成績を良くする方法?

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最近、子育てのことを書くので、それに関する秘密コメントやメールをもらうことが増えています。

で、とうとう来ました。どうやったら成績が上がるか?というメール。 (笑)

私は教育者でもなんでもないですから、その辺のことを私に聞くのは筋が違うんじゃないでしょうか。ただ、メールをくれた方はオーストラリア在住の日本人で、公立校へ入れているのだけれど成績が芳しくないとのこと。きっと周りに相談する方もいないのかもですね。

ということで、私が考えること、私がやってきたことを書きます。

まず、環境は非常に大事であると思ってます。これは私自身が経験しましたし、そのことは前の日記に書きましたが、やっぱり周りの連中が頑張っていると、自分としては世の中ってそういうもんだと思うんですね。逆に変なのがいる学校だと、お前、何で勉強なんかしているの?と不思議がられることもあるんじゃないでしょうか。

オーストラリアの公立校ですが、そのメールをくれた方がどの地域にお住まいなのかはわかりませんが、やっぱり良い公立校、悪い公立校ってあると思うんです。で、成績とか進学が気になるならそれなりの学校へ行くのが良いと私は思っています。

それと、所詮興味が無いことは頑張っても駄目なんですね。というか頑張れない。私は多分人間の脳みそって能力の差ってないんじゃないかと思っていますし、また差があったにしろそれは努力でどうにかなるんじゃないかと思うんです。といいつつ、一度読んだら忘れないという天才と高校時代に一度だけ遭遇したことがありました。英語でもドイツ語でも教科書を一度読むと覚えちゃう。

ま、こういう恵まれた人もいるんでしょうが、どうやったらそんな脳みそになるのかは全くわからずです。また、子供が小さいときには英才教育も考えたりもしましたが、結局何もせず。

いかに興味を持たせるかですが、私は褒めることを重視しました。これも毎度毎度だと効き目がなくなりますが、要所要所で思いっきり持ち上げました。

「お前って、もしかしたら天才なんじゃない?」

なんて言うと、嬉しそうな顔をしてニヤって笑うんですね。私はここは非常に大事だと思ってて、否定的な言葉、態度は全く役に立たないと思っています。でも絶対に大事でやってもらわないと困ることである日本語に関しては、前の日記にも書いたように、おちんちんが無い男の子ってうまくないべ?みたいな理屈で強引に納得させました。

成功体験って一番大事じゃないでしょうか。俺ってもしかしたら凄いのかも、なんて思わせるのがポイント。

また大きくなってくると勉強も難しくなってきて、私が見てもわけわからない内容になってきますが、そんな時も、最近どんな勉強しているの?って内容を教えてもらっては

「お前、こんな難しいことわかるの?へぇ、どうしてそんなになっちゃんたんだ?」

みたいに煽てる。本人は自信過剰でちょっとやらしくなる部分もあるんだけれど、私はそれで良いと思っていました。どうせいつか打ちのめされるんですから。

うちの育て方の特徴ってそんな程度で、家庭教師もいなければ塾も無し。

ただ、日本語補習校の先生とは家族ぐるみの付き合いがあるんですが、本当に良い先生ばかりで、もしかしたらその影響が一番だったかもしれません。本当に子供達を愛してくれて、一生懸命に教育してくれました。そしてその思いが子供達にもちゃんと伝わってるのね。だから彼らも自発的に本来やる必要も無い日本語補習校の勉強を頑張ってしてました。

うーーむ、ここかもしれないですわ。我が家がラッキーだったのは。日曜日にまたパーティでその当時の先生達と飲み食いするんですが、その家族もそうだし、あの当時の生徒達もどういうわけかみんな優秀だった気がします。あれはあの先生達の功績かもしれない。子供達も100%先生方を信頼していたし、今でも付き合いがあるし、絶対的な尊敬の念を持っています。

ま、そんなわけで、どうにか自発的に勉強をするようにするしかない。これに尽きますね。でもどうしたらそうなるのか。ここは我が家の場合は、偶然そうなったとしか言いようがありません。

