KLでの生活費

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マレーシアロングステイのSNS等に入っていると様々な情報が入ってきますが、やはりロングステイ予備軍として気になるのはKLでの生活費。

それを惜しげもなく公開してくれる方がたまにいます。前にも紹介したと思いますが、その方は毎月35万程度でした。(日本での経費は含まず)

正直、もう少し低いかなと思っていたので意外でしたが、また新しく公開してくれた方がいらっしゃいます。それをここに出すのはどうかと思うのですが、まぁ、概略だけ。

こんな感じ。

RM1=30円計算

          1年間      1日
生活費    2126000    5800
  
 飲食費  850000      2325
 交通費  200000       550
 通信費  114000       317 
 消耗雑費費  410000   1100
 医療費  250000       700
 光熱費   93000       250
 雑費   175000        480
 その他   40000       110

ごほう費    905000    2481

 娯楽費  475000     1300    
 交際費  106000      290
 旅行費  226000      600
 観光費   60000      160
 行事費   38000      100

居住費   1440000    3950

総合計   4470000    12250

※ 日本との往復交通費は含まず
※ 日本での滞在費は含まず
※ 日本の住宅維持費は含まず
 
この方も似たような感じで月に37万円ほど。ご夫婦です。

さてこの数字から何を感じるのか。

まずこのご夫婦がどういう生活をしているのかがわかりません。お付き合いがあれば検討も付くのですがこの数字からだけではまるで想像さえできません。ただ、居住費を見ますと月に4000RMのコンドですので、大体どの程度の生活レベルを考えていらっしゃる方か想像ができると思います。

また、個別の項目を見て行きますと、決して大名生活をなさっているのではないのが想像できます。私が気になるのは飲食費で一日辺り2325円。これには外食、喫茶、食料品、趣向品が入っていますので、かなり抑えているほうではないかと感じました。

金額的に多いなと思ったのが消耗雑費費です。年間41万円ほど。詳細はわかりませんが、これには多分PCや電化製品、家具が含まれているかもしれません。それらの項目が他にありませんから。

あくまで想像でしかありませんが、そこそこのコンドに住んで、そこそこの生活をし、それなりに遊んでという姿が、数字を見ていると浮かんでくるような気がします。決して大名生活ではないし、かといって極端に切り詰めているところもないと思います。いわゆる、マレーシアでご褒美生活の典型的な生活ではないかという点で、前にも紹介した月に35万円の生活の方と同じ感じを受けます。

最近はマレーシアへ行けば3分の1の物価で・・という人はさすがに少なくなってきているようですが、でももし日本で同じような遊び三昧の生活をしたら3倍掛かるかもしれないという考え方は未だに成り立つと私は想像しています。マレーシアは安い!と言われるのはその点であって、決して絶対的な金額的に安く上がっているわけではないと思うのです。

いわゆる、好き放題にゴルフをして、友人と遊んで、外食して、近隣の国に遊びに行ってという生活。こんな生活は日本でやったらいくらあっても足りないわけですから。

この辺を誤解して、金銭的に安く上がると考えるとしっぺ返しに合いそうです。

ただ、一人暮らしの方では15万以下で生活しているとか、ご夫婦でも「我が家は現地の人たちと同じ生活ですよ」なんて笑いながら言う方もいらっしゃって、37万ないと駄目か?ということでもないのがわかる。

逆に、外食でも家でも日本食を中心に食べたり、ホーカーズは嫌いだと、でも日本に比べたら安いと高級レストランでの食事が当たり前になると、食費だけでも毎月30万は突破するはず。

難しいなぁ。

安く生活できるという話が先行して、話ほどじゃないというのがわかっているつもりの私でも自分の中ではかなり優雅な生活が簡単にできるような気がしています。

ましてや我々夫婦はゴールドコーストという田舎に住んでいて、都会生活に憧れているし、どの店が良い?なんて選べるほど良い店が無い環境にいますから、KLが天国に見えるんです。伊勢丹の日本食料品の品揃えもぶったまげるほど充実して見えますし、数え切れないほどの和食の店。それもハモでもマツタケでも食べられる。刺身にしても毎週空輸してきて日本と同等のものもある。

そんな話を聞けば和食に飢えている田舎者としては舞い上がってしまうわけで、でもそんなKLの豊かさを享受しようものなら大変なことになる。その辺がまだ実感として我々にはわかっていなくて、美味しいものを想像してワクワクしちゃっています。

でもそのワクワクを満たすような生活をしたらうまくない、ってのがピンと来ません。では逆にそれを我慢するようならKLに行っても面白くないってことになっちゃいます。海が綺麗だ、コンドミニアムが凄いとか、ゴルフが安いなんてのはここでも同じなんですから。

つまり我々に取っては食費(酒代も凄いはず)が一番の問題となるはずで、それはやっぱりKLに行ってから支出との兼ね合いで落ち着くところへ落ち着くのだろうとは思いますが、もし今ゴールドコーストでやっているように毎度見慣れて飽きてしまった限られた範囲の日本食料品でやりくりし、中国や韓国食料品店で和食の代替品になるような安いものを見つけてきて自炊をしなくちゃなんて生活は、実のところしたくありません。もう我慢できません。

