このことをブログで大っぴらに書くのはちょっと気がひけるんですが、そして魚にしても日本の食料品にしても「卸から買う」ことに興味がない方が多いようで書いてもしょうがないとは思うのですが、私がそうであるようにこれができるって金銭的にも本当に助かりますし、スーパー等で売っていないものが手に入るって凄いと思っています。
そしてそして、「日本食レストランでも食べられないものが手に入る」んですから、\(^o^)/なんてもんじゃない。
卸から買うってことは、先日の「魚の卸売市場」も同じで、「アジを二匹ください」ってわけにはいかないんですね。アジだとすれば「一箱買い」となる。ま、これは世界中どこでも同じですが、そのかわり「安い」んですね。
そして「日本食料品の卸し」ってことは、「乾物」「冷蔵モノ」「冷凍モノ」「空輸モノ」があるわけで、よく和食レストランが「毎週二度、日本から空輸して新鮮な魚を入れています」ってのはこういう業者から買ってるって意味でしか無い。当たり前ですよね。マグロにしたってヒラメにしたって地元で捕れた魚じゃないんですから。ましてや冷凍モノじゃなければ空輸するしか無い。
ただ、こういう業者ってかなりの数あって、それぞれ扱う商品が違うし、マグロと言ってもすぐ刺し身にできる「サク」の状態の「冷蔵」「冷凍」もあったり、冷凍していない4分一と呼ばれる大きいのがあったり(これがベストでしょうがかなり大きくて個人には買いようがない)、また、やっぱりひとつの業者だけじゃ無理だから数社のサプライヤーから仕入れるんでしょう。あるいは特別に「専用」のものを入れてもらうことも出来るんじゃないですかね。
業者の規模もいろいろで、それこそスーパーに大量に卸していたり、大きな和食チェーン店から、街の小さな「なんちゃって和食店」とか和食店じゃなくても日本の食材を使う店もあって、取引高ってそれぞれかなりの違いがある様子。
だから本当は「カートン売り」(お酒なら1ダースとか)ってことになってはいるものの、1本売りもしているのが現状。
ただ冷凍品だけは「小分け」には出来ないですから、1カートンずつ買うしか無いですね。
モントキアラのコンドを中心に動いている「移動販売店」がありますよね。トラックで野菜だとか魚だとか売りに来る。前にも書きましたが、あの店の「魚」が結構安かったんですよ。あれは確かホッケの干物だと思いますが、「どうしてこの価格で売れるんですか?」と聞いた所、「ボックスで仕入れているから」との答え。確かに、小分けした袋は「ピッチリ真空パック」してあるわけじゃなくて雑でしたが、すぐ食べちゃうのなら問題なし。
移動販売店ではなくて、また料理屋でもなくて、日本食材を売っている店がありますが(日系、現地系いろいろ)、そういう店もそういうサプライヤーから買っているんでしょう。
私も卸問屋から買えるの?
当然、誰しもそう考えるわけで、でもいつも行く和食店が仕入れている問屋がそう簡単に「一般消費者」に売ってくれるのかな?って思いますよね。また買うとなればかなり大きなロットじゃないと駄目なんだろうと。
ま、確かに卸屋ですから、「アジを二匹・・」ってわけにはいかないですが、彼らの客には「小さな店」だってたくさんあるんですね。そしてこの業界はかなり競争が激しくて、輸入卸業者はいくつもありますから、「貴方には売りません」なんていう業者は基本的にはないはず。
でもある業者は「売りません」と言ってきた。その理由は「我が社は【小売部門】を持っているから」とのこと。そりゃ当たり前で、どこにでもある「中島水産(あちこちのスーパーにある「なかよし」も同系列」のヘッドオフィースに行って「卸値で売ってくれますか?」と聞いても無駄でしょう。(笑)
でもどこでも売上を欲しいのは間違いがない様子。
要は、NSKに行けば卸部門があり、街には「魚の卸売市場」があり、他の都市、漁港でも卸問屋はありますが、当然、「誰でもがそこに行って買っている」のが現状でしょう。日本だって同じですよね。まとめ買いが基本ですが、「現金取引」で卸価格で売ってくれる店はいくらでもある。
どうやってそういう業者を探すか?
