EMSが届かない。税関で止まっている?

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去年の9月にマレーシアに上陸して、もう5ヶ月近くなります。あっという間でした。

で、私は「通販オタク」なんですが、かなり前から日本に限らず世界中からいろいろ買っています。というか売り主が世界のどこだろうと良いものが安く買えればそれで良いという考え方。中国や東ヨーロッパから買う場合はやっぱり気になりますが、今まで問題らしい問題が起きたことはありません。うーむ、でもないか。(笑)

ま、日本から買う場合には本当に気楽ですが、問題はマレーシアなんですね。ちゃんと着くのかどうか。

すでにこの5ヶ月弱の間にマレーシア国内、海外(日本含む)から20回は通販を利用していますが、気になっていたのはマレーシアの郵便事情。これが思ったより早く、正確で、大したもんだと感心しています。オーストラリアの方がイライラすることが多かったぐらい。

ところが、今回はスムーズに行きません。日本からEMSで送付して貰う場合、早いと3日で受け取れるんですね。凄いと思います。オーストラリアでは8ー9日が普通でしたから。でもま3日ってやっぱり異常で、でも大体5日で着く感じ。ところが今回はいつになっても届かない。

トラッキングをしてみますと。税関で止まっている様子。ところがですね、ちょうど中国の正月なんですね。だから税関も休んでいるのだろうと思っていたわけです。

日本郵便でトラッキングをしたときの表示。

POSでの表示。

中国の正月が終わればすぐ届くと思っていたのが届かず。いつもは「通関」にほとんど時間はかからず次の段階に行きますからおかしいなぁ、と思っていた所、POSから電話がありました。

POS 「貴方のパーセルに関してだけれど手紙が届いていますか?」

ダボ 「いいえ、届いていません」

PO 「ではメールで送りますのでメルアドを教えてください」

ということでメルアドを教えたのですが、メールはいつになっても来ない。(T_T)

一体何があったんだ?全くわからず。

でもトラッキングをすると税関で止まっているようで、多分、税金がかかるってことだろうと想像しました。そもそも今回の小包は全て通販で買ったもので、「転送屋」を通してまとめておくってもらいました。「総重量17キロ。商品点数81点」ですが、商品価値は4万円以下です。安物、小物ばっかり。(笑)

さてどうしたらよいのか。ネットで情報を探してみると、要は「手紙に書いてあるとおりにすれば良い」ってことなんですね。でも手紙がないんだからどうしようもない。

どうすりゃ良いのだとPOSや税関に電話をしましたが、全く要領を得ません。どこもはっきりした解決方法を提示してくれないんですよ。

でもま、税関で止まっているのは間違いがなさそうなので、直接行ってみることにしました。場所はKLIA、F1のレース場の近くです。

POS Malaysia Mel & Kurier

ここでどういう風に受け取るのかは別の日記にまとめようと思いますが、まさに私の荷物はここに留め置かれていて「税金を払え」ってことなんですね。

でも不思議だったのは、「彼らは私の荷物を検査していない」ってこと。

普通、税関で止められている場合は、彼らが検査をして、中身に問題があるとか税金が掛かるとかそういうケースだと思うじゃないですか。ところが違うんですよ。

税官吏の前で「私が自分で荷物を開けて、中身を彼らに見せる」んです。彼らはそれまで荷物を開封もしていないし、添付されたインボイスも見ていません。

不思議でしょ?

一体何なんだと考えていたのですが、これって飛行機で飛行場について荷物を受け取って、その後に「検疫、通関」をしますよね。それと全く同じだと気が付きました。彼らは「任意で(怪しいやつだけ 笑)調べている」ってこと。「とりあえずこっちへ来て、荷物を開けて見せてください」ってことなんですね。