それなら日本に帰れば?ってのが本当は大正解なのは私もわかっています。日本の田舎に行けばとんでもなく美味しいものがいくらでもあって、安いし、生活費全般も安いし。海外に行きたければ行きたいときに行きたい場所に行けば良いし、それは今の時代そんなに高くない。(海外で暮らしてみたいという夢を叶えるための代償の大きさは半端じゃないと思います)

そうそう、今回月に37万程度の生活費であると書きましたが、実は日本の私の友人の退職者でそんな生活費を掛けている人は一人も居ません。私の友達はみんな貧乏なのか?なんて思いたくありませんが、田舎住まいの夫婦は聞くとびっくりするような金額で普通に生活している様子。ま、その辺は都会住まいとは大きく違うのだろうと思います。居住費もそうですし。

後一つ、大事なことがあります。

その37万の生活費ですが、これには日本との往復、日本での経費、日本の自宅の維持費が含まれていないってこと。

ここがミソなんですよね~。これも含めて全体の出費を公表する人って未だかつて会ったことがないのですが、まぁ、日本に家があると書けばどのくらいの出費なのか、普通の人なら簡単にわかるからかもしれません。ところが我々はもう日本でどのくらいの自宅維持経費がかかるのか、その他諸々の経費もわかりません。

これもまた東京のど真ん中なのか、地方都市なのかでも随分違うのでしょうが、例えば年に200万掛かったとすれば(税金だとかなんだかんだ入れてもそこまで行かない?)、そして年に2,3度往復するとなれば、そして様々な経費を考えれば最低でも年間300万ぐらいにはなってしまう感じがします。月割りにして25万?

ということはKLでは35万として足して60万。年間720万。もし日本の納税者だとすれば手取りで720万円って税込みでいくらになるんでしょう?1000万超え?こうやって考えていくと、KLで楽しく生活しているジジババは引退したのに1000万越えの年収があるからそれができるってことになっちゃいます。

まぁ、世の中にはいろいろな人がいますから退職したといっても金融資産からの収入や、不動産収入、あるいは息子に譲った会社から給料をもらっているとかで1千万超えの人は少なくないでしょうが、でもそれがマレーシアで楽しく過ごす基準だとしたらなんか話が違う。

日本の資産は綺麗さっぱり処分して・・という人も中にはチラホラいるのがわかります。

私としてはお国替えってのはそういうことだと思っていますし、何年かしたら帰るのが前提でお国替えを考えませんから、私の場合は他国での自宅維持管理はあり得ないし、その経費も想定しません。

でも面白いもんで、では家を処分したけれど年に一度二度は帰るなんていう場合、夫婦で1ヶ月日本に滞在したらいくら掛かるのか?これも計算してみると結構恐ろしい額の金がかかるのね。

まぁ、どっちを向いても安く上げる方法なんてなさそうで、というか耐乏生活が大前提になりそうです。

また同じ金額を使うにしても、長い目で考えてインフレ対策もして余った金を使うのか、それとも自分が何歳には死ぬだろうという計算で、その時に資産は限りなくゼロに近くなる計算で使うのか、はたまた余り細かいことは気にせずにガンガンいくタイプで、最初のころは結構優雅に遊んでいた仲間がいつのまにか段々と消えていったなんてことがゴールドコーストでは起きたわけですが、そんなことがマレーシアでも起こるんだろうなぁ、と思ってます。

若くして子供を連れて海外移住なんて長い将来にはもっととんでもない金が掛かるわけで、よっぽど凄い資金があるのか、それともかなり稼ぐ力がないと大変なことになるのは簡単に想像できます。

後先短いジジババでもどうしようって悩むんですから・・・・

ああ、そうそう、もう一つ大事な大きな経費を忘れていました。車ですよ、車。

車なんて走れば良いという人もいるでしょうが、車好きとしてはやっぱり拘りたいものがある。ましてやオーストラリアはマレーシアほどではありませんが車が滅茶苦茶高い国で、自動車好きにはとんでもなく悲しい国です。ちょっと良い車になるとコンドミニアムが買える様な値段なのはマレーシアと同じ。

だから私は20年間延々と我慢してきました(だから中古車の輸入業なんてのもやってみた)。そしてまたマレーシアで我慢するのか、マレーシアはオーストラリアよりも高いなんて考えると気持ちが萎えてきそうです。

そんな高級車じゃなくてもそこそこの車で1千万円越えですもんねぇ。冗談じゃないと思います。

ま、いくらの車を買うにしても、そして中古車も高いから目減りはそんなに酷くないと言っても10年ではゼロになると考えたほうが良いだろうし、その償却、そしてそれを買うために支出することによる「得べかりし利益」、つまり逸失利益みたいなもんですが、これを資産運営の私の一つの基準である7%で考えて、1千万の車を買うと年間70万円の損失。つまり10年後には丸々車両代の1千万と得べかりし利益十年分の700万(単利計算)。トータル1700万円が10年で消えるってこと。これを月換算すると14万円だから結構良いコンドの家賃に相当する。

ハァ・・・・・・・・・・・・・・

こういう金勘定を始めると段々と落ち込んで行きます。

まぁ、マレーシアに行けば税金がゼロになるんだからとか、もう二人の子供の養育費も学費も掛からなくなるのだからと考えれば、そして老い先短いのだから多少の贅沢もしたいと思うのですが、根がケチなんでしょうねぇ。金勘定をするとイライラして、ああーー、使いたくないと思うばかりなり。

やっぱり金の成る木を育てないと~~~~~。(笑)

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