マレーシアの自動車会社のサイトを見ていて気がついたのですが、トヨタのサイトからハイブリッドのプリウスが消えていますね。
マレーシアではハイブリッドに力を入れてマレーシアをハイブリッド車の生産拠点にしようという政策があったんですね。だからインセンティブを与えて免税した。これは時代の流れで「低燃費車だから免税する」という考え方ではなくて、マレーシアをハイブリッドの生産拠点にしたかったから。これはマレーシアで生産された車（組み立て車 CKD）も輸入車も同じ。
しかし私の知らない間にそれが終わっていたのを発見。２０１３年でそのインセンティブは終わりで輸入車は一気に値が上がった（戻った）。しかしCKDの場合は２０１５年の１２月３１日までは引き伸ばすと。今年で全て終わりってことですね。
私は以前、これも使えると思って狙っていたんですよ。関税も物品税も掛けないっていう太っ腹な政策ですからこりゃ良いぞと。
でも終わり。
トヨタのサイトではハイブリッド関係はカムリのハイブリッドしか載っていません。その価格を見ますとRM１７４，９００からとなっていて、他社の競合車と比べると価格は似たり寄ったりですが、カムリは２．５リッターエンジンを積んだハイブリッドですから安いんですね。要はこの価格は免税価格だということ。
今年いっぱいでその特別免税措置が終了すると、このトヨタのハイブリッドカムリはRM２５０，０００ぐらいになるとのこと。
トヨタは免税措置を続けてくれと政府に願い出ているようですが、今のところはまるでわからないらしい。
しかしマレーシアは免税措置を取ったのは良いにしても、それを中止するのも早すぎやしませんかね。政府としては各社がハイブリッド車を作ってくれればマレーシアが世界のハイブリッド供給国になれると踏んだわけですが、そのような動きがないのでやめるとのこと。
多分、トヨタがプリウスの現地生産をしなかった。ホンダもそうで動きが悪かったんでしょうね（ジャズのハイブリッドだけ）。ベンツがS４００、日産がセリーナを作る程度。でもトヨタも可哀想なのは、カムリのハイブリッドの生産開始は今年の３月だそうです。生産能力は年間７０００台。
これからって時に、免税は今年で終りにしますって、そりゃないだろう～～って思いますよねぇ。
でも政府はもっと大きなことを考えていたんでしょうね。でも各社は乗ってこない。そうだとしてもせっかく巻いた種なんだからこれから育てれば良いのにねぇ。
輸入車もハイブリッドは免税にすれば、どんどん増えるだろうし、それが浸透してきて初めてメーカーも現地生産をしようかってなるんじゃない？東南アジアでのハイブリッドの普及率ってどのくらいかしりませんが、その拠点になるという夢はもう捨てたのかな？免税にして税収入は減るのに、ハイブリッド車の生産拠点になるような動きはないので慌てたのかな？
ま、将来のことは判らないにしろ、とりあえずトヨタのカムリのハイブリッド車は今年の末までは免税で買えるということ。RM１７４，９００が来年はRM２５０，０００ぐらいになる。
これは間違いがないのはトヨタのサイトを見ても、免税のランカウイでも価格が同じなんですね。だから今年中はお買い得。ましてやトヨタとしては価格がRM７５０００も上がったら売れなくなるのは目に見えていますから、かなり焦って在庫整理をするんじゃないですかね。
マレーシアの車情報を見ていますと、やっぱりこのセグメントではホンダのアコードの人気が高くて、カムリは（新型の）マツダ６よりも人気がないと説明している動画もありました。それが嘘でも無さそうなのはトヨタのサイトを見てもわかるというか、カムリの２．４リッターがないんですね。つまり、ここでトヨタはハイブリッド車を投入し、同じ価格帯ですがこれは大幅値引きと同じで一気に盛り返そうとしたのが見えてくる。でも政府にはしごを外された格好。
トヨタの乗用車のラインアップはこれしかない。
ハイブリッドは免税ってこんな嬉しい政策ってないのにとても残念。トヨタはレクサスブランドで多くのハイブリッドを投入していたけれど、それらの売れ行きも２０１３年で止まったんでしょうねぇ。
マレーシアトヨタのサイト。
レクサスのサイト。
ありゃりゃ、ベンツもS400Lハイブリッドを作り始めたのが今年の３月ですって。で、これを作るためにRM15ミリオン投資したと。
コロコロ政策を変えられたらやってられませんねぇ。このS400Lって免税でもRM５８７，８８８だそうですから、免税を受けられなくなればRM８００，０００ぐらいになっちゃうんじゃないですかね。２５００万円ぐらい。（笑）