不動産再び

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最近、マレーシアだけじゃなくてあちこちの不動産投資とか、それの派生での海外投資を勧めて大きくなっているグループが目に付くという話を書きましたが、私自身は彼らが「悪」だとは思っていないんですよ。ただ、今までの一般的なビジネスモデルと違っていて、客の思い違いを積極的に利用していると思うだけ。

彼らの話に乗らないほうがいいのかという点でも、決してそんなことはなくて、彼らだって世の中の動きを見ながら客に取って良いものを売ろうとしているんだろうと思っています。価値の無いものに高い値をつけて嵌め込んで逃げるってわけじゃないでしょうし。

昔の別荘が流行した時代を思い出します。あの時もそうですが、基本に客の「買いたい」って思いがあるんですね。その思いを膨らませてその気にさせて販売するなんてのはどんな商品も同じ。ただ、「投資になる」という点が必要以上に表に出ると、本当にその気になった人は後で後悔することもあるかもしれない。私が気になるのはその辺でしかありません。

あの別荘の流行もそうだけれど、ではその物件が高いのか安いのか、開発業者はどのくらい利益を乗せているのかなんかわからないし、近隣の別荘と比べても明らかに高いのかどうかも良くわからない。ましてや5年先、10年先なんて全く闇の中で、「この流行が続けば利益が出るかもしれない」と思うことはあってもそれをあてにして買った人なんかいないはず。

海外不動産投資も全く同じで、この30年に何度となくその波が来ましたよね。私が一番その気になったのは30年ぐらい前になりますがNYのコンドミニアム投資です。あの頃は2-3000万でかなりの物件が買えて、それも賃貸に出しても魅力があるということで、そしてなおかつローンも組めるとあって、私はかなりその気になって投資大好き仲間とあちこちの説明会に行っていました。調べ魔なのはその当時から同じでいろいろ調べまくったのですが、たまたまそのときは段々と熱が冷めて離れていきましたが、投資になる、なら無いというより、ニューヨークのど真ん中にコンドミニアムを持つこと自体に胸が躍ったのを覚えています。

で、実際にあのときに買っていたらどうなっていたか。そりゃもう3倍以上になっているのは間違いがなくて、賃貸に出していても結構良い思いが出来ただろうと思っています。つまりもしあの当時に1割2割実勢価格より高いとか、業者がしっかり儲けていたとか、そういうのも関係ないってことになってしまう。ましてや今みたいに情報が簡単に手に入る時代ではないし、業者も一生懸命情報提供してくれたし、高くても当たり前と言えば当たり前。

これは当地ゴールドコーストも同じで、私がこちらに来た1991年ごろはまだバブルでお金を持っている人がいっぱいいて、日本からのゴールドコースト不動産投資ツアーなんてのもかなりありました。冷やかしで参加したことがあるのですが、その業者はちょっと北にある住宅地を中心に売っていたのですが、250坪で1500万円ぐらいだったかな。他のところにいくらでも安くて面白い物件がありましたが、その業者はそこばかり薦める。まぁ、その理由は想像するしかないわけですが、決まった物件しか売らない、見せないのにはちょっと腹が立ちましたっけ。

で、その物件ですが1500万円ぐらいの土地が今、土地の価格が落ちたといっても多分5000万円の上だろうと思います。景気の良いころは家付きで1億以上の値がついたこともあるくらい。

結局不動産ってのはこういうことがあるから、買うときにごちゃごちゃ細かいことを言っても意味が無い部分が無くもない。一番大事なことは買うのか買わないのかってことなのかもしれません。それとタイミング。

これは私のワンルームマンションを買った経験でも同じで、それが高いとか安いとかは関係なかったんですね。

私は日本で宝石関係に長かったことを書きましたが、あの業界も似たようなもんで、というか商売ってなんでもそうで、お客が満足するのか否か、そこだけなんですね。安いからいいとか、儲けが少ないから良い業者だなんてこともない。

そういう意味じゃ宝石なんてのは卸業者からみると原価の3倍前後で有名百貨店で売りますし、百貨店への納入は50%-65%なんてのは普通。酷いと思うかもしれないけれど、どんな商品も同じなんですよね。それを安いとかお買い得とか言って売るんですから、世の中って面白いと思います。

定期預金で1%違うとかなり気になりますが、不動産ってそういう考え方で買うもんじゃないし、欲しいと思ったら買うのが良いと思います。これは日本の不動産とて同じですが、不動産を持つって何にも変えられない気持ちの良い満足感がありますよね。ましてや海外だ、別荘だなんてちょっと隣近所に自慢したくなってもおかしくない。(笑)

いや~、ちょっとマレーシアが面白いと思って、これからも伸びるはずだから不動産投資を・・・・なんて同窓会、クラス会でもあれば言ってみたくなるのが普通。

私は一般個人の海外不動産投資なんて所詮そんなもんだと思っていて、それに投資をしなければならない必然性はないですもんね。やっぱり自己満足が中心。だから良いと思えば買うのが正解なんでしょう。

