フォアグラ鍋の作り方を教えてもらった

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私の友人で、今は引退していますがかつては仕事で世界中を飛び回っていた人がいます。ほとんど毎日スカイプをする仲間なのですが、その人が「美味しい料理があって、よく家で作るんですよ。」という話を聞きました。なになに?と聞きました所、

「フォアグラ鍋」ですと。

かっこいい~~。 (笑)

作り方は簡単だと、奥様(仲間内では【ご城主様】と呼ぶ)が出てこられて詳しく教えてくれました。

材料は

○ 出汁。きっちり昆布と鰹節で取る。
○ ごぼう。絶対にこれが必要で、無いのなら作ってはならないと。
○ 鶏肉。
○ お麩。
○ あとは適当。

ん?んんん?フォアグラは?

よーく聞きました所、フワグラ鍋だそうなんです。フワフワしたものを入れてそれがヒジョーに美味しいと。

フワフワしたものって・・・、まさかお麩?

ピンポーンだそうで、またの名を「貧乏なべ」と呼ぶそうな。 (笑)

なーーんだ、と思いましたが、これが美味しいのだそうです。まさかねぇ、鯉の血縁ならそう思うかもしれませんが。

じゃぁ作るしか無いですよね。でも聞いてみると味付けは関西風の様で、関東人の私には難しそう。でもやるっきゃないので、結構真剣にやってみました。

昆布は我が家の秘密兵器(笑)である、羅臼昆布。でも養殖の二等級ですが、それをケチらないで使います。本来はかなり時間を掛けて水につけておくべきですが、時間がないので2時間だけ放置し、その後は我が家のガス台で一番小さなところの一番小さな火で煮出しました。沸騰近くなるまで1時間近く掛かりましたが、沸騰するかなり前に取り出し、味見をしたら完璧(笑)。これほど真剣に出汁を取ったのは初めてです。

そして次にかつお節を入れ、このかつお節も最高級の・・・ではなくて、こちらの日本食スーパーで売っている普通のもの。これも関西風にケチらずに(関西って関東の2倍ぐらい使うんですよね)しっかり出汁を取りました。もちろん一番出汁だけです。

こんな感じ。鍋はいつも我が家で食べているほどの「濃い」味付けをしないようなので、またポン酢で食べるとかもしないようなので、出汁だけはしっかりきっちり取りました。味見をしてみると出汁~~~~って感じ。(笑)

鶏は我が家の大好きなドラムスティック。鶏はここが一番美味しいと思っています。この部位を日本ではなんというんですかね。腿?腿っていうと英語でThighですが、こちらではThighというとこの上の部分となります。

これの骨を外すのですが、結構面倒なんですよね。ところがある時コツを覚えまして、そうすれば簡単。30秒ぐらいで一本ばらせるようになりました。ついでですから書いておきます。

以前は骨の周りをまず切って・・なんてやっていましたが、筋ってなかなか切れないし時間がかかるのね。でもこの方法なら簡単。

まず肉を触って骨が一番わかりやすい所を探します。そして足の下の方から骨にそって出刃包丁を入れます。

次に、骨の反対側にそって包丁を入れて開きます。

あとは簡単で、骨の下に包丁を入れ、骨と肉を切り離す。

あとはあの細い骨を取り、軟骨でもくっついていればそれを取る。これなら30秒ぐらいで出来るはず。

で、これらはとりあえず冷蔵庫へ。

それと鶏肉のミンチがありましたので、それで団子を作ることにしました。そのレシピは九州のある店の水炊きを真似し、変則的ですが、初めてパン粉を入れてみました。あとは玉ねぎと椎茸を刻んだものそして卵。最後に「山椒」の風味をつけようとおもっていたのですが、これは忘れてしまいました。^^;

でも山椒って匂いが飛びやすいですから、ここはホアジャオ(花椒)を使ったほうが良いだろうとか、いろいろ考えていたのですが完全に忘れておりまして、思い出したのはヨメさんに「山椒を入れるんじゃなかったの?」と食べながら聞かれた時。 (笑)

塩コショウと少量の醤油で簡単に味付けをし、少量をチンして味見をしたのですが、スーパーで売っている鳥のミンチってベチャベチャで味はほとんどしないし、どうしようもないと思いました。美味しくないのね。でもま、味はおいといて、感触が悪いので片栗粉を入れたら若干良くなりました。でも蒲鉾の感触。(笑)

そして鍋作りの開始。出汁を鍋に入れ火を掛け、違う鍋で鶏肉の湯通しを行います。30秒程度でしょうか。そして鶏の団子も火をちょっとだけ通すことにしました。これは1分ぐらいか。そしてどちらも冷水で急冷します。結構量が多いのでこうしておけば冷蔵庫での保存も出来ますし、鍋の出汁も汚れない。

