株式・ETFなどの投資関連の話ですので、興味がある方だけ読み進んでください。
昨日、読者の方から嬉しいメールを頂戴しました。
要点を書きますと
「新NISAで投資を始めたばかりの初心者ですが、ガチホはやめてトレンドに乗る方法に変えることにしました」という内容。
その方が何に投資をしているのかはわからないのですが(多分、アメリカのETF)、最近、投資を始めたばかりということですので、やっぱり「高値を掴んでいる」のね。でもガチホだからそれでよいのだと思いつつも「直近の下げには驚いた。どうしよう」と思ったってこと。
そりゃ「何年も持っていれば値が戻ることもある」んでしょう。でも「長期に低迷する可能性もある」わけで、いつも書いているように過去には日経225では34年、S&P500でも17年間、【高値を取り戻せなかった】ようなことは起きているし、10年に一度ぐらいはおしっこちびりそうになることもあるのが相場の世界。日経225は去年の8月のちょっとした暴落でも大騒ぎになったじゃないですか。
遊び金なら全く構いませんが、「将来のことを考えての投資」の場合、「値が上がり利益が出るまで待つような投資にはリスクが有る」のにその読者はやっと気がついた様子。
そんなことは誰でもわかっているはずだけれど、「ではどうしたら良いのかがわからない」ということなんでしょう。でも私がいつも書いている「トレンドフォローが一番」とか、いつも紹介している石原順氏の動画もほぼ全て見たようで、できるできないじゃなくて「やらねばならないこと」と理解が出来た様子。
そんなメールを頂戴すると私も本当に嬉しいし、ごちゃごちゃと毎度同じことを書き続けていて良かったと思いました。
一般的には「トレンドを無視せずに売買しよう」と思ったにしろ、どこから始めるべきかも良くわからないんじゃないですかね。
ま、そりゃそうで、それが簡単にわかるのなら「損する人はいない」わけで、でも多くの手法がある中で何を選ぶかを決められないはずなのね。それは「個人の性格、得手不得手」が大きく影響するし、「これがベスト」という方法はないと思う。
だからいつも書いているように「自分の癖を理解している【メンター】に出会うことが重要」になるわけです。それなくして「一般論の羅列」でしかない書籍やセミナーを受けてもなかなかうまく行かないはずなのね。でも「個人指導を受ける」のも簡単にはいかない。
だからこそ、私もそうでしたが「投資仲間を集めて研究会を開く」ことから始めるのが良くて、その中で似た者同士のグループも出来てくるはずなのね。あるいは「彼の手法が合うような気がする。彼の手法を学びたい」みたいな。そして研究会では時々「プロ、プロ級のトレーダー」を招聘して話を聞くのも重要。
そこからスタートせずに全て自己流で始めると本当に半端じゃない長い時間がかかると思う。でもそれは迷路と同じで、運の良い人は短期間で自分の道を拓く人もいれば、10年、20年経っても「迷いっぱなし」なんてことも起こる。これは私もそうで20年ダラダラやってデイトレに出会って10年後に専業トレーダー、それから15年、今に至るって感じ。随分、遠回りをしたと思いますが、それでも現在、発展途上。(笑)
そこは「諦めるしか無い」と私は思っていて、とにかく焦らずに諦めずに前に進んで、あとは神様にお任せするしかないと思います。
ここで一つの大事な点がわかるはず。それは「大負けするのだけは絶対に避ける」事が重要で、「負けない手法、含み損、ドローダウンを小さくする手法を最初から狙っていくべき」で、勝つことばかり考えていると「かなりの確率で途中退場となる」ってことだと思います。
まず最初に誰でも絶対に知っておくべきことはあって、それは「ダウ理論」「グランビルの法則」でしょうか。それさえも知らずに「トレンド追従」なんて考えても無理。そして「エリオット波動」や「フィボナッチ」も覚えていくという感じでしょうか。でも注意しないと「理論オタクになる危険性」もあって、【語らせたら凄いけれど、実績はない人も多い】から注意が必要で、多くの理論を学ぶことが決して必須だとは私は思っていなくて、でも「ダウ理論」「グランビルの法則」だけは絶対に覚えるべきこと。
そういう基本中の基本を学ぶのに適した書籍は何が良いのかは、残念ながら私にはわかりません。でも30年以上前の話になりますが、「学術的」というと大げさですが、基本を網羅した結構分厚くて良い書籍が「日経新聞社」から出ていたり、良い書籍が多くて参考になる書籍を出版していたのが「パンローリング出版」でした。
今はどうだか知りませんが、私は「パンローリング出版」には随分お世話になって、20冊程度は読み込んだ過去があります。
ただ気をつけないとならないのは「私はこれでXX億円、稼ぎました」的なのは【射幸心を煽るばかりで逆効果なもの】も多いってこと。これは「ネットのインフルエンサーも同じ」で、【視聴者を増やして視聴回数を回せば彼らの利益になる】ことを狙っている人がいることを忘れるとうまくなくて、彼らの中には「大事なこと」ではなくて【皆が納得すること】を書いたほうが彼らの利益になることが多いということ。相場で儲けなくても「会員制」「視聴回数から生まれる利益」「契約会社への誘導」で年間数千万円を稼いでいる人もいる世界。
