なぜダボ流は2-5PIPS抜きなのか【相場】

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久しぶりに相場のことを書きます。

このブログですが、見に来る方がどんな「検索」をしているかがわかるようになっています。それで読者の「興味がどこにあるか」を見るわけですね。

そして先ほどちょっとそれを見た時に、「ダボ流はなぜ小幅抜きなのか」みたいなことを一生懸命探している方がいらっしゃったのがわかりました。

それがわかった時に、そんなに一生懸命に探すなら私にメッセージの一本も送れば良いのに・・って思うわけですが(笑)、自分で探していらっしゃる。ま、それはそれで良いことで、その答えそのものに行き着く間にいろいろ読むことになりますから、周辺知識も得ることが出来るんじゃないかと思っています。

この答えに関してはあちこちに何度も書いていますが、また書きます。(笑)

まずこのチャートを見て下さい。USD/JPYの1分足チャートです。

時間的には5月6日の日本時間15時15分から18時15分ぐらいまで。日本からヨーロッパ中心に動く時間帯です。

このチャートに横線が入っていますが、これが5PIPSごとのラインです。ですから、ちょこちょこ動いている波がどのくらいの大きさかわかりますよね?大体5PIPSから10PIPSの動きが延々続いています。

さて、この様に市場が動いている中で、一体何PIPS抜きを目標に出撃します?

当然、これらの小さい波より小さな幅を狙うしか無いですよね?それとも30PIPSぐらい抜いてやろうと思います?

私だったら2-3PIPS抜ければ上等という考え方で参戦します。

ただそれだけの理由なんですよ。難しいことは何もない。

でもそんな誰が考えてもわかるような理屈がわからなくなるのが相場なんですよね。私は釣りが好きですが、釣りも同じ。目の前に小魚がうじゃうじゃいてもそれを釣りたいとは思わないのね。きっと見えないけれど下の方に大物がいるはずで、どうにかそれを釣ろうと思うんですね。でしょ?

釣れます?

釣れるかもしれませんが、私は「小魚を大量に「必ず」釣る」ことを考えます。

利益 = 勝利PIPS X ロット

ですよね?だから小さな勝ちだから「そんな小さなことをやってられるか」と思ったら駄目で、その分、ロットを増やすんです。

私が勝率に執拗に拘るのはそこで、勝ったり負けたりするような手法だと怖くてロットを大きく出来ませんよね?だからまず「勝つ事」が大事なんです。でもどうやっても勝てないとするならば、まぁ、さっさと足を洗うか、暇つぶしに遊ぶのもありなのでしょうが、いつになっても利益を積み上げるなんてことは出来ないんですね。

だからこそ大きなPIPSを狙おうなんて思うと、それこそ泥沼になるわけです。ギャンブルも同じで、勝てないとイライラして「有り金全部」賭けて勝負したくなりますよね。こういうバカな心理が常に自分の中で動いているのを自覚することは非常に大事だと思います。

要は「その時間帯、対象商品の波に合わせる」わけで、1時間足、4時間足、あるいは日足を見て売買するときに5PIPS抜きを狙うなんてバカなこともないわけです。4時間足の波の大きさが30PIPSなら狙いは20PIPSぐらいで出撃する。それで十分じゃない?

大きな利幅を取るのが良いってことじゃないんですね。

巷では「損小利大」だなんてどこかで読んだことをオオム返しの様に言いますが、本当ですかね?それで勝ててる?

損小利大は実は間違いじゃなくて、そうじゃなければそもそも勝てるわけが無いんですね。でもここで勘違いしてはまずいのは、一勝負毎にその「損小利大」を追求し過ぎると、大きな波がないのに、10-20PIPS抜きたいなんて悩みだすんですね。

損小利大とは「その日の合計」で考えるべきだとしたらどうでしょうか?あるいは月でも良いし。でも年は駄目なんですね。自分が勝負に没頭できる期間って意外と短いですから、一昨年はちょっと勝てた。去年は負けた。今年は勝てるかな?なんて悠長なことはやってられないわけですよ。だから私としては一日単位。長くても週単位で「どんなに小さくても良いから必ず利益を出す」手法に辿りつけない限り、相場とは縁を切るほうが賢いと思っています。

たった2PIPSだけれど勝率が高い手法に辿り着けば後は簡単なんですね。ロットを大きくするだけですから。

って、簡単に言いますが実はこれも難しいんですね。10万ドル単位なら楽に参戦出来たのに100万ドル単位になると手が震え出すのが普通。(笑)

だからこれも感情の入る余地がないように、システマチックにロットを決めるようにするわけですよ。勝ったら増やす。負けたら大きく減らす。これをやっていると絶対に大損しないんですね。大損したくても出来ないんですよ。勝たない限りいつになってもロットは大きくなりませんから。(笑)

その代わり、勝てるようになってきたらビクビクしないで大きくする。

ってそれも難しいんですね(笑)。でもちゃんと利益を別にしておけば、「ここで負けてもマイナスにはならない」という安心感を感じていられるようになるわけで、そういうシステムを考えるわけです。つまり、勝てるようになったからといって、どんどんめったやたらにロットを大きくしたり、「ここは勝負だ!」みたいなことはしてはならないんですね。決まったように淡々と続けることのみが「わがままでバカな心理の動き」を押さえつけることが出来るのだと思います。

