安倍氏はいつ動くのか&我々はどう生きていくのか

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日本を見ていますと安倍氏の思惑通りに動いていると感じます。

安倍氏の思惑とは、前から私が(想像し)ここに書いていることとして

◯ 消費税増税の再延期

◯ 財政出動

◯ 金融緩和

当然これをやるには衆議院の解散が必要で(前回と同じ)、その可能性がどんどん高まってきていて、「それがいつなのか」、ここに焦点が当てられる時期に入ったと感じます。あとは安倍氏がいつそれを言い出すのか。

衆参同日選挙の可能性もかなり言われていて、またそうではないにしろ5月の日本で開かれて日本が議長国となる伊勢志摩サミットの時にはなんらかの世界に対する日本の方針を話す必要があって、でもここで安倍氏が(アメリカの議会演説のように)勝手にしゃべるわけにはいかないだろうと。つまりサミット前には日本国内でなんらかの意思表示をしなければならないはず。

ここで一つ忘れてはいけないのは、多くの企業が3月決算であるという点。この時点で株価が上がっているかどうかで表に出てくる数字が変わってくる。だから今回にかぎらず3月末には株高にしておきたいのは今までのどの政権も同じ。もちろん同じ理由で円安の方が良い。

ということは早ければ来週中なんてこともあるんじゃないかと・・。

日経225の4月限のコールオプションを買っておきたいぐらい。(笑)

これって冗談じゃなくて、安倍氏のバクダン宣言を想定して株を買う動きがあるとのこと。

ただ私が思うに、安倍さんがやりたいことって「憲法改正」であって、これは安倍さんのライフワーク。これしか頭にないと言っても良いかもしれない。景気は常に動くものでもちろんそれは大事だけれど、憲法改正は「自分にしかできない」「自分がやる」という意志は非常に強いはずだし、私のような憲法改正賛成派の多くもそう思っているはず。

となれば、経済よりも選挙に「圧勝」するのが何よりも最優先されるわけで、「本当に日本の経済がよくなるのか」ということより「良くなるような気がして国民が喜ぶ」方針を出すはず。つまり、増税しないで大丈夫なのか、これ以上日本政府の(日本のではない)借金を増やして良いのか、これ以上の金融緩和が良いのかどうかという「日本にとって大事なこと」よりも「選挙民が喜ぶ方向」に行くだろうと思うわけです。

簡単に言えばポピュリズム、大衆迎合に走ると私は見ていて、世の中の「増税の良し悪し」「財政再建」に関して真剣に討論されてもそれは安倍氏の耳には届かないだろうと思っています。

とにかく選挙に「圧勝する」。これしか安倍氏は考えていないんじゃないかと思うくらい。そして憲法改正に繋げていく。

私としては消費税増税の延期は「当然、当たり前」だと思っていて、延期ではなくて「凍結」、あるいは一歩進んで「減税」をいう政治家もいるけれど、それがあっても良いと思うくらい。延期、つまり現状維持では私にはインパクトがさほどあるとは思えないんです。

そしてもしも消費税の減税があったところで、それは国民の収入には直接結びつかず、「支出が減るだけ」だと私は思っていて、大きな解決策だとは思えない。つまり景気がこれだけで良くなるとは言えない。ポイントは企業が、個人が、「投資したい」という環境を作らないかぎり、世の中に金が回らず、これは黒田さんが金融緩和を進めると言ったところで現状に変化はないと思うんです。ましてや黒田さんがいう今以上の金融緩和ってなんなのか良くわかりません。国債を今以上買うにしても、そもそもそれだけの国債が市場にないわけで、マイナス金利を大きくするか、あるいは「政府が財政出動した場合(国債の増加)、それを日銀が引き受けるという形しか無い」んじゃないかと。

また財政出動にしても、単年度でチビチビ出すようなものでは市場は反応しないはずで、やっぱり長期に渡って財政出動するという約束が必要じゃないですかね。かつてはこういうシステムがあったけれど、それを民主党政権時に潰したらしい。また民主党といえば、最近、「日本死ね」の待機児童問題が匿名のネットへの書き込みであるにもかかわらずそれが国会にまで登ってくるという異常さがありますし、あれをキッカケに福島みずほや蓮舫が息巻いていますが、あれもメチャクチャで、民主党時代より「保育所は増加している」のは間違いがなくて、しかし「待機児童も増えている」。これは「働こう」と思う人が増えているということであって、良い兆しであるはずなのに、そこには焦点を当てない。そもそも保育所関連の予算を凍結したのは事業仕分けの蓮舫氏そのもので、何を今更バカなことをいうかと思うくらい。

