私が想像する「加計学園問題の真実」

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結局ですね、森友問題にしても安倍さんが「自分は絶対に間違えていない」という強気を出すからややこしいことになると思うんですよ。あの時は「私が関係していたら辞任する」なんて偉そうなことをいうから民進党もメディアも食いついた。

加計学園に関してですが、私は「加計学園ありき」だったと思います。でもそれの何が悪いんだ?って思うわけ。

そもそも愛媛県と今治市が「獣医学部を作ろう」と計画した時に、彼らは多くの大学にアプローチしたんですね。でもどこも乗ってこなかった。ところが民主党議員と加計学園の加計氏が友人で、加計氏に話を持ちかけたらやる気を出してくれた。これに愛媛県も今治市も「友軍来たり」と喜んだ。そして構造改革特区で申請を続けていたけれどけんもほろろで、文科省は審査するどころか「申請さえも受けない」という独自の決めを何度も何度も何度も貫いた。

第一次安倍政権の時も同じで、全く相手にされなかった。

でも民主党の時代になって民主党は一歩近づいてきて、新たな獣医学部ができるかと思ったら申請を出して2ヶ月後だったかな?民主党の中で「獣医師問題議員連盟」が設立されて、これの動きでまたもや阻止された。

そして今の安倍政権で国家戦略特区ができて、こちらの方ならどうにかなるかと愛媛県と今治市が動いた。

結局、獣医学部の新設って「愛媛県と今治市が主役であって、加計学園は一つの駒でしかない」んでしょう。

ここまでの話は前愛媛県知事が何度も閉会中審査で言っていること。

だから愛媛県、今治市にしてみれば、「加計学園ありき」は当たり前で、加計学園が名乗りを上げてくれたから県も市も動いたわけで、加計学園無しに愛媛県・今治市の獣医学部新設というのはありえない話。

安倍さんは安倍さんで自分がトップにいる国家戦略特区で実績をスピーディーに出したいし、特に文科省の岩盤規制は前の安倍政権時からよーくわかっていたから今回はどうにかしたいと思ったでしょう。当然、親友の加計氏には「よくぞ手を挙げてくれた。二人三脚で岩盤規制を打ち破ろう」と気炎を上げたはず。私の想像ですよ。

そこで文科省も含めた話合いは進んでいく。

ところが文科省は相変わらずのらりくらりするし、どの大学でも【入学希望者が多く水増し入学をさせているのに】「新設が不要な明確な理由」を出してこないんですね。それどころかそれは「農水省の仕事だ」「いや内閣府だ」と言い出す。ここが多くの官僚経験者が「文科省はおかしい」という点。許認可権を持っている官庁が、しかも「申請さえ受けない」と決めているのだから、「その理由を明確にするのは文科省の責任」だという。

でも文科省はのらりくらり。そこで時間が来て、2016年の3月いっぱいで時間切れ。でもあと6ヶ月の猶予を与えるから「論拠を示せ」というのにここでも文科省は何もせず。

この時点で勝負あったと官僚経験者たちは言う。

ところが文科省にしてみれば「押し切られた」と思うわけで、52年間も認可していない立場がない。「お前、理由もないのに規制をして、それが簡単に崩されたのか」ってことになりますから。「お前はバカで仕事もちゃんとやっていない」と言われるのと同じ。

そんな時の9月にある文書が作られた。「官邸の意向で・・」というメモ。

そりゃとうの文科省にしてみれば「上から押し付けられた」としなければならないし、またそれは事実なんでしょう。安倍さんがトップの国家戦略特区で「岩盤規制を緩めて新たな事業を起こそう」としているんだから。そしてなおかつ「スピーディーにやれ」というのは常に安倍さんは言っていたんですから。

だから「加計学園ありき」といえばその通りだし、「官邸の意向」もその通りなんでしょう。岩盤規制を打ち破って獣医学部を作りたいと願い出ていた愛媛県・今治市・加計学園は三位一体なんですから。そしてそれをスピーディに行って実績を作りたいのは安倍さん。だからいつまでも文科省の言い訳、規制緩和したくない態度に付き合っている暇はない。

ここで思い出さないと駄目なのは、二度目の閉会中審査で自民党の小野寺氏が前川氏に質問したこと。「安倍さんから直接、加計学園にしろという指示はあったのか」という質問に対して、前川氏は「加計学園のことだと状況から見てそうだろうと思った」と答えた。つまり前川氏の言う「加計学園ありき」は「加計学園ありきだと想像した」ということでしかない。