だからやっぱり「教科書的な書籍を読み込む」のは重要だと私は思うし、チャート分析のイロハでかなり詳しい書籍も過去にはあったのね。
また「最新情報」は私はアメリカの出版社である「Stock&Commodity」という月刊誌が良いと思います。オンライン版もある。(今はどうなっているか知らない)
その他、結構真面目に討論されているForumもいくつかあって、それを覗くのも良いと思います。面白いもんで、日本人って「自分の手の内を隠す人」「他人の話を聞くだけの人」が多いですが、欧米って結構オープンで討論も活発。でもたまに「この人、面白いなぁ」なんて思っていた投稿者が「突然、投稿を止めたりする」こともあって、やっぱり「誰でも自分のパンツの中身は見せたくない」のは同じだと思うべきなんでしょう。(笑)
ショートカットするとしたらやっぱりいつも紹介する「石原順氏」の動画を見て、彼の講演なり、彼が配布しているMT4用のインジケータを入手するのも良いと思います。でもそれは有料で結構高いから注意。
ただそれで「常勝できるようになるかな?」なんて考えるべきじゃなくて、それも「初めの一歩でしかない」し、石原順氏とて「自分のノウハウの全てを公表することはありえない」んじゃないですかね。
この動画でも石原順氏は重要なことを話していると思います。
特に大事なのは17:00辺りからの話し。
彼が配布しているMT4用のインジケータですが、この手のものを全く持っていないとしたら、「まずはここからスタート」というのは良いと思います。この手のものは過去に結構あったのですが、今はどうなのか私は知らない。でも石原順氏を私がオススメするのは「彼の考え方」が重要だと思うから。だから「売買タイミングを知りたい」「何を買ったら良いのか知りたい」タイプの人は多いと思いますが、そういう人向けではないのね。
学びたい人向け。
こんな表示をするインジケータ。これはNadaq100の日足。
私が使っているチャートも似たような感じです。上のチャートと同じNadaq100の日足。
これにその他の「トレンドを見るインジケータ、売買タイミングを見るインジケータ」を追加して、「流れとタイミングを見る」わけで、私の場合、基本的にはデイトレで使うのも同じです。
ただ使い方は「緑だから買い、赤だから売り」みたいな単純ではなくて、トレンドを見るインジも複数ありますし、それぞれが「違うサイン」を出しますし、「売りサインだから売りではなくて、そのポイントでは絶対に買い出動してはならない」とかそんな使い方もします。
石原順氏のインジケータは「買いサイン、売りサイン」をそのまま使うと言っていますが、それは「細かいことを話しても意味がない」からそう言うだけのことで、実際の彼の売買では「違うチャート、手法を使っている」可能性も大きい。また彼は「売り継続中のサイン」のときに「15分足などを見て売買する」と上の動画の中でも言っていますし、「使い方はいろいろ」で、それで初めて利益を追うことが出来ると考えるべきだと思います。
だから「サイン通りに売買すれば利益が出る」なんて期待しては絶対に駄目で、「サインは一つの指針でしかない」と考えるのがMustだと思います。
ところがですね、売買対象とか、時間帯、時間軸によっては「ありゃりゃ、サイン通りで行けるじゃん」なんてことも多いから面白いし、「日足ではトレンドが見づらいけれど、週足では見やすい」とか、「デイトレで使う1分足とかティック足だとサインそのものでも使える」なんてことも起きる。
そういう「自分のチャート設定、手法とばっちり合う銘柄、時間帯、時間軸を探す」のも非常に重要で、「自分がトレードするのは、たとえば日経225先物だけ、S&P500のETFだけ、FXのUSD/JPYだけ」と【決めてしまうのはもったいない】という考え方を私は持っています。世界には多くの投資対象があって、ましてや時間帯、時間軸の違いも入れたら「トレード対象は無限にある」と言って良くて、「その中で自分の居場所を見つける」のは非常に重要だと思います。あるいは「売買対象によって、チャートのセッティングや売買手法も最適化する必要がある」ってこと。それだけ売買対象の「動きには個性がある」ということなのね。
私の基本は「トレンドの中でその方向へ出撃して、美味しい一部分だけ頂戴する」みたいなやり方です。
この辺の話も石原順氏は話しているので、とにかく初心者は「石原順氏の言うことは全て理解する」ところからスタートしたら良いと思う。でも何度も書きますが、それで【スタートラインに並ぶ】ということでしかなくて、彼が【隠された財宝の地図を見せてくれるわけじゃない】のね。
どちらにしても「これからチャート分析を投資に活かす」とするなら、私は「石原順氏の考え方、手法をまずは覚える」のは良いと思います。
逆を言えば、彼の考え方、売買手法も全く理解できていない人のトレードって、絶対に勝てるわけがないとも思っています。
「ガチホで行く」という人が多いのはETFや暗号通貨も同じですが、それは「それが良いというのではなくて、どうしたら良いのかわからない」から【ガチホで良い】と逃げているだけだと私は思っています。
家庭菜園、農業だって「種を植えた後は放置」なんてありえないのと同じ。
でも「土を用意して、種を巻いて、定期的にちゃんと水と肥料を与えておけばどうにかなる」って簡単に考える人も多いでしょ。
私もそうでした。(笑)