【養蜂】家庭菜園だけじゃなくて、ハチを飼って蜂蜜をつくってみたいなぁ マレーシアでも出来るはず

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カイワレ大根の栽培を再開して、やっぱりかつてオタクと言って良いほど「水耕栽培」に凝った時を思い出すんですよ。

厳密に言うと「水耕栽培」というのは違っていて「ハイドロポニックス」ですね。水耕栽培はハイドロポニックスの一つという感じでしょうか。決して「水溶液を使う」ということじゃなくて、【土を使わない】栽培方法と言うべきでしょうか。

これって種類は本当にいろいろあって、一般的には想像もできないような面白いやり方もあるのね。

例えば「植物を【宙に浮かせる】ようにする」方法もあって、水も使わず、「霧よりも細かい煙みたいなミスト」を定期的に発生させるとか。それの延長線上で「宇宙での栽培」も研究されてきたのね。私はその方法はやったことがなくて、でも「細かいシャワーを発生させる」方法は試験的にやったことがあります。難しいことは全く無くて、タイマーとシャワーを作るノズルがあれば「閉鎖空間」で「人工光」を使うのが一般的ですが、ほぼ【全自動】で出来るのね。また「雨樋い」を使って、穴を開けて植物を固定し、それを何列も並べて雨樋いに定期的に水溶液を流すのを主にやっていましたが(NFT(Nutrient Film Technique)システムという)、まさに「理科の実験」みたいにいろいろ考えられる方法を試すのが面白かった。

マレーシアに来てからは、とりあえず「土を使わない」「人工光で育てる」方法から始めましたが、「自分がほしい野菜」を育てたかったのだけれど、どれも「気候が合わない」ものばかりで、「シソ」は育つのだけれど【美味しく作れない】なんてこともあったり全く思うようにならずに諦めました。

シソも「見た目」は問題なかったんですけどね~~。これは「可愛がりすぎ」で、栄養も水も「多すぎた」のが原因かもしれない。「シソ栽培は簡単」と巷では言われますが、プロの世界では「美味しいシソを作るのは難しい」と言われていて、ある地方の農協では「種子は金庫で保管して他地域には出さない」とか、市場では「おいしいシソを作る生産者を名指しして買う業者もいる」と聞いた。基本的に「シソは虐めて育てる」事が重要の様子。また「シソ科のバジル」は簡単に育ったけれど、常時欲しい野菜じゃないので中止。絶対に欲しかった「イタリアンパセリ」は芽はちゃんと出るのだけれど全く育たず。

真似は出来ても「良いものを作るのは難しい」のはどんな世界でも同じってことなんですね。

唯一成功したのは「観賞用の花」で、私の大好きな「(暑さにも強い)Vinca(ニチニチソウ)」ぐらいなもんで、次から次へと花が咲くのは嬉しかった。この花はいろいろな色があって、ゴールドコーストでも庭中にこれを咲かせていた思い出の花。

スーパーで売っていた「芽が出始めている里芋」の栽培も簡単でしたが、とんでもなく大きくなるので、途中で中止。

でももしマレーシアでも欲しい野菜がうまく行きそうだったら我が家には「使っていない部屋」もあるし、そこが「野菜工場」になっていた可能性もある。(笑)

実はそれは結構真剣に考えて、「一部屋丸ごと栽培室にする」ということは【エアコンを使える】ことを意味するのね。つまり「マレーシアの気候が暑すぎる」のもどうにか出来てしまうってこと。室温を25度以下に保てれば欲しい野菜の殆どはちゃんと育つと思う。マレーシアのモールや映画館、飛行機の(とんでもなく寒いと思う)温度を保てればばっちりなんでしょうけどね~。

でもねぇ、野菜を作るのにそこまでやるかぁ?って思いますよねぇ。間違いなく「日本から空輸される日本の野菜」を買ったほうが安くなる。

これはオーストラリア時代も同じで、当然、「オーストラリアでは手に入らない日本の野菜、特殊な野菜」ばかり作っていましたが、いつもヨメさんに「随分高価な野菜ね~」と嫌味を言われっぱなしでした。(笑)

でも面白いし、手に入らない野菜を育てるってなんとも言えない満足感があるのね。「カイワレ大根」「三つ葉」「芽葱」は常時作って「友人が経営する和食店」に週に2度、納品していたり。それは次男坊のアルバイトね。中学生だった彼に栽培の方法、収穫の方法を教えて、「納品のたびに5ドルもらう」なんてことをやったり。これはその和食店には喜ばれました。他のどの店も「無い」のが普通でしたから。

