このブログはトレードや投資に興味がある方がそこそこ多いので、やっぱり私が大事だと思うことは書いて残しておきたいと思うのですが、今回は「相場の動きはフラクタル構造である」ことに関して。
フラクタル構造とは?
簡単に言えば、【一部を取り出して拡大すると、全体とよく似た形が現れる構造を、フラクタルな構造と呼びます。 フラクタル構造は、空に浮かぶ入道雲や、六角形の雪の結晶、巻貝やタコの足など、自然界で多く見られる】ということ。
こういう図を見れば理解しやすいと思います。
これは投資、トレードの世界も同じで、「値動きはフラクタル構造」だということ。
何を言いたいかと言うと、トレーダーでも「長期投資、中長期投資、スイング、デイトレ、スキャル」とまるで違うことをやっているようですが、それぞれは「同じ様なフラクタル構造の中でトレードをする」という点で【全く同じ】だという考え方。
今日、書くことはあくまで「ダボ流」の考え方であって、全く違う考え方もありますし、それを否定するわけでもなく、「私はここに行き着いた」ということでしかないのは最初にご了解いただきたい。
私がいつも書く「長期でも短期でもデイトレでも【チャートの見方は同じ】というのはそういうことです。
たとえば「長期投資が基本」という人ですが、その長期とはどのくらいの長さなんでしょうか。5年、10年、20年、50年、それとも100年、200年?
短期投資も同じで、数週間、数日、数時間、数分、数秒なのか?
それぞれ「全く違う投資方法」のように感じますが、実は100年単位の投資でも数秒の投資でも私は同じだと思うんですよ。
何を馬鹿なことを言っているのか?とお思いでしょうでしょうが、「安い時に買って高いところで売る」「高いところで売って安いところで買い戻す」という行為は同じで、それは【時間とは関係ない】のね。
例えば下のチャートを見てください。これの時間軸がわかりますか?
これは?
これは?
あえてどれがどれだという答えは書きませんが、下の3種類のチャートです。どれがどれだか、想像してみてください。私は正直なところ、こういうチャートを見ただけでは10秒足なのか日足なのかもわかりません。Y軸の価格を見れば想像できる程度です。でもそれがなければ本当に私にはわからない。
そしてそれは「どんな時間軸でも同じ様に読んで同じ様に売買できる」ことを意味します。
○ 約1時間の動きを表している「10秒足」
○ 約24時間の動きを表している「5分足」
○ 約20年間の動きを表している「月足」
またこれらのチャートは全く同じ「銘柄」で、それもあえて書きませんが、世界中の多くの人がいつも見ている銘柄です。これをトレードするのは巨大な機関投資家、銀行、プロの投資家、そしてデイトレーダー、スキャルパーを含め、毎日「何兆円」という規模のお金が動いている。
それぞれ「何を重視してトレードするのか」は違う世界。しかしそれも「時間軸は関係ない」はず。
大手のトレーダーは世界の変化、つまりファンダメンタルズを中心に見るのでしょう。あるいは指標の発表であったり、要人の発言であったり、あるいは私のように「チャートが表すものに忠実に売買する」人たち。そしてその中にも「トレンドフォロワー」もいれば「逆張り派」もいる。
私はと言えば「チャートの変化を重視するタイプ」で、ファンダメンタルズを無視するとは言いませんが、「理由は何にしろ【チャートの変化】を何よりも重視する」考え方です。
理由は簡単で、「チャートの変化のみが事実であり、現実」だから。
ファンダメンタルズは「読み方」一つで買いにも売りにもなるし、また世界中の分析者が同じ様に分析することもありえないし、「ファンダメンタルズに大きな変化」があったのに「市場は動かない」なんてこともあって、そんな時には「市場はすでに織り込み済み」なんて都合の良いことを評論家は平気で言う。
だから私はそういう「見方、考え方一つで判断が変わるファンダメンタルズ」を重視しようとは思えないわけです。ましてや世の中には「ガセネタ」「プロパガンダ」「政府や重要部署、企業の都合」で発表されたり隠されたりで、そこから真実を見るのは難しい。
チャートに現れる「値動きだけが真実」なわけで、私はそれを重視したい。
