為替が面白い位置に 【相場】

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相場のことを書くときにはいつも悩むんですよ。全く興味が無い人に取っては邪魔だし、かと言って興味がある人には中途半端だし。

でも時々相場のことを書いているとそれなりの反応があるんです。異色で面白いと。異色と言われても・・・・私としてはこれが普通だと思っているわけで、なんとも言えないのですが、ま、なにか気がついたことがあれば書こうと思います。ただ、即、お金に結びつくことは書かないつもり。そういうサイトはいくらでもあって、上だの下だの、買いの売れのと、そういうことに興味がある人が多いってことなんだけれど、大事なのはそんなものなんか見ずに自分で判断できるようになることですよね。私はそこに重点を置きたいのです。

とりあえず、私はどういう見方をしているか、今、面白いポイントにあるので書きます。USD/JPYです。

USD/JPY Day chart

大きなトレンドは雲で見ますが、間違いなく(米ドルの)上昇トレンド。円安方向。ただここのところ動きが乱れてきて行き先が気になるところですが、中期的トレンドは黄色のライン、Doda_donchian=一目均衡表の基準線で見ますが、それの上にありますのでこれまた上昇トレンド。ところがですね。HMA(緑と赤に色変わりする移動平均線)との位置関係を見ますと下降波が出て来る可能性ありと読めます。また、中段下段のインジケータではトレンドは下降トレンドに入っていて、その中での上昇波が「目一杯伸びた状態」。つまりここで陰転してきたらそこが「売り場」になります。

じゃあ売りか?となるわけですが、私はここは見逃しです。その理由は簡単で、上段の値動きはまだ完全な上昇トレンドに乗ったままだから。つまり下降波は来ない、あるいはヨコヨコに動いてもおかしくない。下降波が来ても大きくないだろうと想像するわけです。ですからここで陰転してきても喜び勇んで売るのは危険と考えます。

今の時点では上昇波が止まったように見えますよね。そしてローソク足も非常に短い。こういう形は要注意で、売り方買い方の力が均衡している状態。つまり、こういう後には大きく動くだろうと読みます。もちろん下降波が出てこずに一気に上昇するのもこういう場所。ですからこういう時には注意が必要。短距離レースの「よーーい」「ドンッ!」の「よーーい」の状態。

ただこのチャートは日足ですから、日柄を考えないとなりません。日本は休日であり、これからクリスマス、年末に向かう時期。つまり、ビッグプレイヤーもここでは大きく動きたくない時期と言えるはず。それも考え合わせれば、ここで無理に出撃体制に入るほどのことではないとなる。でも大きく動くような形だから実際に動くかもしれない。

今、この時期は別にして、こういう形の時には、国なり重要機関が何か発表する時と重なることも多いんですね。市場がその発表を待とうとするとこういう形になりますし、逆にこういう形になった時には市場が悩んでいる事も多いですから、動きの方向を決めるために、こういう場所を狙って発表が行われることもある。それが上手いと思うのはオーストラリアで、「更なるドル安が必要」とか発表するんですね。すると売りが加速しだして、その場所は上昇波に転じると読める場所でもそれが打ち消されるとか。「言葉によるピンポイントを狙った介入」です。実際に介入する場合にはこういう動きやすいところを狙って介入するのが普通だと思います。力が一方通行で大きく動いているところへ、正面からぶつけて介入したらとんでも無い資金が必要になりますから。

私が日足で読むのは難しいといつも書くのはそういうことで、誰かが何かを言うと突然方向が変わったりするわけですから、どうしたって世界の動向を注視せざるをえないんですね。そして突然の動きが出て、チャートの形が不自然になることも多い。

ところが日中チャートを見ていますとそういうことはほとんどないわけです。ただ重要指標が発表されるときは別ですが、なーんの予定もない、なーんも起きていないような日は、売手と買手の力関係だけで上だ下だと動きますから、非常に読みやすいってことなんですね。

