まだまだ続くシソの話

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折角シソの話題になりましたし、私自身持っていた疑問をどうにか晴らしたいと思い、いろいろ調べています。

「シソに関して考えてみる」に書きましたが、やっぱり素人はまずは死なせずにちゃんと育てることに主眼を置き過ぎる傾向があって「美味しく」は二の次になってしまう。正直なところ、水耕栽培で葉物中心、そしてトマト、キュウリ、カブなどを作っていたものの、こりゃ美味しいと感激した経験って意外に少なかった。種類としてこちらでは手に入らないスーヨーキュウリやカブは美味しかったですが、ではそれらの美味しさを引き出せたのかは疑問。多分駄目だったろうと思います。

それは葉物も同じで、おもに小松菜、水菜、葉大根などやはりこちらではてにはいらないものを作っていましたが、前にも書いたとおり、小松菜で水と栄養分をガンガン与えて育てたところ、恐ろしい早さでラグビーボールくらいの大きさの葉に育ちました。で、やっぱり美味しくないのね。

水耕栽培は土を使っていないし、一番育ちやすい環境と水と栄養分は豊富に与えますし、いわゆる促成栽培。でも昔から促成栽培の野菜は美味しく無いと言われていましたね。それはその通りと自分でやって確認しました。もちろん水も栄養分もコントロールできるわけですから、それらを絞り虐めて育てれば、発育は遅くても美味しいものができるであろうことは簡単に想像出来ました。でも私の場合、そこまで実験する前に、高額な電気代のために水耕栽培をやめてしまった。

残念です。中途半端で終わってしまった。

でもトマトに代表されるように、水耕栽培でも虐めてストレスを与えて美味しいトマトを作っている農家が存在するのはテレビで何度も見ましたし、育て方一つだろうとは思います。でも生育スピードがまるで変わるはずで、たとえ趣味でもやっぱり早く育つのを見たいという願望を抑えるのは難しいと思います。毎日毎日、見るたびに早く育て、早く花を咲かせろって言い続けるぐらいですし。(笑)

これはシソも同じで、美味しくと言う前に、ちゃんと育てること、勢いのある株にすること、そして短日性植物ですから、いかに電照を使って長い収穫期間を確保するかの方が気になるんですね。美味しさは二の次になってしまう。でもま、初心者ってそんなもんで、そもそも水耕栽培の人工光のみ、それも地下室で本当に育つんだろうかと、自分だって疑心暗鬼でやっていたわけですから。

シソが育ち始めて収穫期に入った時の感激は大きいものがりました。おいしぃ~~~と思うし、やった~~という満足感がある。でもそこで枯らしたら元も子もないですから、しっかり水分も養分も与えるし、勢いが絶えないようにすることだけに一生懸命でした。人工光だけで育てて18時間は毎日電照を当てていましたが、やっぱり日光ほどの強さはないわけです。常に朝方の光みたいな感じでしょうか。でもシソにはそのほうが良いはずで、強い日光下ではゴワゴワのシソになるのは誰でも知っていること。

でも柔らかく美味しいのは株が若いうちだけで、だんだん様子が変わってくるんですね。葉もしっかりしてくるし、産毛も増える。そして香りがだんだん落ちて来たんですよ。でも株の勢いは凄くて、常時二箇所で20株は育てていましたから、それはそれは大量に収穫できる。でもなんかイマイチなんですね。こんなはずじゃなかったみたいな。

で、18時間も電照を当てているのに段々と穂もつけるようになって、葉は収穫しても美味しくないし穂シソを楽しむしかなくなる。

まぁ、素人ができるのはここまでだろうと諦めていました。

でも前の日記に書いたように、どうもシソも虐めないと美味しくならない、香りが出ないのが今頃わかってきた。(笑)

まさか葉がやっと5,6枚立派になってきた頃に、一番上の芽と2,3節だけ残して葉は取ってしまえなんて、冗談だろ?って思いますもの。でも一般的なノウハウとしては葉が10枚ぐらいになってきたら下の方から収穫を始めるなんて書いてありますね。でも私はそれさえもせずに、とにかく大きく立派に育ってほしいと思い、収穫はできるだけ我慢した口です。つまり、わざと美味しくないシソを作っていたのね。(笑)

葉は残しておいたほうが株は勢いをつけるのは当たり前ですが、先日、5センチ以上の大きさの葉は残さず取ってしまえ、なんてのも見て、間逆なことをやっていたんだと思いました。