でも「ファンダメンタルズもチャートも両方とも同じ様に重視する手法」も存在するわけで、このブログで度々紹介する「石原順氏」は、彼の基本は【ファンダメンタルズで投資対象を決め、売買そのものはチャートで判断する手法】だと言っている。つまり「投資対象としての将来性を見極める」のが重要で、しかし「相場は常に動く」ことから【チャートを重視して上げれば買う、下げれば売ることを自動的に行う】という考え方。
私はそれが「世界で一番まともな考え方」だと思っています。
ただ私は違っていて、残念ながら私には「ファンダメンタルズで投資対象の良し悪しを決めるスキルがない」のね。だからどうしても世の中の噂やウソ、誤解、専門家の言葉に惑わされてしまう。
だから「チャート重視」になるし、【チャート上の値動きのみが真実】だと思っていますから、ファンダメンタルズに惑わされることもないし、ファンダメンタルズ分析よりもっと難しい【将来の予想はしない】わけです。
「将来、未来は神のみぞ知る世界」だと私は思っていて、「予想予測は誰にでもできるけれど、それは天気予報よりもはるかに当たる確率が低い」と思うし、【自分には将来はわからない】と決めつけることによって初めて【値動きについていける】わけです。
ただし、「チャートに出る動き」ですが、これにも個性があるのね。だから銘柄選びはその「個性」を私は重視していて、「チャートで動きが読みやすい銘柄」がベストとなるわけで、それが香港のハンセンインデックスだろうが、WTIのオイルだろうが、あるいはシルバーでもなんでも構わないのね。
でも動く時間帯、そこそこのボラティリティー、大きな注文を出してもびくともしない出来高の多さとか、そういうのを重視します。
だから「私はFX専門」「日経225先物専門」とかそういう考え方はないのね。でもとりあえず、ナスダック100のE-miniやFXのUSD/JPYは良いと思っています。でも動きが気に入らないと思ったら一切手は出さないし、「いつでも利益を出せるように頑張る」ようなことはしません。
どちらにしても、ファンダメンタルズからだろうが、チャート分析からだろうが「将来を予想する」ことは一切しません。自分には将来を当てるのは不可能なのがわかりきっていますから、「流れについていくだけ」ですし、「流れについていくのが楽そうな銘柄と時間帯」を重視するのみ。
ただ、「トレンドライン」はあまり重視しませんし、それをチャートに書くこともせずに「頭の中でうっすら描く」という感じ。ただサポート・レジスタンスライン、出来高が多い価格帯は表示させたり、しなかったり。これは重要ではあるのですが、それを意識しすぎることのほうが問題だと思うことも多いので難しいところ。
「流れに乗るだけ」って実はこれって簡単そうで難しくて、特に「頭の良い人」「自信家」には余計難しいのね。「自分がとことん努力すれば将来も見えるだろう」という想いを捨てきれない人は大勢いる。また「予想をしない」と言っても全くしないことも難しいのね。どうしても頭の隅に「自分勝手な予想は残っている」のね。
でもここで大事なことは「自分はバカで、何もわからない」と思うぐらいがちょうどよいと私は思っています。それは事実ですし。(笑)
極論を言えば、「倒産が噂される企業でも【株価が上がりだしたらそれを買って着いていく】という考え方」です。ま、私は株式投資は一切しませんが、考え方としてはそういうこと。
あるいは「素晴らしい将来性を多くの人が言う優良企業でも、株価が下がりだしたら売る」という考え方。そして「また上がりだしたら買えば良い」という単純な考え方で、【絶対に自分にはわかるわけもない未来に期待し、それを決めつけて売買することは無い】という基本を持っています。
つまり【トレンドフォローしか勝つ手は無い】という強い信念を私はもっているということ。というか投資歴だけは長く、デイトレを始めて25年になりますが、試行錯誤の結果、【私にはそれしか出来ない】ことを理解したというべきでしょう。でもみなさんが驚くような大きな実績は作れていません。(笑)
そしてその考え方はデイトレだろうがスイングだろうが長期投資だろうが全く同じ。
そのトレンドフォローを前提としてチャートをセッティングしてみると、上に出したようなチャートになります。再び上のチャートを見てください。どれがどれだかわかりますか?
