靖国、意外な意識調査結果

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安倍さんの靖国参拝はやっぱり大騒ぎになっているけれど、ヤフーにあった意識調査の結果(進行中)が意外でした。

○ 安倍首相の靖国神社参拝は妥当?   ← クリック

妥当と思う人が83.5%。多いですねぇ。私としては半分ぐらいかなと思っていました。

でもま、こういうアンケートに投票しようとする人は、賛成派が多いんじゃないかなぁ。いやいや、そんなこともないか。絶対に駄目だと腹を立てている人も参加するか。

私としてはこの質問にもう一つの選択肢があったら良かったのにって思うんですよ。それは「余計なことをした」という選択肢。私としては無関心派が一番多いんじゃないかと思ってて、その人たちにしてみれば、わざわざ問題を起こすようなことして、と思っているかも。でもそういう人たちはアンケート自体無視するか。

このアンケートにはコメント欄があって、それを読んでみると、結構まともな議論がなされていると感じました。この手の話はネトウヨとネトサヨの罵倒試合になりそうだけれど、毎度のヘイストスピーチがここではほとんど見られないのも意外でした。

本当にいろいろな意見があって、その中にぶつかり合いもあるんだけれど、私としては皆それぞれが正しいというか、当然答えは一つなんてことはあり得ないのだけれど、この人、狂ってるという感じは皆無。皆さん、ちゃんと考えてる。

私は「妥当」派だし、他国に文句を言われる筋合いはないという考え方。

意見の中でその通りだと思ったのは他国はどうして「戦争を賛美している」「軍国主義の復活を画策している」とこれを取るのかってこと。こんなことを考えている日本人なんて絶対に居ないとは思わないけれど、大多数はまるで違うはず。他国のこの反応ってまさに彼らだったらそういう意味なんだろうと思うわけで、日本を攻めろなんてはっきり要人が公言する国からすればそう取るしかないはず。で、自国ははっきり公言しても問題なくて、そんなことは言ったことも無いのに日本は責められる。反日、抗日、侮日をやらないと国が成り立たないのはわかるんだけれど不思議。

文化の違いなんですかね、これって。

また洗脳されているのかそうじゃないのかは別にしても、日本を恨んでいる人は多くいるわけで、また文化の違いからどうしても靖国参拝を認めたくない国があるのはわかる。だから理由はなんであれ、そういう存在があるんだから摩擦を大きくするべきではないという意見は全く無かったのも面白いと思いました。マスコミの論調はどちらかというと「刺激するな」に要約される。アメリカの反応もそう。でもコメントにはそういう考え方は一つも見つからなかった。この違いってなんなのか。これって大事な点のはずで、コメントを書いている人たちは賛成も反対も「日本」がどうあるべきかということを書いているのね。他人の目を考えて結論を出そうとはしていないのがはっきり見えるのは非常に良いことだと思いました。というか、一家言ある人しかコメントは書かないってことか。

しかし、日本は変わってきましたね。他人の目を気にしてコソコソするな、という日本人が増えてきた。私としてはこれが嬉しいなぁ。

と、同時に、いつの時代にも多い無関心派。無関心じゃないにしてもあえて触らないようにする人たち。心の内を絶対に出そうとしない人たち。そういう人たちが一番多いと私は想像するのだろうけれど、私にはどうしてもなぜそうなるのか理解できず。ま、人それぞれ気になることは様々なわけだけれど、これほど日本人のアイデンティティに関わることをどうして避けて通れるのかがわからず。でもま、それもそれで一つの生き方で文句を言う筋合いじゃない。

それと最近感じたことは、やっぱりアメリカって変というか何を考えているのかわからないってこと。というかアメリカにとってアジアで一番大事なのは中国との付き合いであり(パートナーと言っても良いはず)、韓国とは安保があるし、日本に大きな問題は起こして欲しくはないけれど、それぞれが緊張状態にあるのは大歓迎のはずで、それを考えればアメリカの反応は想定内か。しかし心情的には他国には言わない「disappointed」(失望)という言葉を日本には平気で使うのが気に入らない。

