昔から牛肉を買う時ってリブアイばっかり。ステーキが主ですが。ユッケを作るときにはランプ。そして煮込みにするときには脂やスジがあるような安い肉。それかオックステイルとか牛タン、頬肉。
まず買わないのがテンダーロインと腿肉。
テンダーロイン、ヒレ肉なんて長い間食べていませんからどんな肉だか思い出せないくらいなんですが、脂がほとんどなくて非常に高い。でも柔らかいのはピカ一だけれど味的には面白くもなんともないと思っています。シャトーブリアンなんて何十年も食べていません。これは豚も同じで、トンカツと言えば絶対にロースでヒレはタダでも食べたくないぐらい。
問題は腿肉。これって脂身は少ない赤身で、やすーーいステーキはこれだったりするんですよね。パサパサで硬くて安いけれど食べたくない。煮込みにも使いたくないし、多分使うとしたらローストビーフか。でも肉の旨さって脂身に強くあると信じている私としては興味がでませんでした。でもハムは良いと思うんです。いわゆるシルバーサイドですね。外腿。サンドイッチに使うハムはこれが美味しいと思う。
だから腿肉を家で調理するって、全くと言って良いほど無かったわけです。でも先日、さっぱりしたローストビーフを作る実験をしたいと思ったんです。我が家でローストビーフというとローストビーフ用に加工されたブロックを使うのが多いのですが、あれってブライン液を「注入」してあるわけで、最近美味しくないと思うようになった。だから素のままの腿肉(シルバーサイトとかトップサイド)でローストビーフを食べてみたいと。
いつもローストビーフを作るのはこの手の味付き(ブライン液を注入してある)のもの。いろいろな味のものがある。
加工されていない腿肉。トップサイドってことは内腿ですかね。値段は加工肉と一緒。1キロ15-6ドル。
でも結局、加工されていない腿肉ブロックでローストビーフは作らずに、先日、ミンチを作ってシェファードパイを作ったわけですが、中途半端に余っているブロックでちょっと実験をしてみようと思いました。それは昨日の「安い和牛」の実験でわかったことですが、タイのチリソース(スリラチャ)+海鮮醤(ホイシンジャン)を付けて食べたのが一番美味しかったから、腿肉もそれで食べてみようかと。
中途半端に残った腿肉。
これを超薄切りにしてみました。シャブシャブみたいな感じ。っていうのはこの腿肉の薄切りも売っているんですが、シャブシャブなんてオージーはしませんから肉が厚いんですね。もちろん数ミリですが、こういうのを焼くからパサパサになったり硬く感じるんじゃないかと。ということで出来る限り薄く切ってみました。
腿肉って脂のない赤身ですが、この程度の脂が入っていたら良いかもしれないと思いました。
そしてこれに「塩コショウもしない」で、超熱く熱したフライパンでさっと両面焼くだけ。ああ、油は使わずに腿肉に付いていた脂身を使うことに。これ。
これをカリカリになるまで炒めると結構油がでるし、カリカリを食べても美味しい。
ここでさっと焼く。調味料は一切無し。
それを昨日の「安い和牛」と同じく、タイのチリソース(スリラチャ)+海鮮醤(ホイシンジャン)につけるだけで食べてみました。まさにベトナムのフォーに入っている牛肉スライスを食べるのと同じ感じ。
美味しい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
これ良いわ~~~~~~~~~~~~。
普通の焼き肉には飽きているし、この辛いのと甘いのとのコラボがなんとも言えず。甘い海鮮醤(ホイシンジャン)は北京ダックのあの味噌で、これだけだと甘すぎて合わないと思う。でもタイのチリソースっていわゆるいろいろあるチリソースとはちょっと違うのね。味がある。甘ったるいチリソースじゃ美味しくなくて、これとのコラボは鉄壁なんでしょうね。ベトナムのフォーを食べるときには必ず出てくるし。
右の瓶にはいっているものは関係なし。ちなみに瓶に入っているのはヨメさんが思いつきで作った「ナンプラー+赤唐辛子」。これはこれで使いみちがある。ああああ、これも使って食べてみるべきだったか。
そしてびっくりしたのがですね、硬くてパサパサになるだろうと思った腿肉がしっとりしていて柔らかいんですよ。なんなんだこれ。
脂がそれなりにあるリブアイとか、日本式で食べるシャブシャブ用の肉とはまるで違う美味しさ。脂身が少ないからすんなり食べられる。
ただやっぱりコショウは欲しいと思いました。少量の塩と多目のコショウで下味を付けるべきでしょうね。
腿肉ってこんなに使える肉とは知らなかった・・・・。これならローストビーフも美味しいかもしれない。でも大きな塊で下手に火を入れ過ぎちゃうときっと食べたくなくなるはず。
これを作っている時に、長男が来たんですよ。「何を作っているの?食べたいなぁ」って。(笑)
長男と一緒にああじゃこうじゃウンチクを語りながら食べていて、これってやっぱりバカにできないという結論。
それとですね、彼は先程、私の作ったシェファードパイを食べたんだそうです。それも小さなココットですから足りなくて「フェリーロードマート」で買ったシェファードパイも作って、2つ食べ比べてみたそうな。
「オヤジが作ったほうが間違いなく美味しい」ですと。\(^o^)/
タマネギがどうじゃこうじゃ言っていましたが、やっぱりミレポアをちゃんと炒めて入れて煮込んでありますし、フェリーロードのはそこまでやっていないのかもね。上に乗っているマッシュポテトもきっとインスタントのパウンダー状のを使っているんじゃなかろうかと。ま、商売としてはコストダウンが当たり前ですから、家で作るほど手を掛けないのは常識なのかもしれませんね。
しかしこの「タイのチリソース(スリラチャ)+海鮮醤(ホイシンジャン)」って面白いですわ。鶏肉にも合いそう。でも豚肉はどうかな・・。
マレーシアに行ってから肉の欲しい部位がいろいろ手に入るのかどうか気になっています。それとマレーシアに行ったら絶対買おうと思うものがあるんですよ。それはスライサー。肉屋にあるあの肉を薄切りにする機械ね。あれって恐ろしく切れますから怖いなんてもんじゃないんですが、あれがあるだけで食生活が随分変わるはず。TTDIで単に「しゃぶしゃぶ肉」なんて頼むんじゃなくて、自分の好きな部位を好きな厚さに切れたら良いと思う。今回の牛の腿肉も同じで、スライサーがあれば簡単。
ローストビーフも綺麗に切れるんだろうなぁ・・・・
マレーシアの通販サイト「LAZADA」で調べてみました。RM538とのこと。この値段なら買いだわ。でも製品の完成度、安全性ってのが気になります。あの円盤のブレードが外れて飛んだら怖いことになりそ。(笑)
電動式じゃなくて「手動式」なんてのもあるんですねぇ。こっちのほうが安全かな?でもこっちは倍以上の値段がする。