昨日のアメリカの動き

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アメリカの政府機関閉鎖やデフォルト懸念を心配している日本の退職者ってどの程度いるのかなぁ。いつも読んでいる数十(笑)のブログを読んでもそれに言及している人はまずいない。

考えてみれば、日本からの年金を基本としている場合、そして海外、特にマレーシアに滞在している場合はそんなに心配では無いのがわからなくはない。最悪のケースは世界大不況になるわけだけれど、方向としては円高ドル安に動くのは間違いがなくて、マレーシアリンギットはバスケット制と言われるもののアメリカドルとの相関性は高いから、実質的にかなりの所得増になるってことか。ましてや年金には原資がないから資産の目減りも起こらない。大きな声では言えないけれど、ジジババの本音はデフレ歓迎だし。

ただ外貨を多く持ち、そこからの収入で生活している場合は直撃を食らう。

とは言うものの、確定利回りの場合、自分の投資先がデフォルトにならない限りどうにかなるのも間違いなし。つまり問題は為替の動きだけで、米ドル建てだと怖いことになるけれど、それは私の様な豪ドルが主の場合も同じで、世界に何かが起こるとこれでもかってほどに売られる豪ドルの下げは半端じゃないはず。

でも為替に一喜一憂しながら生きるのは馬鹿げているので、私の場合は自分の収入の源泉がある通貨で生きる。つまり豪ドルなら豪ドルと心中するつもりで、生活はマレーシアリンギットだろうとタイバーツだろうと日本円だろうと、豪ドルが下がった分だけ現地通貨の支出も減らすという考え方。

そういえばマレーシア関連ブログの一つに、最近、日本に帰るロングステイヤーが増えていると書いてあった。円安がその大きな理由らしいけれど、現地通貨建てで生活設計をするとこういうことになるんだろうと思う。円が下がって現地通貨での実質収入が下がればそれに合わせて支出も減らさない限り、無理があると思うのはいつも書いている通り。数年ならまだしも10年20年考えたら何が起こるかわからないのだから。ましてや過去の為替変化を見ればどういうことが起き得るかの想像もつく。とは言うものの、「円高の内は楽しもう」と積極的に考えるタイプの人の方が幸せそう。

私としては人間が住みたい国があるのと同じ様に、お金にも住みやすい場所があると思うわけで、住む国と資産のある国が一緒である必要は全くないという考え方。場所的にもそうだし、通貨として何を持つかも同じこと。マレーシアに住むからリンギット。タイに住むからタイバーツ。日本に住むから日本円と、そういうものだと考えてしまいがちだけれどそうである必要は全くないという考え方。効率が良い通貨で持つのが一番。で、私は豪ドルが世界一効率が良いと思うだけの話で、私がオーストラリアに住んでいるからでは全く無い。実際に、最初の7年間ぐらいは私は豪ドルは少なめで、日本円ばかりだった。転換社債で7%を狙うのは難しくなかった頃。

でも住んでいる国の通貨で資産を持つ利点があるのも確か。リーマンショック後、豪ドルは対日本円で約半分になるほど下落したし、他通貨に対しての下落率も酷いなんてもんじゃなかった。ああ、これで私ももうおしまいか、なんて思ったけれど町に出てみるとみんななんてことなく普通に生活しているのね。為替の動きが生活を直撃するわけじゃない。結局何も起こらなかったのと同じ。景気は悪くなったけれど、資産上大きな変化が起きたわけじゃない。そしていつかまた元に戻った。

でも当時、豪ドルを持ちマレーシアで生活していたとしたら、リンギット建ての収入は激減したはずで、そんな悠長なことも言っていられない。

そういう意味で、私の場合はオーストラリアに居住しているのが一番ということになるのだけれど、他に問題がある。まず税金が高いこと。そして物価もとんでもないくらい高い。これじゃいくら稼いでも焼け石に水。

ま、そんなこともあって、マレーシアに移っても豪ドル主体の生き方に変更はないのだけれど、リンギットを持たないリスクは間違いなくあるので、ある程度のリンギット資産を持たないとならないのは明白。でもなかなか効率の良さそうな、そして安全、いつでも乗り換え撤退が簡単な投資案件は見つからない。せいぜいREITが候補に挙がる程度。

ってまた前置きが長いのだけれど、そんなことを考え、本当に投資って難しいと思いつつ昨日の動きも見ていました。

9日に歩み寄りがあるだろうとの観測でNYダウ、S&P500が上がったと報道されたけれど、チャートを見てみると上昇らしい上昇はなく、でも米ドルが買われ、それもあって、日経225は上がった。この辺はタイムラグがあるんだろうと思うけれど、その流れが10日のアメリカに引き継がれたような動き。

一日の流れを見るには15分足が一番だと思うのだけれど、NYダウはこんな感じ。CFD 15m。今年最大の上げ幅とのこと。棒上げと言ってよく、売りのセットアップをする場面も全く無し。

日経225も同じく。CFD 15m。

こういう一方的な動きだとデイトレ派、それもトレンド追従型の場合はウハウハなんだけれど、でもねぇ、世の中はデフォルトで騒いでいるときだから本気で突っ込むのは難しい。

ニュースを見てみると、オバマ氏と共和党で話がついたのかと思えばそうじゃなくて、共和党がほんのちょっと歩み寄ったので「期待」が生まれたという程度。オバマ氏と言えば連邦債務上限を引き上げ、政府機関閉鎖を解除する下院共和党の提案を受け入れも拒絶もしなかった、とのこと。

こんな報道もある。

ウォールストリートジャーナル 米共和党、債務上限の6週間引き上げを提案へ  ← クリック

そして

ロイター 米大統領、債務上限を6週間に限り引き上げる共和党案を検討へ  ←クリック

オバマ氏は「極端な政治的要求を押し通すために経済を人質にとるようなことは容認できない」と言ったけれど、世界中の人がそう思うわけで、でも共和党だけが悪いとも思えず。

フト思うことは、オバマ氏も共和党の下院議長も、側近、情報が入る立場の連中はとんでもない大儲けが出来るだろうってこと。冗談じゃないわ。

結局、結論は出ていないわけで、また出たにしても問題先送り感は強そうで、外野の私にはどうなるのかさっぱりわからないけれど、これをどう読むとか、どう対処するのかって事以上に、こういうことに一喜一憂しないで生きるにはどうしたら良いのか、私の本当に興味があって、考えなければならないのはそこ。

こういうことを考えるといつも思い出すのが、このブログに度々登場する(相場で生計を立てている)ポーのスクーターさんとゴールドコーストで会って話をしたときのこと。

「別に、損したって良いじゃないですか」と。

ここまで達観するのにあと50年は掛かりそうだわ。 (笑)

とりあえず、今後の注目はワシントンで開催されたG20財務省・中央銀行総裁会議。

「世界経済に打撃を与えかねない米債務上限(国債発行枠)引き上げ問題や米量的金融緩和の縮小などが主要議題になる見込み。日本からは麻生太郎副総理兼財務・金融相と黒田東彦日銀総裁が出席した。
 G20に先立ち、日米欧の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)も非公式に開かれた。G20は11日午後(同12日未明)に共同声明を発表して閉幕する見込みだ。」

今日の午後ですか・・・・。

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