西部邁という言論人

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このブログではたまに政治思想文化、そんなことも書くのですが、面白いゼミナールがありました。

西部邁という保守系の言論人がいます。私は彼が「朝までテレビ」の常連だった頃から好きで、彼の話にはいつも耳を傾けているのですが、彼もかなりの歳。じーさんになって、彼の後を継ぐものはいるのか、そんなことも気になっていました。

ところがですね、じーさんになって訳わからないことを言うようになるかと思いきや全く逆。ますます冴えてきて今まで以上に話がわかりやすくなっているような気さえします。

彼は「西部邁ゼミナール」というテレビ番組を持っていて、それをユーチューブでも見られるのですが

西部邁ゼミナール Tokyo MX ← クリック

今回の公開ゼミナールは本当に面白いと思いました。「瀬戸際の日本外交」という題材ですが、まさに今の日本が抱えている問題。それは個別の問題にどう対処するべきかとかそういう話じゃ無くて、そもそも日本が抱えている問題点に焦点が当たっています。

本当に納得する話ばかりで、でもその根本的な問題点を意識しながら自分も思考し、世の中を見、日本の将来を考えているわけでも無く、そこがそもそもの問題点だと、頭をたたかれたような気がします。

個別の話としてはロシアとの付き合い方がそれで、前にちょっと書きましたが、私はプーチンの方がオバマよりよっぽど筋が通っていると感じましたし、安部さんがプーチンと近づき面白いことになるかと思ったら、やっぱりプーチンを切るような方向に動いてがっかりしています。プーチンに味方せよということではなくて、プーチンを理解できる日本の立場があると思うんですよ。でもそれは消してしまって、またアメリカの飼い犬として動いてしまった。

憲法9条の話も全くその通りで、9条はそもそも自衛隊が出来た時点で無意味になったと誰しもがわかっているのに固執する。また9条の問題点とは、何があっても9条を前に掲げれば日本は争いごとから逃げることが出来た。それを70年も続けている内に、世界で起きている問題を問題として考えないようになってしまった。他人事だと考えてしまう。ここが問題なのだという指摘には拍手を送りたいぐらい。戦争するとかしないとかそういうことじゃなくて、大人になることを拒否したまま70歳になったことが問題なのでしょう。その原因が9条にあるという考え方はガッテンガッテンです。

ま、そんな話も含めて、今回のゼミナールはいつも以上に内容が濃かったと思いますので、紹介します。

最近は、左翼がどうじゃ、売国奴がどうじゃと騒ぐのは血気盛んな若者だけで、保守にも反省するべきことはいろいろあるという流れが起きていると感じます。つい先日ですが、かなり古い日記にコメントを頂いて、その中で面白い書籍があると紹介してくれた方がいます。それもまさにその流れで、そもそも「アメリカ追従主義」なのに「愛国主義」が両立している今の保守って矛盾しているだろうと誰しもが心の中で思っていることをはっきり指摘している。こういう動きって面白いと思います。

終戦と敗戦の違いをはっきりさせないのも日本独特の考え方だと思いますし、そこをうやむやにして「戦後レジュームからの脱却」も何もないと思います。

お暇な(保守系の)方はどうぞ。(笑) 約28分の動画。

 

 
    

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