ジジババはどう生きるべきか、って?

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私はブログにかなりキツイことを平気で書きますし、昔から「ダボの野郎は生意気だ」と思う読者も多いのはわかっています。(笑)

またそうはっきり書いたメールやコメントを頂戴したこともある。

また「優しくあれ」とつい最近もコメントを頂戴した。

ただ私は「私はこう思う。私はこうするつもり。」と思うことを書いているだけであって、あるいは「こういう考えはおかしい」「そういう考えで破綻した人は多い」という私の経験からくることもはっきり書きます。

でも「こうするべきだ」と書いているつもりは全く無いんですよ。

それは「全ての人間は好きなように生きるべき」という大原則があるから。そしてどんな「考え方」を持とうと、それはその人の自由であると思うから。

そして「人が過去を振り返って後悔するのは【やらなければよかった】ではなくて【やればよかった】と思うこと」が真実だと思うわから。

ましてや「終わりの近いジジババ」は好きにするしか無いじゃないですか。

それとロングステイにしても全部が全部「退職者」「年金生活者」じゃないわけで、中にはごっそり持ち込んでいる人もいるという話は聞きますし、お金に余裕がない人もいれば、「月に100万以内なら良いんじゃない?」という人もいる。また飽きたら帰るという人もいれば、ここで最後を迎えると決めた人もいる(我が家の両親がそれ)。

それぞれの考え方、生き方もそれぞれで、どうするべきかなんてのは言えるわけがない。

ただ私の書き方が断定的、あるいは高圧的で、「お前もこうしろ」と言っているように感じる人も少なくないんでしょう。ここに関しては私の書き方に問題があるとは思っています。

でもこれに関しては私の反論もありまして、「ディベートはしない」タイプの人が「自分の立場でしか考えない」ということが多く起きていると感じることは結構あるんです。

せめて「なぜダボはああいう考え方に至ったのか」と興味を持ってくれれば嬉しいのですが、「聞きたくないことは聞きたくない」思いが先に出る様子。

でも中には私の言わんとしていることを理解しようと努力をしてくれる人もいるし、理解できなくてもこういう考えかたがあるのがわかっておもしろかったという人もいる。

中には「非常に参考になった。自分の計画を考え直してみる」とメールを頂戴したことも何度かあります。

それはそれで嬉しいのですが、読者の皆がそうであって欲しいなんて全く考えていませんし、私はへそ曲がりですから「賛同者が多いということは、注意しなければならない」と思うぐらい。

私は長らく「ロングステイ」「早期退職」「海外移住」「海外での子育て」に関しては辛口で書いてきましたし、今後もそうだと思います。

そもそも「ロングステイ」「早期退職」「海外移住」「海外での子育て」という言葉に「憧れ」とか「夢」を感じるっておかしくないか?と考える必要があると思うんですよ。

私の時代はまだ「憧れのハワイ航路」とか「洋行帰り」なんて言葉が横行していましたし、日本人は非常に「海外」に弱い民族であるし、私だって若い頃は「海外に出るのが夢」なんて思っていましたもの。何回飛行機乗ったとか、何カ国に行ったとか、パスポートの増刷を自慢したり。(笑)

その後は「プール付きの家」「ウォーターフロントの家」に憧れて自分も絶対に手にしようと「それが普通の外国人達」を見て心に誓ったり。

でも実際に海外に出て、そこで生活し、そこに生きる人々、日本から渡ってくる人々を長い間見ていますと、「ロングステイ」「早期退職」「海外移住」「海外での子育て」は「夢がある」どころか「危険が一杯」だと感じるようになりました。

なぜなら「自分が夢見たことを実現している人はごくごく少数でしかない」ことがわかってきたから。

これを一番感じたのはアメリカでした。ロサンジェルスには多くの日系人、日本人がいますが、「流れ流れてもう日本には帰れない人達」が多くいる。前に書いたことがありますが、お恥ずかしい話、私の叔母、その家族がそうです。

でもアメリカだからまだ良くて、永住権も取り、市民権も取り、アメリカ人として生きることはできたから。

これはオーストラリアも同じ。

ここのキーワードは「永住権」であって、それがもし無いとした場合は恐ろしいことになる。そして永住権もなく、それどころか自分のパスポートさえ捨てて、信じられないでしょうが「その地に隠れ住む日本人」もそこそこいるのに気がついた。

貧すれば鈍するで、彼らがどういう生き方をしているのかは想像がつくと思います。

日本にも多くいる「海外からの密航者」みたいなもんです。

こういう「日本人の成れの果て」って世界中にごっそりいるのに、それがメディアに出てくることはまず無いし、情報としてはっきり書く人も非常に稀。まして「自分はこうなりました」と書く人は皆無。

こういう人たちもかつては「いつか故郷に錦を飾って・・」と考えていたのは間違いがなくて、あるいは「その地で幸せに・・」と願い努力をしたのは間違いがないんですね。

でも堕ちる人はどんどん堕ちていく。その違いは何か?