○ 約1時間の動きを表している「10秒足」
○ 約24時間の動きを表している「5分足」
○ 約20年間の動きを表している「月足」
でも「見方は同じ」なのに気がつくと思います。つまり「売買手法も同じで良い」ということになる。これが私が言う「フラクタル構造として同じ」という意味。
では私がなぜ長期投資をしないのかというと、その理由は非常に簡単で「そんなチンタラする余裕はない」からなのね。結果が出るのに1年とか5年とか、そんな時間を浪費する余裕はないから。
またそういう長期の「良い結果を期待する」には「かなり大きな投資金額が必要」であるのも大問題で、こういう言い方は反発があるだろうとは思うけれど、実際問題として「100万円を投資して、5年後に2倍になるかもしれないけれど、失敗すればマイナスになるような投資、トレードをしても私には何の妙味もない」んですよ。
では大きな金額を投入するとどうなるかですが、私も30年前までは株式の長期投資が主でしたからよく分かるのですが、「毎日、怖くて眠れなくなる」のですよ。「夜中に何か大きな出来事が起きるのではないか」と心配になるし、土日祝日なんて「何も起きませんように」なんて祈るようになる。
当然、長期休暇を取って家族と遊びに行くにしても「ノートパソコン持参で、毎日の世界情勢や株価の動きをチェックして、売買ができる状態を確保する」ようになるし、ネット接続がない、危ないようなところには「絶対にいかない」ようになる。
そんな時に、911NY多発テロ、311東日本大震災、戦争勃発なんてことが起きたら気が狂いそうになるのは誰にでもわかるはず。そして「破産」「家族離散」、そして「首をつる」人も多く出てくるわけです。
ついこのあいだの日銀の植田総裁の一言で日経225は暴落して、あんな程度の下げで右往左往した人が多かったのは皆が見たことだし、あの青汁王子も大損して借金を抱えて破産しそうだとネットの中で大きな話題になったじゃないですか。
私はそういうのに絶えられるほど太っ腹ではないし、それが起きても「安くなれば買い増せば良いじゃないか」なんて精神的にも資金的にも余裕はないのね。
また「大きく下げた後に【元に戻るにはそれなりの長い時間がかかる】のが普通」で(日本のバブル崩壊は34年、アメリカのITバブル崩壊は17年掛かって元値に戻った)、近年の株価推移だけしか見ていない人にはそれがわからない。またもし「早く戻った」にしても、暴落して心の平穏が保てるのか、また戻るまでの間、どんな思いで待つのか。あるいは「値が戻る前にお金が必要になったどうするのか」も現実問題として考えるべきことじゃないですかね。
「安くなったら買い増しのチャンス」なんてのは絵空事で、あるいは投資に対して天才級のスキルと強靭な精神を持っているからできることで、普通、そういう大事が起きたときは「買いたいどころか売らねばならない状況に陥る」事が多くて、「買えるものなら買いたい」なんてことは誰でも思うことでしか無いんですよ。
「皆が買いたくても買えない」からそこまで大きく下がるという「現実」を無視しちゃだめなんですね。でも頭でっかちの若者はそういう現実までは読めないのでしょう。でもま、これまた「経験しないとわからないこと」かもしれませんね。
「そこまで資金を投入しなければ良い」、あるいは「安いところは買い増せば良い」というのも一つの考え方ですが、それは「安定収入がある人」「お金持ち」の考え方でしか無くて、【投資で食っていこう】とする人たちにとっては「遊びじゃないんだよ」ということ。
では「この道で食おうとする」ならどうするべきか。
「大きく負けることだけは絶対に避ける」べきで、当然「危ない時には逃げる」事が重要で、「その場で我慢して踏ん張る」ことにどれだけの意味があるのか。それで結果的に助かる人もいれば、その前に白旗を挙げないとならない人もいるわけで、どちらにしても「いつ値が戻るか」も「どこまで下がるか」もわからない中で、やるべきことは「一時撤退して様子見(あるいはショート)」が唯一の答えだと思います。それは「勝つことより重要」なのね。そしてこの世界で我々が食うには「最低でも月単位で利益を出し続ける」必要があるわけです。