それと大学進学に関してですが、クイーンズランド州で言うOP、いわゆる偏差値みたいなものですが、あれを上げる教科の取り方があると思っています。息子達は日本に住む日本人と同じ程度の日本語が出来ましたが、あえて地元学校の日本語を取りました。日本人は取れないとかそういう決まりはありません。本来ですと、日本語は出来るんだからフランス語でもドイツ語でもと思うのでしょうが、ここはあえて日本語を取らせました。

当然授業は小学生が遊んでいるようなレベルですから、一切勉強しなくてもクラスではもちろんのこと、州でみてもトップ中のトップを取れるわけです。これが個人の総合成績をかなり引っ張り上げると私は考えています。物理だ数学だ、ましてや国語(英語)でトップを取るなんて半端じゃなく難しいわけですから。

ま、これはいんちきといえばいんちき。でも我が家ではそうしました。そもそも日本人だからと言って英語の授業でハンディをくれるわけじゃないですから、正規の授業である日本語で有利になってもおかしくはないと思っています。で、日本語のクラスを取ることによって、他の学生より勉強する科目が一つ少なくて済むということになります。なおかつ、日本語は飛びぬけた凄い成績が取れる。一石二鳥です。

それと学校によってはそのOPを高くする技術を持っているところがあるんですね。これもいんちき技術ですが、例えば公立で言えば、大学進学を願っていない子供もたくさんいるわけですよ。成績もそれなりで。そういう子が統一試験に出ると非常にうまくないわけです。その学校としてのレベルを下げちゃうわけですから。でも本来それが真の姿ですからそれをしないとならないし、そのテストを受けるなとは学校は言えない。でも自発的に受けないような方向へ持って行く学校もあるようです。

あるいは、息子達の通った学校には留学生もいるわけです。これが足を引っ張るんですね。そこで生まれ育った子達より留学生のほうが成績が良いことはまれですから。また、私立ですからやっぱり金持ちのアホもいるわけですよ。こういう連中が学校の全体レベルを下げちゃうのね。で、全員参加の統一テストで学校レベルが決められて、その学校の中でどういう成績をとっているのかで、本人の最終的なOPという偏差値みたいのが決まるわけです。つまり、その統一テストは団体戦みたいなもので、テスト中に平気で何も書かずに居眠りをする留学生やアホがいるとかなりうまくない。

この辺のやり繰りがうまい学校があるようです。また難関校への進学率が高い学校では、落第の基準を厳しくしていると聞いたこともあります。こちらは小学校から落第するシステムですが、高校3年の時に、その落第基準を厳しくすれば、成績の悪い子はその統一テストを受けることも出来ないってことですね。成績の悪い子にはかなり強く転校をせまる学校もあると聞いています。卒業させないという脅迫。

これらのノウハウを持っている先生が新しく来たなんて学校は突然、OP1(クイーンズランドで一番高いレベル)の生徒が続々出てきたりするわけです。

ただこのOP1の出る数もかなり年度によってばらつきがあって、次男坊のときは豊作でしたが、長男のときはほんの数人。去年はゼロだったなんて噂を聞いています。中にはコンスタントにOP1を排出する学校もあるようですが、それなりにかなり厳しいときいています。

またゴールドコーストにはありませんが、大都市には公立校でも凄い学校はあるようです。ただそういうところへ簡単に入れるわけでもなく、願書を常に出しつつ、私立校に通い続けるケースもある様子。

また大学ですが、良く欧米の、オーストラリアもそうですが、入るのは簡単、出るのは難しいと言われますが、それはオーストラリアに限って言えば嘘で、入るのも難しい。これはどれだけ人気が集中するかってことなわけで、やっぱり良い大学の良い学部に入るのはかなり難しいです。それは成績順で決まるし、その成績とは高校の成績ですから、ある日ある時突然やる気が出て勉強しだしても駄目なんですね。入学試験そのものがありませんから、一発勝負ができない。

