「トラジ@Lot10」にてディナー

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一昨日はしゃぶしゃぶの食べ放題で、一日置いた今日に焼肉か?って思うわけですが、100リンギのしゃぶしゃぶ食べ放題は価値があるとは思うものの、やっぱりなんとなく満足感がない(肉のレベル)わけで、じゃぁ、美味しいと絶賛されているトラジに行って美味しい肉を食べるか~~とあいなりました。

トラジは前に「ランチ」で行きましたが、「手は掛かっていて」「見た目も良い」のは間違いがないものの、変に柔らかい「ハラミ」」だったり、冷麺が「ワカメと海苔」がたっぷり入っていて冷麺らしくなかったのが気に入りませんでした。

でもディナーのアラカルトは全く違うだろうと楽しみにしていました。

6時に予約を入れて行きましたが、今日は日曜日。地下も4階もそこそこ客が入っていていい感じ。伊勢丹、私は文句ばかり言ってるけれど頑張ってくれ~~。

一昨日に引き続き、まずは地下でお買い物。一昨日も行ったのにまだ買うものがあるのかと思うのだけれど、なんだかわけのわからない調味料をヨメさんは買っておりました。

私の興味があるのは魚介類と肉類だけですので、別々に時間を潰したあとに、ビールを飲むことに。

それぞれ別のビールを頼んだのですが、

ビールにはちょっくら五月蝿い長男が選んだのがこれ。

ヨメさんの。

私のはこれ。

皆で飲み回しして味見をしたのですが、私が選んだ「ヨナヨナエール」が一番美味しいという結果。長野県は軽井沢の酒造メーカーのもので、フルーティーなビールは好きじゃないのですが、このビールのフルーティーさってなんとも言えず美味しかった。また次回も飲んでみたい。

たかだかビールいっぱいですが、空きっ腹でアルコール度も5.5%だったかな。いい気持ちになって4階のトラジへ。

まだ開店の6時前だったのですが店は開いていて、テーブル席に座ることができました。

まずはビールをもらってメニューに見入っていたのですが、さてさてどこから食べましょうか。全く様子がわからないので、とりあえず「盛り合わせ」がいくつかあったのでその中の一つを選びました。「スペシャルトラジ盛り」とかいうセットで、「大トロカルビ(豪州産和牛)、プライムハラミ、プライムフィレ、プライムロイン」のセット。大トロカルビ(エクストラプライムカルビ)なる和牛が入っていて、他のものは豪州産というだけですが、アラカルトメニューを見るとそこそこ良い肉のセットなので、これを食べればだいたいこの店の内容はわかるはず。

その他、いろいろ頼んだのですが・・・

最初に来たのは「ナムル盛り合わせ」と「キムチ盛り合わせ」。

美味しいと思いました。特に「ワラビ」がちゃんと味があって、こういうワラビはかなりのご無沙汰なので(笑)、びっくり。美味しかった。

そしてこの店のキムチはランチの時にも食べましたが、普通のキムチではなくて「チャンジャ」などを漬ける漬け方のキムチなのね。こういうキムチってかなり珍しいんじゃなかろうか。美味しい~。

ビールから「韓国焼酎」に替えたころに肉が来た。

4種盛り合わせで量は少ないけれど、これでこの店の傾向がわかるはずで、それから好きなものを頼めばよいかと。

私もヨメさんも長男も、口を合わせて「美味しい~~~~~」の合唱。(笑)

特にヨメさんの喜び様はすごくて、「こういう焼肉をマレーシアで食べられるとは思っていなかった」と。

確かにその通りだと私も思うし、今まで行った焼肉の店は何軒もあるわけじゃないものの、一番美味しいのは確か。

そして「中落ちカルビ」の黒ミソ。

私はこれを頼むのは反対したのだけれど、ミソが強いわけでもなくてこれも美味しかった。でも量の少なさに唖然。(笑)

そしてランチでも食べた、私としてはかなり美味しいと思う「名物タン塩」。さすがトラジでタンの美味しい芯のところだけ。タンって歩留まりが悪くて、実は捨てる(他の料理に使う)部分のほうが多いんですよね。いつ頼んでもこのレベルのタンが出てくるって凄いと思う。

そして追加注文をしたのですが、段々と味にも慣れてきて、メニューを見て思ったのは「豪州産和牛がたいしたことない」ってこと。盛り合わせに入っていた4種ですが、「トロカルビ」だけは豪州産和牛とのことでその中では一番良い肉ですが、私は「ジョークだろ?」と思いました。肉そのものは日本で言う「(安い)並カルビ」レベル。(でも味付けは良い)