「持ち続けるのがベスト」という人は、「どこで逃げるべきかもわからない」からそういう論理になるのだろうと思います。また「常に利益を出すのは不可能」だと信じ込んでいるんでしょう。
また「売買するタイミングがさっぱりわからない」から「持ち続ければ良い」という論理にしがみつくだけで、本当にそれでよいのかどうかは本人が一番気にしているのかもしれない。でも「それでも大丈夫だ」という私にしてみれば「洗脳」としか思えない理屈を振り回す人はいるし、それを信じようとする人もいる。これって「新興宗教にハマる」のと全く同じに見えます。でもそれでどんな結果が出るのかは私にもわからないし、「大成功~~~」と喜ぶ人も出てくるんでしょう。でも歴史的に見て、そういう方法で利益を上げて\(^o^)/するひとは極々少数派だと思います。なぜなら、相場とは「1にタイミング、2にタイミング、3,4がなくて5にタイミング」の世界だから。
だから本来は「売買タイミングはわからないから保持し続ける」のではなくて、「売買タイミングがわからないから参戦しない」と考えるのが大正解のはず。
ところが近年の動きを見ていれば「買ったら売らずに保持する」人たちが勝ち組で、逆に近年の動きで損した人は「どうして損したの?」みたいな動き。それはまさに1980年代の日本と全く同じで、「ガチホでどんどん儲かると多くの人が信じた」のね。だからこそあの高値が着いた。
でもその後は「買えば損する」ような動きが続いて、日経平均は想像を絶する「5分の1」という安値を記録し、安倍さんの出現もあって上昇を始めたけれど、元の日経平均の値に戻るまで34年の月日が必要だった。もし安倍さんの存在がなかったら、今はまだ底辺をさまよっていた可能性は十分ある。そして安倍さんを否定するような政治家ばかりが主導権を握った今後は「増税し」「成長戦略もなく」、「後戻りする」可能性すらある。だから「高市氏に期待をする」わけですが・・・。
その辺も突き詰めていくと、私の場合は「短期売買で効率を上げる」しかないことになるのね。来年の手に入るかどうかもわからない100万円より大事なのは、今、眼の前の動きで1万円でも良いから利益を出すこと。
そして私は株の長期投資で怖い思いも随分しましたので、またそれから離れても世の中には恐ろしい出来事はあったわけで、その時「買いポジションを持ってる人は大変だろうなぁ」と思ったし、【他人事として見るだけで済んだ】のは確かで、「長期ポジションを持たない」ような基本は間違いではないと思うようになりました。
つまり、「リスクの大きさは、ポジションを持つ時間に比例する」という考え方です。
世の中には「オプションの売り」のように「時間を利益に変える手法」もありますが、私もそれに興味を持って数度トライしたことがありますが、私には性格的にも「能力的にも無理」だと結論を出しました。
だからデイトレーダーとして生きると決めたわけで、それは25年ほど前ですかね。
これは気楽なんてもんじゃなくて、相場の動きがややこしいと思ったら見ているだけだし、気分が乗らなければやらないし、遊びに行くにも長期休暇をとっても相場の動きは全く気になりませんから。当然、ポジションがないから損することもありえない。でも「利益を見逃す」なんてのは日常茶飯事のこと。
デイトレは「瞬間芸」ですから、結構大きな金額を投入しても怖くはなくて、その短い時間に「世界に大きな変化が起きることはまず無い」のね。でももしも何か起きた場合、「何が起きたのかはわからないけれど、相場がいの一番に反応する」のね。それは関係者や第一報を受けた人たちが売買するから。
トレンドフォロワーはそういう動きにでも普通と同じ様に乗りますから、「大事が起きたらそれはボーナスとなる」ことのほうが実は多いんですよ。そういうときは世の中が大騒ぎしていますから「ボーナスを貰った」なんてことは口に出さないのが普通ですが、911のときも311も、2016年のアメリカ大統領選でまさかのトランプが当選した時も「市場は大荒れ」になりましたが、デイトレーダーにしてみると「大きなうねりの連続」であって、それは「日足で見ていたらわからない大チャンス」なのね。
でもそれは「トレンドフォロワー」だから良いわけで、もし逆張り派だと地獄を見ることになるかもしれない。