税金が掛かるから税関で留め置かれたのではないってこと。

私としては高価な物、禁制品も入っていませんから気楽だったのですが、彼らとしては簡単にチャチャっと見て「はいどうぞ」ってわけには行かないんですね。

検査をするときにはちゃんとする。

添付されたインボイスは「転送屋」が作ってくれたものですが、これまた丁寧に書いてあるわけですよ。私は「御用聞キ屋」をいつも使うのですが(ここが一番安いわけじゃない)、何箇所から届いた商品を彼らは全部開けて、中身を確かめるんですね。私が「届くはずだ」と事前に書いていたものがちゃんと届いているか、禁制品、送付不可のものがあるかも調べる。そして余計な梱包・包装資材は捨ててコンパクトに纏めてくれるわけです。

つまりですね、大きなダンボールに細々とした物、81点がごっそり入っているわけ。(笑)

で、マレーシアの税官吏はこれとインボイスと照らし合わせるんですよ。全てですよ、全て。81点。

ところが中に入っているのは食品、調味料からちょっとした小物(特殊なピンセットとかスポイト)、家庭菜園で使う資材とかありとあらゆるものが混ざっているんです。そして「海苔」「アオサ海苔」「刻み昆布」があったのですが、インボイスではこれらを「海藻(Sea weed)」でまとめれば良いのに、Sea Weed, Laver, Tangleと書いてあった。

彼らは私にLaverって?Tangleって?って聞くわけですよ。でも私も何のことだかわからないので、調べてみたらそれぞれアオサ海苔、刻み昆布のことだというのがわかった。

私以外にここに荷物を取りに来ている人はそれなりの人数いましたが、私みたいに面倒なことになっている人はほかにはいません。皆さん簡単に検査して納税して受け取って帰っている。私だけとんでもない時間がかかっていたわけですが、ま、それでも何もややこしいことにはならないだろうと思っていたんですよ。

ところがですねぇ、係官にも上司がいて、それが最終チェックしたりサインしたりするわけですが、私の荷物のゴチャゴチャがあってその上司もイラッとしたんじゃないかと思うんですよ。

書類を持って行ったり来たりしていた担当官が、ある商品を5点だけ取り出して、これの「検査を受けてこい」とのたまう。(@_@)

要は「検疫」ですね。

私は彼らが選んだ、海苔、海藻スープ、干し魚、などを持って彼らが行けと言う部署に行かなくてはならないのですが、「どこにある?」と聞いたら、なんと違う建物なんですよ。

税関 「ここから見えるあのビルの5階だ」

ダボ 「え?あれって・・・歩いてはいけないですよね?」

税関 「車があれば車で行ったほうが良いだろうね」

ダボ 「・・・・・・」

言われたとおりにするしかなくて、車で行きましたよ。でもそもそもこの建物に入るのにもチェックを受けて「パスポートをゲートで預ける」こともしていて、そこからまた出て違うビルに行くなんて面倒どころじゃないわけですよ。

でも行くしか無い。(T_T)

でも時計を見たらもう午後5時15分なんですよ。POSは5時半に閉まるはずで、でも私は3箇所に行って検査を受けてPOSに帰る頃には5時半を超えているはず。どうなるのか・・・・気になったけれど行くしか無いんですよね。

その検疫のビルに行ったのですが、御存知の通り、こちらのああいうところって「案内板が英語で書いていない」わけですよ。(T_T)

ここはどこ?私は誰?状態でしたが、ドアが開いている部屋に入って、実は・・というと、「ああ、それは隣の部屋よ」なんて教えてくれたり。

結局、3箇所の部署で私の5つの商品を見せたのですが、別に何もないわけですよ。書類と商品をチョロっと見て「貴方、日本人?」なんて関係ないことを聞かれたり。で、彼らは書類に判子を押したり、違う部署ではオンラインでOKを出したり、まぁ、「どうでもよいことだけれど、決まりだからやっている」みたいな。

そしてどの部署も暇そうなのね。つまり、私みたいなのが本来なら何人も並んで「検査待ち」していると思うじゃないですか。でもさに非ず。あれらって「置いておかないとならない部署だから置いてあるけれど、普段は仕事らしい仕事はしていない」と感じました。

じゃ、なんで私が?