でも安倍氏が「早くやれ」と指示を出した時に加計学園という固有名詞を出そうがだすまいが、獣医学部新設=加計学園で動いてきたわけだから、流れとしては「加計学園ありき」だというのは間違いではない。でも安倍さんが「加計学園ありきだ」というとニュアンスが変わって受け取られる。だから安倍さんは「加計学園ありきではない」という。それだけのことじゃないんですかね。

さて、では愛媛県・今治市・加計学園以外に「獣医学部を新設したい」と手を挙げたのはいなかったのか。

時間軸でははっきり私はわからないのだけれど、新潟市と京都+京都産業大学からも出てきた。

ここで重要なのは国家戦略特区を進める方としては複数認可しても良いと考えていたってこと。

ところがこれに慌てたのは獣医師会ですぐに動いた。「頼むから一校だけにしてくれ」と。ここでワーキンググループは「妥協」した。あまりにも大きな抵抗があって問題が大きくなると困るという判断があったらしい。でも一校でも新設して岩盤規制を突破できれば良いと判断したんでしょう。

ここで出てくるのが「石破4条件」と言われる「新設の条件」。この条件から加計学園の申請内容を見ると4条件に合致していない部分があると。そしてその条件から言うと「京都産業大学の方が合っている」という論も出てきた。

それはきっとその通りなんでしょう。ただ、石破4条件というのは「獣医師会からの要請で、獣医学部を簡単に新設させない為の条件、壁を作った」と考えるべき。

なおかつ、新たに、そして後から出てくるものとしては「有利な申請内容」にするのは当たり前だし、またこれから獣医学部の骨格が作られるわけで、加計学園にはそれが出来ないわけでもない。所詮どれもペラペラの計画内容でしかなくて(京都産業大学が最初に出したプランはA4の半ページの量)、それだけでどちらが良いの、どちらがダメだの判定さえ出来るレベルじゃない。

しかし長らく愛媛県・今治市・加計学園は動いてきた実績があるわけで、今治市では「学園都市構想」があってすでに用地の確保も進んでいる。こういう状況で加計学園には認可を出さないとするほうがおかしいと考えるのが常識じゃないんですかね。これをあの世界では「申請の熟度が高い」というのだそうで、ポッと出てきた方には「次の機会にしてください」となるのが当たり前じゃないかと。

そしてここに「忖度」もあったんでしょう。でも忖度をした人たちも、加計学園に決めても問題はないと考えた。

だから「加計学園ありき」で進んでいたのは間違いがないにしろ、それは「安倍総理の友人だから安倍氏が圧力を掛けた」というのとは違うのははっきりしている。

でも私は「安倍氏と加計氏がタッグを組んで頑張ろう」としていた事実があっても全くおかしくないと思うわけです。

そもそもですね、加計学園に有利に動いたっていう論理は「加計学園に利益があるから」成り立つんじゃないですかね。でも獣医学部を新設するって利益がでることで、多くの大学がやりたいことなのかどうか。「経営は厳しいことになるかもしれないがどうにか頼む」というのが真実で、そもそもどこの大学も話に乗ってくれなかった愛媛県と今治市が加計学園に対し、「頭を下げてお願いした」と考える必要もあると思うんです。

そしてその三者のやる気を安倍さんが「忖度して」「早く進めろ」ということはあったと想像します。

でもここに前川氏がいうような「安倍氏が友人にやらせるために動いた」ようなことはなかったのではなかろうか。

でも前川氏は「状況判断で加計ありきだと想像した」と取れることを閉会中審査で答えたものの、あえて「加計ありき」だったとそこに不正があったかのような言い方をする。

なぜか?

それは前川氏の性格もあるだろうし、「岩盤規制に穴を開けられた側の無念さ」があるのは当たり前でしょう。また文科省にしてみれば「十分な話し合いが持たれなかった」というしかない。でも文科省の話は「規制が妥当である」というところに固執していたわけで、それも52年間も続けていた半端じゃなく強固な規制で、また獣医師会との長年の関係もあるから、「簡単に白旗を上げた」形にできるわけもない。

だから文科省は「私たちは正しかった」と言い続けるしか無い。

それこそが「岩盤規制」がなかなか崩せない根源じゃないんですかね。そして文科省の「メンツを守る動き」がこの問題の原点。

だからいくら話しても埒が明かないとワーキンググループは判断するだろうし、「では規制の論拠を示せ」と言われても文科省は何もしなかったのにも関わらず、「俺達は正しい」と言い続ける。話合いで簡単に規制が崩れるくらいなら、なんで52年間もその規制が維持され、10数回、申請したのに審査もされずに無視され続けたんですかね。