ただし、「一瞬にして大きく動く【指標発表時】や【為替介入】の場合は別」で、この動きは本当に一秒の中で大きく動きますから、指標発表時には何もしないとか、為替介入がありそうな時には【その方向のトレードしかしない】とか決めないととんでもないことになる」のね。
為替介入が想像できる時に「出撃する方向を決める(今の日本で言えばドル売り円買いの方向)」のは特に重要で、もしも介入にたまたま遭遇したら、「超特大ボーナス」になるわけです。でもま、実際には簡単ではなくて、今年の介入があったドル円の160円あたりの動きは「ドルを買う動きが強い」わけで、そういう中で「ドルを売る方向(介入と同じ方向)しかトレードしない」のは簡単ではないのね。
でもそんな時に、「円安だ~~」なんて調子に乗ってドル買い円売りをしていると、「介入があった場合、多くのデイトレーダーは瀕死の重傷となる」のは間違いがない。
またトーシロを狩る動きも本当にたまにですが起きるわけで、「高金利通貨を買って保持する場合(金利に相当するスワップポイントが毎日手に入る)」は注意が必要で、かつては「豪ドルを買うのが大好きな日本人」は「ミセス・ワタナベ」というあだ名までつけられて、「一瞬に豪ドルを叩き売って彼らのロスカットを起こさせる」ことも何度かあった。
近年では「ドル円」でも一瞬だけれど叩き売られて、それも商いの薄い早朝のオーストラリア時間で、多くのドル買いトレーダーが狩られる(レバレッジが高いと即死)動きがあったのも記憶に新しい。当然、「値はすぐに戻る」けれど、ロスカット、強制ロスカットに合った買い方は多かったはず。
ロスカットや強制ロスカットはドルが下がる方向で「成り行きのドル売り」となりますから、下げは下げを呼んで大きく拡大するわけです。そこで売りを仕掛けた勢力は買い戻すのね。当然、買い増しもするし、そういう理由で下げた通貨はすぐにもとに戻るのが普通ですから、莫大な利益を得ることができる。
だからデイトレとて考えるべきことは考えないと一気に大きくやられることもあるわけで、そういうことも起きる前提で作戦を練らないとならないんですね。でもそれは「高レバレッジはやめるべき」という超初心者向けのアドバイスを聞くべきという意味ではなくて、高レバレッジでも大丈夫な「状況」や「手法」を考えなければならないという意味でしか無い。とはいうものの海外のブローカーにはよくあるレバレッジ100倍とか200倍とか、そこまでのレバレッジが本当に必要かは疑問。
でも私自身はそもそものトレーダーとしての「適性がない」「スキルがない」のでしょう。そして小心者という性格は変わらない。だから経験年数は長くてもそれで大成することはなかった。(笑)
でも一般的に言えば「そこそこの資産は築けた」わけで(今現在の主な収入は債券投資)、良かったと思っています。そしてその大したことがないノウハウでもあれば、「誰でもそれで生きていけるはず」という思いが強くなったし、ブログにそれを書くのはそれが理由。
これは「デイトレをすれば良い」ということではなくて、「トレンドフォローでここぞというときにしか出撃しない」という大前提があるし、そしてそのノウハウさえあれば「長期投資でも使える」こともわかってきたのね。
それが上に出した3つのチャートで、「秒足や1分足を見てのデイトレードじゃないと勝てない」わけじゃないし、どんな時間軸でも勝てるようなチャートの設定と売買手法が重要なわけで、そういう意味での「汎用性」を重視して手法をこの1年、構築してきました。
そしてその経過もこのブログに書いてきました。
実はこの「汎用性」を目指すのは大事だと思っていて、「勝つことばかり考えている」と汎用性を考えないようになるのね。「今、勝てればそれで良いじゃないか」と考えてしまう。
私の次男坊は「Solanaという暗号通貨の先物のデイトレ」で段々と勝てるようになって、それはサラリーマンとしての年収に近くなってきましたが、彼はSolanaの現物と暗号通貨の中心であるBitcoinの現物の動きを同時に見ていて、その動きの差でSolanaの先物で利益を出す手法を編み出したのね。
これはこれで良いとしてしまうと、ではBitcoinで利益を出せるのか、例えば他の投資対象、株でも金(ゴールド)でも株価インデックスや商品先物、FXにしても、なおかつ日足を含むもっと長い時間軸でも勝てるのかというと、「全く使えない手法」なわけです。
