「ホンダ+ソニー」が作るEV(電気自動車)に期待したい。 ホンダがエンジンを捨てても本田宗一郎は泣いていない。喜んでいるはず。

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皆さんはEV(電気自動車)に関してどう思っています?

私は「ガソリンエンジン大好き」ですし、「EVなんか全く興味がない」タイプ。車としての魅力を全く感じませんし、将来的にもEVを買おうなんて気持ちも全く無い。

だからあのホンダが「全ての車をEVにする」と聞いた時にはひっくり返るぐらい驚きました。「狂った」と思ったし、私は「EVに将来があるとも思っていない」ですから、「ホンダはもう終わった」と思ったくらい。

そして最近出てきた、日産との経営統合。これも驚いた。私は昔から日産派で日産の車が好きでした。でもある頃からの日産の凋落と言いますか、魅力を感じる車がなくなってからもう30年以上経ってしまって、経営も立ち行かなくなって「もう潰れる」という瞬間にルノーが手を差し伸べ、そしてあのゴーンが日産に来て立ち直した。でもまたゴーンを追い出した後はやっぱり駄目で、倒産の危機がある。

だからホンダと日産の経営統合は「負け犬同士の統合」ぐらいに感じています。実際に危ないのは日産の方で、あのシャープを盗み取ったと言って良いようなiPhoneを受託生産している鴻海(ホンハイ)までも日産を手に入れようと動いた。それを考えれば、「ホンダが救った」のかもしれず、私としては日産はトヨタよりホンダに近い社風がある会社だと思っていて、まだ良かったのかもしれない。

どちらにしても私は「EVが良いとは全く思わない」し、トヨタの「全方位戦略」は流石だと思ったし、私自身としては「水素の時代が来るだろう」と思って、トヨタには期待しています。

でもねぇ、将来的にエンジン車がどうなるかに関しては期待薄で、やっぱり長い目で見れば「EVの時代が来る」のだろうと思っています。今はちょっとEVに陰りが出てはいるものの、それは「そういう時期」でしかなくて、いずれ世界はEVに向かっていくだろうと想像しています。

そんな時に「日本の自動車メーカーはどうなるのか」が非常に気になるわけです。やっぱり出遅れているのは間違いがありませんし、そして「EVとは自動車ではない」と考えるべきで、「家電、あるいはスマホのような情報機器」と考えるべき時代になると思うんですよ。「運転する楽しみ」を言うのは古い時代の人間だけで、「移動する手段」として考えれば、「自動運転が標準となる」でしょうし、「移動を楽しむ時代」になればエンジンである必要はなくなる。

つまり「EVメーカーは自動車メーカーである必要はない」どころか、新しい時代のEVに求めれる技術はITであって、既存の自動車メーカーには良いEVは作れないかもしれない。実際に今のEVメーカーの先頭を走っているのは既存の自動車メーカーではないし、自動車には全く関係のないアップルやファーウェイ、シャオミなどのスマホメーカーが参入している。アップルは撤退を表明したものの、異業種からの参入できてしまうところに危機を感じます。

でもIT企業は「開発はできても生産は難しい」のも事実で、そういう意味で「出遅れ感はあるトヨタ」がEVの世界でも巻き返してくるだろうとは思っていますし、そしてIT企業は自動車メーカーと「一緒にEVを作る」形になるであろうことは簡単に想像できる。

その時代を見据えるとした場合、「ホンダの決断は悪くない」かもしれなくて、エンジンを捨てるなんて「本田宗一郎は草葉の陰で泣いているだろう」と思ったものの、【本田宗一郎の理念としてはEVに注力するのは有り得る】とも思うのね。つまり本田宗一郎はエンジンを作りたくてホンダを作ったわけではないし、オートバイ、後に4輪の世界でトップを狙う中で「良いエンジンの開発が必要だった」だけとも言える。

大きく動く時代の変化を本田宗一郎が見たとしたら、EVの世界でもトップを狙いに行くと考えるのが順当かもしれない。

だからホンダはソニーと手を組んだ。ここが重要であって、ホンダ独自でEVの世界で勝つのは無理だという決断を出来たことは良いことかもしれない。

つまり、ホンダは「ホンダ+ソニー」を軸にこれからやっていくつもりなのかもね。

そう考えた場合、「生産設備を持つ技術のホンダ」と「IT企業としてのソニー」との合体って、これ以上強いものはないような気もしてくるわけです。

いつの日か、ホンダとは「ホンダ+ソニー」のことを言う時代が来るのかもしれない。

これも起こり得ると思うのは、実は今は天下のトヨタですが、今は会長になった豊田章男氏の功績は非常に大きく、彼がトヨタの社長になった時には「大赤字を出した責任を創業家出身の章男氏に押し付ける計画」があったようなのね。だれも創業家のボンボンである豊田章男氏がトヨタを発展させるとは思っていなかった様子。

実際に章男氏の経歴を見ると面白くて、彼はトヨタに入社してからは主流にいたわけじゃなくて、現場周りが長く、また「スポーツ車を作ることに専念していた異端と言っても良い境遇」だった。言葉を変えれば彼は「車づくりの原点に帰るべき」と考えていたようで、中止していたレースに復帰し、自らもドライバーとしてラリーを盛り上げたり、そんなことの積み重ねで新たな車も作り実績を築き上げた人。

極論を言えば、「社内ベンチャーを立上げて大きくして実績を作った人」とも言えて、その彼の根底には「愛される車作りが重要」というのがあった様子。でも彼の道のりは主流派からは見放されて彼の活動をするにも「トヨタの名も使えない」時期が長かった。でも彼は彼の信念を通して「新しいトヨタ」を作り上げた。今のトヨタの「全方位戦略」も彼らしいと言えると思うんですよ。

で、トヨタが歩んできた道と、今、ホンダとソニーが歩き出したのと私は重なるものを感じるのね。

結局、大企業となったホンダには「新しい時代を生き抜くパワーがない」と判断し、「ソニーと協合する道」を選び、そしてそれこそがホンダを作った本田宗一郎の理念に沿っているようにも感じるのです。

それに「日産も乗る」としたら、面白い自動車製造事業体が出来るような気もしてくるわけです。

私は「EVには全く興味もない」ですが、世界を席巻した日本の自動車メーカーがこのまま落ちぶれていくのを見たいとは全く思わないし、日本の自動車メーカーが本気で作ったEVを見てみたい気持ちは非常に強いです。

今は飛ぶ鳥を落とす勢いのテスラにしてもBYDにしても、「新しい時代の自動車」という目線で見れば良いところはあるものの、自動車好きが自動車の外から見えない部分、例えば足回りにしても、そういうところを見るとまだまだ駄目な部分があると思うのね。当然、彼らとて進化していくわけですが、テスラやBYDの良いところを日本の自動車メーカーがキャッチアップするのは難しいことではないような気がしています。

重要なことは、「大企業病」から抜け出して、「過去の栄光を引きずらない」ことかもしれない。

ソニーのIT技術を搭載したホンダと日産が作るEV。楽しみにしたいと思います。もしかしたら、私の初めてのEVはその車になるのかもしれない。

 
 
 
 

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