お茶嫌い

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お茶する?

これっていつの時代もどこででも頻繁に言われる言葉ですが、私はずーっとこれが嫌いでした。まずお茶そのものが好きじゃないんです。コーヒーは未だに全く飲みません。ただ苦いだけ。

ですから喫茶店に行くのも嫌いで、喫茶店とは時間をつぶし、タバコを吸い、おしゃべりする所ぐらいの感じしかありません。若い頃から喫茶店にはほとんど行きませんでしたが、それでも付き合いがあるので喫茶店に行っても私が飲むのはジンジャエールぐらい。それもカナダドライと決まっていて、ジンジャエールなんてあだ名が付けられたこともありました。

喫茶店嫌いは今でも同じなのですが(バーは大好き)最近ちょっと考え方が変わってきました。お茶です。お茶そのものに興味が出てきました。

お茶が嫌いといいつつ、実は紅茶だけは好きでした。でも紅茶を飲みたいと思うほど好きではなくて、飲み物を選ばないとならないときには紅茶を選ぶこともあるという程度(絶対にコーヒーは頼みません)。

なぜ紅茶なら飲むのか。これはどういうわけかフォション(FAUCHON)が昔から身近にあったからかもしれません。でも今思い出してみてもなぜそれが身近にあったのかは良く分かりません。家族に聞いても父や母は紅茶に興味がなく、父はコーヒー党でしたから。ただ姉がフォションを好きなのは分かっていて、もしかしたら姉が常にフォションを手に入れて家に置いていたのかもしれません。

ですから紅茶は飲みますが、でも美味しいと感じることは稀です。またオーストラリアに来てからはフォションも飲みませんし、スーパーで買った紅茶も飲みたいとも思いません。高価な紅茶を買ってみようと思ったこともないです。

コーヒーですが、全く駄目でした。なんでこんな苦いものを飲むんだろうとずーっと思っていました。特に飲んだ後に、喉の奥のほうに異物が残った感じが私には我慢できませんでした。ですからコーヒーを自ら飲むことは皆無で、客宅で出されたものにちょっと口を付けるぐらいの経験しかありません。

ところがですね。最近気まぐれでコーヒーを飲むようになったんです。その切っ掛けはゴールドコーストのサーファーズパラダイスのカフェで友人と打ち合わせをしたときに飲んだコーヒーを生まれて初めて美味しいと思ったから。

コーヒー嫌いですから、コーヒーの種類もわからないし、違いもわかりません。でも生まれて初めて美味しいと思うコーヒーに50歳を過ぎてから出会いました。でもそのコーヒーがなんなのか、他のとどう違うのかもわかりません。

そんなことがあったので、たまに雰囲気的にコーヒーが美味しそうな店があると時々頼んでみるようになりました。でもあの時の美味しさを感じたこともなし。ま、そんな感じで、コーヒーに対する考え方は変わったものの積極的に飲むわけでもないし、家にあるインスタントコーヒーを飲んでみてもまずい!としか思いません。

ところがですねぇ。先日友人宅で出されたコーヒーを飲んで、うまい!って思ったんです。その友人はコーヒーに凝っているのでしょうか、台所を見るとたいそうなコーヒーメイカーがありました。

ここでハタと気がつきました。結局、今まで美味しいコーヒーを知らなかったってことなんですね。そもそも喫茶店が嫌いですからコーヒー専門店なんて行ったこともないし、科学の実験みたいにビーカーを置いてポコポコやってるコーヒーを見ても、なんであんなことをするんだ?ぐらいにしか思わなかったし、飲んでみようとも思いませんでした。

結局は食わず嫌いで、嫌い、まずいと信じ込んでいただけだというのがこの歳になって気がつきました。(笑)

たまたま紅茶を飲むのはフォションの中でもそれこそたまたま私が好きなフレイバーのものが身近にあったというだけのことだろうと思います。

日本茶に関してはまたいろいろストーリーがあるのですが、普通でも長い話がもっと長くなるのでそれは書きません。また中国茶も思い出せば、なんでこんなに美味しいんだ?と思う中国茶に出会ったことも過去にありましたが、基本的にお茶嫌いですから深く調べることもありませんでした。

先日、日本から来た友人、そしてそのまた友人と6人で中華を食べに行きました。昼間でしたから当然そこで飲むのはビール。あ、じゃなくて中国茶。これがいつもと同じで相変わらずまずいんですよ。でもま、私たちが行くような店は高級店じゃないですから、お茶もまずくて当然だと思うのですが、上に書いたように、私がこのお茶の世界を知らないだけのことで、中国茶も絶対に美味しいものがあるはずだし、まずいものだと諦めるんじゃなくて、他の食べ物に拘るようにちょっと拘ってみたいと考えるようになったんです。

その切っ掛けはたまたま美味しかったコーヒーと、いつもの通りまずい中国茶でしたが、自分が唯一好きと言える紅茶、そして良く飲む中国茶を知りたいという願望が生まれて初めて、この歳になって大きくなってきました。

で、調べてみてびっくり。是非この人からお茶を買いたいと思うプロをいるのを見つけました。それがなんとマレーシアに店を持っている。絶対にこの店に行ってみようと思いました。

また、このオーナーのブログを読み進めるに従って、尊敬の念とでも言いますかそんなものまで芽生えてきました。お茶がどうのじゃなくてそのオーナーの自分の天職だと信じているであろうお茶へのこだわり、そして良いものを見つけ、あるいは作り出して世に出したいという意欲と行動力。それに感銘を受けました。これぞプロという感じ。

食べず嫌いっていろいろあると思いますが、私の場合、それはお茶でした。

マレーシアに行ったら是非この何十年の空白を取り戻したいと思います。

そういえば、KLのショッピングセンターの中にお茶の専門店をいくつか見つけましたし、またバクテーのようにお茶を使った料理もあるし、そういえばスリアKLCCだかミッドバレーだかでお茶料理の店で昼食を取ったこともありましたっけ。

もしかしたらマレーシアはお茶の天国かもしれない。そんな気がしてきました。有名な紅茶もあるようですし、正直なところまだコーヒーには興味が出てきませんが、中国茶、紅茶に入れ込んでみたいと思います。

またひとつ、KLでの楽しみができました。

あ、そうそう。そのお店ですがミッドバレーの中にあるようです。

そして読めば読むほど感心しっぱなしのそのオーナーのブログはここ。

アジアにて高級茶専門店を経営   ←クリック

中国茶を知っているのは中国人というのもこのオーナーのブログを読んでいると違うかもしれないなんて気がしてきます。オーナーは日本の大手食品会社に長く勤め、スパイスやハーブの研究を長らくしていた人で、その知識と彼の情熱とこだわりで、何千年の歴史のある中国茶の世界に新たな切り込み方でプロとして参入した。これは非常に面白いと思うんです。日本人だからこそわかること、出来ることがあるんじゃないかと思いました。

楽しみ~~~~。

彼のお茶は日本国内ではウェブショップを通じて販売されているようです。とりあえず何種類か買ってみたいですが、オーストラリアからではどうすることも出来ず。うーむ、送ってくれと頼めば送ってくれると思いますが、今はどたばたしていますしKLに行ってからゆっくりお茶の世界に浸ってみたいと思います。

HOJOウェブショップ  ←クリック

ブログでもウェブショップにも彼のこだわりがわかる商品説明があります。いや、商品というかお茶説明ですね。一体美味しいお茶ってなんなのかという原点を知ることが出来ました。

読み物としても面白いと思います。

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