なおかつMEXCという暗号通貨のブローカーで計算上は「手数料が85%引きになる」から良いわけで、手数料が変わったらアウトだし、他の手数料が高いブローカーでは出来ない手法。また、将来的に「取引ロットを増やして収益を大きくできるのか」となるとすぐに頭打ちになるのも見えているほどの取引高しか無い。
そんなことは次男坊はわかっているのに、「今、儲けたい」という思いが強くて抑えられない。
でもま、それもまた経験だと私は思っていて、「多くの人は気がついていないであろうアノマリーを見つけた」ことは大したもんだと思うし、「自分の手法の限界」は人に言われて理解するべきことじゃなくて、自分で経験するべきことだから、今はこのままで良いと思っています。
でも私と長男は「ナスダック100のE-mini(NQ)」に本腰を入れている状態。ただ取引に良い時間帯が決まっているし(ほぼ深夜)、それとFX(USD/JPY)を組み合わせれば土日を除いて毎日、好きな時間にトレードできる状態を作っています。
今の私は大人になってやる気を出している二人の息子にそのノウハウを伝えることに専念していますが、これもやってみると簡単そうで簡単ではなくて、考え方や手法は「その個人の個性に大きく左右される」のもわかってきました。
でも二人は息子ですから、彼らの性格は良くわかっていますし、お互い忌憚なく何でも言える間柄で、実際のところ「怒鳴り合い」なんてしょっちゅうで、でもお互いの信頼関係があるからそれも起きるし、「怒鳴り合いの末」には皆にとって良い道、新たな道が見えてくるので良いと思っています。
上に出したチャートも、私達親子で使っているチャートの全てではなくて一部のインジケータしか表示していませんし、また「緑は買い」「赤は売り」、あるいはBuy Sellのサイン通りに売買すれば良いなんて単純な手法ではありませんが、でもそれらを表示することは非常に重要で、少なくとも「やってはいけないこと」だけは目視で「見た瞬間」にすぐわかるような設定にしています。
そしてこれは1秒足という短い時間軸でも使えますし(今のトランプ勝利後の動きは暗号通貨では1秒足が有効)、金(ゴールド)などを長期で持つ場合でも「持ち続けれ入れば良い」なんて考え方ではなくて、日足あるいは4時間足のチャートを見ながら「トレンドを重視して売買する、ポジションの増減を変える、ショートポジションも取る」という考え方です。
たとえばこれは金(ゴールド)の日足で、2022年の7月から2024年11月の現在までの値動き。
このチャートを見れば「ずーっと持っていたままで良いじゃないか」と思いますが、それは「過去を振り返ってわかること」であって、そうなるかどうかは「事前にはわからない」じゃないですか。
実際に、過去には高値をつけてから【4割近く下がった】し、元に戻るまで「8年の年月がかかった」こともあったわけで、その金利もつかない8年間を短いと思うか長いと思うのか(他の債券投資などで年間7%の複利で回せば2倍にはなっている年数)。またそれだけ低迷すると「金はもう安全な資産とは言えないのではないか」という思いも湧いてくるのが普通で、「金は持っていれば大丈夫」という「信仰に近い考え方」を持ち続けるのが良いのかどうか。
当然、下がった時には「もう金を崇拝する時代は終わった」と誰しもが考えたわけで、だから4割も下がったことを忘れてはならない。「金は安全な投資対象としてベスト」と皆が考えているのなら、ここまでは下がらないのだから。
だから「下げたら一度逃げる」「ショートすることも考える」べきであって、また上がってきたら「買えばよいだけ」のことだと私は思うわけです。
この「ショートポジションを取る」ことをしない投資家トレーダーが多いのが世の中ですが、私はこれは「ショートポジションを取ってほしくない勢力」「そもそも売って欲しくない無い勢力」が「空売りは危険だ」「持ち続けていることに意味がある」などと「カモをカモのままで居させる」方便だと思っています。
