円安は円を持っていない人、円を外貨に替えた人には嬉しいですね。日本の衰退を予想して海外に出た人たちは喜んでいることでしょう。
ってのはそうでもなくて、収入が日本円である限り今後を考えると困る。
まぁ、円がどの辺りに落ち着いたら良いのかはそれぞれの事情に寄るって事なんでしょうね。
日本経済としてはどうなんでしょうか。
日経平均は上がっていますし、今まで円高円高と騒いでいたのだから輸出関連企業はホッとしているんでしょう。でも貿易赤字、経常収支の悪化は輸出が減ったのではなくて原発が止まったせいで化石燃料の輸入が急激に増えたのが原因だと聞いています。ということはそれは今後も続くわけですし、円安になると益々輸入代金が増えるわけで、円安は物価高を引き起こす可能性が大。不景気のインフレ。一番恐ろしいスタグフレーションが起きる可能性さえある。
私には不安がいっぱい。っていつも不安だらけですが。(笑)
アメリカが好調で円安と言うよりドル高ってことなんでしょうが、アメリカが好調であるってのは大統領選がある時は毎度のことですよね。現政権は自分の居場所を確保するため(選挙資金も?)にありとあらゆる手を打つ。これは日本もそうでした。今は知りませんが。
アメリカは本当に好調なんですかね。そこがイマイチわかりません。
そしてギリシャ。これが一体どうなっているのか私にはどれだけニュースを読んでもよくわからないんですよ。このまま進めば世界は安心していて良いのかがわからない。でもユーロがあれだけ上がっているわけだから大丈夫なんでしょう。
しかしこれらの動きの原因そのものが私には全く理解できていません。結果が良ければ良いのですが、それなりにそういう結果が出た要因がわからないと、その結果が本物かどうかってのが全く判断できないわけですから。
ま、自分の頭程度で世界の動きが理解できると思うほうがおかしいのはわかっているのですが、どうにもつじつまが私の頭の中では合わないのが気持ち悪いです。
動物的勘としか言いようがないのですが、大統領戦が終わるまでこの状態が続くのか、途中で化けの皮が剥げるのかどうか、どうもこのまま良いほうへ行くとは思えません。まず第一の関門ですが、3月20日じゃないでしょうか。ギリシャの国債の償還日が来る。
このギリシャ国債がどうなっているのか本当にややこしくてわからないのですが、債券を持っている投資家は70%程度を失うことになるんですか?金利の安い長期国債に乗り換えさせられると結果的にどのくらいの損失が出るんでしょう?また、これのコンセンサスが投資家の中で取れていれば問題がないわけですが、そんなの冗談じゃないっていう投資家だっているわけで、彼らがそれを拒否した場合、デフォルトになるってこと?
でも拒否できないようにギリシャでは法律を作りましたよね。で、もしその法律が発動すれば強制的に何割かの権利を放棄するなり、長期国債に乗り換えさせられるってことになるのでしょうか?
ここで問題になるであろうものがCDS。これはリーマンショックの時にこのCDSの為に大荒れに荒れたと私は思うのですが、いわゆる債券の保険。もしデフォルトした場合でもこのCDSを買っていれば100%戻ってくる。そりゃ良いね、ってことじゃなくて、そのCDSを売っている方は大損害がでるんですね。これが半端な額じゃない。ギリシャという国が支払うべき物を企業が払うことになる。
で、ギリシャはデフォルトするのか?ってことになるわけですが、もしギリシャ政府が急遽作った法律が発動すると、それは強制的な投資家の権利放棄、権利の乗り換えであるからして、それはデフォルトと同じだという認定がされるらしい。つまりCDSの保険が有効になる。
でもその法律が発動しなければ投資家の自発的権利放棄となってCDS保険は利かない。
この差って天と地の差があるわけですよね。で、当然デフォルトしてくれた方が保険でカバーされるので嬉しいという勢力もいる。でもそれは絶対に避けたいという勢力もある。
どうなるんでしょうか。それが見えるのが3月20日の償還日ということですし、またその前に一波乱あるんじゃないですかね。そうなれば株式市場はもちろん大荒れでしょうし、為替市場もかなり動くことになるでしょう。まず、何かあると売られる豪ドルが大きく下がるのでしょうし、また円に避難という動きが出るのかな?