また、入ってからも大変で、日本の様に青春を謳歌するなんていう学生は多分いないはず。またこちらでは奨学金制度が発達していて、大学へは自分で行くという学生がかなりの%を占めていて、自分で返さないとなりませんし、落第、ドロップアウトするとかなりうまくないことになりますからみんな真剣です。次男坊が通った大学院の学部は、成績が可どころか良以上じゃないと次に進めないなんていう学部で、大半が泣く泣くやめて行くような学部もあります。

その厳しさはどこの大学も同じようで、アホが行く大学というのも無くはないのですが、卒業も簡単ということではないようです。ですので、基本的にはオーストラリアの大学はどこでもレベルは一緒という「建前」になっています。

でも息子達がいうのには、シドニーやメルボルンで知り合った友人達の話、あるいは教科書そのものを見てもレベルに差があるのははっきりしていると言います。

これは就職時も同じで、企業がリクルートに積極的に来る学校、来ない学校が存在するのでわかるはず。ただ、それと入学時の難しさとどれだけ相関関係があるのかは私にはわかりませんが、同じ商科(コマース)でも難関校とそうではないところとは入学時の必要な成績に天と地の差があります。

オーストラリアではオーストラリア8大学といわれるのがありまして、これは日本で言う関東6大学みたいなもの。

オーストラリア国立大学
シドニー大学
メルボルン大学
クイーンズランド大学
アデレード大学
ニューサウスウェールズ大学
モナシュ大学
西オーストラリア大学

この中にも結構差があるのは関東6大学も同じですが、各大学特色があって、どの学部はどの大学とか、あるいはビジネススクールはどことか、そういうのが割合はっきりしています。この8大学は差別というかはっきり区別されていて、例えば転校する場合、前の大学でとった単位や成績を持っていくわけですが、この8大学の場合はそのまま通用するけれど、他の大学の場合は成績を下に査定することがあるとされています。

面白いのはオーストラリア国立大学(ANU)で場所はオーストラリアの首都であるキャンベラ。このキャンベラという都市は全くおもしろくない(笑)都市で、学生には人気がないんですね。ですから入学はメルボルンやシドニーの大学より簡単です。いわゆるOPで言うと他校より低い学部が結構あります。でも世界的な大学のランキングではオーストラリアでは常にトップです。一位。

こういう学校の入学レベルの違いはそれぞれの大学のサイトを見ればすぐにわかります。あるいは、大学入学をコントロールする組織が各州あるのですがそこを見てもわかるはず。学校としてのレベルは出ていませんが、学部、コースごとに足きりの基準が書かれていますのですぐにわかります。

これは何かというと、クイーンズランドではOPという名で成績を表すのですが、OP1とかOP2でOP25まであります。で、学校の案内を見ると、足きりがOP3とかOP2とか書いてあります。それ以下の成績の人は駄目ってこと。ではその足きりより上なら入れるかというとそうでもなくて、その中の成績順位で決まるということ。でも大体、その足きりポイントより上ならまず間違いなく入れると考えていいと思います。ただし、医学、法律関係はまた別で、トップの中のトップが行く学校学部もあるわけで、そういうところはOP1としか書いてありません。OP1の上のクラスは存在しないわけで、OP1の中での競争となります。

で、面白いのは留学生。こういう厳しさとは無縁のようです。日本から来た留学生に対して、こちらの学生が文句を言うのを何度か聞いたことがあります。自分達はこんなに苦労してこの学校に入ったのに・・・ってな文句。

でもま、勉強しない学生は「絶対に」卒業できませんから、それはそれでよいのでしょうね。で、オーストラリアは留学というのも一つの産業と捉えているようで、どこの大学も凄い勢いで大きくなっています。またそもそもオーストラリアってのは大学進学率の低い国で、今の年齢で言えば50歳以上の大卒はかなり少ないかもです。でもそれに変化が出てきたんでしょう。やっぱり今の時代、これじゃ駄目ってことなんでしょうね。オーストラリアそのものもGDPの伸び率は凄いですから、社会の変化、そしてニーズもあるんでしょう。