この辺で「どういう投資スタイルにするか」の考え方が別れるわけです。私のように、何も起きていない、静かなところで上下動を取るのが好きなタイプもいれば、そんな時には大きく動かないから面白く無いと、イベントがある時を狙って出撃をする人も多い。世界中の指標発表や重要人物の演説が予定されていると、それに注目する人が多いのはそういうこと。

波乱こそがチャンスなのは確かに間違いがないと思います。値幅が大きくなりますから。ただ私はそういう時には「読むのが難しくなる」と考えますので、「勝手にやってくれ~~~」と見ていることがほとんどです。ただ、そのイベントで大きなトレンドが出ることがありますから無視は出来ず、とりあえず動きを見てから考えます。でもイベントの前にどう動くか予想して、仕掛けることは絶対にしません。

ま、そんなことで、今現在のチャートの形は非常に面白い形で、こういう時には要注意なのですが、それぞれのインジケータの整合性と日柄を考えますと、私の見方では「見送り」となります。

ちなみに私が大きな動きを見る時にいつも使う4時間足。これでは完全な上昇トレンドに乗っています。つまり見るチャートによって方向性が様々ということは方向性の読み様がないんですね。でもあえて出撃するとしたら、その時間軸の中での目先の動きだけを狙う。つまりそれだけ短時間の小幅狙いしか考えるべきじゃないということになります。そしてそれを突き詰めたのがデイトレだということ。

USD/JPY 4H chart

こういう見方をしていますと、出撃するチャンスなんて本当に少なくなるわけですが、それで良しとします。では出撃するチャンスは?と見ると、本当に何ヶ月に一度しか無いわけで、かなり変わった人ではない限りそれを待ち続けるのは不可能だと私は思うのです。特に今年に入ってから夏までの様な動きをされますと、毎日が鼻くそをほじくってぼーっとすることになるわけです。それでも良いんですよ。その後の動きを掴めて乗れるなら。でもこういう方法ですと、「チャンスには乗らなければならない」という焦りが必ず出てくるんですね。そしてそれが負けを呼びこむ。

かと言って待てない人は、適当なところで売ったり買ったり、わけがわからない泥沼に入っていく。

そういう意味で、為替にかぎらず商品先物でも指標でも株でも同じですが、日足を見ながらの投資は非常に難しいと思っています。でも殆どの人がこれに手を出すんですね。勝てないのが当たり前だと私は思うわけで、またどうしてもというのであれば、私のような手法は使えませんので、他のなんらかの方法を考え出す必要があると思います。でも「トレンドを見つけ」「その方向に乗る」考え方は捨てないとならないはずで、手法自体かなり難しいものを使うことになるんじゃないでしょうか。

10数年前に聞いた言葉を思い出します。私が先物仲間とやっていた「勉強会」に講師として来て頂いた人がいまして、彼は当時まだ30代半ばでしたが9桁の資産を作った人。勉強会が終わって宴会に向かう道すがら、彼はこういったんですよ。

「私は馬鹿でも勝てる時にしか出撃しないんですよ」

だそうです。それに至る前には自宅を取られそうになったり波瀾万丈だったそうですが、「馬鹿になりきる」ことで道が開けたと。

当時、私は日経225の先物だけをやっていたのですが、彼が「世界に目を向けろ」と教えてくれました。これに関してはこのブログでも何度も書いていますが、日経225って難しいと思います。デイトレの話ですが、取引時間が短くてチャンスが少ないんですね。刻み値は10円でしたし、小さな波動は50円程度の値幅しかありませんでした。ですからそんな動きで利益を出すには、10円20円抜きの作業になるんですね。でも手数料も高い時代でしたから全然ペイしないんですよ。かと言って大きな流れを取ろうとしても、日経225って昼間に休憩がはいるんですね。で、これがまた曲者で、午後始まると流れが変わったりする。