これは私の場合はネットで探すのが基本です。紹介してくれる人もいる。でもよく知っている日本食店に行って「どこから仕入れているの?卸問屋を紹介してくれる?」なんて馬鹿なことは聞かない。(笑)
またビレッジグローサーやBIGでもスーパーを見ていると、商品を店に並べている人がいますよね。ああいう人達に声を掛けてみるんですよ。すると大体は彼らは「納入業者」なんですね。だからちょっと名刺をもらっておくとか、あるいはそこに並んでいる商品の裏を見ると「輸入業者」の名前が印刷されていたり。そういうところからルートを辿って行けば、必ず「卸値で売ってくれるサプライヤー」を見つけることは出来るんですね。
特にパブリカのBIGは品揃えの種類が半端じゃありませんが、あれを独自で仕入れていたら多分すぐに倒産する。(笑)
でも世界中のスーパーや百貨店がやってるのは「消化仕入れ」ってやつなんですね。スーパーや百貨店は「場所貸し」をしているのと同じで、「売れてから仕入れを起こす」のね。業者としては「委託販売」みたいなものですが、在庫負担から商品を並べたり補充したりも「業者の負担」でやっている。
伊勢丹とて同じで、客は伊勢丹を通して買うだけのことで、伊勢丹は「場所貸し」みたいなもの。でも当然、どんな店でも「在庫」を自社で持つものもあるけれど、基本は「他人の褌で相撲を取る商売」だとあの業界に長くいた私はそう思います。
だから業者だって、本当は「直接売れるものなら売りたい」ってのが本音なんですね。百貨店の店頭に来た客に、「我社から直接買いませんか?」なんてことを言ったら大変なことになりますが、もし客が勝手に調べて会社に来て「安く売ってくれる?」と聞いたなら、喜んで一般価格(百貨店価格)の半額で売る業者はいくらでもいるんですね。これはどんな商品でも同じでしょう。(薄利の食品はそこまで安くはならない)
実際にはこれは極論で、自社の直売店があれば「そこで安く売る」ような業者は百貨店は使いませんし、フリで突然現れた客に平気で安売りするような業者も基本的には使わない。業者としては「XXX百貨店に売り場がありますから、そちらへお越しください」と言いたくないけれど言うしか無い。(笑)
でも時代も変わり、どこも競争が激しくなって売上確保に目の色を変え、在庫負担を軽減したい業者はゴマンといますから、ちょっと頭を使えば安く買えるのが普通だと思っています。業者もなんだかんだ理由をつけて「通常は絶対にしない値引き」をして売る(卸している百貨店からクレームがつかない様な)方法を考える。
さて、マレーシアは?
ま、輸入食材の業界は結構大きくて日本に限らず、世界中から商品が集まっているわけで、どうにか売上を取りたい業者も多い。
先日こんなものを買ってきました。
どこのスーパーにも売っていなくて(伊勢丹にもない)困っていた「紅生姜」(笑)
1キロパックでRM20。使い切るのに半年はかかる。(笑)
定期的に買っている「博多屋の明太子」。これは「(安い)切子」ではなくて綺麗な一本モノ(高くなる)。1キロRM210。
「イクラ」。醤油漬け(価格はちょっと安い)はイマイチ美味しくなくて「塩漬け」の方が美味しいと思うのですが、今回は「素のままのイクラ」。味付けは如何様にでも出来る。1キロRM350。(あとで調べたら「薄塩」でした)
西京味噌(白味噌)。これは今まであちこちのスーパーで買いましたがろくでもないものばかりでした(何度もヨメさんに買うなと怒られた 笑)。これは品質の良い白味噌とのこと。安いのもある。1キロRM29.80。冷凍ものなので期待大。
ヨメさんの得意な「特製太巻き」を作るのにどうしても大量の「三つ葉」が必要なので、10束買いました。すごい量。多すぎ。 (笑)
ひと束RM4。(ローカルで育てたもの)お浸しを作って冷凍しておけば大丈夫かも。
大葉。60枚入り。(ローカルもの)1パックRM13.00。
明太子のチューブ。500グラム入り。RM38.50。(これが激安なので高いものと使い方を分けて平均化する)
