良いカメラを買うのも考えもの・・

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今回の年末年始のクアラルンプールで私の密かな楽しみだったのはカメラを買うことでした。ソニーのA7RIIというミラーレスのフルサイズセンサーを積んだカメラなんですが、日本よりもアメリカ、オーストラリアよりも安くクアラルンプールで売っていましたので、なおかつ飛行場で6%のタックス分が返ってきますので、飛びついてしまいました。レンズも含めて、きっと私が今までの生涯で買ったカメラ・レンズの金額を足したものより大きな金額の買い物だったのですが、実はものが良すぎるという点で戸惑っています。

これって私には過ぎたカメラで、正直な所、使いこなせません。私が欲しい機能は全て付いていて、それ以上にセミプロやハイアマが喜びそうなややこしい機能も付いています。でも私にはそれらの差さえもよくわからず、どういうシチュエーションで切り替えるべきなのかもよくわからず。覚えるだけでもジジーの頭では難しいくらい。

じゃぁ、実際に撮ってみて違いがわかるのかというと、ここが難しいところで自己満足の域を超えていないと思います。まだブログにはそのカメラで撮った画像も映像も出していませんが、ブログにその写真を載せても、私自身もそうですし、カメラに興味がある人が「なんだこれ」と思うはずで、ブログに載せるのに気がひけるのです。

困りましたねぇ。

買ったことは後悔はしていないんですが、今の自分に必要なカメラではないのは間違いがない。

とはいうものの、今、メインで使っているRX1Rではどうしても撮れないものが撮れるのね。それは

◯ 瞳検知オートフォーカス
◯ レンズが交換式

が大きな違い。この瞳検知って凄くて、今では当たり前の「顔認識」ではフルサイズセンサー+明るいレンズ+開放で撮ると駄目なんですね。これは人物を写した場合ですが、顔認識だけだと「顔のどこかにピントが合う」のは間違いがないにしろ、ポートレートでは常識の「瞳にピントを合わす」ことができないわけです。その例は前にも載せたことがありますが、ぱっと見では良さそうでも、よーーく見ると手前の目ではなくて奥の目にピントが合っていたり、鼻の頭に合っていたり、写真としては使えないものの連発になってしまう。つまり偶然を待つしか無いわけです。

でも瞳を検知してオートフォーカスができるということはその心配からほぼ開放されるんですね。これはマニュアルでフォーカスを細かくコントロールなんて出来ないジジーには本当に凄い機能で助かります。

また16-35ミリミリの広角レンズも手に入れたのですが、この16ミリって旅行に行ったり景色を撮るにはどうしても欲しい画角でそれがあるのは助かります。でもそれってレンズの話でカメラ本体には関係がなく、どんなカメラだとしてもそういう画角のレンズを付ければ画角そのものは同じ。

まぁ、お気に入りのRX1Rとの大きな違いは「私にとっては」レンズ交換式であるということなんですが、ではいろいろレンズを持っているかというとそうでもなくて、また私がなぜフルサイズセンサーのカメラが好きかというと写真のボケの違いなんです。それは綺麗に写るとか、解像度が、ダイナミックレンジがってことではなくて、私は単にボケが大きければ喜ぶ「開放バカ」とこの世界では呼ばれるタイプ。

でも開放は素晴らしい~~と喜べるレンズは持っていないので、新しく買ったカメラも活かしきれていないってこと。

じゃぁレンズを買えば?なんて言うかもしれませんが、私が喉から手が出るほど欲しいレンズは1本、100万円を超えてしまう。(笑)

ライカのNoctilux 50mm/f0.95ってやつ。まぁ、これは一生手に入れることはないと思いますが、このF0.95ってのが凄いんですね。これで写しますと、3D効果とでも言うんでしょうか。普通に道を歩いている人を写してもピントがあったところが浮き出るんです。その他はボケる。こういう写真を見ると私は背筋がゾクゾクするほど感動するわけで、それが開放好き、フルサイズセンサー好きにつながっています。

ま、F0.95では無いにしろ、オールドレンズでF1.4程度はいつくか持っていて、それを装着してみたんですよ。とりあえずやってみたのはペンタックスのKマウントなんですが、当然、ソニーにアダプターを付けて装着してもオートフォーカスじゃないんですね。

でも最近のカメラはフォーカスピーキングなる機能があって、ピントは合わせやすいんですが、ジジーで目の悪い私にはやっぱり難しい。(T_T)