世の中の常ですが、「買えば良い安値の時」には「買え~~」という声は出てこないのね。でも高値が続いて「どんどん高くなればなるほど」「買え~~」という声は大きくなるのが普通。そして「皆が飛びついたところが天井となる」のがこの世界の決まり事。その後、続いて買う人が次から次へと湧いてくるなら上がり続けるのでしょうが。プロは当然そんなことはわかっていますので「大きく加熱してきたら黙って逃げる」のが普通。
今、投資の神様と言われる「ウォーレン・バフェットが持ち株を整理して現金比率を49%まで上げている」のはどうしてでしょうか。彼が常に正しいということはないにしても、彼が今、何を考えているのかを想像することは無駄にはならない-と思います。
またビッグプレイヤーが逃げる時には「上昇基調の時に逃げる」のが普通で、私達のように「下げだしたら逃げれば良い」とはならないのね。彼らの取引量は莫大だから、下げ基調の時に売ったら相場は完全に崩れるほどのインパクトが有る。だから彼らは「人知れずに売る」と思っていたほうが良いと思っています。まさにウォーレン・バフェットが持ち株の多くを手放したのが目立つことはなかったように。
特に株式は「値上がりするのが善」ですから、「空売りどころか持ち株も売らずに持ち続けることを奨励する」のはこの業界の特色で、実際に「空売り規制」があったり「禁止する」ことも起きるわけです。
「株は空売りしても利益が出る」なんて多くの投資家が考えたら「株式市場の存在理由まで崩壊してしまう」じゃないですか。でもプロは空売りもするし、超大手の機関投資家でさえも「先物を売る」なんてことは普通にするわけで、「持ち続けていれば良い」なんて考えるのは「個人投資家」のそれも「超初心者のみ」と断言しても良いと思っています。
そもそも為替を考えればわかるじゃないですか。円でもドルでも「買うことしかしない」なんて人も企業も投資家もいないはずで、売買を決定する理由はそれぞれ違うにしても「売ったり買ったりする」のが当たり前。
それは多くの株式を保有する機関投資家も同じで、売るときには売るし、「株式は売らずとも先物を売ったりオプションを利用してヘッジをするのが常識」の世界で、「買った株を持ち続けて、祈るばかり」な一般投資家は「どういう立ち位置なのか」をしっかり自覚するべきだと思っています。
はっきり書きますが、「ピラミッド型のヒエラルキーを維持するためには絶対に必要な一番下の【肥やし】だ」と言って間違いがないと思います。でもそれがないとこのピラミッドは維持できない。だからこの業界は「常にカモがネギを背負って流入してくる状態」を維持しようと頑張る。それは「暗黙の了解」だと言っても良いはず。
そして「一度買ったらそのまま売らずに保持して欲しい」のね。それじゃないと肥やしの意味がありませんから。ましてや絶対に空売りなんかしてもらっちゃ困る。絶対に阻止したいと言っても大げさじゃないはず。
そして大手やプロが逃げるときでも「売らずに保持してくれないと困る」わけです。この世界は「強者が弱者を食う世界」だと考えても間違いじゃないし(FXの世界も同じだという元プロも少なくない)、大手が「買い推奨する」のを真に受けるととんでもないことになるのは昔から変わっていないと思います。(かつて日本の証券会社は自分たちの持ち株を客に押し付けて逃げることも多かったです)
だからこそ私は眼の前の値動きだけしか信用しないわけです。どこのだれが「買いだ」と騒いでも「値が上がりださない限り私は買わない」です。当然、陰転すればすぐ逃げます。たとえ損が出ていてもです。また「逆も然り」で、もう株は上がらないとどんな説明があっても「下がりださない限り買いスタンスは継続する」のが正しいと考えます。
私は誰も信用しませんし、誰の言うことも受け入れません。自分さえ信用できないぐらいで(笑)、私が信じるのは「チャートに現れた値動きのみ」です。ただ「想定はいくつかしておくべき」ですので、耳をふさいで何も聞かないということはしない。
ところで「短期売買をする」ということは、「しょっちゅうチャートを見て、実際に売買する」ことから【練習、訓練には最適だ】ということなのね。
もし日足を見て売買するにしても「数ヶ月に一度」の売買で【経験を積むにはどれほどの年月がかかるか】を想像してみてください。デイトレの場合はきっと1週間の売買だけで、普通の人の一生分の「練習、訓練が可能」だというところに注目することは大事だと思います。