ま、野党が言うこと、またやっていることは私の期待とは全く違うことでしかなくて、これじゃ困ると安倍支持の私でさえ思うくらい。安倍氏支持なら彼は何をしても良いということじゃないわけで、野党がブレーキ、あるいはより良い方向へ安倍氏を導くことが出来ないようじゃ、野党の存在意義そのものがないと思うわけです。

私としては「財政出動」、それも長期計画がない限り、企業も個人も財布の紐はしっかり締めたままだと思うし、増税先送りぐらいじゃ「重病患者に点滴一本打つだけ」みたいな感じさえします。

財政出動となると「政府の借金がまた増えるのか」と思いますが、何度もここに書いているように、景気を良くしないとならないのに安倍氏は(財務省に押し切られているのかどうか)緊縮財政をやっているんですね。これって一体どういうことなのか私にはさっぱりわからないんですが、アクセルを踏みながらブレーキも踏んでいる状態。まぁ、前回の5%から8%への増税が本当に悔やまれるわけで、やっとスピードが乗ってきたところで急ブレーキを掛けてしまった形。そして今は景気は落ち込んでいるのに、緊縮財政で政府には金が貯まり、それを使っていない状態。

まず、その金は使うべきだし、これも何度も書いていますが外為特会には20兆円という金があるはず。これを使うなら新たに国債を増やす必要もない。

でもねぇ、これも一国民の戯れ言でしかないのは私も自覚があります。

金融緩和だけでは景気の浮揚がないのははっきりした。じゃぁ、次は財政出動で本当に良いのかどうか。これは世界の動きもまさにそれで「財政出動せよ」というのは各国の合言葉みたいになってきた。

金はじゃぶじゃぶ余っていて、なおかつ国が借金をして使う。これで良いんですかね。ただ企業も個人もカネを使わないのなら国が使うしかないわけで、世界はその方向を向いている。

でもそれってそれこそ底なしの沼に落ちていくような恐怖を私は感じます。

これで景気浮揚がなかったらどうなるのか。国家が破綻するってことじゃないですかね。

ま、日本そのものは大金持ちだから、日本政府が借金だらけでも辻褄はあってしまいますが、それが今後も続くのかどうかがわからない。

そんなことになれば、政府としては奥の手がまだあって、「政府紙幣の発行」も真面目に討論される日が来るのかもしれない。今の時点では政府が発行しているのは「硬貨」だけだけれど法律上は紙幣の発行も出来る。これはまさに錬金術で「政府の借金」にはならない。

まぁそんな時代が来たら円安どころか暴落するんだろうし、それこそ多くの人が危惧する「ハイパーインフレ」も起きるのかもしれない。ただし、デフレギャップを注視してその辺はコントロールできるはずで、無闇矢鱈にお金を刷りまくって使うほど日本政府はバカじゃないと私は思うわけで、ハイパーインフレにならないような調整はできるはず。

でもそんな状態にならないのが一番良いわけで、ではどこまでやるかというところで安倍氏は悩んでいるはず。でも増税先送りぐらいじゃ焼け石に水じゃなかろうかと思うわけです。

でもそれで選挙で圧勝できると安倍氏が読んだとするなら、それで彼の悲願達成に一歩近づくわけで、経済はどうでも良いってことじゃないにしても安倍氏としては満足なのかもしれないと思ったり。

しかしまぁ、中国もメチャクチャで相変わらず作文をするばかりだし、アメリカはアメリカでまさかのトランプ氏が伸びているし、一体世界はどうなっちゃうんですかね。

でもこの動きの根源には「新自由主義」「グローバリズム」「市場原理主義」の欠点があって、それらが浮き彫りになってきたからだと私は思っていて、巨大なグローバル資本、大企業、勝ち組の思うようにはさせないぞという強い意志をアメリカに感じるし、その動きそのものは私は良いと思うくらい。