私たちはオーストラリアでオーストラリア牛ばかり25年間食べてきましたし、その間に、和牛も市場に出るようになってその変遷もしっていますが(最初は美味しかったのが年月とともに味は落ちた)、このトラジの和牛(メニューには牛のマークがついている)はかなり「レベルが低い」豪州産和牛だと思いました。

それを裏付けると言っていいのかどうかわかりませんが、メニューを見ると豪州産和牛の値段が普通の牛肉とほんのちょっとしか変わらないのね。これって非常におかしなことで、オーストラリアでは普通のGrass Fed、Grain Fedの牛肉と和牛とは最低でも3倍の価格差があるんです。また和牛にもオーストラリアで制定されたランキング付けがありまして、高いものは4倍5倍するのが普通。一般的な肉より20%30%高いとかそんなもんじゃないんですわ。

でもトラジの和牛は異常に安い。あるいは一般の肉が異常に高いことになる。

私としては「それの両方だろう」と食べていて思いました。今時の豪州産和牛のレベルはあんなもんじゃない。

確かに美味しいし、手が込んでいるのは間違いがなくて、でも「肉そのものは大した肉じゃない」と思った。

正直なところ、トラジの豪州産和牛なら、地下の田丸屋でキロ単価500リンギの豪州産和牛で焼肉をやったほうが遥かに美味しいはず。でもねぇ、焼肉って味付けが難しいし、家では煙もうもうになりますしね~。

でもそこが「焼肉屋」の付け目であって、実は大した肉は使っていない店が多いんですよね。でも高い。

私は日本のトラジの本店を知りません。恵比寿にあるそうですから我が家から近かったものの、トラジが出来る何年も前に私たちは日本を脱出してしまいましたのでトラジのことは全く知らない。

でももし恵比寿で、そしてトラジが有名店だとするならば、絶対にこのLot10の店みたいな肉は使わないはず。というか、この肉そのものは「駅前焼肉屋」と同じレベルだと私は思う(メニューの写真は素晴らしい  笑)。でもこのトラジが凄いところは、きっちり手を掛けているってことじゃないでしょうか。だから美味しい。

それはそれで大事なことですが、これが有名店か・・・と思うとちょっとがっかりです。でもKLにはこの味を出せる競争相手がいないと言って良いはずで、トラジの独走態勢は続くんじゃないかと思ったり。

どちらにしても肉そのものはたいしたことがないので、スタッフに「日本の和牛はないのか」聞いてみたんですよ。これはランチで来た時にも聞きましたが、答えは同じで「サーロインがある」と。そしてそれと「オイスターブレード」があると、スマホの写真を見せてくれました。

このオイスターブレードって「安くて美味しい部位」なのはこのブログにも何度も書いていますし、ゴールドコーストで我が家が食べる和牛は殆どがこのオイスターブレードでした。なんせ安いんですよ、この部位は。これは和牛に限らず普通の牛肉もそうで、ステーキにする部位じゃないんですね。形も悪いですし。でも日本みたいに刻んで使う分には全く関係ないし、焼肉も同じ。

だからそりゃいいやと思って値段を聞いたんですよ。日本の和牛のサーロインは800リンギ。オイスターブレードは750リンギですと。

ええーー?って思いましたよ。ゴールドコーストだとすれば、サーロインが800リンギならオイスターブレードは200リンギぐらいですから。でもそれはオーストラリアの話であって、日本の和牛の場合は高いのかもしれませんね。

トラジは美味しいものの、肉はたいしたことがないのがわかったので、この際、その日本の和牛を食べてみようと思ったんですよ。

ダボ 「まだ食べられるだろ?」

ヨメ&長男 「うんうん、全然平気」

ダボ 「じゃさぁ、日本の和牛を食べてみようよ」

長男 「でも800リンギって言ってなかった?200グラムぐらいでしょ」

ダボ 「そうだけど、2000円なら良いんじゃない?」

長男 「オヤジ~~~~~、どんな計算しているんだよ」

ダボ 「え?」

長男 「オヤジ、800リンギって2000円じゃなくて2万円だよ」

ダボ 「うそ~~~~。和牛が200グラムかそこらで2万円か?この店で?」

長男 「そういうことですね。(笑)」

ダボ 「一桁間違えたか。じゃ、止めだ」

ということで値段がこなれている肉を追加することに。

オーストラリア牛のカルビ。

長男いわく、美味しいけれど甘すぎるし、やっぱりハラミが良いなぁ。それも塩味の。ということで追加。

長男は美味しい~~って喜んでいましたが、確かに味付けはこの方が良いものの、普通になんてことのないハラミで「トラジは美味しい~~」って言うほどのものでもない。でもカルビにしてもハラミにしても、手を掛けて「網模様」に切ってあって、味も染み込みやすく「硬さもわからないよう」になっている。