本当に楽しい思い出ばかりなんですが、私の事情である日ある時、一切の栽培を止めたのは前に書いた通り。

当時ですね、もう一つやろうと思っていたことがあるんですよ。

それは「養蜂」ね。ミツバチを飼って「蜂蜜」を取る。

これは長男にやらせようと思っていたんですよ。彼は昆虫類、特に「小さな生き物」に興味がある変なやつで、今、マレーシアでも「水槽」をいくつも置いて「水生生物」「水生植物」を育てているし。

ある日、ゴールドコーストで趣味で「養蜂」をやっている人を見つけて、長男を連れて見学に行ったのね。ところがその当時、長男はまだ小学生だったのだけれど、「蜂に頭を刺された」んですよ。そりゃ「痛い~~」と大泣きしまして、それで「養蜂」の話は無かったことに。(笑)

でも私としては、今でも「養蜂」をしなかったのが心残りなんですよ。

蜂って非常に重要な生き物で、それは「土壌改良に重要なミミズ」と一緒で(2000匹の小型のミミズをコンポスト用に飼って繁殖させていたこともある)、彼らが存在しなかったら「農業そのものが成り立たない」と言われている。「蜂は植物の受粉の役目を担う」重要な仕事があって、植物もいろいろで自分でかってに受粉できるものもあれば、「蜂、人の手を介さないと受粉できない」ものも多くある。だから「受粉」のためだけに農家が蜂を飼ったり、時期になると養蜂業者と協力して「農地の近くに蜂を持ってきてもらう」なんてこともする。ミツバチは世界の90%の食糧となる約100種の作物のうち70種を受粉させているらしい。

ところが世界的に「蜂が死ぬ」問題があって、それは「農薬」ね。これは知る人ぞ知る大問題で、「蜂を守る」ためにある種の農薬の使用が禁止された国もあるぐらい。

だから「蜂は重要」なわけだけれど、日本の場合、「杉の木の植林」が日本全国で進んで、【山の多様性が無くなった】ことから、蜂の生育区域も減ってきた。だから「蜂を守る」ために【山林も広葉樹を増やしたり変化させる】なんて事業も行われている。中には「蜂のため」に周辺に蜂の好きな樹木を植えるなんて養蜂家もいるぐらい。

それとですね、消費者サイドから見ても、「本物の蜂蜜」って減っているのね。

蜂って「花から蜜を集める」けれど、「砂糖水」を置いておけばそれも集めるわけで、それをすれば「花の咲く場所、時期を狙って移動する」なんて必要もなくなる。当然、砂糖水を使ったほうが「コストは激減する」し、花粉も「人が集めた花粉で団子を作って蜂の巣の中に入れておく」なんてこともやる。

そして極めつけは「蜂蜜に砂糖水を混ぜる」なんて業者もいる。でもそれは「加糖蜂蜜」としては法律的に何の問題もないけれど、そういう表示がなければわからない。どちらにしても蜂蜜は「世界の不正が多い三大食品の一つ」と言われている様子。

「世の中に流通するエキストラバージンオイル」は【殆どが偽物】だけれど、それと同じことが「蜂蜜」でも起きているのね。

でも私達としてはやっぱり「本物の蜂蜜」を食べたいじゃないですか。

そういう意味もあって、「養蜂は絶対にやってみたい」と思ったし、その時の思いが「カイワレ大根栽培を再開した」ことによってまた強くなったのね。

本当は日本で「ニホンミツバチ」を育ててみたい。今、一般的に流通している「日本の蜂蜜」の99%以上が「セイヨウミツバチ」が採取した蜂蜜なのをご存知だろうか。セイヨウミツバチはニホンミツバチと違って「蜂蜜を取るために作り出された蜂」と言ってよくて、ニホンミツバチより4倍5倍の蜜を集めるという。ただしニホンミツバチの養蜂とは違ってすぐに「収穫」してしまうから、(言葉は正確ではないけれど)「熟成されていない」ような違いがあるという。またニホンミツバチは「ありとあらゆる花から蜜を集める」けれど、セイヨウミツバチは「一種類に集中して蜜を取る習性」があるらしく、「蜂蜜の多様性」という意味ではニホンミツバチの密は負けるけれど、【間違いなく美味しい】と言われるのね。(花の種類別の蜂蜜はセイヨウミツバチ。ニホンミツバチの蜂蜜には花の種類別は存在しないらしい)

私達が「養蜂」というと思い浮かべるのはこれだけれど、これは「セイヨウミツバチ」の養蜂。プロは当然、「収穫量が多いセイヨウミツバチを使う」のが普通。

ニホンミツバチは下の方法なのが普通。またニホンミツバチは「野生のミツバチ」なわけで、日本各地に伝統的な養蜂の方法がある。セイヨウミツバチは「種蜂を買って始める」のが普通で、イメージとしては「養殖」みたいな感じ。ニホンミツバチは「在来種」だけれど、セイヨウミツバチが「野生化することはない」らしい。その理由は「セイヨウミツバチはニホンミツバチが持つ日本の環境で生き抜く能力がない」から。だから「人がちゃんと世話をしないと駄目」で、ニホンミツバチはセイヨウミツバチに比べれば「放置」に近いような育て方が出来るのだそう。