そもそも、もし安倍さんが個人的理由でプレッシャーを掛けたと前川氏が信じるのなら、それこそ前川氏は自分が文科省のトップにある時点でなんらかの行動を起こすべきで、でもそれをしなかったのは「自ら行政を歪めた」ことになる。ここを彼の先輩でもある元愛媛県知事の加戸氏は閉会中審査でも指摘しているのに、そこを報道したマスメディアは無い。

前川氏のいう「私の座右の銘は【面従腹背】だ」なんて言い訳にもならない。

前川氏のその言動に対し、「前川氏はクズだ」という元経産省官僚である慶応大学大学院の岸博幸教授が言うのも理由がわかる。

前の閉会中審査で「行政が歪められたのではなく、歪んだ行政が正されたのだ」という発言と一緒に、もっと加戸前愛媛県知事の発言を重視するべきでしょう。

だから加計学園ありきだったのは間違いがない。でも「安倍氏に取っては加計ありきではない」ってことになるんじゃないですかね。安倍さんの仕事は国家戦略特区で岩盤規制に穴を開けて新しい世界を作るのが一番の目的であって、加計学園はその中の一つの駒でしかない。

そして、もしも「どうしても加計学園にやらせたい」という思いとそれに基づく行動があったとしても、それが法律的にどういう問題があるのか。ここで収賄があれば大問題だけれど、それに関しては全く話が出てこない。

もし小泉氏なら「俺の友人がやってくれるというから任せようと思うのに、それの何が悪い!!」って言うんじゃないですかね。

でも安倍さんは「自分には一点の曇も無い」のを維持したいのでしょう。この気位の高さがあるから余計話がおかしくなる。

加計学園に決まってから「公募」が行われた。それは形式的にやる必要があるわけで、締め切りまでの期間は短かった。そして大学の設置も期限を決めてお尻をきった。これじゃ新設なんてすぐにできるわけがないのは当たり前で、加計学園で話を早く進めて開校させたい思いが関係者全員にあったのでしょう。

でもそれじゃ他の申請者が出る幕がないとなる。それは確かだけれど、「加計学園で決めている方」としてはそこに大きな問題があるとは思わなかったんでしょう。

でも公募もその尻切りも「ルール違反だ」と言えばそうなんでしょう。でも国に限らず一般の企業もルール通りに動いていることはありえなくて、【大筋として問題がない場合】は話をスムーズに進めるためにはルールからそれることだって普通にある。また関係者(羽生田さんでしたっけ?)が愛媛県+今治市に「あなた達で決まる」といった事にしても、本来はいうべきではないにしろ、事前に情報は流すぐらいのことはどこでもやるわけで、それを突っつくことに何の意味があるんですかね。

安倍さんって優しい顔をして優しい話し方をするけれど、結構、決断は早く強引に進めるタイプじゃないんですかね。私はこれは彼の長所だと思っていて、決して調整役で「決められない」「行動力がない」政治家ではない。「結果を出す」ためにはそれは大事なことであって、多少の問題があっても「前に進む」ことの方が重要だと思う。たとえ理解してもらえない点があったにしても、いちいち反対派の細々とした話を聞きつつ、いつまでもチンタラやっていたらそれこそ私は指導者として失格だと思うくらい。

ただし、安倍さんの1月20日に加計学園のことを知ったというのはあり得ないかもしれない。知っていたはずだというのは下々のゲスな考えかもしれないけれど、全くそれまでは知らなかったのはやっぱり変。

でも1月20日前までは知らなかったことにしないと「大臣規範に抵触する」わけで、ここは安倍さんが強引に押し切ろうと思った可能性は高い。でもそれは「大臣規範に抵触することに気が回らなかった」と謝ってしまったほうが良かったのかもしれない。

では大臣規範に反することをしたらどんな罰則があるのか?