そりゃ理由は色々ありますが、長い年月、観察していると見えてくるものがあると思うんです。そして「共通項」があるのも見えてくる。

私はそんなことを「知っている限り書こう」と思ったわけで、多くの方の夢を壊そうと思っているわけでもない。

これは「海外」にかぎらず、仕事とか事業も同じで、ジジーになると見えてくるもの、はっきり書いて残しておかないとならないことっていっぱいあるんですね。

例えば、私がよく書く「個人保証」に関しても、これを平気でやってしまって奈落の底に堕ちた人を結構知っているんですよ。私の知人の息子で、友人に頼まれて押した判子が原因で、その子は借金を返す為だけに20年間、自分の人生を棒に振った。

うーむ、この際書いてしまいましょう。実は私のヨメの母が個人保証をして、先祖代々受け継いだ資産、自分の代に苦労して作った資産を全て(病院を含む)取られてしまった。そしてなおかつ借金は残った。

こういうことは世の中の日常茶飯事なのに、学校でそのことを教えようともしない。借金とは?ローンとは?手形とは?そんなことも教えない。

中小企業をやっていても同じで、会社も実は大きくするのは簡単なんですね。イケイケの時には金も人も集まってくる。でも下り坂に入ったときの「縮小」、あるいは「廃業」って非常に難しいわけです。金がないとそれができないけれど、そういう時には金が無いのが普通ですから。

ここで何が問題だかわかります?答えは簡単で「手形」なんですね。このシステムは「魔法の薬」と一緒で、助かることもあるけれど地獄に落ちるのもこれがあるから。それに気がついた時には遅くて、行くところまで行っちゃう。

こういう常識を知っている若者って世の中にほとんどいない。

不思議でしょ?

これと「ロングステイ」「早期退職」「海外移住」「海外での子育て」とかも全く同じに私には見えるんですよ。「良い話ばかりじゃない」ってこと。

こういうと「そりゃそうでしょう」と殆どの人が言う。でも具体的にどうするべきか真剣に考える人は少ない。手形も同じ。投資も同じ。「良いところだけ自分が利用できる」となぜか人は考える。

またそうやってメディアは煽る。そして「うまくいっている人」が注目されて、「俺も、私も」と飛んで火に入る夏の虫状態になる。

「世の中にうまい話なんか無い」ってのは多くの年寄りは経験からわかっていますが、それでも引っかかるから世の中って怖いのね。振り込め詐欺も同じでしょう。あんなのにひっかかるわけがないと「ほぼすべての人」は信じている。

でも引っかかる。

さてここで考えないとならないことは、「自分には知らないことが多いのはしょうがない」「リスクを取らないとリターンもない」「やってみるしかない」「駄目なら出直そう」「頑張ればできる」という【幻想を持つ】ことを「プラス思考だ」と考える人も少なくない、ってこと。

だからこそ「人はドツボにハマる」と私は思うわけです。

だからといって「何もするべきじゃない」と言っているわけじゃなくて、上に書いたように「人が過去を振り返って後悔するのは【やらなければよかった】ではなくて【やればよかった】と思うこと」は真理だと思うし、やっぱりチャレンジは必要だと思うんです。

要は「リスクコントロール」ができているかどうかが問題であって、「何が起きるかわからないからその時になったら考える」ってのは私にしてみるとギャンブルでしかないんですね。

でもリスクってそもそもその語源に「想定できないもの」という意味があるらしく、想定できないものに対処方法なんて立てられるわけもないんですね。

でも「想定できるリスク」という言葉が成り立つのであれば、それを想定し対処方法を考えるのが当たり前だと思うわけです。

でも私の考え方だとイチローは生まれないんですね。イチローみたいになろうと生きることのリスクは大きすぎると考えますから。(笑)

でもどうしてもイチローみたいになりたいと思うのならやるしか無いし、私も反対はしません。

でも息子がそれを言いだしたら私は言いますよ。「どうやって食うんだ?」って。

「どうなるかわからなくても、それに邁進するのが幸せなのだ」ともし反論されれば、「お前はそれで良くてもヨメさんや子供たちはどうなるんだ?」と聞きます。

これは生き方の問題で、どう生きるか決めるのは本人だけ。

ま、イチローになりたいなんていう比喩は大げさですが、世の中の怖いところは「誰でもやっているんだから自分にも出来るだろう」と思ってしまうこと。

そこそこ上手くやっている人がどれだけ悩み作戦を練り努力しているのかまでは気が回らない。

そこまで気がつくか気が付かないか、自分も同じように努力をするかしないか、そこが明暗を分けるんじゃないんですかね。

でもここで出てくる言葉は「そんなことは当たり前で、俺もちゃんと考えているし最大限の努力をしているつもりだ」と。

これが世の中の古今東西で起きていることで、私が大事だと思うのは、「それを乗り越えた先にあるものをどう見つめられるか」ってことじゃないかと。要は「普通のリスク想定は甘すぎるし、それが起きたときの対処方法も十分に考えていない」ってことだろうと。