でも相場の世界の人達を見ていると、この辺の感覚がちょっと尋常じゃない人がいるのもたまにわかるんですね。8桁ぐらい損してもケロっとしている人って本当にいるのね。それだけ「持っている」ってことじゃなくて、ちょっと変わってる人って本当にいるのね。そういう人が勝ちパターンにはまると凄いことになってテレビでも出てくるなんとかさんみたいに11桁の資産を作るのでしょう。

でも凡人はそういう感覚はないわけで「欲と恐怖の固まり」なのが普通。だからそれをうまくごまかし、コントロールする方法を見つけないと駄目だと思っています。だからロットを大きくしないと絶対に銀行残高は増えませんが、そのロットの増減方法をしっかり考えてシステムとして決めて、なにがなんでもそれに従うと決めないと「大負けする」あるいは「いつになっても貯まらない」ってことになるんだろうと思います。

ただシステマチックにロットを増やすと言ってもそれが簡単にはできない壁がいつか出現するはず。特にFXはそうですが、これ以上のロットは無理だというのがありますよね。どこでも300万ドルまではOKなんて言っていますが、本当かどうか。この辺はちゃんと板情報を見ながら、自分がそのロットを成行注文で出したらどのくらい値が動くのかを見極めないと大変なことになるんですね。

また企業や機関投資家が使う業者で3000万ドルぐらいまではOKなんてのもあるようですが、手数料が高かったり、いわゆるスキャル向きではないので、大金持ちになるのは簡単ではない。(笑)

だから先物が良いってことなんですよ。先物はインチキがありませんから、板情報に載ってる数量と値を信じることが出来ると思います。そして国債系は取引高が半端じゃない大きさなんですね。だからちょっとやそっと大きなロットをぶつけてもびくともしない。だからBundが良いと何度もここに書いています。JGBも同じ。またそのように取引高が大きい商品って値動きがピョコピョコ動かないんですよ。だからどんな手法を使うかにもよりますが、私みたいなオーソドックスな「トレンドフォロー型」の場合は非常にやりやすい。

逆にCMEのE-miniとかDAXってピョコピョコ動くし早いんですね。それを逆手に取る手法もあるのでしょうが、私には難しく感じます。これは同じ商品でもその時その時、動きが違いますよね。時間帯によっても違う。それをしっかり見極めて、自分に合う商品、合う時間帯、合う動きの時だけ参戦するようにするべきで、どんな時でも利益を出すぞ~みたいに強がると負けに繋がると思っています。

私は日経225の先物を結構長くやっていましたが、皆が「今日は退屈だなぁ」なんて動きの時のほうが読みやすいと思っていて、せっせと10円20円抜きをやっていたことがあります。でも当時は手数料は高いし、日経225が持つ特色といいますか、取引時間は短い、間に休み時間が入る、そして窓が大きく開くという3重苦みたいな難しさを感じていました。でも自分に合う商品とか時間帯とか、探せば絶対にあるんですね。だから俺は日経225専門だとか、FXはUSD/JPY専門だとか、そういう決め方をする必要なんかまるで無いと思います。ただ、商品によって動きに癖があるのは間違いがありませんから、これだと思ったら精通する必要はあるはず。そんな商品をいくつか持っていれば、常にどれかに参戦できるという効率のよい仕事もできるかもしれませんね。

繰り返しますが、多くの人は「負けたらどうしよう」って考えるはずですが、「大きくなるにはどうしたら良いか」ってのもわからない人がいるんですね。今でもこれを書きながら思い出すのですが、前にある人のブログを読んでいて、「これほど相場のうまい人は珍しいなぁ」と思って読み続けていたんですよ。そうしたらその人が「いつか毎月10万円コンスタントに稼げるようになるのが夢です」なんて書いてあるのを発見。びっくりしてひっくり返りそうになりました。(笑)

こういう人もいるのね。自分のうまさに気がついていない人。

とにかく理詰めで考えていけば「どうあるべきか」ってのはわかるはずで、絶対に駄目なのは「感情にまかせる」ってやつ。ありとあらゆるところで「欲望と恐怖」が出てきて邪魔をしますから、相場って、「どう読んだら儲かるのか」じゃなくて、その「感情なり深層心理をいかにコントロールするのか」がポイントなのかもしれませんね。

そもそも塩漬けをしないで損切りがうまくなるだけでも結構利益が出るようになるでしょ?

相場は80%以上の人が損をするなんて話を聞いて怖気づくことはなくて、考えてみれば、相場って「上がるか下がるか動かないか」しかないんですよね。つまり、「確率から考えれば利益もなければ損もない」のが普通で、「負ける理由は自分の深層心理が負けるようにしか動かないから」ということに早く気がついた人が勝ち組への道が開けるんじゃないでしょうか。

ダボ流はなぜ小幅抜きなのか?と疑問を持つこと自体、「大きく抜かなくてはダメだ」という思い込みや欲望、深層心理に囚われている証拠だと思います。トレンドは後になってトレンドだったとわかるわけで、その時に分かる人はいない。でも目の前でちょこちょこ動いている波は間違いなくあるのですから、その波の大きさ以内で取ろうと思えば自ずと勝率は上がってくる。

 
 
 

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