「服務規定で違反しても罰則はない」のが決まりで、だから軽く考えて良いってわけではないものの、安倍さんは認めることが出来ない人なんでしょう。でも彼のそういう「間違いを認めるのが嫌で逃げに見える答弁」が、論理的にはスジが通っていたにしろ「おかしいなぁ」と思われればアウトなわけで、森友問題も同じで、「安倍さんの意地の張り方がおかしい」から問題は余計大きくなるんじゃなかろうか。

どちらにしても加計学園問題の「どこに法律的に問題があるのか」ってことがポイントだと思うんですよ。でもそれは何も出てこなくて、「立場を利用して何かやったのだろう」ということに話が終始している。

ああ、それと忘れてはならないのは石破氏の「石破4条件」だけれど、これは獣医師会からの要請によって石破氏が策定したものらしい。その記述が医師会の文書にあるとのこと。

とにかく加計学園問題は当初から馬鹿らしいと私はこのブログに書いてきましたが、次から次と出て来る話、閉会中審査での内容を聞いても、だから何が悪いんだよと私は思う。

安倍さんって「揚げ足取りがし易い人」なんだろうと思うし、でもそれは政治家としての資質に関わる重大なことなんだろうし、だからここまで話が大きくなってもつれるわけで、自業自得と言っても良いのかもしれない。

でもこんな揚げ足取り続きで責任を取らないとならないとするなら、私にしてみれば政治家全員同じだろうと言いたい。なんでもかんでも「絶対に曲がったことはせず、間違いも起こさず、嘘もつかず、勘違いもしない」政治家がどこにいるんだ。

加計学園問題でいつまでもガタガタやるのは不毛だと私は思うのだけれど、岩盤規制の厚さ、それにぶら下がる官僚、団体、政治家の存在が浮き彫りになったのは良かったと思う。それとマスメディアがこれほどまでに偏向報道をするとは思わなかったし、それがはっきりわかったのも良かった。特に朝日、毎日の報道の仕方はプロパガンダとしか言いようない。でも新聞はそれでよいんですね。ところが公共性が問われるテレビでも同じようにしていたのはうまくない。特にNHKは国営ではないものの公共性が高いのに偏向報道をしているのがはっきりわかったの驚きであるとともに、NHKの姿が見えたのは私にとって良かったと思っています。

それとおまけですが、前川氏って頭が非常に良いと思っています。あの閉会中審査での発言も、質問にはまっすぐ答えずに自分の主張をまず話してからするりと抜ける旨さは天下一品。それとともに、思い返すことは天下りの一件。天下りは駄目なのにトップである前川氏は自らそれに動いたし、なんとそれの隠蔽までしたんですね。だから辞任に追い込まれたわけだけれど、「法律違反の意識はなかった」なんてシャーシャーと言うふてぶてしさも大したもの。

それと「前川喜平」ではなくて前川助平と言われている「出会い系バーで貧困女子の調査」ですが、初回の閉会中審査でこの話題が出た時に前川氏は「調査というのは大げさでした」みたいに今までの発言を訂正した。これも一切報道されていませんが、それって「自分の趣味の世界の話だ」と取られてもしょうが無いですよね。

数度行ったことがあるどころか、週に多い時には3,4回も通っていた常連なのははっきりしていて、売春の温床であるそういういかがわしいところへ通っていたのを読売新聞に書かれて、彼としては怒り心頭じゃないですかね。それも「官邸が情報を流した」と彼は信じているわけで、天下りの首謀者として辞任させられた件に関してもその出会い系バーにかよっていたことも含めて、プライドが高い人なら「なんらかの名誉奪回」を考えるのは普通だと私は思うんですよ。

だから彼の「加計学園ありき」騒動は、彼の私怨によると私は想像しています。そして閉会中審査でも「安倍氏からの直接の指示はなかった。でも状況からそうに間違いはないと【思った】」と「想像である」ことを発言しています。でもそこも報道されないし、民進党もマスメディアも自分の都合の良いところだけを切り取って「安倍打倒」に使っている。

彼の「自意識の高さ」「プライドの高さ」、過剰と言っても良いのだけれどそれを感じます。そんな時に、彼の過去の言動を調べた人がいまして、なんだか今回の話と似ているようなところがあるような気さえします。

これ、面白いですよ。

ま、安倍支持派は「加計学園問題なんか大した問題じゃない」と思うし、安倍嫌いは「大きな問題だ」と思うってことなんでしょうね。でも大きな問題だとするなら、法律的に何が問題なのかハッキリ指摘し証拠を出すべきで、それが出来ないのなら印象操作はやめて欲しいというのが私の願い。

巷の夫婦の「あんた、浮気しているでしょ。浮気していないならその証拠を出してよ」というのと全く同じレベルだと思う私。

でもいろいろ重なったにしろ、まさかこんなことで支持率がこれほど下がるとは思いませんでした。怖い怖い。

 
 
 

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