あん肝。200グラム入り。RM37.5。
安くて美味しくない冷凍ウニ。これで塩雲丹を作ると生まれ変わる。(笑)
1船100グラム。RM35。
リードペーパータオル。1箱70PCSの業務用。RM23。
こんなところです。この価格を安いと思うか高いと思うかはそれぞれですが、これらが小分けされて店頭に並んだり、お店で食べると結構な価格になるわけです。
その他、業務用が主ですが、醤油、お酢、油、カレー、お酒など、倉庫に行くと凄い量に圧倒されます。ありとあらゆるものが並んでいます。スーパーの店頭に並んでいるものも多いですが、私が気になるのが「日本食レストラン」で使う、様々なソース類かな。焼肉、ステーキ用とかいろいろ。
冷蔵物はそれこそスーパーで並んでいるようなものがごっそりあって、オデンの具もいろいろ。でもそれらは当然、1カートンずつ買うしか無くてバラ売りはしない。
冷凍ものも魚介類がいろいろ。寿司屋で使っている「茹で海老」とか天ぷら用の「伸ばし海老」、赤貝、ミル貝、北寄貝、その他、サバ・アジ・ホッケなどの開きとか。
彼らが「Air flown item(週に二度入荷)」って呼ぶのが「生もの」で、これは本マグロのトロ・中トロ・赤身、シマアジ、ヒラメ、真鯛、キンメ、関サバ、関アジ、オス・メス鱈、天然カワハギ、石鯛、石垣鯛、キンキ、メバル、カサゴ、オコゼ、ハマグリ、サザエ、アワビなど、寿司屋でも見たことがないものがいろいろ。「身欠きとらふぐ」なんてのもあって、こちらで「チャイブ」と「旭ポンズ」(ワンウタマの伊勢丹の上で売ってる)でもあれば、かなり美味しい河豚ちりだって安価に出来る。
こういう「生もの」は当然在庫では持っていなくて、注文をすれば3-5日で手に届くようになっている。
これらを我々一般でも買うことが出来るわけです。
でも一つ一つの量が多い。
しかしですね、仲間同士で3-4家族集まればなんてことはないんですね。ヒラメだって寿司屋で出しているのが買えますから、半身づつに分けるとか。マグロも同じ。(冷凍モノなら柵取りしたものがある)
一般的によく食べる干物類ですが、これも一箱20枚以上入っていますが、分ければ問題なし。ウナギも同様。
私がなぜ「ちゃんとした真空パック器」が必要かというのは趣味の「低温調理」もありますが、こういう諸々を冷凍するのに絶対に必要なんですね。もちろんジップロックでも綺麗に空気を抜くことは可能ですが・・・。
ゴールドコーストでもこういう卸業者から手に入れることはやっていて、でも日本からの食材というより、オセアニアのものを主として買っていました。魚屋では売っていない「ニュージーランド産のタコ」(1ロット10キロ)、オーストラリアで蓄養しているインドマグロ(日本に大量に輸出されている)とか。これも阪神大震災の後にチャリティーバザールをやって義援金集めをしたのですが、そのときには(小さめの)40キロ丸々一匹買って、友人の寿司職人二人に応援を頼んでお寿司にして売ったこともあった。
とにかく、「安さ追求」でもよいし、「まず普通じゃ絶対に手に入らないモノ」中心でも良いし、それを自分だけで消費、グループで消費、あるいはイベントで使うとか、卸業者から買えばいろいろ出来るわけですよ。
今までマレーシアに来てから私が買ったものですが、変わったところでは
◯ 穴子の開き(ナマ状態。丸ごと一匹ずつ開いてある。1パック4匹だったかな)(自分で煮る)
◯ ナマコ(ナマ状態。赤、青、両方ある)
◯ 特大甘エビ(冷凍)
◯ 特大ボタンエビ(冷凍)
◯ 4L冷凍広島産牡蠣
ま、こんなものまであるのか?と思うほどいろいろあるんですね。お店では見たことがない食べたこともないものがごっそり。
その業者の詳細ですが、さきほど電話で社長と話した所、ブログ上ではっきり紹介するのはちょっと待ってくれとのこと。
でも確認したのは
◯ 一般客も大歓迎
◯ 最低いくら買ってくれという総額の条件も無し
◯ 倉庫の中を買い物かごを下げて見るようなことは出来ない(グループで来るならアレンジは可能)