大学の卒業は普通3年。次男坊が行ったボンド大学では2年で卒業することも可能。また大学院もマスターコースは1年とか1.5年とかそういうところが多いです。で、学費そのものがアメリカに比べると安いので、世界的にもオーストラリア留学が流行っている様子。昔からアメリカのIBリーグに留学させると片手(5千万円)掛かると言われていましたが、オーストラリアですと有名校でもこれの数分の1で済むはずです。

マレーシアからの留学生もかなり多くいるのですが、マレーシアでは金持ちはイギリス。その次がオーストラリアだと聞いたことがあります。(笑)

こんなことを聞くと、オーストラリアの大学って大丈夫かって思う人もいるかもしれませんが、世界に存在する多くの大学ランキングを見ますと、それぞれ選考基準がいろいろ違うのですが、日本の大学よりオーストラリアのほうが上というのはすぐにわかります。本当に悲しくなるのは、そういうランキングに早慶がまるで出てこないって事。出てきてもはるか下のほう。他の私学なんか推して知るべし。世界基準で評価すると良い大学って日本には数校しかないことになっている。

オーストラリアの有名校でも学生の数はかなりいるわけで、それこそ先生が学生の顔も名前も知らないなんてことは普通のようです。つまり、勉強したいから大学へ入るのであって、勉強しない、できない落ちこぼれに対しては非情であると言えると思います。長男の行ったメルボルン大学はまさにそんな感じ。

次男坊は紆余曲折がありまして、OP1を取ったものの志望校は全てアウトで、全く想定もしていなかったゴールドコーストにある私立校であるボンド大学に行きました。このボンドは歴史も浅く非常に評価が難しい大学で、オーストラリア初の私立大学(私立大学は二校しかない)。かなり教授陣や施設、設備にも投資をしていて頑張っていて、卒業生の満足度とか、就職率でいうと全国トップです。ただ、アジアのわけのわからん金持ちボンボンも来ていて、入学そのものは簡単なようで、まだ世界的に見た評価は出ていない様子。ただボンドのロースクールはかなり有名。MBAも有名。ちなみにMBAの評価が高いのはダントツでニューサウスウェールズ大学。

次男坊とこの学校の説明を一緒に聞きに言ったのですが、良いことを言っていました。この大学の授業料は高い。でもそれだけのことはすると。落ちこぼれは作らないと言っていました。この辺は嘘では無いようで、教授一人当たりの学生数は全国でも一番少ない、つまりクラスが小さいようで、次男坊はいつも教授と話をしているようでした。またチューター制度もしっかりしていて、成績の良い学生や大学院生が他の学生を助けるシステムも良いと聞いています。

その点、長男が行ったメルボルン大学は有名校ですが、学生の面倒はまるで見ない感じ。大きな講堂に学生が一杯いて、有名な教授から授業を受けるという感じなのかな。本来、次男坊みたいな負けず嫌いがメルボルン大学向きで、長男みたいな感受性が強くていつも何か悩んでいるようなタイプこそボンド大学が良かったんじゃないかと思っています。

ま、私がわかるのはこの辺まで。勘違いもあるでしょうから、興味のある方はご自分で調べてみてください。日本語では留学生情報ばかりで偏りがあると思いますが、英語のサイトでは結構詳しいことがわかると思います。

あ、そうそう。日本とは根本的に違うと思うのは、有名校をビリっけつで出た学生より、有名でもない学校を良い成績で出た学生のほうが評価され、就職も有利だと聞いています。学歴と言っても、どの学校をっていうだけじゃないんですね。成績が重視される。ここが面白いと思うし、まぁ、それが当たり前ですよね。私が知っている日本の学歴社会は上っ面だけの部分があるように思います。最近はどうなっているか知りませんが・・・・

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