オープンなドイツのメルケル氏には批判が集中しているし、プーチン、安倍、トランプ達は民族主義者と言って良いと私は思っているのだけれど、自国の利益、民族の利益に世界が目を向け始めていて、「ライオンもうさぎもネズミもオープンなところで自由にやりましょう」みたいなグローバリズム一色だった世界が大きく転換する時代に入ったと私は強く感じるのです。当然、グローバリズムの象徴であるTPPは認められないという方向に動くのでしょうし、でも日本はいつの間にか(日本には利益なんかないとしか言えない)TPP大賛成で張り切っているし、わけがわからない時代に入った感があります。そして「弱者が救われる時代」はきっと来ないだろうと。これはアメリカも同じでしょう。

戦後71年で今の世界の構造が変わるような気がするこんな時代に入って、我々はどうすれば良いんですかね。残念ながら世の中の「弱肉強食」が是正されるようには全く見えません。

海外を目指すというのも一つの手だと思うのですが、そうだとすれば私は社会保障が厚い国に行くべきだと思うわけで、北欧諸国、あるいはオーストラリアへ渡り永住権を取ることが出来れば将来の不安はかなり減るはず。国が国民(永住権保持者)を助けるという意志が非常に強い国々ですから、日本のように将来に不安を抱えながら生きることもなく自分の夢を追いかけることが出来る。でも永住権の獲得は簡単ではない。でも多くの日本人が考えるほど難しくはないんですね。タクシーの運転手でもレストランのウェイトレスでも永住権を取った外国生まれが多い。どうして?ここを考えもせずに「自分には無理だ」と簡単な方へ流れていく人が多いのが私には不思議でしょうがありません。

そういう意味でマレーシアという国は「物価が安い」「金利が良い(ここは熟考するべきポイント)」「(観光ビザみたいではあるものの)長期滞在ビザがある」という点で「避難地」としての価値は高いと私は考えています。でも長い目で見れば「何の権利もなく、一切の保障はない」のと同じで、そもそもマレーシアという国は外国を利用して大きくなろうとしている国であって、「外国人の面倒を見る気なんか全く無い」ことを忘れてはならないと思っています。永住権が取りづらい国の中の筆頭と言っても良いくらいで、そのマレーシアの意思表示を見ることなく、「我々を受け入れてくれる」なんて考えるのは「飛んで火に入る夏の虫」でしかない。これは断言できると思っています。

ではどうするのか?がはっきり見えない世界ですから、とりあえず「マレーシアに避難する」「将来のために力を貯める」のは正解だろうと私は考えているわけですが、あくまで避難地でしかなく、その後どうするのかの計画はしっかり持たないと「同行する子供の将来」「自分の老後」を考えた場合、かなりうまくないことになるはず。でも人は悲しいかな身近な未来しか想像できないんですね。

やっぱり臨機応変で生きるしか無いし、浮草のように生きると覚悟を決めた方がうまくいくと思っています。今はマレーシア讃歌が多いと思いますが、いつか他の国々で起きたように雪崩のように海外に出て行くしか無い時代もくるかもしれないという覚悟は必要だと思っています。そしてその時のことさえ想定して計画を練るべきだろうと。そして重要なのは、どの国も「マレーシアのように長期滞在させてくれる」ようなことは無いということ。マレーシアで子供を育て上げても行ける国は日本しか無いとかいうことが起こる。フィリピンがある?フィリピンで大丈夫?それって問題の先送りで解決策じゃないんじゃないですかね。

あるいはどこの国でもそこで働く外国人がいるじゃないかと言うかもしれませんが、永住権がない限り、そういう人たちは「腰掛け」でしかなくて、職業選択の自由もなければ病気になって働けなくなっただけで、あるいは首になれば国外に出される。どこの国にもいる幸せそうに働く外国人たちの表面だけを見て(現実は流浪の民)、グローバルな世界で行けていける子供に~~なんて考えても意味が無いんですよ。ボーダレスの世界で生きるスキルは大事だけれど、世の中には「国際人」なるものは存在しないし、パスポート、あるいは永住権のない国にアイデンティティを持ってしまうようなことがあったら悲劇以外のなにものでもない。いつか自分が住みたい国のパスポートを取るか永住権を取るまでは「流浪の民」となるしかないんですから。

「諸行無常」「Everything must change」の世界。

でもま理想ばかりを並べてもどうにもならず、そういう現実に不安を感じるのではなくて、それを楽しめるようになるしかないと思う私。流浪の民。それも良いかもしれない。

私に勇気と力を与えてくれる「曲」を紹介します。

 
 
 

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