シソは短日植物です。お間違えの無いように

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シソに関して書いたところ、私って本当に信用されていないのがよくわかりました。 (笑)

シソは日が短くなると穂をつけるんですよ!これは絶対に間違いがありませんから、嘘だと思うなら検索してみてください。

さて科学のお勉強。

まず最初に知らないとならないのは植物には「光周性」という性質があるということ。Wikiを見てみましょう。

光周性 Wikipedia   ← クリック

要点を抜粋します。

光周性(こうしゅうせい)とは、昼の長さ(明期)と夜の長さ(暗期)の変化に応じて生物が示す現象である。北半球では、昼の長さ(日長)は夏至で最長となり、冬至で最短となる。生物は、このような日長変化を感知することで、季節に応じた年周期的な反応を行うと考えられている。

日長の変化が動植物のホルモン生成と分泌に影響して生じると考えられている。

年周期的に変化する外的要因には、日長のほかに気温があるが、気温は日長に比べて不安定な要因であり、日によってはしばしば一か月前や後の平均気温を示すこともめずらしくない。したがって、気温の変化によって花芽の形成や落葉などの時期が決定されてしまうと、季節はずれの時期に花が咲いたり、葉が落ちたりしてしまうことになりかねない。生物の年周期的な反応は、花芽の形成にしろ生殖腺の発達にしろ、生存上重要なものが多い。

一日の日長が一定時間(限界日長)より長くならないと反応が起きないことを長日性といい、花芽の形成が長日性である植物を長日植物という。(正しくは、長日植物とは、暗期が一定時間(限界暗期)より短くなると花芽が形成される植物のことである。)
一日の日長が一定時間(限界日長)より短くならないと反応が起きないことを短日性といい、花芽の形成が短日性である植物を短日植物という。(正しくは、短日植物とは、暗期が一定時間(限界暗期)より長くなると花芽が形成される植物のことである。)
一日の日長と反応が無関係であることを中性といい、花芽の形成が中性である植物を中性植物という。

わかりましたよね?この中の短日植物。つまり「暗期が一定時間(限界暗期)より長くなると花芽が形成される植物のこと」、これがシソ。暗期が長くなると、つまり日が短くなって夜が長くなると花芽形成が促進される。

その逆で日が長くなると花芽をつける植物(長日植物)もあれば、関係ない植物(中性植物)もいる。

短日植物:アカザ、アサ、アサガオ、オナモミ、キク、コスモス、シソ、ダイズなど
長日植物:シロイヌナズナ、ダイコン、ホウレンソウ、ナノハナ、ムシトリナデシコ、コムギ、ヒヨスなどで、ロゼット 型植物が多い。
中性植物:インゲンマメ、キュウリ、タンポポ、トマトなど

オマケ。「植物は日長を感じると言いましたが、実は明るい時間を測っているのではなくて、暗い時間を測っているのです。すなわち、 短日植物の花芽形成に必要なのは、短い明期ではなく、長い暗期なのです。逆に長日植物には短い暗期が必要となります。」

そしてここからが大事。

「シソは日長が14時間15分を境にして、これより短ければ花芽をつけますが、長いとつけません」

だそうです。つまり夜明けが7時だとすれば夜の9時15分までは明るくしておかないと花芽をつけるということ。前の日記に「夕方から11時頃まで明るくしておけば大丈夫じゃないですか?」と書いたのはこういうことです。(私は18時間は光に当てますが)

だから段ボールで囲って暗いところで育ててるのは、「早く花芽を出せ」とシソに強要していることになります。そもそもマレーシアって赤道に近いですから日と夜の長さがほとんど同じですよね。つまり常にシソは生まれてすぐに、早く花芽をださなくちゃと焦っている状態ってことです。これじゃまともに育たないのも当たり前かもしれません。穂を出せるほど成熟していないのにそうしようと一生懸命なんですから。

結論:マレーシアにおけるシソ栽培は人工光を使って日が長い(暗期が短い)と錯覚させない限り非常に難しい。

うまく行っている人は、たまたま夜にどこからか光が漏れてシソを照らしているってことじゃないでしょうか。光が必要と言っても決して強い光が必要ということではないらしいですから。でもその辺は私自身が経験しているわけじゃないので定かではありません。私の場合は毎日18時間は特殊な電球で煌々と光を当てていましたし、それで周年栽培が可能になったのでしょう。温度的には一年中問題がないゴールドコーストで、しかも室内栽培ですから。それでも発芽から4ヶ月ぐらいで花芽が出てきて葉の採取は不能となりましたが、その理由は私にはわからず。栄養分に関係しているのではないかと想像しています。リンが多かったのかもしれません。

これは信じるとか信じないとかそういう問題じゃなくて、科学。シソに夜は人工光を当てて育てるってピンとこないかもしれませんが、どなたでも電照菊はご存知ですよね。菊に煌々と電球で光を当てて、開花時期を遅らせて揃える(夜に光を当てて暗期を短くする)栽培方法。菊も短日植物でシソも同じだということ。マレーシアは夏でも夜が長いのだからそうするしかないってことでしょう。

このシソ農家の写真を見てください。電球が吊り下げられているのが見えますよね。これは何のため?

またシソの種を売っている農家の説明書きにこう書いてあります。

「特性」  3月下旬~4月露地蒔で作りやすい。なお暖房施設電照等を行えば周年栽培ができる

電照を行えばどうして周年栽培ができる?

種屋さんのページ   ← クリック

これでも日を長く(夜を短く)しなくちゃダメだというのが理解できない人は・・・・好きにやってくれ~~~ (笑)

でも逆にマレーシアでシソの栽培が難しい理屈がわかった方は、安いスタンドライトでも買ってきて、できればタイマーも買ってきて、シソのプランターを窓際に置いて部屋の中からライトで照らして見てください。夕方から11時頃まで。電気代を考えて蛍光灯かLEDが良いんじゃないでしょうか。できればワット数もケチらないで照らしておけば、マレーシアで「シソ?周年栽培してますよ」といえる様になるはず。(笑)

少なくとも科学的に考えるとそういう答えが導き出されます。それでもダメなら神様に文句を言うしかない。(笑)

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