トランプ関税の影響で世界中がインフレになる 買いたいものは買っておくのが良いのかも

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トランプ関税で世界は大慌てですが、やっぱりターゲットは「中国」のようで、他国はどうにか大怪我をしないで済むかもしれない。

ただトランプは「中国製品を他国経由でアメリカに輸出する」ことも抑えようとしているわけで、だからこそ「全世界に対して関税を上げる」という前提でスタートした。

私もおかしいなぁと思ったことがあって、トランプが関税を上げる国々を発表したときに、「この国?なんで?」みたいな国や、「地域」も含まれていたじゃないですか。あれって結局「経由地として使われる」のに【蓋をした】と言われている。

また中国が日本を経由してアメリカに送ることも抑えるために、「そもそも誰に着くんだ?」というプレッシャーを日本に掛けている。全世界の関税を上げるということはそういう脅しでもあるんでしょう。また他国生産でも「中国資本」だったらアウトとか。

トランプ関税が発表になったとき、習近平は「連合軍を作ってアメリカに対抗しよう」と慌ててマレーシアを含む東南アジアを歴訪して「大歓迎された」なんて言われていますが、そりゃその国にしてみれば習近平に冷たくするわけにもいかないものの、本音としては「非常に冷たい対応だった」とも言われている。

結局、アメリカに「踏み絵を踏むことを迫られたらどうする」のかってことなんでしょう。

とにかく中国を弱体化させようとしているのは間違いがなさそうで、関税を上げるだけじゃなくて、近年、中国メーカーが世界を席巻している企業がありますよね。TemuやSHEINが急成長しているじゃないですか。それも「海外から宅配する」という方法を取って、アメリカの「800ドル以下は非課税」というルールを逆手に取って売上を伸ばしていた。ところがこれも瞬時にルール変更をしたそうなのね。それも「課税する」だけじゃなく手続きも複雑にして簡単に輸入できないようにしたらしい。その手際の良さは凄くて、かなり以前から準備を進めていたのだろうと言われている。

また前から問題になっているのは「郵送費」ですよね。郵送費って「送付時に支払う」じゃないですか。でもそれがアメリカに入ってきてからはアメリカの郵便、配送業者が宅配するわけですが、彼らにお金は入らないんですってね。いわゆるDHLとかああいうところはわかりませんが、「いわゆる郵便局」はそういう「国際慣例」になっていると。だから「輸入した国側ではそれの経費負担が莫大になる」という問題があるのを何年も前に聞いたことがあります。それはアメリカに限らず日本でもマレーシアでも同じだそうで、近年は「小さな部品、商品」でさえも中国から買えるし、安いし、そしてTemuやSHEINなどがそれに拍車をかけている。こういうところもトランプにしてみれば「不公平だ」と言いそうで、関税だけではなくて手続き上でも「中国製品」を狙ったというしかない変更が行われたそう。

で、最近、聞こえてくるのは、「中国製ではない製品」の場合ですが、例えばマレーシアで製造したものはマレーシア製として輸出されるわけですが、【その製品を構成している部品は?】となると多くの中国製が使われている。これは日本でも他の国々も同じなわけで、「中国とは手を切れ」と圧力が加わってもどうにもならない。ただ「中国の製造業そのものが弱体化」してくると今まで通りのサプライチェーンで部品が集まるのかという問題があるそう。

たとえばiPhoneですが、多くは中国で作られていて、インドでも作り始めて他の国々へ生産拠点を移す動きがあるそうだけれど、「じゃ、部品はどうなる?」という問題が残る。たとえiPhoneがタイやミャンマーで作られるようになったところで、それは「組み立て」であって「部品は中国から入ってくる」となれば、そこを厳密に調べて文句をつけられたらどうするのか。たとえば「あるモジュールは日本製」だとしても、そのモジュールメーカーが使っている細かい部品は中国製だったりかなりややこしいことになる。

でも、そういう中国が噛んでいるサプライチェーンそのものを変えるべきだと考えるメーカーもあるらしく、そもそも「同じものを他国から調達できるのか」という問題もあるけれど、ここで間違いがないのは「決して今までと同じ価格ということはありえない」という点。

だから「現存の製品」はまだしも、トランプの「中国排除」が効いてくれば、それは世界中の製造業に影響が出て、「製造の遅れとコストアップ」が必ず起きるだろうという話を製造業の人から聞きました。

かつて日本のある半導体メーカーが火災を起こしたとき、その影響は世界中に広がって大騒ぎになったと聞きました。その半導体は「音の制御」に使われる半導体で、なんとそのメーカーの世界シェアは70%を超えていたらしい。そしてその半導体がありとあらゆる製品に使われていたと。

