老後資金は「4000万円必要」ですと~~?

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前に、老後資金として2000万円は必要と言われていました。これは「平均的な年金がある、平均的な生活をする老人夫婦」の場合ですが、私はそんな遠い将来の数字を今の時点で決めて、それを目標というか「安心と危険の尺度」とすることがいかに馬鹿げているか、そして「インフレがほとんど考慮されていない(0.6%で計算)」なんてのも、デフレが長かった日本の「常識」かもしれませんが、「長いインフレ」ではなくても「大きなインフレ」に一度でも襲われれば、そんな計算は全く意味がなくなると思っていたし、そんなことをブログにも書いてきました。

でも最近は、「老後資金は4000万円必要」という専門家が出てきて、その言葉が巷を駆け巡っている。

私としては「大げさに言うなぁ」と感じていて、4000万円という計算は【インフレ率3.5%】で計算したかららしい。

均せば「平均3.5%」なんて無いのじゃないかと思いますが、これまた世の中に何が起きるかわからないし、今までと違って「大きな戦争が起きる可能性」も高くなっていますから、本当にどうなるのかはわからない。でもわからないから予想もしない、準備もしないのじゃ困るわけで、そういう意味では4000万円ぐらいは覚悟して準備するのは良いのかもしれない。想定外の「大きな病気や事故、災害」だって「起こらない」という考え方でよいわけがないし。

でもこういう「煽り」は新NISAを広げようと頑張ってきた政府や金融界、そしてメディアの「プロパガンダ」、悪く言えば「洗脳」と結びついていて、真に一般国民の生活を心配しているとは思えない。そして、こんな風に煽られれば、誰だって「やっぱり頑張って投資するしか無い」と思うのが当たり前のこと。

投資そのものに私は反対するわけもないのですが、何度も書いているように、どうも「新NISA」は胡散臭いとしか思えないんですよ。本来「投資を学ぶ」ところからスタートすべきなのに「アメリカのインデックスファンド」や「世界のインデックスファンド」に投資するべきだなんて、【もう答えはわかっている】ような、【これなら誰も失敗しない】ような、そういう投資家を馬鹿にしたような話がどんどん先走りしている。

でも「初心者を釣る」には良いやり方で、多くの人は「何を買えばよいの?」「これでOKです」「はい、わかりました」みたいな単純なことを好むのは昔から変わっていない。ここに証券会社や銀行、保険会社も入り込んで盛り上げて【リスクは客に取らせて自分たちは儲ける】という図式は何も変わっていないように思うんですよ。

でも自ら頑張って学ぼうとしない人は「面倒くさいならやらない」「簡単な方が良い」「手数料が高くても儲かるなら良いじゃないか」と考える。そしてそれは昔から同じで、結局、「詐欺が横行する」のも同じで、私は銀行がずるいとか、詐欺師が悪いと言う前に、「何か簡単に儲かる方法はないですかね~」と考える人が多いのが問題だと思っています。

でもま、好きにすればよいわけで、そういう人たちは必ず失敗すると決まっているわけでもありませんし、また私みたいに優柔不断でリスクには敏感なタイプ(だと思っている)でも、世の中にはあちこちに「地雷」が埋設されているのと同じで、大失敗をすることもある。

だから好きなようにやれば良いということなんですが、やっぱり「多少は勉強しよう」とか、投資を勧める側も「客が儲からなければ自分たちの利益もない」ぐらいに考えて一生懸命やってくれればよいのにと思います。

また日本は「相続税が高い」と言われていて、国民を無税で儲けさせても「相続税でしっかり取る」という考え方が財務省にあると高橋教授はいつも言っていますが、その辺は、「国民に選ぶ自由はない」からどうにもなりませんし、国民の多くも「金持ちから相続税を多く取るのは正しい」と貧乏人根性が染み付いているとしか思えないし、変わることもないんでしょうね。でも誰しも「自分の相続税は安い方が良い」と考えている。

そもそも「収入には課税される」のが当たり前で、税金を払った残りのお金を使わずに一生懸命溜め込んでも、「相続税を取られる」のは【二重課税】とも言えるわけで、海外では「相続税がそもそもない」とか「安い」ケースは多い。でも日本人の多くは外国は外国、日本は関係ないとどうあるべきか考えることさえしない。

ま、それはしょうがないにしろ、多くの一般国民を悩まされている円安にしても「政府は莫大な金額の評価益が出ている(外国為替資金特別会計)」ことを政府も言わないし、その金を使うこともしない。でも政府には「金がない」「借金は莫大」とそのことばかり言いつつけて「増税」をしようとしている。この辺は「政治家、政党を選ぶ」事ができる国民でもどうにかなると思うのですが、国民の多くは政府に従順で「お上の言うことに間違いはない」と考える様子。だから「変化が必要」だと考える政治家も、国民のバックアップがないからどうにもならない。

これじゃまさに「サファリパークで飼われる動物」と同じで、やっぱり高橋教授のいうことぐらいは聞いておく、海外はどうなっているのかを知るのは良いのじゃないかと思って、たまにブログで紹介しているわけです。

日本人は上には従順で忍耐強いのは素晴らしい国民性だとは思いますが、それでうまくいく、どうにかなる時代じゃないと思うんですよ。

かつて「日本、死ね」と言った一般人のことが大きな話題になりましたが、「なんだ、こいつ」と私は思ったものの、その言葉が出てきてしまう現実を真剣に考える必要があるとも思うわけです。

 

 

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