写真文化が変わる

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前の日記で、動画が4K時代になると写真が変わるはずだと書きました。そしてパナソニックがそれを前面に出して「4Kフォト」なる言葉を使い出しました。

これって所詮、素人の世界の話だろうと思っていたのですがどうもそうではないようで、キャノンも去年の時点でこれを言っていて、プロたちにも促進していた様子。

写真って本当に難しくて、写真そのものの技術は上がったにしても「シャッターチャンスを捕まえる」のはどうしても難しい。写真を撮っている方としては「シャッターチャンスを掴めた」と思っても、実際に写真を見てみるとそうではなかった、なんてことが普通。逆にシャッターチャンスを掴めた写真は「偶然」でしかなかったというのが正解のはず。

ですから、私も昔から「写真が欲しいと思っても」動画で撮って、その中から最高の一コマを抜き出すということはやっていました。

ところがですね、これ駄目なんですね。

まず解像度が低すぎる。ちょっと大きな写真にしたい、あるいは「永久保存」(笑)しようと思っても、それに耐えうる画質じゃないのね。理由は簡単で、ハイビジョンで撮影したとしても解像度は1920X1080。つまり写真で言うと2万画素にしかならない。これじゃオモチャのカメラで撮ったのと同じです。

ところがですね、最近出てきた4Kの動画が撮れるとなると話は変わってきます。

4Kということは解像度は4096X2160。つまりそこから取り出した静止画は8万画素となるんですね。この8万画素ってカメラが頭にあるとたいしたことない画素数のような気がしますが、我々一般で言えば8万画素あれば普通に使う写真としては十分だし、プロの世界でも雑誌の表紙や広告には使えないにしても、記事中の写真としては十分で、これを使う動きがあるようです。

では今まではどうやっていたかというと、ほとんどの人が今でもそうですが「ここだ!」と思った時にシャッターを押して一枚だけ写真を撮る。

でもそれじゃチャンスが掴めないのを知っている人はバーストモードを使って「シャッターを一度押すだけで」バシャバシャバシャと3枚から10枚ぐらい撮れる機能を使うんですね。連射機能ってやつですが、それに拘る人がいるのも良く理解できます。特にスポーツ関係の写真を撮る人にはよく分かるはずで、我々でも子供の運動会とか競技会、あるいはよく動き回るペットの写真を撮る人はこの連射機能を結構使うはず。

写真っていうと「ハイ、チーズ」「パシャ」みたいなことを今でもやっている人が多いのは間違いないですが、それは記念写真の世界で、本当に大事な人の(あるいはペットでも)ここぞという決定的な、あるいは素晴らしい表情の写真って1枚1枚撮る方法では撮れないんですね。

だからと言って、連射機能を使ってシャッターを一回押すたびに5枚も10枚も写真が撮れても困る。すぐ容量はいっぱいになるし、電池の消耗も激しいし、そもそもバシャバシャうるさくて「お前、何してんの?」みたいな雰囲気にもなりかねません(笑)。これって冗談では済まなくて、普通の人はカメラを向けられただけでも構えてしまう。ましてやバシャバシャ撮られたらびっくりして顔が変わってしまうんですね。引きつった顔の写真を何枚撮っても無駄。

でも動画を撮った場合、それがたとえ20秒でも1分でも撮影していると、その中には必ず「ここだ!」というのがあるんですね。子供がサッカーをしている動画だとすれば、決定的な一打を蹴った瞬間が撮影されているかもしれない。でもその瞬間をカメラで一枚一枚撮っていてはまず絶対にここだという写真は撮れないのね。

だから動画から静止画を抜き出すことが出来れば良いのですが、今まではそれでは使える画質じゃなかったわけです。でも4K動画となると話は変わってくる。

現実的にはまだまだ問題点があって、解像度は高くても本当にそれだけ解像しているのか(同じ8万画素でもカメラで撮ったのとは明らかに違いがある)とか、あるいは動画のシャッタースピードは遅くて、あるいは被写体が激しく動いていれば動画で見た時にはちゃんと見えても、静止画にするとブレていることがあります。これはそもそも動画はそのブレ(ブラー)があるから滑らかに動いて見えるわけで、ブレ、ブラーがないとカクカクした動きに見えるんですね。だからわざわざそのブレ、ブラーが出るように撮影、あるいは後処理でわざとブレ、ブラーをつけるのが普通。

ですから「良い映像」=「良い静止画」にはならないわけで、その辺をどう考えるか、カメラをどう設定するのかという難しさがあるわけですが、しかし、「映像から使える静止画が抜き取ることが出来る」ようになったのは間違いがありません。

また4K動画もユーチューブに多く出てくるようになりましたが、目を見張りますね。ここまで細かいところまで見えるのかと関心します。

これがテレビの世界にも普及して初めて4Kの時代になるのでしょうが、これってテレビ局も大変だと思いますわ。細かいところが見えちゃうし、俳優たちも毛穴や小さなシワまでしっかり映されたら困る人もいるでしょうね。(笑)

でもハイビジョンが出てきた時にも同じことが言われましたよね。

ま、そんなこんなで4Kの動画から静止画を抜き出すのを普通に出来る時代に突入したわけで、パナソニックも難しいことを考えなくても「写真を撮るために動画を撮る」簡単な方法を考えているようですし、これが普及すると我々一般でも「決定的瞬間」を写した写真を手にすることができるようになる。今まで素人には不可能だった「素晴らしい思い出の瞬間」をいくらでも写真として残せるようになる。

でも私は4K動画が撮れるカメラを持っていない。

どうしよう~~~~~~~~~。 (笑)

もし買うとなれば古いバージョンしか持っていないGoPro4かなぁ(私のはGoPro2)。これから新しく始める趣味にもGoProが一番合っているし。

ちなみにマッチ箱ぐらいしかないGoPro4ですが、今月発売になった最新型では4K動画が30pで撮れます。ちなみにGoProって世界一売れているカメラで、2013年の売上は年間売上1000億円を超えて驀進中。

カメラの大きさは59×40.5×30mmで重さは74gしかない。去年一年で300万台以上売れた凄いやつ。

これがGoProで撮った4K動画です。精細感には脱帽。ただ、これをPCのモニターで見てもモニターの解像度が4K(4096X2160)以下だとちゃんと見れません。でも精細感が今までのハイビジョンとはまるで違うのはわかるはず。解像度が高いと本当にその場にいるような、あるいは被写体に手を伸ばせば触ることが出来るような感じがありますね。

動画の右下にある【】をクリックして全画面表示にし、なおかつ右下の歯車アイコンのセッティングで4K(2160p)を選んで見てください。時々それを変更して1080pで見て比べてみてください。1080pというのが今のハイビジョン。今までのハイビジョンってボヤけているじゃんと思うはず。

 

 
    

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