収穫量は(うまく行けば)一つの群れで年間5キロの収穫量があるらしい。

セイヨウミツバチに比べると生産量が少ないニホンミツバチの蜂蜜の価格もまるで違っていて、ニホンミツバチの密は半端じゃなく高い。日本産のセイヨウミツバチの純粋な蜂蜜の3倍から5倍。外国産と比べると10倍ぐらいの価格。アマゾンで買おうかと思ったこともありますが、「100グラム3000円」が相場みたいな価格で、とんでもなく高いと思って諦めた。(笑)

そんなニホンミツバチですが、これは「野生のニホンミツバチを捕まえる」ことから始めるわけで、「素人には非常にとっつきやすい」のね。趣味で始める場合、2万円前後で始められるという。ところがセイヨウミツバチの場合は「種蜂を買う」ことから始めて、それでも10万円程度から出来るという。

今、世界中で「自然を守ろう」という運動は活発で、「蜜蜂も重要な生物」なので「養蜂を趣味で始める人」も多いらしい。

東京のど真ん中の「銀座」のビルの屋上で「養蜂をする運動」が結構流行っているのをご存知だろうか。

「銀座で?」と思うけれど、ニホンミツバチの行動範囲は2キロ~3キロで、銀座にはその距離に「皇居、浜離宮、日比谷公園」があり、街路樹も多く、決して養蜂には不利な場所ということでもないという。ただこの蜂は「セイヨウミツバチ」ですね。

私も日本にいたら、まず間違いなくこのプロジェクトに参加していただろうと思う。

で、マレーシアはどうか。

クアラルンプール、それもモントキアラみたいな町ではどうでしょうね~。

蜜蜂はやっぱり「蜂」で、一般的には「刺されたらヤバい」と思うのが普通だし、誰だって「常に蜂が飛び回っている」中で生活したいとは思いませんよね。イメージするのはやっぱり「大きくて危険なオオスズメバチ」だったり、攻撃性、毒性も高い他の蜂もいるわけで、やっぱり怖い。

そして蜂って「どんどん増える」わけで、巣が大きくなり「新たな女王蜂」が生まれると「分蜂」が起きる。つまり「群れが別れて新たな巣を作る」わけで、私はその姿を見たことはないのだけれど、「数千~数万匹の蜂が飛び交う」状態で、これは誰が見ても「ビビる」のが普通で、そんなのが家の近所にあったら冗談じゃないですよね。ましてや「刺された」なんてことがお起きたら大騒ぎになる。

これは「田舎」で育てても同じだそうで、ご近所さんの理解を得るのは簡単ではないという。そういう意味では「銀座のビルの屋上」というのは良いのかもしれない。

マレーシアでも有名な「蜂蜜」があるのね。「Madu Kelulut(マドゥ・クルルッ)」と呼ばれる蜂で「針がない蜂」が集める蜂蜜。ビタミンやミネラルが豊富で、抗菌作用も高いと。また熱帯雨林の中に生息するオオミツバチの蜂蜜で「Tualang Honey (Black)トアラン蜂蜜」と呼ばれる有名な蜂蜜もある。

でもそれらの蜂蜜はやっぱり「かなり高価」で家庭で一般使いするのには躊躇するし、私は当然、買ったこともない。(笑)

そういう「特殊な蜂、蜂蜜」ではないものもあるわけで、私としては蜂や蜂蜜にこだわることなく「養蜂をやってみたい」と思うんですよ。

自分で全てセットアップして、「養蜂の場所も決める」なんて絶対に不可能だと思うけれど、「趣味レベルでやっている養蜂家」とジョイントして【面倒を見てもらう】のは可能だろうし、そんなレベルでもいいから「養蜂に関わってみたい」のね。

マレーシアは自然が多い国だし、歴史的にも「養蜂」は広く行われてきているし、私達が「参加する」のは決して難しくないと思うんですよ。クアラルンプールにも養蜂家はいるみたいで、当然、他の地域みたいに活発に行われていることはないにしろ、クアラルンプールにも「ジャングル」みたいな場所はいくらでもあるし、やろうと思えば出来るのだろうと思う。

このマレーシアの方法は日本のニホンミツバチの養蜂と非常に近い。養蜂には何千年の歴史があるわけだけれど、昔からの流れなんでしょうね。セイヨウミツバチの方法は「近代的、科学的」な感じがするけれど。

