クリスピーポークに関して思うこと

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私のアホみたいな料理実験を冷ややかな目で見ている我が家のヨメサンですが、彼女が一つだけ褒めてくれたものがあります。それがクリスピーポーク。皮がそこそこうまく焼けたあれです。その日記はこれ(ここをクリック)

また作ってよ、という話になったのですが、どうもイマイチ気乗りがしないというか、自分の中で納得がいかないというか、この料理はかなり難しいと私は思っていて、素人にももっと簡単に美味しく作る方法があるような気がしてならないのです。それが頭のなかにぼんやりとは浮かぶんですが、はっきり掴めない。

クリスピーポークの問題点は

○ 皮の表面だけパリパリになっても意味が無い。(皮の深い部分がネチョネチョしたゴムのように残っては駄目)
○ 皮がうまく焼けても、肉がパサパサになっては意味が無い。

それに付け加えることとして、どんな肉を選ぶかってのも大事だと思うのです。

実は私は中華で出てくるクリスピーポーク(脆皮燒肉)はあまり好きじゃないんです。皮だけ食べても良いというのならOKですが(笑)、普通は脂身が凄いことになっていますよね。バラ肉らしいバラ肉で脂の部分が分厚い。あれは一個二個食べるぶんには良いですが、それ以上食べたら気持ち悪くなるし病気になりそう。そしてですね、私が食べる中華のクリスピーポークの多くは塩っぱいんですよ。

皮をパリパリに焼くということならば、別にバラ肉じゃなくても良いわけで、ロースの部分だろうが、脚だろうが皮は付いている。脂身はバラ肉ほど付いていませんが、それが良いのか悪いのか、そこが難しい所。私としては分厚い脂身は勘弁して欲しいです(私ほど豚の脂が好きな人は少ないと思いますが)。

そんなことを考えていると思い出すのが、随分前に行ったハーバータウンの近く、ゴーゴーマートと同じ敷地にあるハーバー再度マーケットの中にあるTartareという店。何気なく入ってランチを食べたのですが、そこの生牡蠣が入ったブロディーマリーが美味しかったのと、そこのクリスピーポークが忘れられないんですよ。そのことを書いた日記はこれ(ここをクリック)

そのクリスピーローストポークですが、中華のあれとは随分違うイメージ。パリパリの皮が上に乗っているという感じ。

まさに薄くてパリパリで、美味しいお煎餅が乗っているような料理でした。これは写真を見てもわかるように、間違いなく皮を剥がしてあるわけです。

で、それで良いんじゃないかと。

そしてその方が、調理がしやすいんじゃないかと。

実際に作ってみるとわかりますが、調理前に皮を剥がすのは難しいと思います。でも適当に焼けた時点では簡単に剥がれるのね。そしてある料理動画で見たのは、その剥がした皮の裏側の余分な脂身をそぎ落としていた。これで美味しくなるのかもったいないのかは好き嫌いだと思うのですが、その発想が面白いと思ったんです。

また、私の好きなGordon Ramsayが作るクリスピーポークにヒントがあると思いました。ほぼ調理が終わった後に、彼はそれをぺっちゃんこに潰して重石を掛けて冷蔵庫で保存。食べる時には再びオーブンで焼いてパリパリにする。

この料理法は洋食では普通のようで、こういうのもありました。彼は食べる時には低温調理のやり方で火を入れ、フライパンでパリパリに焼く。

これらは使っているポークベリーも中華の分厚い三枚肉じゃないポークベリーで、またそれは私が最近良く買うのと同じ部位。つまり肉厚が薄く、脂身は少なめで、そして「皮が柔らかい」ブロック上のバラ肉。バラ肉が大好きな私でも、最近、脂身が分厚いバラ肉は食べると気持ち悪くなることも多く、角煮のように脂はしっかり落としてゼラチンがプルプルならOK。

ですから、クリスピーポークと言っても、中華のアレ(脆皮燒肉)が好きなら別ですが、パリパリの皮にこだわるのであるならば、ロースでも良いし、ショルダーでも脚でも全く構わないんですね。で、その肉をどう調理するかという本来あるべきのところに集中して、それにパリパリの皮をオマケで付けるという発想をすれば、途中で皮だけ剥いでパリパリにしても良いし、その方が簡単に、美味しいものができるような気がするんです。

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