日本の年金受給は「繰り下げる」ことに&オーストラリアって不思議な国

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来月65歳になり、日本の年金がもらえる年齢になりますが、「繰り下げる」ことにしました。

そもそも私は30代に海外に出てしまいましたし、日本でのサラリーマン時代も数年しかありませんので、もらえる年金は微々たるもの。また自分が長生きするとは思えないのですが、70歳からなら42%程度増えるようですし、ま、それで良いかと。

私たちはオーストラリアの年金も貰えるのですが、オーストラリアの年金は日本で言う「生活保護」に似ていてある一定の基準を満たさないともらえません。それは主に「収入」で「収入の多い人は年金はいらないでしょ?」という考え方。でも「持ち家」に関してはたとえそれが1億円の価値があっても関係ないそうで、面白いですね。これは税金から支払われる年金で、誰も保険料を払っていません。

オーストラリアは「贈与、相続」の観念そのものが税制にありませんので、大きなキャッシュやキャッシュを生む資産を持っている老人は「子供たちに贈与」して「私には収入がないよ~~」という形を作る人が多いらしい。でもキャッシュやキャッシュを生む資産を譲り受けた子供たちは当然「所得税」が掛かってきますので、どうしたらよいのかと細かい計算をするのかもしれませんね。

ただその年金とは別に、401Kみたいのがありましてこれも就労者は加入しないとならない法律。でも歴史も浅く、私もヨメさんもそれに多くは支払っていませんしそこからの年金も微々たるもの。海外で出た場合は、それを「解約」できるはずなので今まで払い込んだものは返してもらう予定。

私の友人で「貯蓄のつもり」でその401KみたいなSuperannuationにせっせとお金を入れていたのがいるのですが(自分で余分に払い込むことが出来る)、税制上のメリットもあって、ごっそり毎月受け取っているのがいます。

オーストラリアって社会保障に関しては日本のずーっと先を行っている感じ。税金は高いですが、セイフティネットはかなり分厚い。

今も変更はないはずですが、「失業保険」なんて仕事が見つからなければ一生もらえるんですよ。いや、65歳までか。それからは老齢年金に切り替わるだけ。仕事をしないで失業保険で生きる人ばかり住む地域があって、でも貧しい暮らしをしているかというと全くそうじゃなくて、自宅も持ち、毎日自分のボートで釣り三昧なんていう人も多いのね。学校は基本的には無料で高校まで行けるし(公立)、大学は政府からお金を自分で低金利で借りて行く子が多いし(卒業後所得税に上乗せして返済する。収入がなければ返済しないでOK)、シングルマザーは下手に子供を預けて仕事をするより国からの援助で生活したほうが楽なんて話も聞いたことがある。

面白いのは「旦那が支払う生活費」だけれど、直接支払うんじゃないのね。私の会社のスタッフに「彼女に子供ができちゃった」のがいたのですが、子供は認知して日本なら生活費を払わなければなりませんが、オーストラリアの場合は「国が子供を援助する」のね。で、旦那は所得税に上乗せして「国に払う」システムだから、シングルマザーも子供も「もらえなかった」なんてことが起きない。

税金も物価も高いけれど、それだけお金が動いている社会だからうまくやれば貧しい人でもそこそこの良い生活ってできるのね。だからオーストラリアの永住権を取ろうとする人たちの数が半端じゃない。永住権にもいろいろ種類があって、投資家としてまとまった金額を投資するスキームもあれば、昔から多くの人達が使う「独立移住」というスキームがある。ちゃんと学校を出て資格と経験があれば永住権がもらえるというもの。昔はオーストラリアが世界中のそういう「使える人たち」を呼び込むために、その国からオーストラリアまで来る「交通費」も政府が負担していたくらい。

なんでオーストラリアにそれができて、日本にはできないのか・・・。

オーストラリアの企業に勤めても、ある日辞令が出て世界の何処かに飛ばされるとか、単身赴任もない。この単身赴任に関しては「日本では良くあること」とオーストラリア人に言っても信用しないんですよ。「そんな会社に務める人がいるはずがない」と皆が口をそろえる。サービス残業なんて基本的には無いし、年に4週間の有給休暇は義務付けられているし(その分の給与にはプラスアルファ支払われる)し、不思議な国だと思いますわ。でも「雇う側」からすると給料は高いし、スーパーアニュエーション(年金)もしっかり払わないとならないし、結構大変なのね。手塩を掛けて育てた社員も簡単に転職しちゃうし。(笑)

二人の息子たちが「日本で仕事をしたいとは全く思わない」ってのも当たり前だと思いますわ。

どんな国でも「生活は楽です」なんて言う人は少数派だろうけれど、国を比べてみると大きな違いがあるのがわかりますもんね。

あいつらはきっとオーストラリアで生きていくんだろうなぁ・・・。

私は日本のダボ家のお墓がどうなるのか、それが気になったり。(笑)

 
 
 

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