まぁ、そんなことで一体ギリシャがどうなるのか、どうなると市場がどう反応するのか、それが間近に迫っているのにさっぱりわけがわからないところが気持ち悪いです。
それと今までもよく理解できなかったのが円高の理由です。これは世界がおかしくなってきたときに日本を買うと言うより、円に避難してきたということだと理解しているのですが、では今円安方向に動いている理由として、アメリカの好景気とは別に、日本の金融緩和、そして貿易赤字、経常収支の悪化が言われているわけですね。日本は危ないぞってことでしょう。ということは、今後何かあった時にまた円に逃げてくるのか(円高)、それとももう円には逃げてこないのか、それどころか世界に何かあれば日本の経済も今以上に悪化するわけだから円が今以上に売られるようになるのか、その辺が私の頭では全く理解できず。
これは豪ドルの動きも同じで、世界が安定していると世界から投資のお金がオーストラリアに集まってきて豪ドルはジワジワと上がり続ける。今がその状態だと思うのですが、もし世界に何かがあるとその投資資金が一気に本国へ帰る。つまり豪ドルは売り一色になって大きく下げる。今まではそれの繰り返し。
でも不思議なのはギリシャが危ない、世界にそれが波及したら大変だと騒いでいるときに豪ドルは売られていないんですね。それどころか買われた。豪ドル建ての債券も買われた。豪ドルなら安心だと。それって今までと逆だし、円が買われていた理由と全く同じじゃないですか。
これもわけがわかりません。結局、相場の動きを後講釈するのを聞いて、なるほどぉなんて思うのは全く意味がないってことなんですよね。後から理由をつけるのは簡単だけれど、じゃぁ将来どうなるのかってのはかなり確率の低い推測でしかない。
ま、相場ものってそれがどういう理由でどう動くのかってのはそもそも私の頭では理解できません。また理解できたところで世界の動きがわかるわけでもありませんから、将来の予想すらできない。また予想は予想であって、決定ではない。まぁ、そんなことを考えるとやっぱり動きについていくしかないと思うし、流れに反しないことが何よりも大事なのかも。
ということで、流れは円安。株高。そして豪ドル高。でもこの上昇も短期的にはかなり目いっぱいのところまで来ている感じがしますね。81円半ばから82円弱の辺りの壁が越えられるかどうかが見もの。
米ドル/日本円の日足。
ギリシャ問題がどう動いたらどうそれらが反応するのか、まぁ、しっかり見ていようと思います。
あ、そうそう、東日本大震災の時の為替の動きを覚えていますか?あの一報が流れた直後、円は大きく売られたんですね。次男坊から電話が掛かってきて、円を売った方が良い?なんて聞かれましたっけ。私としては為替相場がどう動くかというより、日本の災難のときに日本を売るなんてことは駄目だと言ったような気がします。
でもその後、円は急騰したんですね。これは海外へ出ていた資金を日本に戻すための動きだったのでしょう。
円高基調にある時って何かが起きるとそれが加速される。円安の時に同じことが起きると、では円高に行くのかというとそうでもなくて、円安が加速するような動きもあるから為替って本当に難しいと思います。(だから理屈を考えないで動きについていく方が簡単なんでしょう)
3月20日に向かって何が起きるのか・・・・・
そういえば、ギリシャの国債ですがパリバが随分持っているそうです。私が買った債券ですが利回りが7.25%でした。この時期、債券が売られて利回りが良いってのもこれで納得。そんなことも知らないで社債を買うんですから、こんなのは投資とは言えないですね。
でも債権投資で近年わかってきたことは、債権投資に回る世界の資金ってかなり神経質でリスクに敏感な資金であるってこと。だからちょっと危ないとすぐに逃げる。そしてこんな利回りでどうするんだ?みたいな低利回りの債券でも平気で買い向かう。
でもこれを逆に取れば、デフォルトしなければ大丈夫なわけで(ギリシャみたいな例もあるわけだけれど)、デフォルトするかしないかだけのリスクを考えれば債権投資って面白いのだろうと思いました。
ところでキプロスですが、ユーロ建ての国債(2015年償還)が14%の利回りになっています。こういうのもどういう結末になるのかウォッチングして行きたいと思います。