日本人の魚屋ができるって?

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ゴールドコーストに日本人の魚屋さんができるらしい。日豪プレス8月号に広告が出ていました。

マジっすか?

嬉しいなぁ。

場所はカラーラ、ココスショッピングセンターの中。いわゆるフリーマーケットの横のところね。店の名前は「Real Fish」。

オープンは8月中旬を予定。

宣伝文句が凄い。

「サウスオーストラリアより、毎週50Kgオーバーの生本マグロを2本入荷予定。」
「お刺身、大トロ、中トロ、赤身、タスマニアサーモン、NZサーモン、オーシャントラウト、ヒラマサ、真鯛、ハタ、イカ、タコ、アジ、貝柱、ウニ、イクラなどベストな旬の食材を常に提供」
「毎日、朝剥き生牡蠣」
「活け鮑、サザエも入荷予定」
「巻き寿司、押し寿司、ばってら、祇園の味、西京漬けや照り焼き、各種揚げ物、お惣菜」

こういう魚屋さんがあったら・・・・ってのは全てのゴールドコーストの日本人の願い。

頑張って欲しいなぁ。本当に頑張って欲しい。

ゴールドコースト在住25年の人が始めるとのことだけど、知ってる人かなぁ。水産会社で7年間学んだとのこと。

和食店への卸もやるのかな?それとも仕入元が一緒だとしたら卸は出来ないだろうけれど、卸をしないと食えないんじゃなかろうか。

こういうお店もそうだし、純和風の食材を豊富に揃えている食事処もゴールドコーストには存在しないから、誰でも大歓迎するはずだけれど、商魂たくましい商売人は過去から現在もいくらでもいてビジネスチャンスを狙っているわけで、「なぜそういう店が存在しないのか?」ってところがポイントなんですよね。

マレーシアも同じ。世界中どこでも同じ。ゴールドコーストの商売人がボケ~~っとしているからそういう店が無いんじゃないのね。

25年ゴールドコーストに住んでいるなら20年前の日本人がどういう日本人だったかわかるはず。みんな金持ちで、寿司屋で一人100ドルぐらい使う人はいくらでもいた。良い店はいくらでもあった。

でもそういう店がなぜ淘汰されて一軒も残っていないのか。かつて大きな生け簀を持ちアワビやロブスター、カニ類をごっそり持っていた卸屋(中国人経営)がなぜ簡単に潰れたのか。高級スーパーの中の魚屋が当初は良い品揃えだったのに、なぜ段々と普通の地元の魚屋と同じになっていくのか。

場所も気になるなぁ。ココスって昔から金持ちが行く場所じゃないのね。だから日本人が好むような超高級の魚類、あるいは地元民が普段食べない魚介類を置いても地元の人が買うとは思えない。魚だけをわざわざ買いに行く場所じゃない。そして明らかにターゲットは日本人のみになるはず。それも本マグロやウニやイクラを食べたいと思う人がターゲット。

大丈夫かよ。そんな日本人が今のゴールドコーストにどれだけいるんだ?

ラブラドールの大きな魚屋のチャリスやあの高級スーパーのフェリーロードマーケットの魚屋を見ていてわかることは、その場で買って食べる人が多いのね。それは寿司であったり、フィッシュアンドチップスであったり。その売上ってテイクアウェイも含めて魚そのものの売上より多いんじゃなかろうか。でもココスって客層がまるで違うのね。また買い物もして食事もしようという場所じゃない。

私としては常時良い物を取り揃えておく必要なんてまるでないし、逆に売れなければ鮮度が落ちるだけだから、「注文すれば良い物がリーズナブルな価格で『いつでも』取り寄せ出来る店」が一番有り難いな。

だから志が高いのは素晴らしいことだけれど、持続できなければ全く意味が無いわけで、まずは普通の魚屋としてココスでやっていける店であって欲しいなぁ。で、日本人が喜ぶ食材はプラスアルファとしての位置づけ。もし日本人だけを相手に高級魚介類を売るのを中心にしたら半年も持たないと思う。あるいはいつの間にかそこらの魚屋と同じになるか。でも私は「そこらの魚屋」と同じで良いと思うんです。その代わり、持続すること。そして日本人が好む高級魚介類も「頼めば手に入る」というレベルで十分。本マグロの大トロ、中トロ、サーモン各種、ハタだのなんだの並べておいても、私は初回の入荷分だってちゃんと売れるかどうか疑問だと思いますわ。ここは香港でもなければシンガポールでもない。あのクアラルンプールでさえそうでしょ?良いものを並べれば売れる市場ですか?

それだけ地元の日本人ってケチだし、口うるさいだけで、金にはならないんですよね。世界中、皆同じ。でも良い店がやっていけるのは「カネを使う駐在組」と「和食好きの金持ち地元民」がいるから。つまり、駐在組もいない、大トロに舌鼓を打つ地元の金持ちもいない場所では日本式の経営なんか成り立たないんですね。結局、売れるものしか売らなくなるし、売れるものを売るのが商売の鉄則で、「売りたいもの」が売れるならどんな業界でも苦労する人はいないのね。

25年もゴールドコーストにいればここの和食業界の栄華衰退も見てきたろうし、なぜ香港やシンガポールでは良い店が成り立つのかもわかってるはず。そういう人が中途半端なゴールドコーストで始めるってことはそれなりの作戦なり勝算があるのだろうから、それを楽しみにするしかありませんね。

ダボはまた腰を折ることばかり言う・・・と思う人が多いでしょ。でも世の中、簡単には儲けさせてくれないってことなんですよ。特に海外の和食、和食材の世界は難しい。こんなことは世界中どこも同じで、日本人的感覚で市場を見たら失敗するのが普通。

でも言いたいことを言うだけ、私はこの店を徹底的に支持したいと思うし、売上協力はちゃんとやらせてもらうつもり。本気のやる気が店に見えたら、他の店より高くてもOKだわ。頑張る日本人は応援したいし、頑張りがちゃんと見える店なら魚介類は他の店では一切買わないことに決めても良いくらい。

頑張れよ~~~~~~~!!!

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