そして店構えという付加価値で高い料金が受け容れられるゴールドコーストではないと思う。日本のように良い食材があるからこそ付加価値も意味を成すのではあるまいか。結局、足りない物を他の何かで補うことの無理をこの店を見ていると感じる。つまり、適当に美味しいにしてもコストパフォーマンスはかなり低いと言うこと。どれだけハッタリを効かせても、それに乗ってくる客はゴールドコーストには少ないのではあるまいか。

この店の最大の欠点は、この店は地元の需要に合わせて作った店ではなくて、また客が主役でもなく、オーナー自身の喜びのために道楽で作った店というのがはっきり客にわかってしまうこと。正直なところ、働く人達の喜び、やる気も伝わってこない。なんて言うのかなぁ。私はオーナーには会ったこともないけれど、働く人達も客じゃなくてオーナーの方を向いているような感じがする。これでは需要の喚起も出来ないと思う。この店の存在を喜んでいるのはオーナー一人だけかもしれない。そういう意味でもこの店は別格というか、他店と比べることに意味も無い。高い金を出してオーナーの自己満足に付き合いたい客などどこにも存在しないだろう。

で、客は高い、値段の割りには美味しくないと文句を言い、ますます行かなくなるからオープン当初は良かった店も段々と質が落ち、値段も落ち、そして板前のやる気もなくなってくる、そんなパターンを19年間見続けてきた。

だから「いとしん」にしても「大樹」にしても日本と比べたらなんてことはない店だけれど、よくぞこんなゴールドコーストで、しかも値段を抑えつつ頑張っていると感心しちゃうわけです。そういう意味では、腕も良い、商売もうまいと感心するのはサーファーズのど真ん中にある「雄」かな。

で、そんなところに出来たのが平禄寿司。独自の冷凍の輸入食材と地場の魚とうまく使い分けていて良いと思う。回転寿司という立場もわきまえていて、また客もそれ以上のことは求めないわけで、無理をした仕入れをしているようには見えないし、またここはゴールドコーストだから食材が無いんですよ、なんて言い訳もない。当然料金は安い。他の回転寿司と比べても、内容が良い分、ちょーー格安と言っても良いと思う。つまり、ここの凄いところは、ゴールドコーストに無い物を何かで補おう隠そうとすることじゃなくて、無い物をしっかり持ち込んだところにあると思う。そりゃ、内容としてはなんてことのない回転寿司のネタでしかないのだけれど、それさえもゴールドコーストには無かったということなんですね。

しかし面白いもんで、私としてはこの回転寿司をベタ褒めだけれどでは店に行ってみるとそんなに繁盛しているようにも見えない。これが不思議なところ。ま、それ以上の心配を私がする必要はないのだけれど、結局今まで良い店なのに売り上げが維持できずに消えていった店、駄目になった店がいくらでもあるから、私としてはそこそこ繁盛している店じゃないと、私が将来困るってことなんですね。

私がこの店に願うのは、前進あるのみで絶対に後退はしないで欲しいと言うこと。一度後退したり、レベルを下げたりしてそれに客が気がつくとあっと言う間に客は離れる。そして一度客が離れたらそれを取り戻すのに何年も掛かるってこと。あるいは二度と客は帰ってこない。狭い社会だから悪い噂だけは一瞬に広がるし。だから今の線を基準としたら是非そこから下げることはしないで欲しい。それとマグロ。寿司屋に取ってはマグロは命だろうと思う。でもゴールドコーストにはそれを放棄した店がいくらでもある。ここでいうマグロはもちろんキハダじゃなくてミナミマグロのこと。これを常時用意するのは大変だろうと思うけれど是非頑張って欲しいなぁ。もしマグロの入手ルートが確立しているなら、大々的に宣伝してマグロフェアでもやってみればいいと思う。他の店では絶対に出来ないイベントなんだから。

で、この店がやっている雨の日には20%オフというサービス。これが私の勘違いで、雨の日には20%オフのクーポンをくれるということ。つまり雨の日に一人でランチを食べてこのクーポンをもらい。後日、10人でトロの食べまくりをやってもその時にこのクーポンを使えると言うこと(笑)。実はここのところを間違えてブログに書いたことを店の主に指摘されて(ちゃんと読んでるんですね)、この日記を書くことになりました。

今のところ、私は週に一度は行ってるかな。このお店、お奨めです。場所はラブラドール。サーファーズ方面から北に登ってラブラドールのマクドナルドを過ぎてすぐの左側。

それとこの店に働いている人達。これが他の回転寿司屋とは全く違う。みんな日本人で、ちゃんとした板前がいます。また働く女の子達もきっとワーホリだろうとは思うのだけれど、包丁さばきもたいしたもんで、そこらでバイトしてるワーホリと違う感じ。

そして、もう一つ。その女性達がみんな可愛い(笑)。そして愛想も良い。こういうのは他店には全くない。日系の他の回転寿司屋もここまでいい人材を揃えていない。教育がしっかりしているのだろうとは思うのだけれど、この店に働く人達、みんな笑顔が素晴らしい。これって教育で作られた笑顔には見えない。こういう基本的なところをちゃんと押さえているという点でもこの店はたいしたもんだと思う。

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