こういう、場が一時中断して、参加者がじっくり考える時間があるというのは非常にうまくないんですよ。

そして日経225は海外にもありますし、また海外の動きに大きく影響されますから、場が開いた時には前日との大きな差、つまり窓が開くのが普通なんですね。極端な言い方をすると、毎日の動きの値幅より、窓のほうが大きいなんてこともある。また窓を開けて上昇したらそれに着いて行けば良いなんて単純な方法も使えず、窓が大きすぎて日中は下げ波動だったなんてことが起こる。窓が開くほどの上昇波が続いているのに、日中は下げ波動の連続なんてこともある。ですから日経225のデイトレは非常に難しいと思います。これは株も同じ。

当時は「値幅は夜作られる」ということが当たり前のように言われていて、日中のデイトレではなくて、どうやって日をまたいで窓を利益に結びつけるかを考える人も多くいました。(窓が開くということは海外で大きく動いたということですから、本来は海外でやれば良いんですね)

つまり、刻み値が10円という大きさだった。波の値幅は小さい。手数料が高い。取引時間が短い。おまけに休み時間が入る。海外に影響されやすく窓を開けて動く。

3重苦なんてもんじゃないんですね(笑)。

ところがですね、海外に目を向けたらびっくりなわけです。まさにそこが世界の主戦場ですし、日経225にたとえて言うと、刻み値が1円。手数料がメチャ安。取引時間が長い。途中で休憩が入らないので波が連続する。

つまりチャンスはいくらでもありますし、それこそ1円抜きでも損失が出ないという有利な条件。ですから日経225で言うと5円抜きが出来れば十分という世界だったんです。

これは今のFXと似たようなもので、大きく動くのはヨーロッパ時間からアメリカ時間ですよね。そして2Pips、つまりUSD/JPYで言えばたったの2銭抜きで利益が出ちゃう。その2銭抜きを毎日10回成功させることを目標とするだけで年間8桁の利益は出せる世界。特にEUR/USDの様に板が厚いペアの場合はかなり大きな注文を出しても大丈夫なので、そんなゴミ拾いみたいな戦法でもかなりの額の資産が作れるんですね。

ただFXの場合は、実際に買い手と売り手の売買ではなくて、我々対証券会社の売買であって、先物や株のように、実際に売買されている価格が出てこないんですね。つまり証券会社が提示した値を受けるか受けないかの勝負。ECNがあるじゃないかという人が出てきそうですが、ではデータフィードを見てください。一秒間に何回約定があります?全世界からトレーダーが参加しているのに1秒間に取引が2,3度なんてことはあり得ないわけですよ。つまりやっぱり値情報は間引きされているってことですよね。

これが何を意味するかというと、我々の相手は証券会社という「競馬の飲み屋」と同じで、彼らの都合の良い価格で売買させられていると考えて良いということだと思っています。つまり、買うときは高く、売るときには安い。ですから手数料が無料でスプレッドが0.3だとか、スワップが高いとか、どうやって彼らはそんな条件で利益を出せるのか考えてみるのも大事だと思いますし、各社いろいろ「オマケ」が付けられる理由も考える必要があると思っています。

これはこれで勝てれば構わないわけですが、こういう世界に不信感を持ったままトレードを続けるのは私は好きではありません。だったら為替の先物もシカゴCMEにありますし、そこは「普通」の買い手と売り手との取引で、手数料も取られますがまともだと私は考えています。そして重要な事は先物なら全ての取引(約定)のデータが配信されることと、出来高のデータも入ってくるんですね。つまり、FXだと閑散としているのか賑わっているのかは値動きからしか判断できませんが、先物なら「全て」の値動き、約定数、それぞれの出来高情報が入ってきますから、私のように「場の力関係」を見る手法ですと、それがあるのかないのかは天と地の差になるわけです。

FXの世界ではMT4という無料のソフトが多く使われていますが、これをどこまで信用するべきかも考える必要があると思います。MT4でチャートを表示し、売買もそこから出来る、自動運転も出来ると、それはそれはサービス満点ですが、トレーダーがそれを使うということは、証券会社側もMT4に対応しているソフトを使っているということ。同じ会社のソフトです。さて、その会社の顧客は誰でしょうか。我々?証券会社?

