「光屋@デサスリハタマス」に行ってきた。将来も楽しみな店

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ヨメさんと二人で「光屋@デサスリハタマス」に行ってきました。

二度目ですが(9年前のことはなしにして 笑)このお店は良いと思いますわ。

実は店のメニューを見たのは今回が初めてで、前回、私はひたすら出てくるものを食べる、飲むだけだでした。で、思ったことは「こなれているな」ってこと。

私はこのお店は(準)高級路線で行っているのかと勝手に想像していたのですが、メニューを見ると全く違っていて、普通にいろいろあるんですね。いわゆる「居酒屋使い」も出来る店。これって客がどういう食べ方、飲み方をするのか選べるという点で良いと思いました。そしてこの店の特徴ですが

○ お酒が安い

例えばビールが15リンギ。これってホーカーズの価格。私達が良く飲むのは焼酎の「イイチコ」なんですが、これが驚きの155リンギかな(ボトル)。他店では200前後で、中にはそれに++のところもあって飲ん兵衛には辛いけれど、光屋ならガンガンいける。(笑)

○ 店主には腕がある

店主の諸井氏は腕があるから、ちょっとしたものが驚くほど美味しいのね。例えば、これ。里芋の煮付け。

里芋そのものは冷凍の里芋だけれど、さすが京都の老舗出身だけあって味付けが良い。そして(生の)柚子が振ってある。これが激ウマ。そしてこれの価格は確か10リンギ。(笑)

ありゃ、写真がない。すいません。m(_ _)m

○ ちょっと変わった品がある

またあん肝だけれど、定番はポン酢仕立て。それもあるけれど、独自に味付けをして煮たものもある。こういうのが嬉しい。

それとこういう規模で店主が板場に立つからこそできる(メニューに載らない)「特殊なもの」がある。今回は「マグロ(違ったっけ?)の肝」。これも美味しかった。

私が一番嬉しかったのはこれ。白子の焼いたモノ。もちろん白子はタラ。(KLでは鮭の白子も出回っているけれど・・・・)

それと何年ぶりに食べたろうか。鰻の白焼。ちなみに鰻は日本から「活」の状態で入ってくる。

ヨメさんは蒲焼き。

ま、その他もろもろ食べましたが、平均点は高いと思います。(でも普通のものもあった 笑)

○ リクエストができる

これも店主が板場に立っているから出来ることだと思うのですが、光屋のフェイスブックにあったように「ふぐ」を食べたいとか、何か特殊なものがあればそれを事前にお願いしておけば入れてくれるという点。

私はここがこの店の大きな特色になると思っているんです。

私は良いことばかり書くのは嫌いで、思ったことはなんでも書きますが、このお店は「食材が店主の腕より劣っている」と思います。ただこれって店の欠点てことじゃなくて、デサスリハタマスというロケーションで、「どういうもの」を「どれだけ手を掛けて」「どんな価格で」「どういう客層を狙うか」ってのはどこの店も考えているわけで、常に最高の物を出すわけがないですよね。

またあの店は・・なんていうのも、その店はそういう「狙った路線」、当然そうするつもりでやっているわけで、高いとか美味しくないとかまずいとかいうのはちょっと違うと思うんです。

それはこの光屋とて同じで、どういう客相手にどんなものをいくらで出すか選択してやっている。

その点で、私は光屋はもう少し上を狙っても良いんじゃないかと思ったんです。諸井氏の腕的には全く問題がないわけで、でも普通は「より良いもの」は「高くなる」のが当たり前で、そういうものを扱いたくても扱えない店っていくらでもあるはずで、簡単にはいかない。

でもこの店の利点は「客の要望に応えられる」珍しい利点があるわけですから、それを有効に使ったら面白いと思いました。つまりですね、普通「より良いものを使う」のは「店のリスク」になるわけですよね。でも「そのリスクは客が取る」ようにできるってこと。事前にリクエストした客が責任を取る。

