マナガツオ、あるいはクロアジモドキをつかっていろいろ実験をしようと思っているのですが、このPomfretと呼ばれるあの数種類の魚の「正確な呼び名」がよくわからないんです。
調べればわかることで調べてはいるんですが、店によって「変な表記」があるのね。また、英語表記、中国語表記、マレー語表記といろいろあって、その3つを並べて書いているところはまだ見たことがありません。
英語が一番わかりやすくて
1 Black Pomfret ← クロアジモドキ
2 Chinese Pomfret ← これがシナマナガツオ
3 Golden Pomfret
4 White Pomfret (シルバーとも呼ばれる)
と、この4種類がある。この4種は同じ魚ではなくて、1のBlack Pomfretは「マナガツオ」ではなくて「クロアジモドキ」。Chineseってのが「シナマナガツオ」といわれるもので一番高い。一番安いのはBlack Pomfret「クロアジモドキ」。その違いも数倍の違いがあるからきっと味も全くちがうのでしょう。どの魚も同じ店で定点観測をしていると日々かなりの値幅で動きがあるのね。肉みたいにキロいくらってのがほとんど変わらないみたいなことがなくて、3割ぐらいの値動きが普通にある。
ま、抑えておくべきところはまず二種で「シナマナガツオはChinese Pomfret」と、もう一種は見た目はそっくりでも種類が違う「クロアジモドキ)Black Pofret」。ここだけわかっていれば良いと思っています。で、見た目でも簡単に違いがわかるのね。
クロアジモドキ(Black Pomfret)はその名の通り、4種の中で一番色が黒い。そしてヒレの形が全く違うのね。胸鰭がまさにアジの胸鰭みたいにピンととんがっている。色とヒレだけでまず間違うことはないはず。
マレーシアのBlack Pomfretはこの写真より(他のPomfretより)かなり黒いのですぐわかる。
そしてシナマナガツオ(Chinese Pomfret)は見た目が薄汚い。そしてヒレが幅広。
その他、いろいろ違いはあるようで、私が見た感じでは「鼻の穴の位置」が随分違うのですが、色とヒレだけで違いはわかりますよね。
さて、ここからが問題なんです。
英語表記がしてあれば上の4つの名称を覚えれば良いですが、マレー語だけの表記の店もあるんですね。ま、それでも「見ればわかる」わけですから問題は無いだろうと思っていたんですよ。ところが問題オオアリ。
英語表記にマレー語表記を付けてみます。
1 Black Pomfret Bawal Hitam / 黑昌
2 Chinese Pomfret Bawal Tambak (Bawal Chinaとも呼ばれる)/ 斗昌
3 Golden Pomfret Bawal Emas / 金昌
4 White Pomfret Bawal Putih / 白昌
俺は知っているよという人もよーく見てくださいね。これ違うんじゃない?って思う人もいるはず。
Black PomfretはBawal HitamでHitamは「黒」という意味。ここは問題なし。そしてWhite PomfretはBawal PutihでPutihは「白」。なるほどですよね。真っ白で綺麗な魚。一番おいしそうには見える。(笑)
ところがBawal Putihってのが「マナガツオ」じゃないの?という人がそこそこいる。でもシナマナガツオはChinese PomfretでBawal Tambak。おかしいでしょ?Putihの意味は白で、マナガツオの鱗を取ると真っ白になるからそこから名前が来ているのだろうと「想像」して納得する人もいるんでしょう。
なんでこの辺がはっきりしないのかなとずーっと不思議に思っていたのですが、どこの店だかわかりませんが(多分イオン)で「Chinese Pomfret(White)」と書いてあったところがありました
これって
2 Chinese Pomfret Bawal Tambak
4 White Pomfret Bawal Putih
が混ざってる。きっとこういうことがあちこちで起きているんじゃないですかね。
ダボは細かいなぁって思うかもしれませんが、この2種類は値段が全く違うんですよ。だからどうでも良いじゃんってわけにはいかない。
Bawal Putihをマナガツオだと思って買うと上手くないんじゃないですかね(安い)。(シナ)マナガツオは「Bawal Tambak」として別に存在しているんですから(かなり高い)。
でもここでまた迷路に入るんですね。
クロアジモドキBawal Hitamは「アジ科」の魚。シナマナガツオBawal Tambakはマナガツオ科。
では2番3番のPomfetは一体何?
マナガツオは英語でPomfret。でもクロアジモドキもPomfret。だから英語から理解しようとすると全部マナガツオになってしまう。(笑)
この辺は日本の魚も同じで、英語名(一般的な名称)っていかにめちゃくちゃかわかる。って日本も同じか。
そしてそしてもっとややこしいのは、クロアジモドキはアジ科ですが、かつてはマナガツオ科に属していたりわけわからないことこの上なし。そもそもマナガツオってカツオの一種?なんて人が出てくるとカオス状態になる。(笑)
ま、私としては自己流で自分の中でこう分けています。
1 Black Pomfret Bawal Hitam ←アジの一種 クロアジモドキ
2 Chinese Pomfret Bawal Tambak ←シナマナガツオ
3 Golden Pomfret Bawal Emas ←アジの一種、マルコバン
4 White Pomfret Bawal Putih
ただし、マレーシアのマナガツオは3種類あって、「価格がまるで違う」。高級魚としてのマナガツオは分類上でも、値段的にも
2 Chinese Pomfret Bawal Tambak
であって
4 White Pomfret Bawal Putih
ではない。
この辺の理解が同じでないと、話が通じないんですね。また息子に「買ってきてくれ」と言っても彼は必ず悩むはず。またXXXで安く売っていたよ、食べたよという話も、一体どの魚のことかわからないんじゃ話にならないじゃないですか。
でも「見た目」で違いはわかるんですね。まずはそれを覚えないと・・・。
シンガポーリアンがこれらの魚の違いを説明しているブログがありました。