【MM2Hビザの発行・更新条件は将来的に変わる】可能性があると考えないとならないと思う

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MM2Hビザに関しては「見直し論」が出てきているようで、これを我々はかなり注意して見ていないとなりませんね。楽観論は禁物だと思います。

すでにあった大きな変更は「(俗に言う)自動車の無税での持ち込み、購入権利」が2018年からなくなったこと。

さてこれからどんな変更があるのか?

これは誰にもわからないし、私は「ビザとは常時変更があるものだ」という考え方を持っています。というか世界的にはそれが常識。

だからMM2Hをこれから取ろうと思う人は「早く取ったほうが良い」とかつてから言われている通り、早く取ったほうが良いと思う。ただし、一般的にビザは「取得条件が厳しくなる」のが普通だけれどMM2Hをもっと増やそうとマレーシアが考えた場合(そういうふうに考えている様子)、条件のハードルが低くなる可能性もなくはないし、「MM2Hその2」みたいな新しいビザが出来るかもしれない。これは今の日本と同じで、そういうことはいくらでもあり得る。

そしてすでにMM2Hを持っている場合は「更新条件の変更」があるかないかも非常に重要ですね。

MM2Hビザはあくまで10年間有効であって、ある日ある時、MM2Hは廃止、更新も不可となる可能性もなくはない。でも「すでに発行されたビザの有効期限までは滞在には何の問題もない」。そして、私が知っている限り、世界的には「すでに発行されたビザの条件変更はしない」のも普通で、「更新条件も変えない」というのが多い。理由はこれを変更した場合の影響が大きすぎるから。一般的には条件を変える場合は新しいビザを新設して、古いビザを持っている人はそのままその条件が将来的にも続くという方法を取る。つまりMM2Hだとしたら、呼称は同じだとしてもその1,その2みたいにする(ビザの番号・種類が違う。オーストラリアでもそういうのがあった)。つまりその1を持っている人は前と同じ更新条件だけれど、その2の場合は更新条件が違うみたいな。

これって普通の法律でも「新しい法律で過去のことを裁かない」のと同じで、ビザでもそういうことがある。つまり「ビザの設定時に更新条件も設定した場合、それを将来的には変更しない」という考え方。だから国として条件を変更したい場合には「新しいビザを作る」わけで、古いビザは従来どおりとなることが多いはず。そして古いビザは自然消滅を待つ。

でもそれを決めるのはマレーシアであって、どんな変更をするのかはわからない。

多くのロングステイヤーは、「老後の一時期を海外でロングステイする」という考え方を持っているはずで、「永住」を考える人はごく一部。本来は「MM2Hビザで永住を考える人」が存在するのはおかしなことで、「MM2Hは10年後の更新が何度でも可能」というところを「不変の前提」とすれば、いつまでもいられるはずだという意味でしかなくて、マレーシアが永住を保証しているわけでもなんでもない。これは日本のロングステイ財団も「永住は出来ない」という立場を取っている。

でもマレーシアでは「永住ができる」と主張する人がいないわけではなくて、あるSNSでそれで論争になったこともある。つまり、マレーシアで最後を迎えようとする人たちは決して少なくないってことで、そういうつもりで渡ってきた人たちは「永住できるはずだ」と解釈しているし、それは出来ないという主張には反対する。これはマレーシアにMM2Hで滞在する私の年老いた両親も同じで、マレーシアで死ぬつもりでいるし日本には帰らないという強い意志を持っていてそれが可能だと信じている。当然、マレーシアに渡ってくる時には日本の資産は全て売却し、整理した。実はこういうMM2Hって少なくなくて、私の知り合いにも何人もいる。

あえて言えば、「今のままのMM2Hで更新条件も変わらないという前提」ならば、一生住み続けることは可能だとしか言いようがなくて、では更新条件変更は絶対にないのかどうか、ここは何人も断言はできないはず。

もしMM2Hの更新条件が変わるとどうなるか。

それがクリア出来れば良いけれど、クリアできない限り、違うビザを取るか、国外に出るしか無い。違うビザを取るにしても、歳を取り心身ともに危ないような人が取れる滞在ビザって存在するのか。ただし、「医療ツーリズム」に力を入れているマレーシアは「マレーシアを最後の場所」とできるビザを新設する可能性もあるんじゃなかろうか。でもそんなことは誰にもわからない。

私として気になるのは「更新条件は新規ビザの条件と同じ」となっただけで、設定金額が変わらないとしても「年金生活者の多く」は更新不能となること。

そもそもMM2Hって変な取得条件があって、申請時に「資産と収入」を調べるけれど、「収入は申請時の収入でOK」であること。本来、なぜ収入を調べるかと言えば、「移住後の生活が成り立つのか」という点を調べるためであるのに、マレーシアの場合は「その収入は移住後はなくなる収入でもOK」だということ。だから「就労していて年収が大きな内に申請をする」ということを多くの人がする。でも移住後はその収入はなくなる。「移住後の収入確保はどうするのか」という一番大事なことをマレーシアは聞かない。調べない。これは「ビザ保持者の保護」「国家の安全」の観点からも大事なはずだけれど、マレーシアはそれをしない。