そんなことを考えていたのですが、「意地悪をされた」と思いました。81点もわけわからないものを持ち込んで、インボイスも意味の分からない単語の羅列で、きっと上司が「これとこれを検査させろ」って言ったんじゃないですかね。そんなことを他の人達はまったくされていないんですから。

それこそ飛行場で「やましい事はないのに別室に連れて行かれて、裸にされて検査を受けた」のと同じじゃないですかね。

飛行場のセキュリティーでも通り過ぎる乗客の中から任意で誰か選んで、身体検査をさせてくれなんてことがありますが、あれと同じで、「たまにはしっかり調べる体制」になっているんでしょうね。

無駄の様な気がしますが、たまにスケープゴートって言ったら違うのだろうけれど、「調べるときにはしっかり調べる」彼らの本来の仕事ができるように私みたいなのが良いターゲットとして選ばれるのかもですね。

でももしかすると、今回みたいに多くの商品をごちゃ混ぜにして「危ないものを紛れ込ます」こともあるのかもしれない。

いやいや、それはないな。彼らが検査を受けろとピックアップした商品なんて、彼らでさえスーパーで見たことがあるようなものばかりで、怪しげな包装をされた「粉」でもないし(笑)、市販のものだから「ナガイのもずくスープ」って書いてある綺麗な包装パックに入っていて、当然それは開封もされていないんですから。

今までそれこそ世界各国、ましてや検疫と税関がかなりうるさいオーストラリアでもこういうものを「これはなんだ?」なんて聞かれたこともないし、検査対象になってなったこともない。

だからやっぱり、気まぐれな上司が、「あいつの商品を調べさせろ」って言ったんじゃないかと。

ま、しょうがないなと思いつつ時計を見たら6時半ですよ。

ありゃりゃ、POSは閉まっているんだろうし、また明日、1時間以上掛けてここへ来ることになるのか・・とがっかりしながら、それでもPOSのビルに帰ったんですよ。

当然、荷物を取りに来ている人は誰もおらず、カウンターの上には私の大きなダンボールだけが口を開けたまま放置してあって、そして・・・・

「係官や会計の女性たち、全部で10人程度」の人たちが「わたしを待っていた」。(@_@)

会計のところで言われた税金を払うのですが、そっと彼女に聞いたんですよ。「ここって5時半で終わりじゃないの?」ってそうしたら「そうよ」という返事。

ダボ 「まさか私のことを皆で待っていた?」

女性 「そうよ」

ダボ 「冗談でしょう~~~」

女性 「貴方のことを待っていたのよ。これで私もやっと帰れるわ」

びっくりですよ~~。5時半に終わったらさっさと帰るような部署だと思うのに、時間はすでに6時半。そこに10人前後の人達が私を待っていた。

未だにちょっと信じられないんですが、税官吏のカウンターにいた歳が行ったちょっと怖そうな女性にも「本当に私を待っていたんですか?」と聞いたら、「そうよ」ですと。

思わず最敬礼しちゃいましたよ。大変申し訳なかったと。

そうしたら皆、ニコニコ笑っていました。

きっと彼らは私には腹を立てていなかった。でもあの5時過ぎの時間に、「検査を受けさせろ」と言った上司には頭に来ているかもね。そしてこういうことがたまにあるんだろうと思いました。

部屋から荷物を持って出るのに、箱は大きいし17キロありますから、心配した係官が車のところまで運ぶのを手伝ってくれるし、彼には本当に申し訳ない、そして有難う。最後にはテレマカシ~と言ったらニッコリ笑って私に手を振ってくれていた。

なんだか税関に行ってきたって感じじゃないし、優しい人たちなんだなと思った。

しかし税金が173リンギって高くないか?どういう計算なのか計算書をもらったけれど根拠が全くわからず。

それとやっぱり理解不能なのは、なぜ今回の小包を税関で止めたのか。彼らは中身もインボスもチェックしないで留め置いたんですから。

ダンボールも大きくて重いから「課税対象になると判断した」のかもしれませんが、前回の日本からのEMSは重量は9キロ、商品点数は53点あったのに、そして中身は似たようなものなのに何もなく家に届きました。