鍋が湧く前に鶏肉を入れ、間を置いてから団子を入れ、そして白菜、ネギを入れます。白菜は良いにしてもオーストラリアはネギが問題なんですね。こういう万能ねぎしか無い。

関西人はこれで良いのでしょうが、関東人としてはストレスがたまります。やっぱり太い白ネギがないと・・・。

でもしょうがないのでこれも投入。椎茸、エノキも投入。そしてこれがなければ作るなと言われたゴボウも入れました。でもゴボウは冷凍ものしか売っていません。たまに生も出まわるのですが、欲しい時には無し。

こういうゴボウ。

ゴボウを入れる前、後に出汁の味見をしたのですが、確かに違いますね~~。美味しい。ゴボウが無ければ作るなと言っていたのはこのことかと確認。ガッテン、ガッテン。

さて、ここで真打ちの登場。今回のフォアグラ鍋、いやフワグラ鍋の主役。お麩です。そしてベイビースピナッチを投入して、ちょっと煮込んで完成!

さてさて、味見をしてみます。まずは出汁から。

ん?ん?んんん?味が薄い~~~~~~。出汁はかなり効いているのですが、味が薄い。「醤油をくれ~~~」と関西で初めてうどんを食べた関東人の気持ちがよく分かるような味。 (笑)

次に、本日の主役であるお麩を食べてみました。

あじゃ~~~。駄目だ~~~~。油の臭いがかすかにします。まったくもぉ。

事前に調べなかったのか?なんて言われても、お麩なんてなんでも同じだと思うじゃないですか。でもこれじゃ駄目だわ。それともお麩も湯通しして使うものなんですか?でもねぇ、そんなことは聞いたこともないし、ヨメさんがそんなことをしているのを見たこともないです。がっかり。orz

でもしょうがないので食べました。

全体の味としてはやっぱり関西風とでも言いましょうか。強い味のするものが入っていないので、繊細さはあるのですが、材料の悪さがはっきりしてしまう味。

しかし、この鍋の味付けに醤油は使わないと聞いたような気がします。でも「俺は関東人だ!文句あるか!」ってなもんで、醤油を少々入れてみました。でもなんだか調和していないようで、自分の器に盛って食べるときにはポン酢をかけて食べることにしました。まぁまぁ、いい感じ。でも聞いた時にはポン酢も使わないと聞いたような・・。塩だけかなぁ・・・・・。

どちらにしてもまだ出汁も鶏肉も団子も野菜も残っているので、第二ラウンドに期待。

大体どうしたら自分の好みに合うのか想像出来ましたので、まず醤油と塩麹を入れてみました。でも少量にして「おれは関東人だ!」みたいな味にはしませんでした。「パパは関東人だけれど、ママは関西人だよ」みたいな味。 (笑)

ああ、お麩ですが、湯通しだけじゃダメそうでしたので、鶏肉を外した骨でスープを取ってあったもので、ちょっと煮てみることにしました。そしてちょっとオタマで潰して絞って(笑)、鍋に投入。

いい感じ~~。お麩のおかわり自由の食べ放題。(笑)

しかし、この作り方を聞いた時に全部レシピは覚えたつもりでしたが、きっと何か足りない、忘れているような気がします。

この鍋で一番美味しかったのは鶏でした。やっぱりドラムスティックは美味しい~~。全体的に薄味でしたが、それだけに鳥の味が前に出てきました。それと団子も良い感じ。味見でチンした時には蒲鉾みたいで、こりゃ駄目だと思いましたが、結構しっとりいい感じに仕上がりました。

そして第二ラウンドはこれまたゴッソリ冷凍のゴボウを入れたのですが、醤油と塩麹と、そして鶏から出た出汁が合わさっていい感じです。この最後の汁を濾して雑炊を作ると聞いていましたが、なるほどと思いました。かなり美味しいはず。

中途半端に材料を残してもしょうがないので、全て投入。溢れる一歩手前なり。 (笑)

息子は友達と飲みに行くと出かけましたが、出かけるときに「オヤジ、帰ってきたら食べたいから、絶対に残しておいてよね」と真面目な顔をして言っておりました。

知るか、そんなこと。なーんて言うのも可愛そうですから、主役のお麩だけでもたっぷり残しておいてやりましょうかね。 Ψ( ̄∇ ̄)Ψ

美味しかった~~~。ご馳走様~~~~~~~。

いやいや、最後の汁でどうするかが本当の真打ちの出番でしょうね。本当は葛切りでもいいかなとおもっていたのですが、やっぱりオジヤか。オヤジですからね。なんてつまらない冗談はさておいて、後ほどじっくり作ってみる予定。

私は鍋物の最後のオジヤはサラッとしたものより、かなり煮込んでコメのツブツブが無いお粥みたいにするのが好きです。

楽しみだ~~~~。

ももたろうさん、ご城主様、有難うございます。美味しいフォアグラ鍋、いやフアグラ鍋でした。ゴボウでこれほど美味しくなるとは知りませんでした。また主役のお麩ですが、鯉になったつもりで結構パクパク食べましたよ~。

 

 
    

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