でもま、私がやるとすれば「家の近所で」なんて思わないし、車で1-2時間の距離の「田舎」でやればよいと思う。当然、経験のある養蜂家に「委託する」みたいな形しか出来ないけれど、「養蜂を身近に感じてみたい」のね。そして現代の養蜂家って「趣味」というより「自然を守る運動の一環として行う」人達も多く、私としては「環境左翼」みたいな人達は苦手なんてもんじゃないのだけれど、「蜂は重要な生き物」なのは間違いがないし、「蜂を大事にすることは自然を大事にすることに繋がる」わけで、そんなグループの中に入るのも良いと思ってはいます。でも「CO2が~~~、温暖化が~~~」という人達とは繋がりたくない。(笑)

ちょっと調べてみましょうかね。

でもやっぱり日本でニホンミツバチを育てたいなぁ。

私は結構、日本の伝統文化が好きで「絶対に残すべき」と考える派。このニホンミツバチの養蜂も千年以上の歴史があって、「日本書紀」にも出てくる。調べてみると日本の「ニホンミツバチによる養蜂」って基本的には変わりはなくて、まさに「日本の伝統そのもの」。でも養蜂を日本の伝統文化だと考える人は少なくて、私には「取り残された感」があるのね。蜂は農業にとっても非常に大事で、「蜂がいない農業」なんて歴史的にも世界的にも考えられないはずなのに、蜂を重視し、大事にしよう、守ろうなんて言う人はいないに等しい。

セイヨウミツバチを使った養蜂は盛んでもそれは「蜂蜜を作るための産業」だと私は思っていて、「自然と一体化し、蜂も大事にしてきた日本の歴史とは違う」ものを感じるんですよ。そして「ニホンミツバチがいなくなる日本」って【日本の農業、自然の中での営みが崩壊する】ような気さえするのね。

そんな「ニホンミツバチ」を古来からのやり方で私も飼ってみたい。

でも「ニホンミツバチの養蜂」って「セイヨウミツバチを使った養蜂という産業」と違って、【放置】というと大げさだけれど、基本的には日本の自然の中で生き抜いてきた「日本の在来種」なわけで、「人が作った巣箱に来てもらう」みたいな感じ。だから環境が悪ければ、あるいは蜂がその場所を嫌えば、蜂たちもその巣箱を捨てて出ていってしまう。

当然、面倒を見ながら「繁殖」も人が手伝うわけで、海産物で言えば「囲いのない水域で養殖をする」みたいな感じ?つまり「強制的に育てる」のとは違って、「自然と人との調和」がまさに重要で、これほど面白い趣味、仕事って無いかもしれない。

そして流通量はセイヨウミツバチの蜂蜜の10分の1、20分の1と言われる流通量だけれど、「何十年も続けている人達が多く存在する」ということは結局、「利益になる」という側面もある。

「自然の中で生息するニホンミツバチを捕まえる」ことから始まる養蜂だけれど、それだけに「素人も参入しやすい(初期費用は2-3万円)」し、「普及会、研究会」も各地にあって「趣味として始める人達」も多いそう。そして「養蜂専業」になった人達も多い。

つまりやっぱり「面白い」「やりがいがある」ってことだと思うし、私も本当にやってみたいと思う。

マレーシアの養蜂がどういう状態なのかは良くわからないけれど、そもそも「ニホンミツバチは【アジア種の一つ】で、大陸から来た」ものなのは遺伝子の調査でわかっていて、マレーシアの蜜蜂も「親戚」かもしれない。そして上の写真の「マレーシアの養蜂」を見ても、「日本古来からの方法」に非常に近いのがわかる。

正直なところ、「今更?」みたいな気もするわけで、でも「趣味で頑張る養蜂家」がいたらつながりを持つのは良いとも思うわけです。

でもそんなことをヨメさんに言ったらもう口を利いてくれなくなるかもだ。でも長男は「おもしろいんじゃね?」なんて言いそう。

「小さな養蜂所」に資本家として参加させてもらうのでも良いかもしれない。

養蜂じゃなくても、「蜂の一生」を知る、観察するだけでも面白いと思う。

女王蜂でも寿命はせいぜい2~3年で、働き蜂や雄蜂は「たった1ヶ月の寿命」だそう。でも蜂も他の生き物と同じで、脳らしい脳もないのに「何をすべきか」をそれぞれが皆、理解していて、巣を作り、卵や幼虫、蛹の世話をし、密や花粉を取り、そして敵とも戦う分業制。

「蜂の一刺し」というのにも私は感動するわけで、蜜蜂は「お尻の針で刺す」という攻撃をするけれど、針は一度しか使えず、その後その蜂は死ぬ。こんな「種族を守るために自分の犠牲を厭わない」なんて生き物も珍しいし、私はそんな蜂から学ばさせてもらうものが多くあると思うくらい。

 

 

 

 

 

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