それとですね、検疫の担当官と時間があるので無駄話をしていたのですが、ちょっと聞いてみたんですよ。

ダボ 「お米や牛肉は持ち込んでも良いのですか?」

検疫 「許可があればOKです。」

ダボ 「海外に行ってお土産でお米や牛肉を買ってきたら?許可は無しで」

検疫 「駄目です。」

ダボ 「でもお米や肉を持って帰ってきたって話をよく聞くんですが」

検疫 「それは【ラッキーだった】んでしょう。全ての持ち物を検査するわけじゃないですから」

この受け答えってちょっと「変だ」と思いませんか?「ラッキーだった」って言い方って考えられなくて、本来なら「それは違法です」というかと思っていました。

でも考えてみると、「検査をする」のは彼らの仕事、責任なんですね。だから検査をせずに見逃したのは「彼らの責任問題にもなる」ってことなんでしょう。そして前にちょっと調べた時に面白い記述の仕方をしてあるのを思い出しました。

「全ての物品(手荷物、小包)を検査する」

と。つまり、検査を受けずに検疫や税関を通るものは「無い」という前提なんですね。でも実際はそうじゃない。

さて禁制品や「許可が必要なもの」を勝手に持ち込んだ場合、それってどういうことになるのか。

検疫も通関も「すべての物品が対象」ですから、禁制品や無許可のものが持ち込まれることは「無い」はずなんですね。

でも(隠して)持ち込んだら「それは犯罪」であるのと同時に「(検査を怠った)検疫官、税官吏の責任問題」にもなるってことなのかと。

ここでマレーシアの問題があると思うのは、他の国だと「なになには駄目」「個人の使用範囲ならOK」「なになには許可が必要」とネットでも見れば明記してあるんですね。でもマレーシアにはそれがない。だから飛行機の荷物にしても、EMSで送るにしても何が駄目で何が良いのかが「はっきりわからない」。これが大量の商業用なら乙仲なり専門家に聞くわけですが、我々一般がそんなことはしない。だから「その場で駄目と言われたら駄目」「検査をしないで通ったらそれはそれでOK」「検査をして、何も言われずにそのまま通してくれたらそれもOK」ってことじゃないかと。でも次回も同じかどうかはわからない。

そもそも「許可が必要」なものですが、それを調べてみると、なんと、スマホもタブレットも該当するんですよ。米製品も駄目。でもスマホやタブレットの「輸入許可」を取って持ち込んでいる人なんかいないでしょう。お米も駄目、煎餅も駄目。これは商業用ならわかります。でも「個人使用」に関する記述はどこを探してもありません。

法律的には「スマホを許可なく持ち込んだら【密輸】となる」んですから不思議な国です。

でもこのやり方って良いと思うこともあります。あれやこれや細かく決めておくのは大事ですが、それをせずに「基本は駄目」としておいて「お目こぼし」をする。つまり常に「検疫や税関が有利な立場にある」ってことですよね。だから何かあれば、瞬時に取り締まりを強化することが出来る「自由度」があるってことじゃないですか。持ち込んだ人間にああじゃこうじゃ言わせず、説明する義務も無いんですから「運用は簡単」になる。

だから「ラッキーだった」で終わらせちゃうのかも。でもま、麻薬とか本当にまずい禁制品を黙って持ち込んで「ラッキーだった」ってことは無いはずで・・・・。

それと最後にもう一つ。この「Pos Mel & Kurier」での受け取りですが、ネットの情報を見ると

「トラッキングナンバーと【税関のナンバー】が必要」だと書いてあるのがほとんど。で、税関のナンバーは手紙やE-mailに書いてある。わからない場合はPOSに電話をかけて調べると。

でもそれがいつのことかわかりませんが変更になっていて

「トラッキングナンバーがあればOK」

です。税関のナンバーに関しては一切聞かれなかったですし、「トラッキングナンバーは?」と聞かれます。

 
 
 

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