本来こういうバカな話はないわけで、ここにMM2Hビザの大きな問題点があると私は考えています。とりあえずこんな感じでやってみますか感がある。つまり、この部分が改定される可能性は大いにあると私は思っているってこと。「将来永続的に得られるであろう収入」を本来なら調べるべき。でも「生活が苦しくなれば勝手に帰るんじゃない?」という発想が根底にあるのが見える。

つまり私が考えるMM2Hビザってのは「ある程度資産も収入もある人なら誰でもOKで、マレーシアで金を落としてくれれば大歓迎。でもマレーシア政府は永住権は出さないし社会保障もしない。働くのも駄目。もし金がなくなって生活できなくなれば勝手に帰れ」というマレーシアにとってメリットは多くリスクは殆ど無い都合の良いビザ。「長期の観光ビザ」と考えればすんなり理解できるはず。

またMM2Hビザでは「就労できない」というのも超長期滞在では致命的で、では就労ビザがあれば良いってわけでもないからマレーシアに移り住んでしまうのはかなりリスクが有ると私は考えています。

前にブログに書いたように、「移住後の生活が成り立たないMM2Her」がいるのも間違いがなくて、それは犯罪の温床(不法就労含む)にもなりうるわけで、マレーシアが先進国の様に国家の安全と同時に申請者保護の観点を導入すれば必然的にハードルは上がってくるはずで、

◯ 年金だけで取得・更新条件をクリア出来る

◯ 年金プラス+金利(等)で同じくクリア出来る

この2つのケースしか申請・更新は不可能とする可能性はある。

ちなみに私の場合は申請時は50代でしたし年金はない。でも金融資産があったので「その資産運用から生まれる収入」だけで申請しました。(給与所得はゼロ)(私の息子もMM2Hを取得しましたが、同じ)

これで通ったわけですが、本来はこれもおかしなもんで世界情勢が変わって低金利時代になればその収入は大きく変わるわけで、規定の額を超えないことは容易に起こりうる。

実際に私が申請した2007年当時は「豪ドルは7%で回すのが簡単に出来た」時代。だからこれの定期預金や債券を持っていることを証明すれば、5000万円で年間350万円ぐらいにはなるわけだからMM2Hを取ることは出来る。でも今、2018年にはそんな%で回る定期預金はなくて半分以下。債券も同じ。でも7%どころか10%以上で回るいつ潰れるかわからない会社のジャンク債はいくらでもあるわけで、それを持っていれば条件はクリアできるのか?調べるのが「過去3ヶ月」だとすれば、その期間だけその危ない債券を持つという方法もあるのかもしれない。

またたとえ数億円レベルの十分な資産を持っていたとしても「全ては日本円」だとしたら、今の金利情勢で言えば「月額1万リンギット(約27万円)以上の収入証明」は出来ず、ビザの取得条件をクリアできないというおかしなことも起きる。

あるいはMM2Hは仕事はできないことになっているけれど、それはマレーシア国内の話であって、「海外企業に籍を起き、そこから収入を得ている」とか「海外を相手にする自営業」、あるいは「投資」に関してはその規定には抵触しないにしても「不安定な収入」で大丈夫なのか。

でもこれを突き詰めてもどうにもならないので、「過去3ヶ月」とマレーシアは期限を区切る。

どちらにしても更新時の条件を申請時と同じとするという変更があっただけで「申請時にはクリアできても更新時にはクリアできない」ケースは多いはずで、かなり大きな問題になるんじゃないですかね。

でも本来は「申請時も更新時も同じ」の方がスジが通っているはずで、それが「起きるかもしれない」と想定するのは大事で、その時にはどうするべきかを考えておくのは重要だと思います。

MM2Hで10年住めるのならそれで十分と考える人なら全く問題はないですが、日本の資産も整理して「永住」のつもりで来た人たちは対策を建てておくのは重要だと思います。そしてもしも「更新はさせない」という変更があったら国外に出るしかないわけですが、それも起こりうると考えるべきじゃないんでしょうか。実際に海外では「単発のビザで更新不能」というロングステイビザを出している国もあるわけですから。超長期滞在者に問題が多く出るようになったらそのような単発に切り替える(新発という形になるはず)可能性はあるんじゃないですかね。

あるブログで「更新時点での過去3ヶ月分の月額1万リンギット以上の年金証明が必要になった」ように誤解しやすく書いているブログがありましたが、それは「月額の年金証明でMM2Hを取った人の場合」であることをはっきりここには書いておきます。この規定は「定期預金を開設してビザを取った人の場合」には無い。それが気になったので、今、これを書いています。