実は最近、自分の考え方が変わってきた部分があります。

これは読者の方とのやり取りでコメントに書いたことでもあるんだけれど、誰しもが当たり前だと考えている、領土とか国境とか、それは不可侵でなければならないという信仰のようなものが、実は違うんじゃないかと思うようになったと言う点。

それどころか、領土も国境も時と場合によってどんどん変化するのが人類の歴史であって、それは今でも変わらないということ。結局、ある国が大きくなって経済力、軍事力、発言力、影響力、そして野望を持って台頭してきた場合、その国の要求を呑まなければならないのが現実なのかもしれない、と思うようになってきました。まさに中国はそれを狙って動いているし、韓国も自信を着けてきたら彼らなりの考え方を世界にアピールしたくなる。そして世界はそれを無視することはできない。押さえつけることはできない。

かつて世界は帝国主義、植民地主義で動いていたし、日本もそう。そしてアジア諸国は独立を果たしたけれど、細かいところを見ていけば、そこに弱肉強食の大原則は生きていて、その通りの形で収まった。そしてその形が未来永劫続くべき、他国を侵してはいけないという信仰のようなものがあるけれど、それって単なる希望、もしかしたら勘違いかもしれない。

それに挑戦しているのが中国であり、今の時点でも台湾、チベット、ウイグル、南モンゴルに対して侵略をしているのが明らかなのに世界は目をつぶっている。そして今後、南シナ海、東シナ海を取っていくとはっきり宣言しているのに、これまた世界は押さえ込もうとはしない。いや、押さえ込もうとしているように見えるけれど、どの国にもその力はなくて、領土領海の拡大は「平和裏」に進めてくれというのがとりあえずは覇権国であるアメリカの本音に見える。

そうはさせない作戦も裏にはあるんだろうけれど、落としどころは考えていて、首脳会談もあれだけ時間をかけてやっているんじゃなかろうか。

巷では共産党は近々崩壊するとか、中国経済はもう終わるとか、中国そのものがなくなる可能性すら言う論客が増えているけれど、これは私は楽観的だと思っていて、中国はそうは簡単に壊れないかもしれない。共産党も生き残り続けるかもしれない。この話は長くなるのでなぜそう思うのかは書かないけれど、もし共産党が崩壊したとして、民主政権が立ったとしてもその政権が目指すものは同じかもしれない可能性がある。それじゃ全く意味が無い。世界に取って彼らが基本的に持っている価値観や文化そのものが危険だと私は思うわけです。中華思想そのものに問題があると私は考えています。他民族はどうでも良い選民意識がはっきりしている。

つまり、何が必要かと言うと旧ソ連のように大国を分断すること。そして世界や日本の歴史において常に行われていたように、隣同士でもめる状態を維持して結束するチャンスを与えない。あるいは、彼らそのものを取ってしまうこと。これはまさに力に対して力で対抗するとんでもない方法なんだけれど、歴史はそうやって動いてきた。

日本人にはそういう発想ってまるで無いわけだけれど、もしかしたら日本が未来永劫生き残るためにはそうするしかないはずだと中国は考えているんじゃないかと思うんですよ。彼らの発想はまさにそれだから。

だからこそ、話は元に戻るけれど、靖国参拝一つで軍国主義の復活だの大騒ぎする。彼らは日本が生き残るためにはまた半島を取り、大陸に出てくるはずだと信じているんじゃなかろうか。これってもしかしたら、日本が進むべき道を彼らが教えてくれているのかもしれない。

なーんてのは言いすぎですが、彼らの歴史観、世界観を想像するとそういう考え方が成り立つってこと。

この考え方の差、価値観の差、国家観の違いと言うべきなのかもしれないけれど、今の状態だと私はいつか戦争になると思っています。彼らは本気でそれを考えていると私は想像します。だってそれが彼らのが今やっている事なんですから。準備が出来ればジワジワと必ず出てくる。そしてそれが絶対に譲れない核心的利益だと公言しているんですから。

当然、尖閣は取りに来るし、その先に沖縄があるのは冗談や妄想でもなくて、彼らははっきりとそれを公言しているわけで、まさかぁ、と馬鹿にしたらまずいと思っています。決して国内向けの意識高揚策でもなくて、国家としての目標だと思ってます。

これに対して、国境とか領海、領土は不可侵だと正論ばかり並べているとどうなるのか?

