あらら~~~~、「マレーシアリンギットのFX」が無くなっている~~

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マレーシアリンギットって他の通貨と違って、政府にしっかり守られている通貨。

基本的に海外で自由に売買出来ないんですね。

「non-tradeable outside the country」

となっています。だから持ち出しも自由にできませんよね。リンギット建てで海外に送金できます?

でもなんだか近年、日本でも両替ができるようで、私にはよくわからないのですが、基本的には他の主要通貨みたいに自由に取引ができない通貨。

だからFXもなければ先物もないんですね。「キャッシュを両替するしか無い」ってこと。

これって困るわけですよ。キャッシュの両替って交換手数料が恐ろしく高いですよね。FXみたいに数銭なんてことはありえない。だから(たとえば)「日本円→リンギット→米ドル→リンギット」なんてことを数回繰り返したらとんでもないことになる。

またFXとか先物って「証拠金取引」ですから、売買する金額の数分の1~数十分の1の資金で取引できるのね。基本的には「買ったら後で必ず売る」「売ったら後で必ず買い戻す」ことをして損得の「差金決済」なんですね。先物も基本的には同じ。

だからヘッジに使えるわけです。

例えば100万リンギットの現物資産があって、リンギットが(たとえば)米ドルに対して下がると思ったら、FXのMYR/USDを100万リンギット売れば良い。そしていつか買い戻す。実際にリンギットが下落して現物資産で損をしてもFXで利益が出ているからツーペー。ただしリンギットが予想と違って上がった場合はFXでは損失が出るけれど、現物資産で利益が出るからやっぱりツーペー。リンギットが上がったのに利益がないわけですが、これって「リンギットが高くなってこの辺が天井かな?」と思うところでやるわけですよ。だからそれ以上上がっても欲を出さずに「今の利益を確保する」んですね。あるいは「損失をそこで止める」ために使う。

だからやっぱりFXとか先物って便利で、それを使って利益をだすというより、「財産保全」に使えるってこと。

FXや先物がないとその100万リンギットの資産を現金化して、それを米ドルに替えなければならない。これってとんでもないことで、不動産はどうする?定期は途中解約する?となるし、キャッシュの為替交換って交換手数料が半端じゃなく高いんですね。一般的なFXみたいに「数銭」ということはありえない。

ところがマレーシアリンギットにはFXも先物もない。だから世界が動き出しても「見ていることしか出来ない」んですね。

こんな動きを見ているだけって悔しくないですかね。「MYR/USD」

だからFXとか先物って非常に大事なわけです。

でもマレーシアリンギットのFXがあったんですよ。2013年12月4日のブログに書きましたが(ここ)、その存在を読者の方から教えていただきました。

ところがですねぇ、世界的にマイナーなんてもんじゃないのね。だから出来高も少なくて、あることはあるけれど・・という状態でした。

でも無いよりかは素晴らしい。

前の日記に、私は「リンギットの資産を減らすつもり」と書きました。決してリンギット建ての資産は多くなくて、生活に必要な額しか持たないと今まで書き続けてきましたし、そのとおりなのですが、やっぱりそれなりにあるんですね。でも今回、それをもっと減らそうという考え方です。

でももしFXや先物がちゃんと機能しているのなら、資産の現金化、定期の解約も、為替交換の必要もないんですね。チャートを見ながら要所要所でヘッジができますから。

ということで、FXが存在した「IG証券」を久しぶりに見てみたんですよ。

ところが~~~~~~~~~~~~~~

いつの間にか「MYR/USD」のペアは「取引可能なペア」のリストから消えていました。orz

IG証券のこのページです。(クリック)

Emerging(新興国)のタブを開いてみてください。

やっぱりというかなんというか・・・・。

リンギットって世界の片隅の、そして注目もされない通貨なんですね。

それが穴場なんだよ!なんて言う人も出てきそうですが、リスクコントロールを考えた場合どうなんでしょうね。

マレーシアってそんな程度の国なのか?と思ったら駄目で、世界との取引通貨は米ドル、日本円、ユーロドル、中国元であるってだけなんですね。これは韓国や台湾だって同じでしょ。あれだけ経済的に大きくても「自国通貨」ってのは表舞台には出てこないわけです。そういう意味じゃ中国だってそうじゃないですか。あれだけ巨大な国になっても自国通貨が世界中で普通に持たれてるわけじゃないのは同じ。

だから新興国の金持ちって「どの通貨を持つか」を常に真剣に考えているのね。決して自国通貨を後生大事に抱いてニヤニヤすることはない。これって日本人にはなかなかわからないんですね。日本は経済大国で日本円は歴史的にも強いから日本円を持っていることに不安がない。そして本人は「世界の主要通貨であり強い日本円を持っている」のじゃなくて「日本人だから自国通貨を持っている」と勘違いしている。ここは非常に重要で、きっと多くのアメリカ人も「強い通貨だから持つ」のではなくて「アメリカ人だから米ドルを持つのは当たり前」と単純に考えているはず。でも世界の多くの国の人達は「自国の通貨だから持つ」という発想は無いんじゃないですかね。

新興国のマイナーな通貨ってお国の事情で大きく動くのが普通で、また規模が大きくないからハゲタカにも狙われるんですね。タイ・インドネシア・韓国なんてのはコテンパンにやられたのはまだ記憶に新しい。そしてあのイギリスのポンドでさえもジョージ・ソロスにやられた。

こういう動きを見ていたマハティールさんはリンギットを守らなければならないと思ったんですね。リンギットを海外の市場で売買出来ないようにして、FXも先物も存在しないからヘッジファンドも叩き売りのしようがない。

だからリンギットは良いのだ、安心なのだという考え方もあるとは思うんです。

でも私としては「流通性に問題がある」と考えます。リンギットを攻撃できなくなっているということは、ヘッジも出来ないわけですから。

それでもIG証券のFXが存在したのは一つの逃げ道に使えるかなとは思っていたんですよ。

管理されているはずのリンギットがなぜIG証券にはリンギットのFXが存在したのかですが、そもそも一般的に言われるFXって「競馬のノミ屋」と同じなんですね。つまり「実際の売買は行われていない、架空取引」と言って良いと思うんです。

普通、株でもなんでも「買い手は売り手から買う。売り手は買い手に売る」わけですよね。その間に入るのが証券会社。

ところがFXの場合、「買い手は証券会社から買う」「売り手は証券会社に売る」というシステムが多いのね。CFDも同じです。そこで現物は一切取引されていないわけです。競馬のノミ屋と同じでしょ?(笑)

私は古い人間ですし(笑)、こういうシステムを基本的に信じていませんから(実際にいろいろ問題がある)一切手を出しません。でもFXでもちゃんと買い手と売り手が存在するものもありますし、FXの先物もあるわけで、それなら良いと思っています。

う~~~む、IG証券はリンギットの取扱を止めたのか・・・。

ちょっとがっかりです。益々リンギットが私の心から離れていくのを感じます。

 
 
 

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