これなら店はリスクがないですから日本から「なんでも」入れられる。

ただし、他の日記に書きましたが、食材は必ず「サプライヤー」を通して仕入れるわけで、なんでもかんでも店の欲しいものが手に入るわけじゃないのは明らか。

たとえば、今回の「鱈の白子」ですが、たしかに美味しいのは間違いがないけれど、私としてはこのグレードが限界か・・と思ったんです。あれ以上のものを欲しがるのは海外では無理と決めつけるのではなくて、もし客がそれを望むなら、仕入れのリスクも当然客も取るという前提で、また仕入れもそれなりの量になるし、そしてサプライヤーがそれをやるかやらないかという問題もあるけれど、価格はまるで違うようになるにしてもそういうものを提供するのは可能じゃないかと。

要は客がOKならそれで良いわけで、でも一組の客がその仕入れ分を消化できるわけもなく、常連が増えてくればそういう「普段は扱わないものを出す催し物」も出来るんじゃなかろうかと。

これはイクラもそうで、醤油漬け、塩イクラとか各サプライヤーがマレーシアに持ち込んでいますが、あれって「なんちゃって和食屋、わけわからん回転寿司」も使うし、その量のほうが圧倒的に多いから「それなりの品質」なんですね。もちろんサプライヤーによっては良いものを持っているところもあるんでしょうが、私はマレーシアで食べるイクラはちょっと悲しいし、「飾り」にしかならないと思ってます。

こういうのは店主、板前はもちろんのこと、客だってわかっているわけで、でも光屋みたいな規模で、店主が板場に立って客とやり取りが出来る店なら、もっと良いものを入れるブレイクスルーはあると思うんですよ。

そんなことが簡単にできるとは思わないけれど、やろうと思えばどうにかなるのがこの光屋という店だと思ったんです。そしてもし、特殊なものをある時期に入れるという話があるのなら、是非声を掛けてもらいたいと思う。

ま、我儘なダボの夢ものがたりでしかないのですが、かなり前にマレーシアに来た時、鱧はあるわ、松茸もあるわ、そんな和食店があるマレーシアってなんなんだとびっくりしたんですよ。だから出来ないはずはないのだけれど、「店のみがリスクをとる」んじゃ絶対に長続きしないんですよね。これは海外の店はどの国、どの都市でも同じじゃないですかね。下手にやる気を出すと潰れるのが常識。

ま、こんな話は店主としたわけでもなくて、私が勝手に夢見ているだけで、今の光屋は「今の路線」でどの程度やっていけるかを模索中だと思います。決して最高のものをだして・・・って考えてるわけでもなくて、デサスリという場所で、どのレベルの出し物で、あの価格でどこまでやれるのか挑戦中ってことなんでしょう。

でも私は店主の諸井氏には腕があると思っているし、そして彼の天ぷらを是非食べたいのだけれど、実際に天ぷらを揚げているのはミャンマー人(好青年)で、揚げ方も「使う粉」も諸井氏とは違うはず。また鰻も仕込みは諸井氏がやるけれど、最終的に焼くのは諸井氏ではない。

その辺が私としてはちょっと残念なんだけれど、店は店の計画、夢があるわけで、私の思っていることなんかただの戯言でしかないんですね。でも諸井氏の腕を考えると、今の光屋には私としては何か物足りなさを感じるわけです。と当時に、将来化けることも出来る可能性を秘めているんじゃないかと・・・。

楽しみです。

今日書いた内容はいつもと違うでしょ?

私はマグロ好きですが、いつもは「本マグロならなんでも喜んじゃう」なんて書いていますから。でもそれはそれで本当で、そういう風に思わないと海外で和食なんて食べていられないんですね。特に和食が厳しいゴールドコーストではそうでした。だから「本マグロなら何でも良い~~」と自分に言い聞かせて来ました。そしてそうなった。(笑)

ところが光屋みたいな店に行くと、「寝ていた子が起こされる」。(笑)

でも私も家族もグルメではないし、将来的にもグルメにはならない。それが我が家のポリシー。

光屋

さぁて、頑張ってタコ焼きを作ろう。60個ぐらい作って冷凍。(笑)

 
 
 

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