これでどうかなるなら、台湾もチベットもウイグルも何も問題がないことになるはず。中国は本気だと私は思っています。

彼らはプロパガンダの天才だし、日本ではあり得ない長期的発想をするし、このまま力をつけると何年、あるいは何十年後には必ず動き出すと私は思うんですよ。で、それを多くの国は懸念しているし、世界の指導者もそう理解しているんじゃないでしょうか。だからこそアメリカは中国との対話には異常なほどの時間をかけるし、中国にはかなり気を使った対応をしている。そして、安倍政権もその危険性を理解していると思うんですよ。だからこそ、ここへ来て、急激、無謀とも思えるような強攻策を取っているのだろうと。安倍さんが狂っているんじゃなくて、危機対応を急がなければならない状態にあると私は読んでいます。

でも今のままで大きな変化がなく進めば、いつか中国と日本は軍事衝突が起きると思っています。

大戦争が起きるかと言うとそうじゃなくて、地域的な小競り合いかもしれない。例えば尖閣周辺でのぶつかり合い。そしてそういうことを繰り返しながら、相手との力関係を見ながら、押したり引いたりジワジワと領土領海を広げる。まさに今中国がやっていることでしょ。今までは日本そのものがそういう対象にならなかったというだけの話で、そういう点で日本人は楽観、あるいは気がつかないだけで、世界は昔からそして今もそういう風に動いているんじゃないでしょうか。

もしかしたら日本が考えるべきことは、尖閣がどうのの言い合いじゃなくて、尖閣での小規模戦闘で抑えられるのか、大規模戦争にならないように出来るのか、その辺かもしれないと思っています。だから真面目に核武装論を話そうという動きも出てくるし、軍備拡張の方向性が出ている。

元外務省情報局長だった孫崎氏が中国脅威論をばらまいていますが、あれも満更嘘じゃないかもしれない。そんな気がしています。日本の威勢の良い人たちは、中国軍なんか張子の虎だとか、実際には強くはないとか、あれは国内向けの宣伝だとか言っていますが、今の延長線上を考えると、笑っていられない時がくるかもしれない。

中国を見くびると大変なことになるし、かと言って話し合いでどうにかなる相手じゃないのは現状を見ればはっきりわかるし、戦争にならなければ彼らの傘下に入るのも良いなんてのは、世界史上まれに見る大虐殺、異常な弾圧を歴史的に繰り返している彼らのやり方を知らない、日本的な発想で彼らを見ているただのお人よしの楽観論者かもしれない。

そういう視点からも今回の靖国参拝には私は意味があると考えていて、日本人なら当然だ、周りは無視しろと多くの人は言うけれど、私はそれとは全く逆で、今までの日本らしい情緒的な考え方を捨てて、世界の現状と価値観を日本人も理解して、日本は日本として自立し世界の中でどう生きるべきかを「冷静に考えろ」という世界情勢を重視するからこその安倍さんの主張であるように思えるんです。あの参拝は、世界がなんと言おうと日本の情緒や文化を大切にしようと言う独りよがりの自己満足的な行動ではないと思うってこと。

と、まぁ、頭も弱ったB層としての私が考えるのはこんなこと。

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先日コメントを頂きました。私は安倍さんのことをずーーっと安部さんと書き続けていたんです。指摘されるまで全く気がつきませんでした。お恥ずかしいことですが、指摘していただいて良かった。

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