これってもしライカじゃないにしてもF0.95とかF1.1みたいな今時のレンズ(いろいろ売られている)を手に入れても、私には使えないのもはっきりしたってことなんです。

困りましたねぇ。

それとですね、カメラそのものはフルサイズセンサーでこれほど小さく軽くなるのかって感動するくらいなんですが、レンズは大きく重いんですね。(T_T)

今回手に入れたツァイスの16-35ミリですが、非常に評判の良いレンズなんですが、それだけに作りもガッチリしていて、重さもズッシリ。

私としては折角の小型軽量化を実現したカメラ本体なんですから、レンズも・・・と思うのですが、あの光学的な製品は小型化するのも無理があるんですね。当然、小型軽量化するには暗いレンズを使うことになって、それじゃ意味が無いわけで、ではペランペランのプラスチックの安物でも良いのかってなりますが、私みたいにいい加減な写真しか撮らないものにはそういう安物レンズでもきっと問題はなくて、大きな違いはほとんどわからないんです。でもこのカメラを使う大多数のユーザーはそういうレンズには目もくれない。だからソニーも他のメーカーも作るはずもない。

そんなことは買う前からわかっていたことだろ?って思いますよね。その通り。

ここで私が考えていることは、同じカメラのユーザーにはぶっ飛ばされそうな考え方なんですが、このフルサイズセンサーのカメラをAPS-C機だと思って使う手もあると思うんですよ。私はそもそもAPS-C機のNEX-7という機種の後継機をずーっと待ち続けていたわけで、もしそれがフルサイズセンサーで出たとしたら、フルサイズとしてもAPS-Cセンサーとでも使えて最高だと思っていたくらい。つまりですね、APS-C機用のレンズは小型で軽いものがあるからそれを使おうかってことなんです。でもそれじゃフルサイズじゃなくてクロップされて意味が無いじゃんとなるんですが、フルサイズセンサー用の大きくて重い、そして高価な明るいレンズを新たに手に入れるくらいなら、今持っているやすっちいものでも使ったほうが良いかと。

これってカメラ好きじゃない人には、それも良いんじゃない?って簡単に賛同してもらえることですが、カメラ好きは絶対にそれを「許したくない」のね。特に日本人にその傾向が強くて、アメリカのレポートを見るとみんな好き勝手に使っているわけですよ。ところが日本人って糞真面目で、大型トラックに乗ったら荷物をいっぱい積まなければいけない。スポーツカーに乗ったらスピードを出さないといけないと信じているのと同じで、良いカメラを買ったら良いレンズを付けなければいけないという信仰を皆が持っているのね。

その傾向があるのがわけわからんオタクが集まる価格コムで、2ちゃんねるの乗りにも似ているようで、誰かがフルサイズセンサーにAPS-Cのレンズをつける話題を書いただけでも非難轟々。面白いですよ。

でもま、その気持はよくわかるし、私だってバッカじゃないの?って思いますもの。でもそのバカをやるのも良いかなぁと最近、考えている私。

過ぎた女房をもらった男性は幸せになるけれど、過ぎたカメラを手に入れても幸せにはなれないって話し。(笑)

でも最近よく思うんですよ。若いころに贅沢はするなっていう人は多いですが、例えばポルシェに60過ぎのジジーが乗ってもしょうがないわけで、ああいう車はやっぱり無理をしてでもそれに合う時代に乗るもんだと思うわけ。カメラの世界を見ていてもそうで、安カメラはいくらでもあるけれど、ハイアマが使うカメラっていろいろあるじゃないですか。そしてレンズもそれに合わせるとすぐ100万ぐらいは超えちゃうわけで、若者にはちょっと厳しい趣味。

でも自動車に凝ることを考えればはるかに安い趣味なはずで、若くて収入が少なくてもやっぱり良い物を持つべきだと、ジジーになってからはそう思います。そしてやっぱり若い頃から良い物を持ち、使っていると段々と歳を取るに連れてその趣味の完成度が高くなるんですね。俺はどうしても日産のGT-Rが欲しかった・・なんて80過ぎて買ってどうすんだ?っていうのと同じ。私もカメラに関しては今まで失敗したと思っていて、飲み食いに費やす金を考えればカメラの趣味なんて安いもんで、若い頃から良い物を使えば良かったと今になって反省しています。そうなら写真の腕前も今頃は段違いだろうし、良い物を持つからこそ真剣になるんですね。私みたいに中途半端なものしか持たないと、趣味もそういうレベルで終わる。

それとも今から真剣にカメラ、写真と向き合うってか?う~~~~む。無理っぽい。

 
 
 

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