ネットの中を見ていますと、証券会社が使うそのソフト用のプラグインがいろいろあるようで、ディレイの調節とか、トレーダーから言われせればとんでもないものもある「らしい」。つまり、私に言わせるとMT4を使って「仮想現実での売買」を提供するというとんでもないビジネスモデルに我々が乗せられているんじゃないかと思うわけです。ではMT4を使っていない業者は?さぁ、その辺はわかりませんが、日本の証券会社も多くは世界のいくつかの大手の下請けみたいな感じでやっているようですから、その元を調べてみればわかるんじゃないでしょうか。また我々には一般的ではないけれど、大手企業、機関投資家、プロ御用達の業者もありますから、その辺と比べてみるのも大事だと思います。

基本的にはトレーダーの多くが負け組ですから、飲み屋の証券会社は儲かるという図式があるのだろうとは思いますが、私はそれだけではない別の儲け口を彼らは持っているはずだと「想像」しています。

FXに関する私の不満は続きますが(笑)、私はデイトレでティック足を使うのが普通ですが、FXの場合はティック足が表示できませんし、表示できたとしても間引かれた情報じゃ意味が無いんですね。ところが先物ですと全てのデータが入ってきますから、ビッグプレイーヤーがどう動いているのか、我々雑魚も含めて怒涛のように動き出したのかとか、その全てがわかるということ。ティック足で見ていますと、約定が増えると足がどんどん増えますし、閑散としていると足は全く増えないわけですから、非常に見やすいんですね。

例えば多くの参加者がどーーっと流れて来た時、FXの場合はどう表示されるかというと、たとえそれが1分足だとしても長いローソク足が一本できるだけなんですね。ところがティック足で見ていますと、それが何本かに分散されて波、トレンドになって動きが見えるということ。これは私がいつも書いている、大きな動きを見るときには日足より4時間足が適しているというのと同じことで、流れがわかるんですね。一日の中でも売手と買手の攻防戦が繰り広げられているわけで、その日の勝敗がどうだったのかじゃなくて、どんな戦いだったのかがわかるということ。野球で言えば10対5でしたという結果だけ見るのと、1回から9回までの得点推移が見られるのと、どちらがその日の流れがわかるか、というのと同じ。同じ10対5でも各回ならして10点取ったのか、8回9回で10点取ったのかではまるで違うわけで、次の日にそれがどう繋がるかの予想をするには非常に大事な要素となるわけです、

ですから、俺は十分にFXで勝ててるという人が、では先物に行ったら?もっと面白いことになるかもしれませんし、なかなか勝てない人でも先物ならまた違うインジケータも使えて、ティック足で見たら動きが見えるようになったなんてこともあるかもしれないってことなんですね。また今の時代、日経225の先物専門っていう人がどれだけいるかわかりませんが、日経225の日中の動きでちゃんと利を抜ける人なら、海外物を見た時には宝の山を当てたと感じるかも。(笑)

私がドイツのBundを薦めるのはそういう意味なんです。

そういう勝てるチャンスが多い場所を選び、その中から厳選して「ここだ!」という時にしか出撃しない。それこそが「馬鹿でも勝てる時にしか出撃しません」という意味だと思っています。

またデイトレではないにしろ、海外には山のように色々な投資対象がありますから、自分に合ったものが自分を待っている可能性だってあるんですね。それをどうにか見つけ出して、その中で勝ちを伸ばしていく方法を育てて行くしか勝ち残る方法はないと私は思うのです。

ネットの中でドルは今、売りだの買いだの、株は何を買うべきかとか、そういう情報を見ている自分は、何か根本的に間違えているんじゃないかと振り返ってみることが大切だと思います。

為替はFXより先物のほうが良いという説明ビデオ。英語です。

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