またタイで大洪水が起きたときも多くのメーカーが水害にあって世界の製造業に影響が出たと聞いた。そしてコロナも同じで、半導体トップのTSMCが売れだした最先端のパソコン関係の半導体製造に重点をシフトして、やっぱり他の製造業、自動車産業もそうですが、「半導体がない」というだけで半年、1年、納期が遅れて大騒ぎになったじゃないですか。自動車の製造ラインを止めたメーカーもありましたよね。

結局ですね、トランプの中国排除によってそういう過去に起きたこと以上の大きさの混乱が起きるだろうということ。

完成品だけではなくて部品の供給も多い「世界の工場である中国」の生産力が10%落ちただけで、大騒ぎになるんじゃないですかね。最近、ユーチューブでも「もうどうにもならない」と在庫の山を背にして窮状を訴える中国人の動画が増えていますよね。すでに大量の製品を輸出して、アメリカに着いても「通関も出来ない」「廃棄した方が良い」という事例まで出ているらしい。

だから新たなサプライチェーンを構築しようと動き出すメーカーも出てきていると。

当然、それは「インフレ」に繋がるし、「安定供給」という点でも問題が出るのかもですね。

「買いたいものがあれば、買っておくほう良い」なんてことになるのかならないのか、そんなことはわからないにしろ、私はゴールドコースト時代を思い出すんですよ。

我が家は1991年にゴールドコーストに渡りましたが、オーストラリア人と日本人の大きな違いにまず驚きました。

オーストラリアって元々「インフレの凄い国」でもあって、「キャッシュは持たずに【買え】という国」だったのね。これはアメリカ人も似たような感じですが、国民性うんぬんとは別に、「インフレが凄いから借金してでも早く買った方が良い」という話を良く聞きました。まさに日本のバブルの時代に「無理をしてでもローンを組んで不動産を買え」という風潮だったのと重なる感じがしました。

私はトランプの政策は全てインフレにつながると思うし、今、世界は「不景気のインフレ、つまりスタグフレーション」に入ったと私は見ていて、でも私の人生でもスタグフレーションを実体験したことはないので、一体どんな世の中になるのか気になっています。

だからやっぱり「収入を増やすしかない」と思っていて、結構マジに頑張っています。

そんな風な危機感を持っている人も少なくなくて、副業を持とうとする人も多いようですが、ちょっと気になったのは「自分のスキルを高めて新たな収入を得るのにチャレンジする」ならまだしも、いわゆる「アルバイトを増やす」的な発想の人がいたのには驚きました。

私は世の中が不景気になる、収入が十分でなくなる時期を何度か乗り越えてきましたが、そういう時に考えるのは「夫婦」であれば「奥さんはスーパーやコンビニで働こうか」となるのは良くあるパターンですが、稼ぎ頭の男性が同じような発想で「新たな仕事、副業を探す、始める」のは、私はかなり難しいと思うんですよ。不景気の時に「多くの職を失った人たちが何を始めるのか」を経験したことがないとわからないかもしれませんが、「大体、皆さんの発想は同じで特定の業種に押し寄せたりする」のね。

私が若い頃ですが、父の友人が家に訪ねてきて愚痴を言うのを私も耳にしました。

その友人はそこそこの企業の部長クラスで、我が家に来るにも運転手付きの社用車で来るような人だったのですが、定年をそろそろ迎えるけれど「仕事がない」と言っていた。「高速道路の切符きりでもしょうがないと思って、当たってみたけれどコネがないとそれさえもできないのに驚いた」と。

私の知人で「大手銀行でそこそこの役職についていた人」がいたのですが、定年後どうしたかをその銀行の後輩に当たる人に聞いたところ、「今は子会社の子会社の関連会社の地方の小さなスーパーで働いている」と。幹部ではなくて平の一社員として。「えええ~~~、あの人が?」とそれを聞いて驚きましたっけ。

また私の取引先の百貨店で「外商部長」をやっていたバリバリのやり手の人がいたのですが、彼が定年してからは「その百貨店の屋上のビアホール」で働いていました。そのビアホールに仕事が終わってから外商部の友人たちと行くと面白かったです。酔っ払って楽しんでいるところに「そのかつての鬼の上司がビールを持ってくる」わけで、そうするとみんな突然、立ち上がって最敬礼していた。(笑)

何が言いたいかと言うと、「組織に入っている時とは違って、外の世界の現実は過酷だ」ってこと。

そんなことは組織から出て野良犬になってみればすぐに分かることですが、「そうなったらこうしようああしよう」なんて思っていても、なかなかそう簡単に稼ぐことは出来ないのが普通だってこと。

年寄りは結構「リストラされた仲間」がどうなったのか知っているケースが多いと思うけれど、意外に「若い人ほど世の中を知らないのかもしれない」と思いました。「俺は大丈夫だろう」というふわ~んとした安心感があるように見える。その人は学業も就職も、そしてその後も順調だった人なのかもしれない。「選ぶこと」は知っているけれど「就職氷河期には選ばれるだけなことを知らない」若者って意外に多いのかもしれない。

 
 
 

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