「10代は馬鹿じゃなかった」今回の選挙でわかったこと

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今回の参議院選挙はいろいろな意味で注目していました。

ぜひ当選してもらいたい人もいたし(当選した)、落ちて欲しい人もいたし(当選した 笑)、そして今回、日本の国が出来て2000年以上経つ歴史上、初めてのことが起きたんですね。

それは18歳になれば選挙権があるということ。

自分がその歳の頃に何を考えていたか思い出すとゾッとするし(笑)、選挙権を与えても良いのかという疑問がありました。

このブログではいつも批判しているけれど、あのシールズの若者たちも頭が良いようには見えないし、気持ちはわかるけれど、それと政治は別ものだと私は考えていました。もし日本の若者がああいう「ノリ」に流されるようだと日本の将来はないと思っていたし。

でも民主党は惨敗。案の定、共産党にうまく利用されただけで終わった。細かく見ればいろいろあるけれど与党の圧勝。改憲の発議が出来る数字も確保した。(私は公明党は改憲派だとは思っていなくて、民進党の中の方が改憲派は多いはず。マスコミのいう【改憲勢力】は全くの嘘。また各党の改憲の内容は違うのにそれをまとめるなら共産党も改憲勢力。)

ま、私は保守系の考え方を持っていますから、この結果は「当たり前」だと思うだけのことで、これが本当に日本のためになるのかどうかはわからないし別問題。

私としてはそのことより、10代の若者たちが一体何を考えているのかが気になっていたわけですが、なんと自民党支持は他の年代より多かったとのこと。これにはびっくり。

これを私は「感情に流されなかった結果」という風に感じるのです。こここそが一番大事なところ。

左派はあいかわらず「戦争反対」が基本にあって、そんなのは国民の99.99%が同意見のはずで、「改憲は危険」へとそれを繋げるけれど、ここで意見は真っ二つになる。「平和を維持するために改憲が必要だ」という保守系と「9条があるから平和なのだ」というお題目を拝んでいればどうにかなるような論理的にどう考えてもあり得ない主張をする左派。

ま、この辺が右と左の大きな違いだと思うのですが、さて10代はどう考えたのか。

「改憲は反対」という意見が多かったとのこと。でもなぜ自民党に入れたのか。ここが焦点。でも答えは簡単なんですね。

「改憲するかしないかは国民が決める」というアタリマエのことを理解していた様子。もし自民党が99%の議席をとったところで改憲できないんですから。つまり「改憲反対」は選挙の争点にはなり得ないってことじゃないですかね。

どこの誰が政権を取ろうと、「良いことか悪いことかは皆で議論しよう」という根本的な考え方を若者は理解していたと思うんです。学校でもそれを教えているはずで、「悪い結果が出ないように、議論さえやめよう」なんてそれこそが「言論弾圧」であって、そういう馬鹿なことを彼らは考えていない。「話し合うことがまずあるべき」であって、どういう結論が出るのかは誰にもわからないし、でも最後には煮詰まった議論に白黒付けなくてはならない時が来るけれど、それは当然、今ではないし、それを決めるのは政治家じゃない。

この論理的思考を10代の若者が持っているのを知って私は本当に嬉しいと思いました。

左派のいうことって「最初に結論ありき」なんですね。「良いのか悪いのか考えてみよう」という態度ではなくて、「改憲してはならない」という結論が先にあって、それにいろいろこじつけるからどうしても論理破綻をする。それを若者はちゃんと見抜いたってことだと思うんです。

是非、そこのところをもう少し踏み込んで「9条があれば平和なのか否か」もじっくり考えてもらいたいし、「戦争はダメ」だから「自衛隊も武力もいらない」みたいな、「洪水は雨が降るのが原因だから、雨は降らないほうが良い」みたいな論理から是非自由になってほしいと思います。今の自分が持っている「こうあるべき」というのは右派も左派もちょっと横に置いといて、どういう考え方が世の中にあるのか、是非それを聞き、考え、話し合って欲しい。最初から敵味方に別れては話にならない。改憲なんてのは一つの事柄でしか無くて、皆の総意がどちらに決まろうとそれはそれで良いわけで、「改憲派の私」でさえ、皆が改憲はしないという結論を出したのならそれはそれで良いと思う。(関係ないけれど、共産党も「改憲派」であるのを忘れてはならない。共産党の悲願である天皇制廃止にはそれが必要)

10代の若者達、良くやった。

将来のことは誰にもわからない。だからこそ皆で常に考えて、話し合って、日本の将来を作って欲しいと思う。結果ありきの話には乗らないで欲しい。でもそれは自民党とて同じで、世界は「自分の思う方向へ動かすようにあの手この手を使う」のが常識だというのも忘れないで欲しい。

そして政治も宗教もどんどん話し合って欲しい。政治と宗教の話はしない・・のが人付き合いの基本だなんてわったようなことを考えている(古い)日本人は多いけれど、海外に出たら「政治も宗教も教養のうち」でこれを語れなければ馬鹿だと思われる。私はそれが普通で日本も変わらないとならないと思う。議論は議論であって喧嘩じゃないのだから仲間内で盛り上がることはやめて是非ガンガンやって欲しい。話し合いから逃げないで欲しい。

日本の10代が頼もしく見えた。ジジーはそれが何よりも嬉しい。ありがと。

(後記)

面白いニュースがありました。沖縄の件ですが、沖縄って左翼が凄くて新聞も全部「赤旗」みたいな感じを受けますが、ところがどっこい参院選の世論調査では全体の支持率でも自民党がトップですと。そして18歳、19歳の自民党支持率も高いと。

随分話が違うじゃないかと思うんですが、竹田恒泰氏が面白いことを言っています。「若者は新聞を読まないからだ」ですと。新聞を読んで情報を得るのが知識人だというような風潮って昔からあって、「新聞ぐらい読め」と言われていた。ところが「今の若者は新聞を読まないから、マスコミのプロパガンダにも乗せられない」ってことなんでしょう。

「オール沖縄」という言葉がいつの間にか出てきて、沖縄の人たちは全て現政権に反対みたいな感じがしますが、それは作られたものでしか無いってことじゃないですかね。

私としては「沖縄保守頑張れ!」と言いたいけれど、その前に「右も左も俺が俺がというのはちょっと休んで、冷静にじっくり皆の話を聞いて、論理的に考えてみよう」と言いたい。

 
 
 

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