実はここの所、どうして不動産の事を書いているかというと、不動産は買わない、不動産投資もしない、でもやるとするならREITだと書き続けていた私ですが、やっぱり欲しいなぁ・・と思うようになったんです。

ま、理由はいろいろあるのですが、今までならKLでコンドを買うより債権投資に回したほうがコンドの賃料を大幅に上回る利益が出るという考え方を持っていました。ところがですね、昨今の金利低下を考えますと賃料をアウトパフォームできるかというと難しさも感じるのです。

ただ、私が良いと思っていたコンドって巷の噂とは違っていてほとんど値上がりしていない感じだったのです。その辺はマレーシアのPropwallで見ています。ここは近年の売値、買値の推移が見れる様になってる。

Propwall  ← ここ

例えばこんな感じです。あるKLCCの公園近くにある有名なコンドですが、

青がAsking、つまり売りたい価格。赤は実際に売買された価格。

私が気になるコンドってこういう感じで値上がりしているぞ~~って感じじゃないのね。売り物もごっそりある。だから買うより債権投資の利回りで十分お釣りが来ると思っていたんです。でも債権投資の利回りは今後あてに出来ないわけですから、話は変わってきます。

また、当然値上がりしているコンドもあるわけで、例えばこれ。これは投資用として魅力があると前から言われている人気のあるコンド。スリアKLCCのすぐ近く、西南に位置するMarc Service Residenceです。

つまり、目線を変えて、値上がりが見込めるコンドをうまく選べば、高金利が望めないこれからの時代はまんざら悪くないかもしれないという考え方が成り立つ。

ま、そんなこともありまして、今までとは違う目線でKLのコンドを見ています。ただ、上にも書いた様に、投資目的で買うとかそういうことはあり得ません。あくまで自分で使うというのが前提。それで値上がりしたら儲けもの\(^_^)/程度の考え方でしかありません。

近年どんどん建ち上がったコンドはやっぱり凄いのが多くて、ユーチューブの動画での紹介を見ていてもウットリするようなのがゴロゴロあるんですね。

我が家はマレーシアに住みたくないのが本音の爆弾(ヨメサン)を抱えたままマレーシアに渡るわけで、ヨメサンが気に入って、ここなら住んでみたいと思うようなところに住むしかありません。高いの安いの言ってられる状況じゃなく、彼女がここ!と言えば、ハイッというしかないのです。

なんてのは冗談ですが、実はゴールドコーストの我が家(コンドじゃなくて)はカミサンには見せずに私が勝手に決めてきてしまったこともあって、それで今までに何十回となく喧嘩してきました。ですからマレーシアに関しては、どこでも好きなところを選んでいいよって言ったわけです。(考えてみれば家を守るのは女房の仕事ですから、女房が選ぶのが当たり前と言えば当たり前ですよね)

そうしたらですね「本当にあたしが選んでいいの?」って嬉しそうな顔をするんですよ。

シメシメ、これならうまく行くかもしれないと私は読んでいるわけで、買っちゃうってのも一つの手かもしれないなんて思うんです。

でもま、どこの国でも土地でも同じですが、渡ってから1年は絶対に買うなってのは常識だと思っていまして、土地勘も得て、不動産市場が見えるようなってからじっくり選ぶべきものだと思っています。

ということで、最近は今までと違う目線でマレーシアの物件を見ています。

でもそれは優柔不断の私ですし、そもそも調べることそのものが私の趣味でもありますから、実際にどうなるかは全くわからず。

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余談ですが、上に書いた様に30年で3倍以上になったら良い投資じゃないかと思うかもしれませんが、それって錯覚で、今の日本の低金利で考えると駄目ですが、かつての日本がそうであったように7%で回せる投資って無くはないんですね。

これを複利で考えますと7%は10年で2倍。つまり20年で4倍。30年では8倍になるってこと。これにびっくりする人って結構多いみたいですが、計算上ではこうなりますね。まぁ、そうそううまく行かないのが普通ですが、7%だと10年で2倍ってのは覚えやすくて、また丁度その辺りが多くのリスクを取らない投資の限界に近いと思っているので、それを常に頭に入れて投資を考えるようにしています。そして、この計算って不動産みたいに市況任せじゃなくてある程度、計算、予測できる(確実性が高い)ってところが良いところだと思っています。

でもこれが頭にあるとお金を使いたくなくなるんですね。今の100万は10年後の200万、20年後の400万だなんて思うと、使ってしまうことによって手に入らなくなった金額の多さにびっくりする。若い頃にこれに気がついていれば・・・なんてことも思うのだけれど、そんな人生も面白くなさそうですしね~。なかなかうまくいかないもんです。

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