この辺の肉を食べると、「トラジは美味しい」ってのは大げさだと思います。

でも美味しいものもあるのは間違いがなくて、ここのタンはかなり良いと思います。そしてホルモン系ですが、今日は「ギアラ」しかなかったのですが、これもかな~~り美味しいと思いました。ギアラなんてチンタラ焼いていると脂がどんどん溶けて姿形がなくなっちゃうこともあるのに、このギアラはしっかりしていて美味しかった。

我らが焼肉を食べる時にはこんな量じゃないのですが、メニューを見てもまだ食べたいものも浮かばないので〆に入ることに。

長男が頼んだのはコムタンオジヤ。コムタンクッパのことですね。メニューには「オックステール」と書いてある。

私も味見しましたが、これってオックステイルじゃないですね。いわゆるコムタン、骨のスープであって多少はオックステールも入っているのでしょうが、オックステールの風味は強くない。そして小さな肉が入っているのですが、ちょっと臭う感じがしました。長男も文句たらたら。

これって我々がイメージするオックステールスープじゃなくて、オックステールはそもそもコリコムタンというはずですし、でもまトラジは日本のお店だから呼び方はどうでも良いにしてもですよ。これをオックステールスープというのはおかしい。まさか日本のトラジでもこんなのをだしているんでしょうか。

でもオックステールだとしても「マレーシア牛」ならこうなるかもしれない。肉屋でオックステールを見て回ると私の言うこともわかるはず。例えばTTDIやNSKで売っているオックステールとB.I.G.やBSCで売っているものとは随分違う。もしかしたらインドから入ってきた水牛なんてこともあるかもしれない。

まさかと思う人は、ちゃんとしたオックステールでも買ってきて煮込んでみればすぐわかるはず。もっと美味しいものが簡単にできますから。

私が頼んだのはビビン麺。ランチでは冷麺を頼んでワカメ+海苔味でびっくりしましたし、元々私はビビン麺が好きなので楽しみにしていました。

う~~~~む、まずくはないけれど美味しくもない。私が想像していたビビン麺とはかなり違う。

トラジってやっぱり「日式焼肉屋」なんだろうと思った。それはそれで良いのだけれど、名前もある店なんだから押さえるところは押さえて欲しい。でも私は全く日本の事情を知らないわけで、「これが日本では良いとされる」ってことなのかもしれませんね。

トラジ・・。美味しいことは美味しいのに間違いがないのだけれど、それは味付けや手の掛け方でしかなくて、肉に関しては残念だと思いました。

前にも書きましたが、日本人の板前さんがSS2に日式焼肉屋をそろそろオープンするはずで、それが楽しみです。日本からの和牛も扱うそうで、どんな和牛かわかりませんが、100グラム88リンギという超破格値で挑戦するらしい。

そっちが楽しみだなぁ・・・。

トラジは・・・・。難しいなぁ。日本からの和牛が美味しければ良いと思うのだけれど、一人前に800リンギなんて私には払えない。キロ単価10万円なんてあり得ない(A5のトップクラスでさえも卸値では2万円以下)。でも、トラジって「手を掛けて価値を出す」というのが店の方針だろうと今日、思ったわけで、肉そのもので勝負する店じゃないですね。安い肉を美味しくする術があるのは間違いがない。でもその辺が私としてはこのトラジにワクワクしないところでもあります。

ああ、会計ですが、上に書いたもの以外にサンチュとか小物を何品かオーダーしましたが3人で900オーバー。美味しいことは美味しくてもこのレベルの肉でこりゃないわ。お酒はビール二杯。韓国焼酎(小瓶)2本のみ。

安い肉をいかに美味しく食べるかってのは「家庭料理のキモ」だと思うんですが、外食でしかも有名店で「(高いお金を出して)安い肉を美味しく食べる」ってのは悲しいものがあると思いました。

ではリピートは?

大アリです。 (笑)

美味しいのは間違いがなくて、石焼ビビンバにしてもまだ食べてみたいものがあるし、肉に関しては「選び方」を考えれば良いと思うし。

結局ですね、他の方の口コミを見て「期待が大きくなりすぎる」のだと思いました。大きな期待もなくこの店で食べる分には「そこそこ美味しいね」で済むのに。(笑)

私がマレーシアで「この店は凄い」と思ったのはまだ二軒しかなくて、一店は「酉玉」、もう一店はアラダマンサラの「紫音」。手抜きがなくて一つ一つ料理の完成度が高くて、美味しくて、そしてバカみたいな料金ではない。特に紫音には私は敬服したと言っても良いくらい。

ま、何が自分の「ツボ」にハマるかはそれぞれですが、今回痛感したことは「期待が大きすぎると良いことはない」ってことですね~~。(笑)

 
 
 

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