でもそれが将来どうなるかは誰にもわからない。

それとですね、「健康診断」がありますよね。これで問題が出たらMM2Hのビザの申請は通らない。さて更新時は?私はここもかなり重要な点だと思うのですが・・・・。いや、これこそが一番のポイントかも。90歳を超えている私の両親が更新できないなんてことになったらどうなるんだろうか。

だからどんな国に渡るとしても、そこで長期に渡って生活するとなれば「永住権が必要」と私がしつこいようにこのブログに書く理由はおわかりになると思います。永住権とは永住を保証するから永住権なわけで、「いつか追い出される時が来るかな?」という心配は不要。就労ももちろん自由だし、まして国によってはオーストラリアみたいに「公的年金(掛け金無し)」「失業保険」「国保」「子供の義務教育の教育費は公立なら無料」とか、その他諸々の手厚い社会保障が受けられる国もある。「永住権が取れたらいいなぁ」ではなくて「何が何でも取るべきなのが永住権」であって、それが取れないのがわかっている場合、その国で長期に住む計画を持つのはギャンブルに近いと私は思う。

先行きが短いジジババのロングステイならどこでも好きなところへ行けば良いですがが、死ぬまで住もうとか、あるいはまだ若くて小さな子供がいる場合、考えなくてはならないことは山のようにありますよね。今はそこそこ稼げているし物価も安いからマレーシアは最高~~なんて人も、子供が成人すれば親のビザにぶら下がることは出来ないし、大病したらどうなるのか、失業したらどうするのか、ビザの変更があったらどうするのか、そんなことは長い年月には必ず起きるわけですから、とりあえず今は幸せだとしても、【次】を考えておくことは重要だと思います。

必ずいつか事故に合う。病気に罹る。収入もなくなる。そして死ぬ。これは「誰にでも必ず起こる」のをお忘れなきよう。また家族がいれば、家族になにかあっただけで海外生活なんか簡単に破綻するのも現実。

でもま、あまり将来を考えずに浮草の様に生きるのも、ひとつの人生。それが我が家。(笑)

でも浮草人生を送るとしても最低限押さえておかなければならないことってあって、そうじゃないとちょっとした経済情勢・環境の変化、突発的な出来事で自分の夢、計画なんか簡単に破綻してしまうと思うわけです。「またやり直そう」「頑張ればどうにかなる」なんてのは海外では簡単には行かないんじゃないですかね。そもそもその国に留まることさえ難しくなるんですから。下手をすれば簡単に「難民」と同じ状態になる。

中途半端な年齢になって資産らしい資産、蓄えもなく、年金の受給もおぼつかない状態で「日本に帰るしか無い」状態になると結構悲惨なことになるのは誰でも知っていること。だから私は「早期退職」だの「(永住権も取らない)海外移住」には否定的なことばかりこのブログに書いているわけです。海外に出て「夢」だ「希望」だなんてのは絵に描いた餅で、現実はハンディばかりでかなり厳しいと私は思う。でも「永住権」があると天と地の差が出てくる。だから(国に寄るけれど)永住権を血眼になって取得しようとする人が世界にはごっそりいる。でもなぜかマレーシアにいる人、来る人にはその気迫を私は全く感じない(ロングステイヤーは関係なし)。なんなんでしょうね。マレーシアには私がまだ気がついていない青い鳥がいるんだろうか。

永住権の取得が難しい国だとしても、それでも頑張って永住権を取るか、あるいはそういう国では永住(あるいは長期滞在)を考えないのが普通で、「今は大丈夫」だとしても自分はもちろん、家族になにか起きただけで「帰国」「海外に出る」しかなくなってそこで夢は終わるのが普通だと私は思う。それはそれでしょうがないという考え方もあるのかもしれないけれど、私にはそれは理解できず。そしてそれを「移住計画」とは呼ばないと思う。行き当たりばったりの旅行と同じ。自分だけならまだしも家族にもそのリスクを負わせる海外生活で良いのか。

もし日本で生活していて「就労はできない」「失業保険はない」「年金はない」「健保はない」「社会保障は一切ない」「生活が出来なければ海外にでるしかない」「こどもが成人したらビザの取得が必要でそれができなければ国外追放」状態で生きていける人がどれだけいるのか考えてみればすぐわかるはず。就労ビザによる滞在も同じで、働けないなんらかのことが起きればそこで終了。

日本人が日本で普通に生活していて、もし何か起きたときに「海外に出るしか無い」あるいは「不法滞在(住むことさえ認められない)」となったらどうだろうか。そのまさかのことが海外では普通に起こる。どれだけ永住権、市民権(国籍)が大切なのかがよく分かるんじゃなかろうか。

海外で楽しく幸せに生きている人の情報はどこにでも転がっている。でも問題が起きて退場せざるをえなかった人は多くを語らないし、その情報は広がらない。メディアもそこに光を当てることはない。さて、海外で今幸せに生きている人と、やむなく退場していった人とどちらの数が多いんですかね。私の知っている限りでは後者のほうが圧倒的に多い。「オーストラリア」だとすれば、私もそのうちの一人。

 
 
 

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