でも青しその専門農家の写真を見ても、結構立派な株がたくさん並んでいるし、それらは青々とした葉をたくさんつけていますから、一体何が本当なのか未だによくわからない。ただ、専門農家ならみんなおいしいシソを作っているかというとそうでもないのが段々とわかってきました。それは促成栽培のレタスやほうれん草にしても同じで、収穫を多く、そして一日でも早く出荷できればコストは減るし利益は上がるわけですから。だからシソの市場でも、こだわる業者はどこの誰が作ったシソかという指定までするとのこと。

奥が深いんですねぇ。

虐めてストレスを与えないと香りの良いシソはできないと書いてあるプロのサイトも見つけました。

シソの種まきと栽培 芽が出ない? 色が出ない? 香りがない? なぜ??  ← クリック

まぁ、イジメろストレスを与えろってことですが、その辺は理解できるものの、このプロの理論が面白いと思いました。シソって庭で育てると毎年放っておいても出るようになりますが、彼いわく、そういうシソは駄目だとのこと。新しい種じゃないと駄目というのは他でも見ましたが、その理屈は、香りがあるという特性は劣性遺伝だと言うんですね。だから代が変わっていくほどにシソはシソらしさを失って、外的に強いシソになっていくと。香りも強く、葉も柔らかいようなシソなら外敵に狙われやすくアウトですから。

だから大手の種苗屋が扱っているシソの種はダメだと結論づけています。まぁ、大げさだろうとは思いますが、今の時代にあった採種方では駄目で、職人の腕に左右されるような感じなのかもしれませんね。

それはそれでそうかもなぁ、と思うのは、シソで有名な産地ではどこも組合が固有の種子を持っていて、それは決して外部には出さない門外不出の大切なモノだとのこと。そしてその種は一般に売られているような種子とは全くの別物だとのこと。でもま、確かにメロンにしてもそんな話を聞いたことがあります。夕張メロン誕生秘話を思い出しますが、おいしいメロンを作る農家に何度も何度も通い、どうにか拝み倒して数粒の種子を分けてもらったのが始まりだとテレビで見た覚えがあります。

そんな凄い種を我々が入手できるはずもないし、入手したところで普通に育てたら全く意味が無いんでしょうが、ネットを探してみると結構自信あり気な農家が売っている種もあるようで、そんな種も使ってみたいと思いました。

そしてシソは乾燥に弱いし、低温にも弱い。それをわかった上で、水を減らし、養分も減らし、やっと育ち始めて生えそろった葉も取ってしまい、どんどん出てきた葉も5センチを過ぎたら取ってしまう。そんなイジメで育てたら、香りの強い美味しいシソの葉をだしてくれるのかもしれませんね。これらは私がやっていたのとは全く逆。(笑)

それと水耕栽培専門の人達は知っていてもあまり口に出さないことがあるんですが、水も養分も十分に与えて育てて、食べてみたらいやに苦いと感じることがあるんです。これはシソに限りませんが、私も体験しました。実はこれは水耕栽培で使う栄養素によるらしいんです。いわゆる化学肥料ですね。それを使い続ける内に、食物の中に硝酸態窒素なるものが蓄積される。水耕栽培の野菜は食べないという人に、これの人体への悪影響をいう人もいるんですが、まぁ、自分で水耕栽培をする人はあえてこの話題に触れませんが、私みたいな素人がわけも分からずガンガン肥料を与えて育てるとこれの蓄積も増えるような気がしないでもありません。実際に苦味がでましたから。

でもプロはまたそれをどうにか回避する術も知っているわけで、やっぱりプロの世界は奥が深いと改めて関心しました。

でもプロが作った「これがシソだ」というシソと自分のシソと食べ比べたことなんかありませんから、一体どの程度違うのか、それもチャンスがあったら調べてみたいです。少なくとも自分が食べて満足ならそれで良いわけですが、できることなら少しでも良い物を作ってみたいもんです。

それと随分前ですがためしてガッテンでシソの秘密みたいなものを見たのを思い出しました。シソのあの香りは揮発性の物質で、シソの裏面に多く出てくるらしいですね。顕微鏡で見ると小さな粒がピカピカ光っているのをテレビで見せていました。

つまり、シソの葉の収穫は朝方にしろというのもわかるし、シソを指で触りまくったり、ましてや水で洗う、その水をキッチンペイパーで取るなんてことをしたら、シソの香りは半減するどころじゃないってこと。普通、まな板の上で刻みますが、これだけでも香りは飛んでしまうと。ガッテンではシソの葉をはさみで刻み、それを素麺と一緒に食べて、うわーー、ちがうーーーなんてやってましたっけ。

その動画あるかなぁ。探してみましょう。

残念ながら動画そのものは見つかりませんでしたが、放送内容の要点はNHKのサイトに出ていました。

こりゃ驚き!青じそにまさかの裏技が!!SP  ← クリック

どうせやるなら、シソを極めてみたいなぁ・・・・・

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