つまり「日足の売買を1440倍(24X60)のスピードで繰り返す」と考えれば良いんじゃないですかね。
でも一週間、没頭することでどれほどの進化進展があるかは想像通りで、そして「じっくり考える年月も重要」なのは間違いがなくて、まさか一週間の集中トレーニングでうまくなる人は皆無と言っていいでしょう。
でもそれが何を意味するかと言うと、「日足での売買を20年続けても、その経験でうまくなることは非常に難しい」ことも見えてくるはず。うまく行ってもそれは「たまたま運が良かっただけ」かもしれない。
私はトレードは「職人技が必要」だと思っていて、自分がいっぱしの大工になろうと思えば、毎日毎日、ひたすら「カンナで木材を削り続けて覚えるしか無い」わけで、どれほど本を読み、多くの人の話を聞いたところで、「自分で実際に試してみることなくうまくなるはずがない」のね。
それはスポーツでも何でも同じ。
そんなことはわかりきっているのに「必要な努力をしない」人が世の中の大半。
でも私はそれは良いことだと思っていて、そういう世界だから私みたいなボンクラでも生きていけるんでしょう。
また相場に手を出して負ける人は80%を超えるという現実も、なぜそうなるのかは「やっているうちにわかるようになる」のね。ポイントは「人間の根源的な恐怖と欲望があるべき売買の邪魔をする」「誰しもが持つ深層心理は損するようにしか働かない」ということ。だから「思いつき」で売買すると負けるのが普通。
こういうこともわからない、チャートの見方もわからない、ファンダメンタルズの正確な分析もできない、「でも本だけはしっかり読んだ」ような人が「勝てる世界ではない」ということで、それはどんな分野のどんな職業でも同じなはず。
でも「新星のごとく出現する天才」はいつの世にもいて、自分もその人のようにすればどうにかなるだろうと「自分がどういう自分かを理解せずに天才の後を追いかける人」も多い。そして「次なる天才」も続いて出てくるから始末が悪いとも言えて、多くの人は「おかしいなぁ」と思いつつ脱落していく。
でもこの世界は「きっちり学び訓練すれば、自分にも勝てる世界である」と私は思うんですよ。そしてその訓練をするのには「短期売買」が一番で、汎用性のある手法なら「長期投資でも使える」ということ。だからデイトレは嫌いで長期投資でやっていきたいと思っても、練習のつもりでデイトレをするのは良いと思います。
そして間違いがないことはデイトレは心身共にストレスがたまるトレード法でもあるし、「いつかは卒業する」ことになるのね。その後、長期投資に切り替えるにしても「汎用性のある手法」であれば、問題なく移行はできるはず。でも私はまだ移行しません。理由は簡単で、デイトレのほうが効率よく稼げるから。
それと「この世界にはカモがうじゃうじゃいること」を知るのも良いと思う。
だから「客の損失がブローカーの利益となるタイプのFXブローカー(客が儲かるとそれはブローカーの損失となる)」でもあれやこれやとプレゼントは大盤振る舞いで、アフェリエイトにも利益を出し、なおかつ「手数料無料」なんてことができるのは【何故か】も考えてみればすぐに分かること。
つまり、多くの人が勘違いしているから成り立つ世界なわけで、やっぱり大事なのは
人の行く 裏に道あり 花の山
を理解することであり、そしてそしてもっと重要なのはこれでしょう。
なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人の なさぬなりけり
デイトレを馬鹿にする人は多いけれど、ちょっとしたノウハウに気がつけば、「人生が変わる」のは間違いないと思っています。
諦めたらそこでゲームオーバーなのはマラソンと同じ。
まずは「完走してみせる」という強い意志が必要で、でもそれでも「良い成績が出るのかどうかはまた別の話」なのはどんな世界でも同じ。
でもこの世界は「ほとんど訓練も受けていないのに戦場に出る兵士がゴマンといる」のと同じで、そういう人たちが倒れていくのを見て物怖じする必要はないのね。
「今の仕事は嫌だし、収入が少ないからラーメン屋でもやろうか」とラーメン屋を始めて潰れていく人達を見て、ラーメン屋は駄目だ、儲からないと決めつける人は居ないのと同じ。
でもそれと似たような考え方で相場に手を出せばどうなるかは簡単にわかるはず。