偽「特上鮭フレーク」を作る

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なぜか我が家の冷蔵庫には「鮭フレーク」がいつも入っています。私は鮭は嫌いじゃないんですが、ゴールドコーストの「何はなくても鮭はある」という生活を25年も続けていますと、いささか鮭にはうんざりなんです。

でもたまに思い出しては熟成させた「本格的塩鮭」の真似事をしてみたり、洋食っぽく「低温調理(コンフィ)」してみたり。でもただ塩をふっただけ(or塩水に漬けた)の塩鮭ってなんか違うんだよなぁと思ってほとんど食べません。

でもヨメさんは自分で塩鮭を作ってはそれを「鮭フレーク」にして置いておくんです。

先日ですね、無性に「卵かけご飯」が食べたくなりまして、ご飯に生卵を乗せて醤油を掛けたんですが、なんかやっぱり寂しいんですね。そこでハタと思い出して、その「鮭フレーク」を掛けてなおかつ「刻み海苔」も振って食べたら・・・・・・・・

うめ~~~~~~~~。極上の味。(笑)

そういえば子供の時にこんな味の卵かけごはんをよく食べたのを思い出しました。振り掛けです。

その子供の頃の思い出だけではなくて、本当に美味しいと思ったんですよ。

ところがヨメさんの鮭フレークは(大きい声では言えませんが)私としてはちょっと物足りない。しっとり感がないんですね。いわゆる、まさに「塩鮭」をフレークにしたもので、ヨメさんに作り方を聞いてみますと「焼いてからほぐす」と言っていました。

だからか・・・・

実はですねぇ、もう今から30年ぐらいまえになりますが、一瓶5000円ぐらいの鮭フレークを食べた時のことが忘れられないんですよ。しっとりしてて美味しくて、脂が乗っていて、これだけで立派な料理だと思った。

それを作っている会社って結構有名で、新潟の会社だったかな。一番良い脂の乗った鮭を使うとテレビで見た覚えがあります。そういえば瓶の底の方にはうっすら油がたまっていたっけ。

油かぁ・・・

と考えた時にフト思い出したのが「安い寿司屋」でだす「インチキネギトロ」。普通の赤身の安いマグロに油を混ぜてるんですね。また、裏ワザで赤身にマヨネーズを混ぜるると、「これ、大トロ?」みたいになるのもテレビで見たっけ。

やったろうじゃんか、と思ったものも、やっぱりなんとなく気がひけるんですわ。ヨメさんに話したところ、(毎度の)「あんた、バカじゃないの?」って言われましたし。

でも鮭の低温調理と言えば大体はコンフィで、それも多くのレシピを見ても脂の乗った腹身は使わずに背中の身を使うのね。でもエクストラバージンオイルでコンフィにするとなんとも言えない豊かさがある。コンフィだなんていうとカッコいいですが、油煮じゃんかと思うわけです。

じゃぁ鮭のコンフィを作ってそれを細かくすれば良いかな?なんて思ったんですが、鮭のコンフィって元々の保存食としてのコンフィじゃないのね。作ってすぐ食べるし、いくら瓶詰めにして冷蔵庫に入れておいても保つわけがない。

そもそも知ってます?鮭のコンフィの温度はどのくらいで作るか。

大体42度~60度程度なんですね。多くは50度以下じゃなかろうか。

これって見た目は生そのもので火が通っているようには見えない。ましてや42度なんてちょっと熱めの風呂と一緒ですから。

これも48度。日本人としては許せない温度。(笑)

鮭ですが温度を変えるとどう変化するのかの動画。これは非常に参考になります。ところで魚のタンパク質はなんと20度で変化を始めるんだそうですね。びっくりです。

42度じゃ48度じゃなんて我々に言わせれば刺し身と一緒じゃないかぐらいに思いますが、洋食の世界ではこれもちゃんとした「調理済み」なんですね。

私もいろいろな温度で試してみましたが、私は55度が良いと思います。生じゃない、でもちょっと火が入っている感じ。焼鮭の火があまり通ってなくてフワっとしたようなあの美味しい感じに出来上がる。でも60度を超えちゃうとタンパク質は一気に収縮してきて限りなく「焼き鮭」に近くなるのね。もちろん焼き鮭は焼き鮭で美味しいですが、低温調理の鮭も結構いけると思います。ただし、ご飯のおかずにはならない。

だからそれを崩して瓶に詰めて・・・と思ったんですが、やっぱり保存は効きませんし、生過ぎますよねぇ、鮭フレークとしては。

ということでまぁ、とにかく油で火を入れようと、フライパンに油をちょっと多目にひいて鮭の切り身をいれて炒めることにしました。火が通ってきたらスパチュラーでほぐします。

結構鮭から水も出てくるのですが、そのまま中火で炒め続けると水分も蒸発し、水分の色も白から透明に変わってくるんですね。つまりそれは油で水分は蒸発したということでしょう。

味付けは「日本酒」「昆布だし」と「塩(美味しいろく助の塩)」のみ。

水分を飛ばせば飛ばすほど保ちは良くなるはずで、保存食としてのコンフィみたいに「水分と油を入れ替える」なんてところまで行かないにしても、「そこそこ水分が飛んだ鮭+油」の状態にしました。

ちょっと油が多すぎましたが、フライパンを傾けておくと油が下方に溜まってきますので、それをどけてしまえばOK。

味見をしてみると・・。\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

偽「特上鮭フレーク」の出来上がり~~~~。しっとりしていて決して油っぽくなく、なんとも言えない美味しさ。

嬉しい・・・・・・。

ヨメさんがこれを食べたらなんと言いますかね。「オエッ!」かな? (笑)

 
 
 

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