◯ 基本的には「在庫リスト」から買って欲しい
◯ バラ売りはできない。(でもこれってアジの開きみたいに【箱】に入っているもので、個別に包装されているのはOK)
◯ ウィークデイは忙しいので土曜日が好ましい(買うものが決まっているならいつでもOK)
◯ (当たり前ですが)現金決済
卸業務では「一回の注文がRM400以上なら配達する」ということになっています。これって私はびっくりしたわけで、RM400って1万円ぐらいなんですね。そんな少量でも配達することの方がびっくり。でも「集合住宅」へは配達しない。大きな倉庫の横にある事務所にいますと、結構客が来て「少量」買っているのがわかります。でも「一般消費者」には見えない人たち。小さな小売店舗、レストランでしょう。
私は出来ることなら、この業者の社名、場所、在庫リストをブログに載せたいのですが、それは今の時点では出来ません。
ただ、今後社長と話してなんらかの形で「誰でもがいつでも行って買える状態」にしようと思っています。
よくブログで「XXXを安く買ってきた」なんて書きながら、その店の情報は一切書かないブログ主も少なくありませんが、私はそういうけち臭いことは大嫌いですので、社長と相談しながらオープンにしていく予定です。
ただ、上記の条件で良いという方で、すぐにでも行きたい方がいらっしゃったら、個別にメールを下さい。
こういう業者はジョホールバルにもあります。ペナンの業者は調べてないのでわかりません。
本当はこういう情報って書かないほうが良いような気もするんですよ。一般消費者に取っては良いですが、海外の狭い日本人社会に我々は住んでいて、「小売店」や「日本料理屋」のオーナー、スタッフも同じ仲間なんですね。だからこういう情報って「余計なことを書きやがってバカヤロー」と思う人も間違いなくいる。
でも私としては「冗談言うな」とも思うわけで、例えばお酒にしてもどこでいくらで買えるかは誰でも知っているじゃないですか。でもお店に行って何倍もの金を払ってそれを注文するわけで、食品に限らず、卸にコンタクトを取って卸価格で買うのが難しくない今の情報時代で、しかも卸業者は「一般消費者も大歓迎」と言っているわけですから、こういう情報に文句を付けるのは筋違い。ただ私も「気持ち」はわかります。でも「右から左へ売るだけ」で大きく利益を載せている小売店舗は「淘汰されて当たり前」なんですね。
お酒も同様で、右も左もわからない旅行者からぶったくるような価格を付けている小売店の肩を持とうとは私は思わない。
と同時に、誰しもが思う「マレーシアのお酒は高い」という【思い込み】につけこんで、高級店でもないのに「高い酒」を売る店もどんなもんかと思います。なぜ酒に関して「価格破壊」が起きないのかそれが私には理解不能。
先日行った、デサスリハタマスの「光屋」ですが、あの店は「お酒が安い」し、それもあの店のウリになっている。私は非常に良いと思うし、どの店でもあの値付けって不可能じゃないはずなんですね。
「マレーシアは酒税が高い」。だから「俺の店の酒も高い」なんて理屈を信じるべきではないと思います。
お酒に関してですが、ネットで通販している会社もあるのは前に紹介しました。これは完全に「一般消費者向けの小売」です。配達もしてくれる。私はこの業者も良心的だと思っていて、「卸業者の卸価格」よりはほんのちょっと高いと思いますが、「消費者の無知につけこんでぶったくってやろう」とは一切考えていないのがわかります。
久保田の萬寿ですが720mlで200リンギですと。日本料理屋だといくらになりますかね。また最近良く見る「獺祭」もある。そして我が家の大好きな「上善如水」も。
お酒好きな人は「日本料理屋」あるいは「グローサリーストア」でいくらで売っているのか頭に入っていると思いますが、この価格を見てどう思います?
我が家は焼酎をよく飲むのですが、神の河が80リンギです。これってどういう価格かは好きな人はわかりますよね?ちなみにこの価格は税込み価格です。