マレーシアの債券を大雑把に見てみよう 結構重要なことを書いたつもり(笑)

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私自身はいつも書いている通り、マレーシアリンギット建ての資産を多く持たない方針で、最近はそれをもっと減らす方向で考えています。

ま、そんな調子ですから定期の金利動向が気になるほどでもなく、ましてや債券に関しては詳しく調べることもありませんでした。

ただ昨今、銀行の定期金利は「短期の方が高い」ようですし、何か大きな変化がマレーシアにあるのか気になりだしました。

ちょうど時期を同じくして「アメリカでは逆イールド減少」が起きていて(3カ月物国債の利回りが10年物を11年半ぶりに上回った)、これは過去を見てみると「景気失速の前触れ」と言われ、ダウ平均も下げた。

さて、マレーシアの国債はどうなっているんでしょうか。

おっと、その前にマレーシアの政策金利のこの10数年の推移を頭に入れておきましょうか。

銀行の定期では短期金利のほうが高い現象がでていますが、国債ではそれは起きていない。

つまり銀行は「目先の資金繰りが厳しい」ってことに間違いがないと思います。だから金利を高く設定してお金集めをしているんでしょう。

10年ものの国債のイールド(利回り)の5年間の変化は?

あれれ、やっぱりこの1年はかなり動いていますね。1年間の変化に拡大してみます。

2月に入ってから急落していますね。私としてはやっぱり中国の影響をもろ受けてマレーシアの景気後退があるんじゃないかと。そして政策金利も下げてきそうなのは見えていて、債券が買われた(だから利回りは下がる)んじゃないですかね。

大きな動きを見るためにこんなグラフも出されている。

次にイールドカーブを見てみましょう。国債の残存期間と利回り。そしてそれの現在(3月26日)と1ヶ月前、6ヶ月前。

間違いなく利回りは低くなっているのがひと目でわかる。

これからもマレーシア経済に先行き不透明なものを市場参加者は感じているのは間違いがなく、それが現実のものとして目に見えてくれば株価、そして為替にも大きな変化が出てくるんじゃないですかね。

国債ですがそれぞれの国債がどれだけ買われているのかのグラフもありました。

Burusa Malaysia KLSE index. マレーシアの株価平均。日経225みたいなもの。

今後の世界の動きを想像するに、この下げは序の口かもしれない。

MYR/USD。対米ドルのマレーシアリンギットは上昇中。輸出立国のマレーシアは通貨が強くなれば株価は下がるんでしょう。

そもそもマレーシアの国債の格付けってどうなっているんでしょうか。

この格付の歴史も面白いと思いました。格付けの良い頃(赤枠)、イマイチの時期(青枠)があるんですね。これらの時期の世界情勢、マレーシア情勢を考えてみると興味深いものがあります。

画像はクリックすると大きく表示されます。

ああ、株式も長い時間軸で見てみましょう。

これらの資料でなんとなくマレーシアの状況は見えてきますね。

ついでに「世界の10年もの国債の利回り」も見てみましょう。面白いですね~~~。いつか利回りが高い国の為替がどう動いているか見てみましょう。

さて債券ですが、国債ではなくて社債はどうでしょうか。

まず、格付けと期間によってどの程度の利回りがあるかの表。

イールドカーブですが、これを見ると格付けの差が利回りにどれだけ影響があるかわかります。

今週、取引の多かった債券。Governmentは国債、Quasi Govtは準国債、Corporate Bondsは社債。

赤枠で囲ったのは「CIMB」の社債。イールド(利回り)は4.568%。先週はなんと4.933%もあったんですね。

その他の銀行もここに出ていますが、我々が知っている「定期の金利」に比べてどうでしょうか。

またここに出ている銘柄は全てそこそこの格付けがなされている債券。つまり、これより格付けが低い債券の利回りは6%7%8%なんてのはいくらでもあるんですね。

また債券って定期とは違って様々な条件があって、それによっても価格に違いがある。つまり利回りも違うわけで、利回りが良いからと喜んでは駄目なんですね。

例えばこのCIMBにしても「Perpetual」とあります。さぁこれってどういう意味なんでしょうか。

この辺に関してはブログに書くことはしませんし、興味のある方は調べてみたら良いと思います。

きっと「利回りが良い」というのは「それだけリスクがある」というのがはっきりわかるはずで、それは債券のみならず定期だって同じなんですね。いや、投資関連は全て同じでしょう。

でも「利回り」しか頭にない人って世の中ゴマンといるんですね。そして詐欺まがいのものに引っかかる。

そもそも利回りがそんなに高いのなら、「世界中の投資家がそれに群がる」ことがあっても良いんじゃないですかね。でもそれは起きない。どうして?

日本でも「これに投資すれば年率6%の配当がある」なんてのに引っかかる人が後を絶たない。そもそも日本円で年率6%の配当があるのなら、それほど凄いものを他人に教えるほうがおかしいじゃないですか。その投資話を持ってくる会社もセールスマンも「誰にも教えないで、自分で投資すれば良い」と思いませんか?

「リスクのないところに利益はない」のは事実だと思いますが、簡単に相手を信用してどんなリスクがあるのかを考えないなんてのはお話しにならないわけです。でも日本人って「信用」を大事にするんですよね。そして「全ての会社、人は【誠意を持っている】のが当たり前だ」と考えてしまう。ま、そういう世の中であるべきだとは思いますが、そういう世界になればなるほど「嘘つき」はいい思いができる、騙しやすい世の中になると言っても良いはず。

私は「誰も信用しない」ということは考えていないんです。

ただ「信用」という言葉を私の辞書からは消しているだけ。「信用するとかしないとか」それを考えること自体、不毛だと思っています。良い人は常に良い人なんですかね。また悪い人は常に悪いんでしょうか。騙されるのもボーーっとしているから騙されるのであって、スキを見せれば善人も悪人になりうるんじゃないですかね。

ましてや私達は海外に住んでいるわけで、自分の価値観と同じものがそこにあると考えるほうがおかしい。「周りは全て泥棒と思え」というのは大正解だと思います。でもそれと同時に「周りは天使ばかり」というのも事実。全ての人間の心の中に「悪魔と天使」が同居しているってことじゃないですかね。

また「他人に信用されたい」という思いも私にはありません。「信じる、信じない」というのは私は「宗教の世界」だけで十分だと考えています。

ですから、私がいつもブログに書いていることも、今日、ここに書いたことも、読者の方々には一切信用してもらいたいとも思わないし、これらの資料も話も全て作り物かもしれないんですよ。だからまず「ダボを信用してはならない」んですね。「こいつはいつも嘘をついているに違いない」と思うくらいでちょうど良い。(笑)

それはメディアも、あるいは著名な専門家、評論家も同じで、特に彼らには「利権(バックにある大きな組織、思惑、イデオロギー)」があるのを忘れてはならないんですね。私は最近、科学者も利権によって生きていると思うようになって、「本当のことを言えない、言わない」のが今の世界だと思っています。政治家、官僚にも「お国のために自らを捧げる国士」はおらず、自分と自分を取り巻く環境を大事にして生きている。

いや、それは古今東西、何も変わっていないのかもしれない。

だから誰もあてにすることなく、自分の目と耳と脳みそだけを頼りにして、行動を決めるしかないと思います。

(上の様々な資料は以下のサイトから転載しました)

World Goverment Bond
Trading Economics
Investing.com
Asian Bond Online
Bond Pricing Agency Malaysia

 
 
 

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