後藤さんの足取りが不可解な点

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またイスラム国関連の話ですが、大筋としては進展がないものの、細かい部分ではいろいろな情報が出てきていますね。

その中で私が「おかしくね?」と思ったことを書こうと思います。

まず、後藤さんですが、殺されたと言われている湯川さんを救出するためにシリアに入ったとされていますよね?これって誰がそれを確定づけたのかは今になるとわけがわからないのですが、そういうことになっている。

さて、どこでどういうふうに拘束されているか分からない湯川さんを、どうして後藤さんは救出できると思ったのか?

これって、聞けば「なるほど、そうだったのか」と思いますが、現実的なことを考えますと、イスラム国の内部事情もわからないはずの後藤さんがどうやって湯川さんを救出できうるのか、どこへ行って誰とどういう交渉をするのか、そういうことを考えますと「無理じゃね?」と思うのが普通で、でもそれでも入ったのは後藤さんにはそれなりの「勝算」があったからですよね。とりあえず行ってみたらどうにかなると思っていたはずがない。

そんなことを考えながら、後藤さんの足取りを追ってみます。

10・22 日本出国
10・23 トルコ到着
10・24 キリスから国境超える
10・25 マレアからシリア軍の検問所を超えてイスラム国支配地域に入る

ここで行方不明になる。

ところが彼が予定していた日程が明らかになってきました。それは
10・28 トルコに戻る
10・29 成田に帰国

行方不明になるまでは良いとして、彼がシリアに向かった時の予定は10・29には成田に戻る予定だったことがおかしいと思うわけです。日本出国から帰国までたった一週間の日程で彼はシリアに向かった。

実際にシリアに入るまでには3日間かかっているわけですから、日本に帰るのにも3日は掛かるのがあたりまえだとしますと、彼は「イスラム国で湯川さんを探し、救出するまでの日程を3日しか見ていなかった」ことになる。

我々の常識的な考え方であるならば、3日間のイスラム国支配地での滞在って「異常なほど短い」と思うのが普通で、実際には数週間、数ヶ月掛かることがわかっていながら「とりあえず」そういう予定にしたのか、あるいは「どうにかなる話ができていたのか」の2つに一つだと思うのです。いや、どうなるかわからないにしても、とりあえずの予定を建てることはあるとするにしても、中、3日間という日程には異常さを感じます。

ここでまたいろいろな憶測がネットではささやかれることになります。

それは「後藤さんは湯川さん釈放に関する情報、あるいはそれに準じる情報を得たからこそ、シリア入りを決めたのではないか」ということ。

これは誰にもわからないことですが、こんな情報まで出てきました。

「後藤さんのシリア入りは【日本のメディア】による依頼だ」と。

ただ、それは「取材」という形ではなくて「湯川さん釈放情報までをも掴んでいるメディアからの要請」だと。そしてそのメディアとは日本の「御用メディア」だと。つまりNHKだということ。

まぁ、これって妄想のたぐいに似ていると思ったのは、この情報を出した人が「御用メディア」という言い方をして、それは「NHKのこと」だと言っていること。これってNHKを長年ウォッチしている私から言わせると「的外れ」であるとしか見えなくて、NHKは「御用メディア」どころか「反日メディア」だと私は思っているし、自民党が「自前の国際放送局」を持とうなんて話が出ているわけで、NHK=御用メディアというだけで胡散臭いと思うくらい。

ただ、御用メディアだというのには理由があって、後藤さんのシリア入りがそのメディアからの要請であり、当然、そのバックに日本政府がついていることを示唆しています。

湯川さんが行方不明になったのは去年の夏のこと。その後、政府も外務省も何もしていなかったように報道されていますが、実際はそうでなくて、ちゃんとイスラム国と連絡をとって交渉はしていたという前提です。

そして、それで一つの道筋が出来たから、後藤さんがシリアに向かったという筋書き。その要請をしたのは政府ではなくてNHKの取材という形だということ。

これが事実と私はそのまま受け入れるわけにはいきませんが、後藤さんの日程は確かにおかしい。

そしてですね、この数日間のNHKのニュースを見ていると、他局と違うのがわかるんですね。それはなにかというと、多くのメディアは他から得た情報を元に報道をしていますが、NHKは「イスラム国の広報担当」とやりとりがあるということを明確に言っている。つまり、彼らからのメールや、「インターネット上で取材」という、他社とは全く違う「つながり」がある様子。

俺達はお前らと違うというNHKの凄さがあるのかもしれませんが、NHKは「イスラム国に取材できるルートを持っている」ことに関して、「なぜ?」と疑う必要もあると思うのです。広報担当とのパイプがあるのであるならば、今までにどういうやりとりがあったのかも公表するべきで、情報を小出しにして「この件に関してはこう言っている」という出し方が許されるはずがないと思います。

そのNHKの背後には外務省の存在があると想像できなくはありませんが、私はそれをすんなり受け入れることはできません。ただ、後藤さんの足取りや予定には確かに異常さがあるし、後藤さんが「騙された」という言葉を最後に残しているのは私達にも公表されていて、その「騙された」は「ガイドのふりをしたイスラム国へ売り渡す連中が横行している」と言われれば、どうしたって「なるほど」と信じてしまう。でも事実は全く違うところにあるのかもしれない。

つまり後藤さんが騙されたとするならば、それは単にガイドに売り渡されたということではなくて、「話ができていたはずなのに、来てみたら事情が変わっていた」という意味かもしれない。またあるいは「騙された報道」自体が作られたものかもしれない。それは何かというと、もし後藤さんがシリア入りしてイスラム国と交渉をする代理人の役目を持っていたとした場合、そしてそれが順調に行かなかった場合、黒幕の存在がバレた場合に「予想外のことが起きた」と「言い訳する必要」があるからというのも一理ある様に思えます。

その黒幕は、話がうまく言ったところで表に出てくるつもりもなかったかもしれませんが、予定としては「後藤さんによる救出作戦」を描いていたとして、それにもしも本当に背後にNHKや、あるいは政府、代理人がいたとすれば、万が一の時の責任逃れを考えるのは「ごくアタリマエのこととして」私には理解できるから。

後藤さんがしゃべっている動画はネットに出ていますが、でも「騙された」というのは公表されていないのに、それをそのまま信じてしまう我々もなんと洗脳に引っかかりやすいかと、腹立たしくも思うのです。

イスラム国の動きにもいろいろおかしなところが見えますが、それは後藤さんの動きも同じだということ。

でも私は「外交とはそんなもんだろう」と思っていて、我々に「今何がどうなっているのか、今まで何をしてきたのか、今後何をするのか」なんてことを公にするわけがないんですね。

今回の事件がどういう決着を見せるのか、またそうなるまでに誰がどう動いたのか、そんなことは我々には一生見えないままで、表面的なことだけを知らされるのだろうと思っています。でもそうであるのが当たり前だとも思うわけです。

真実はどこにあるのか・・・・・・・・・・・・・・・

 

 
    

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