人は誰しも「やりたいこと」があるとそれを「正当化」してしまう傾向があって、だからこそ失敗するチャンスも増えてしまうという事実がある。

私がいつも書いていることは「断定的」「偉そうな独りよがり」かもしれない。でもこうやっていつも蒔いている種の中から、たったひとりの読者が一粒の「育つ種」を見つけてくれたら、それだけで私の存在意義があるし私はそれだけで嬉しいのです。

「ばーーか」と思う読者も多いでしょうが、私はそれでもOKです。

とにかくジジババはいつも書いている通りどうでも良いし、「自分ができる範囲を逸脱せずに」好きなように生きれば良いはず。遠い将来を案じるほど長生きはしませんから。また今更あがいてもどうにもならないのが普通で、やれる範囲で好きに生きればそれでやれば良いんじゃないですか。

ましてや「移民」でもなければ「永住」でもないわけで、美味しいところだけ取ればそれで良いですもんね。嫌になったら、飽きたら帰ればよいだけの話。「帰る所」があればの話ですが。ちなみに我が家には帰る場所はありません。これからしっかり考えて作らねば。多分、かなりの確率で日本に帰ることになるはずだけど。(でもオーストラリアに帰る選択肢は捨てていない)

ただし、若者に関しては本当に、本当にに真剣に考えて欲しいと常日頃願っています。これはきっと私に二人の息子がいて、まだ若いですから、彼らにわかってもらいたいことをブログに書いているのかもしれません。

まず「収入は勤めている会社に依存する」「それがない時には国に面倒を見てもらう」という考え方を捨てるのが最初の一歩だと思っています。若くして海外に出る若者はこの辺はクリアしているのだろうと思いますが、「日本の会社、国家があてにできないから海外に出る」のだとしたらそれもやっぱりうまくない。人は歩く時には自分の足で歩くのが原点だし、自分以外のものに依存しないのが出発点だと私は考えています。

やっぱり「常識を捨てる」ところに「自分の道が開ける」と私は思っていますからこういう考えになるのかもしれませんが・・・。

これからの時代、AIが人間の仕事の多くの部分を奪うであろうことは間違いがないと私は考えていて、これは機械やロボットが普及して「単純労働者は減った」ところのインパクトじゃないと思っています。だからやっぱり自分で立って自分の道を切り開いて歩き出さないと、新しい潮流に飲み込まれる。

私が今までに見てきた「夢破れた人たち」の多くはきっともうこの世にはいないはず。それって彼らにしても救いだと思っています。

でも若くして取り返しの難しい失敗をして一家離散した若者もいたし、親族にも似たようなのはいくらでもいるし、そして今でもそれを引きずっているのが分かる。まだまだ将来は長いのに、「あの時、あのことに気がついていれば・・・」と後悔があるんじゃないですかね。

ってまさに私自身がそうで、「あの時これを知っていたら・・」と思うことは山のようにあるんですよ。誰か私にちょっと一言言ってくれるだけでも違ったかもしれないと。

でもね、もし過去に私の周りにそういうジジーがいたとしたら、「うるせーえなぁ、このジジー」と思って聞く耳を持たなかったのは間違いがないはず。(笑)

そんなこともわかっていますので、息子たちには喧嘩をしぃしぃ、ここだ!と思うチャンスの時にはいろいろ話を聞かせています。かつては「はいはい」と聞いていただけでしたが、最近は彼らもおとなになり、理解できることも多くなってきたようで、私が死ぬまでに、私が知り得たことを出来る限り残そうと思っています。

これも繰り返している内に息子たちも変わってきて、皆が揃うと父も子も年齢も立場も関係ない「大討論会」が始まるのはいつも書いているとおりで、討論なのか喧嘩なのかわからなくなることもあるんですが(笑)、この習慣が我が家にできたことは私としては非常に嬉しい。

このブログを息子たちも読んでいるようで、このブログは私の日記、私の遺書でもあると前に書いたのはそういうことです。

いつか彼らが「オヤジが言っていたのはこのことだったのか」と思ってくれれば私は幸せ。

全ての人が心から笑い、幸せに生きていけますように・・・

 
 
 

 
 
 

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